アジアのエネルギー最前線
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ー 日刊アジアのエネルギー最前線 2008年10月25日分 ー中国広西とベトナムを結ぶ線

北京でのASEM会議で一定の役割を果たして記者会見に臨んだ麻生首相,親,即ち米国のいない会議で中国,欧州諸国と渡り合って,自信満々の独り立ちして,今日から電車で塾に一人で通う私の孫のような感じであった。中国人記者の英語の質問の時には,わざわざ同時通訳のイヤフォーンをはずして見せた。英語訳への配慮を見せる日本語答弁も,今までの首相会見にはなかったものだ。

小沢さんが,病気なのか,或いは何か鬱なのか,さえない表情で,麻生さんが今,日本へ帰国して成田で解散をやったら,何か自民党が勝ちそうな感じがしないわけでもない。おそらく内閣は必死になって小沢さんの病状を探っていると思われるが,どうなのだろう,政界には敵の病状を探って解散のタイミングを決めるなどと言う奇手があるのだろうか。今度小沢さんが入院したら,退院するまで解散を伸ばす,と言ったら,麻生さんの株はぐーんと上がるだろうな。

その昔,「太平洋の嵐」,という太平洋戦争のシミュレーションゲームがあって随分凝ったことがあった。占領したスマトラから石油や錫を日本に送らないと,飛行機も造れないし,軍艦が動かなかった。タンカーで台湾沖を運ぶのだが,アメリカの潜水艦に撃沈されてどうにもならない。そこで開発するのが,ハノイ,南寧を結ぶ陸路一気通貫作戦である。改めてこの辺りの地図を眺めてみた。

ベトナムと中国は,元々仲が良くなかったので,中国の南進はメコン川沿いに目が行ってしまう。かって広西荘族自治区(注7)を訪ねた海外電力調査会の古市理事が中国沿岸から東シナ海を見ながら,ベトナムと中国は近い,と叫んだことがあった。改めて地図を見てみると,ハノイ,昆明,南寧を結ぶと綺麗な二等辺三角形が出来て,ハノイ-昆明は540km,ハノイ-南寧は300kmである。

今回,温家宝首相の発想で,2008年10月22日〜25日まで南寧開かれた第5次中国ASEAN博覧会(注2)は,中国が第2の南進ルートを喧伝するために構想されたものであることは明かである。海外電力調査会時代の資料を紐解くと,広西荘族自治区(注7)は水力資源が豊富で,
開発可能包蔵水力は16,090MWと全国第六位になっている。また,北部湾には豊富な海洋石油,天然ガス資源も確認されている。

今回の会議で,中国の研究者ヘズオジュン氏(注3)は,特に電力について述べている。即ち,電源開発で中国ASEANが協力することは,中国とASEANの遭遇している電力需給の逼迫を和らげるばかりでなく,中国ASEANに大きな投資効果をもたらすものだ。

中国の統計(注4)によるとASEAN諸国では,この2,3年間で1000億KWhの電力増が予想され,そのための必要投資は,2,000億ドルに上る。このときのASEANとは,その入り口としてのベトナムの重要性を言っているのであろう。港の問題にも触れているのは,明らかに海南島の開発も巻き込んだトンキン湾の,中国とベトナムの協力によるASEANとの接点を求めている。今後の動きに大いに注目しよう。

(注) (1) http://my.reset.jp/~adachihayao/index3news0803.htm,(2) 5th China-ASEAN (Association of Southeast Asian Nations) Expo,(3) He Zuojun, deputy chief ofthe Finance Research Center with the Guangxi University,(4) the China Electricity Power Industry Association,(5) Chen Runqiu, president of the Guangxi Water Resources and Electric Power Group,(6) China-ASEAN Free Trade Zone,(7) south China's Guangxi Zhuang Autonomous Region,(8) Nannin,(9)


本文

●ASEAN会議,中国が提案,中国からの送電網は,金融危機に強い

中国とASEAN諸国を繋ぐ送電網の発想は,メコン河流域の沿ったルートで検討されてきた。今年,2008年3月30日に,メコン沿岸諸国によって拡大会議が開かれ,中国の経済的南進の政策をバンコクポストが報じ,それについて本欄でも議論している(注1,080330C)。このときは,タイのサマック氏が首相の座に着き,元気に中国の南進との連携を目指した。今や彼は首相の座を追われた。

