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081013 インドの大規模石炭火力計画


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ー 日刊アジアのエネルギー最前線 2008年10月13日分 ーインドの大規模石炭火力計画

「インドの大規模石炭火力計画」,今日は雨中の測量作業をしていて更新が遅れました。私は,いつもインドの大規模石炭火力建設計画UMPP(注2)とインドネシアのクラッシュプログラム(石炭火力を主体に2009年までに10,000MW開発)を頭の中で比較する。何もしないで手を拱いている国よりは,両国とも素晴らしいと思うが,二つの国には,基本的な違いがある。

インドもインドネシアも電力不足に喘いでいる。PLNの民営化が違憲と判断されたインドネシアは,電力不足を抜本的に打開するために,クラッシュプログラムを,PLNの直接設備投資で挑んだ。今では,やや遅れ気味ながら,中国の官民に亘る協力を得て,かなり順調に進めている。インドは,中央政府の主導でUMPPを立案したが,実施主体は民間資本である。

インドのUMPPは,今のところ,4,000MW,9地点を目標にプロジェクト形成を行っているが,合計出力は36,000MW,第11次五カ年計画の目標の半分近くを占めることになる。建設費用は約400億ドルに上ることとなる。しかも地点の規模が大きいために,一つのプロジェクトで4億ドル近い費用が必要である。現在,3地点が具体化して開発企業が決定して進めているが,資金調達が終了したのは,記事によると,1地点のみである。

ADBは,やはりこのインドの核となるプロジェクトを,じっと見守っていたのだ。どうしてもインド政府の意図が見通し困難と見て取った今日,ADBは的確にインド政府にアドバイスした,と言う感じがする。地点の規模が,4,000MWは大きすぎる,今後のUMPPは,せめて2,000〜2,500MW規模にせよ,そうしなければ,国内企業では資金調達困難,とした。事実,今のところ海外資本はUMPPを主導していない。

更にADBは,プロジェクトの資金調達について肌理の細かいアドバイスをしている。専門家には常識なのかも知れないが,要約すると次のようになる。現在決定している3地点,ムンドラ,ササーン,クリシュナパットナム,(注3),に続く2地点は外資主導にすべきで,借入資本比率を75:25としても,売電単価の決定には,借り入れの半分は18年の長期,残りは12年で,採算可能となるよう決定すべきだ。これが,国際金融や輸出入銀行等の支援を得る上で重要だ,としている。

インド政府は,これらのプロジェクトを海外資本にも勿論公開している。しかし,いろいろなインドのプロジェクトで海外資本は苦労している。特に,インドで多いプロジェクトの訴訟では,海外企業はどうしようもないであろう。UMPPの発想は良かったのだが,資金調達が難航しているのである。中国は造りすぎるぐらい発電所を造ってしまった。何処にポイントがあるのであろうか。時宜を得たADBの示唆であろう。

UMPPの解説
http://powermin.nic.in/whats_new/pdf/ultra%20mega%20project.pdf

(注)
(1) the Asian Development Bank (ADB), (2) 4,000-mw ultra mega power projects (UMPPs),(3) Mundra, Sasan and Krishnapatnam,(4) the Reserve Bank of India,


本文

●ADB,インドの大規模火力で,規模縮小を提案

ADB(注1)はインド中央政府に対して,大規模石炭火力開発UMPP(注1)のプロジェクト規模4,000MWを,半分程度にすべきだ,と提言している。理由は,この金融危機のタイミングで外国資本抜きで資金調達するのは困難,としている。規模としては,2,000〜2,500MWが適当としている。また,出来るだけ,国内企業と外国資本を組み合わせ,51%以上を外国資本にすべきとしている。今のところ,外国資本の参加はない。

UMPPは意欲的な計画で,4,000MW規模の火力発電所を,第10次及び第11次五カ年計画に組み込むもので,1地点で約2,000億ルピー,約42億ドル相当,である。今のところ,9地点の計画のうち3地点が決定されているが,資金調達が完了したのは1地点だけである。

ADBの意見は,現在決定している3地点,ムンドラ,ササーン,クリシュナパットナム,(注3),に続く2地点は外資主導にすべきで,内外とも信用供与可能なグループとすべきとし,資金調達の細目にも触れていて参考になる。借入資本比率を75:25としても,売電単価は,借り入れの少なくとも半分は18年の長期満期,残りの平均満期は12年でも,採算可能となるよう決定すべきだ。これが,国際金融や輸出入銀行等の支援を得る上で重要だ,としている。

更に難しい話になるが,ADBは次のような示唆をしている。インドの貯蓄銀行(注4)と経済関係庁は,多国籍金融機関に対するルピーでの政府保証を確保すべきだ。また,インド政府は,インドの各機関を刺激するために,インド政府発行と多国籍金融機関の債権を,同価値にする必要がある。(少し翻訳がうまく行かずゴメン)。

UMPPの解説
http://powermin.nic.in/whats_new/pdf/ultra%20mega%20project.pdf

(注)
(1) the Asian Development Bank (ADB), (2) 4,000-mw ultra mega power projects (UMPPs),(3) Mundra, Sasan and Krishnapatnam,(4) the Reserve Bank of India,

●スリランカ,アッパーコトマレ水力第2期,運転開始

久しぶりにスリランカのニュースを取り上げる。JBIC(注1)が支援してJパワーが育成してきたアッパーコトマレ水力(注2)の第2期工事がいよいよ着工する運びとなった。スリランカの電力エネルギー省(注3)から発表された。出力は150MW,2年内に竣工する予定である。このプロジェクトは,2003年にJパワーが25億円でコンサルタント業務を請け負ったので,それから5年後の着工となる。

JパワーのHP
http://www.jpower.co.jp/news_release/news031125.html

(注)
(1) Japan Bank for International Cooperation (JBIC),(2) the second phase of the Upper Kothmale hydropower project,(3) Ministry of Power and Energy,


Reference

Srilanka

●081013A Srilanka,colombopage
アッパーコトマレ水力第2期,運転開始
Second phase of Sri Lanka hydropower project starts today
http://www.colombopage.com/archive_08/October1323527KA.html

India

●081013B India, Economic Times
ADB,インドの大規模火力で,規模縮小を提案
Reduce size of ultra mega power projects to help firms get funds ADB
http://economictimes.indiatimes.com/News/News_By_Industry/Energy/Reduce_size_of_ultra_mega_power_projects_to_help_firms_get_funds_ADB/articleshow/3587597.cms


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