さて今日の記事は,温家宝首相の提案で開かれた第5次中国ASEAN博覧会(注2)の席上で,中国側から語られた,中国ASEANの連携構想で,時あたかも世界の金融危機の中にあって,これへの対策上も,中国ASEANの連携インフラの重要性を説いたものである。大学の専門家ヘズオジュン氏(注3)は,特に運輸,通信,電力の分野の連携が,金融危機に対処するに効果的,と言う意見を述べている。

ヘズオジュン氏(注3)は,特に電力について述べている。即ち,電源開発で中国ASEANが協力することは,中国とASEANの遭遇している電力需給の逼迫を和らげるばかりでなく,中国ASEANに大きな投資効果をもたらすものだ。中国の統計(注4)によるとASEAN諸国では,この2,3年間で1000億KWhの電力増が予想され,そのための必要投資は,2,000億ドルに上る。

また,広西荘族自治区の水資源電力集団のチェンルンキウ総裁(注5)は,この電源問題に関連して,それぞれの国地域で開発された水力電源を,互いに融通し合うという大きな効用を説いている。その他,港湾建設による中国ASEANの自由貿易圏(注6)も有効と提案された。この第5次中国ASEAN博覧会(注2)は,2008年10月22〜25日まで,広西荘族自治区(注7)のナンニン(注8)で開かれたものである。

私は,この中国の中国ASEAN電力連携構想について,この簡単な記事からはよく分からないが,雲南省の昆明からメコン川沿いの中国南西部の南進計画の他に,東シナ海沿岸を通る中国南部とベトナムを結ぶ線の重要性を協調したものと持っている。中国とベトナムの関係から,この南部沿岸ルートは,忘れられがちであるが,現今,重要性を増してきたと言えるのではにか。

(注) (1) http://my.reset.jp/~adachihayao/index3news0803.htm,(2) 5th China-ASEAN (Association of Southeast Asian Nations) Expo,(3) He Zuojun, deputy chief ofthe Finance Research Center with the Guangxi University,(4) the China Electricity Power Industry Association,(5) Chen Runqiu, president of the Guangxi Water Resources and Electric Power Group,(6) China-ASEAN Free Trade Zone,(7) south China's Guangxi Zhuang Autonomous Region,(8) Nannin,(9)

●世界銀行,パキスタンのエネルギー分野支援を検討

現在,パキスタンのエネルギー調査団がワシントンを訪れて,世界銀行とIMFに,エネルギー分野の支援を要請しているニュースは,本HPでも解説した(注9)。パキスタンのザルダリ大統領(注10)が北京を訪れて,米印原子力協定に対抗する支援を中国の湖錦濤主席に要請しながら,一方で計画委員会総裁であるファルキ氏(注11)を団長とするエネルギー使節団をワシントンに送っている状況である。

今日の記事は,パキスタン側の要請を大体そのまま,世界銀行もIMFも支援することで合意した模様である。重要な点は次の通り。ガス火力ガドウ(注12)の1,100MWを1600MWへ増設,タール石炭基地(注13),タルベラ発電所の第4次増設(注14)960MW,スキキナリ発電所(注15)840MW,ムンダ多目的ダム(注16)700MW,クラムタンギ多目的(注17),84MWと灌漑,などである。

前回(注1)も書いたが,パキスタンは何か難しい問題が起こると,必ず世界銀行にもたれかかってくる。それはタルベラ問題以降のパキスタンの性行であるが,世界銀行にとっては,可愛い相手,と言う感じでもあるのだろう。ただ私は,今回はパキスタンの外交的な自己防衛が端的に表れているような気がする。それは,中国に余り持たれすぎて,欧米諸国から見放される危険を,世界銀行かパキスタン側か分からないが,誰か両サイドの賢者が,この一連の動きを主導したのだろう。

(注) (9) http://my.reset.jp/~adachihayao/index081023A.htm,(10) Pakistan’s President Zardari,(11) Salman Faruqui, Deputy Chairman, Planning Commission,(12) the gas-based Guddu power station,(13) Pakistan's coal resources and associated power generation facilities at Thar,(14) Fourth Extension of Tarbela Power Plant,(15) Suki Kinari,(16) Munda multi-purpose,(17) Kurram Tangi,

●フィリッピン,WESM,3年間に亘る取引料金設定

フィリッピンの電力卸売市場WESM(注18)については,変電所の突発事故で,取引価格が急騰しその価格設定に頭を悩ませている問題が,このHPの2008年10月4日に,解説されている(注19)。その中で,WESM(注18)は現在10%の市場規模であるが,今後の増分はすべてWESMを通すことになるので,将来は大きくなる,と解説している。そこで問題になるのは,WESM(注18)の運用経費である。

WESM(注18)は,PEMC(注20)によって運用されているが,今回PEMC(注20)より規制委員会ERC(注21)に対して,今後3年間の運営費の徴収に関する申請が出された。それによると,KWh当たりで,2009年が0.025ペソ,2010年が0.020ペソ,2011年が0.020ペソとなっており,これは取引規模から考えて,2009年が10.89億ペソ,2010年が少し下がり998.132百万ペソ,2011年が977.614百万ペソとなる推定である。

NPCが資産の売却を進め,現在までのIPPのオフテーカー,引き取り手となって,ルソン系統の競争市場創成に努力しているが,量的には今後の電源の伸びとフリーアクセスの原則から,電力卸売市場WESM(注18)の役割がますます重要になってくる。ここで,運用経費の原則論を確立したことは意味があるが,]今後は前回のような突発事故による取引価格高騰にどう対処するか,と言う問題が重要になってくる。

(注) (18) the Wholesale Electricity Spot Market (WESM),(19) http://my.reset.jp/~adachihayao/index081004A.htm,(20) Market operator Philippine Electricity Market Corporation (PEMC),(21) the Energy Regulatory Commission,(22)

Reference

Pakistan

●081025A Pakistan, pakistanlink
世界銀行,パキスタンのエネルギー分野支援を検討
WB considers support to Pakistan’s energy system
http://www.pakistanlink.com/Headlines/Oct08/24/10.htm

Philippines

●081025B Philippines, Manila Bulletin
WESM,3年間に亘る取引料金設定
WESM applies for 3-year market fees
http://www.mb.com.ph/BSNS20081025138933.html

China

●081025C China, news.xinhuanet
ASEAN会議,中国が提案,中国からの送電網は,金融危機に強い
China-ASEAN co-op in infrastructure helps resist risks from financial crisis
http://news.xinhuanet.com/english/2008-10/24/content_10247471.htm

過去のニュース

丸紅のフィリッピンへの取り組み (081024)
インドネシアと中国のLNG契約 (081023)
ラオスの水力で住民補償が再燃 (081022)
世界で50カ国以上が原子力発電を計画 (081021)
世界金融情勢の変化の影響 (081020)
インドとパキスタン対立の悪夢 (081019)
パキスタン大統領の北京挑戦 (081018)
インド北辺水力開発に反旗 (081017)
米国がインドへ原子力通商使節団 (081016)
フィリッピンの天然ガスと電気料金 (081015)
フィリッピンの長期エネルギー計画 (081014)
インドの大規模石炭火力計画 (081013)
ミャンマーの水力への外国投資 (081012)
ダム建設を巡るカシミール問題 (081011)
フィリッピンの国産エネルギーへの拘り (081010)
バングラデシュとミャンマーの関係 (081009)
バングラデシュのエネルギー長期見通し (081008)
中国政府のチベット開発政策 (081007)
●ADBが初めてベトナム水力支援 (081006)
●知的送電線ネットワークの発想へ (081005)

中国とインドのエネルギー問題 (081004)
インドの原子力開発加速へ (081003)
アジア大陸の水源はチベット高原 (081002)
インドの配電組織改革 (081001)
フィリッピンの再生可能エネへの取組 (080930)
インドの地球温暖化との戦い (080929)
サルウイーン河のダム開発 (080927)
メコン流域会議開催と中国 (080926)
インド,25年までに6千万KW水力開発 (080925)

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