アジアのエネルギー最前線
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ー 日刊アジアのエネルギー最前線 2008年10月30日分 ーマニラ配電の先行き見通し


爆弾テロの起こったアッサムのグワハティ近辺地図

今日の東京株式市場の焦点は,日銀の利下げのようだ。今日は市場は大分下げているが,今正午前で,日銀の会議はまだ終わっていない。結果は午後に記者会見を開いて発表とのこと,円高情勢も少し変わってきたし,どう判断するか,まだ分からないみたいである。昨日の麻生首相の経済対策も,いろいろ話題に上っているが,金融への財政の介入は量的に限界がある,と言う人が多い。500兆円に対する20兆円だ,と言うように理解して良いのか。

世界は荒れている。インドではアッサムで複数の爆弾テロで60人近くの犠牲者が出ている。ブータンの直南でインド北辺水力開発を支える重要な地域である。また騒乱のバンコクでは,反タイ政府団体の中に手榴弾が投げ込まれ犠牲者が出る事態。遠くアフリカのコンゴ南部で,反乱軍との交戦,惨状の首都キンシャサを見たり中央アフリカからコンゴ川対岸の当時平和なザイールを見ているだけに,私も気にしている。

さて今日の記事は,フィリッピンの電力巨人,マニラ配電MERALCO(注1)の先行きについて,現在マカオで第17回電力産業会議(注4)が開かれており,これに出席したロペス会長(注5)に対して,質問が行われて,かなり重要な発言も出ているので,取り上げてみたい。フィリッピンの電力改革が進むにつれて,送電公社が分離され,その運営が中国企業に委譲する手続きが進み,電力公社の発電設備が70%売り込まれる現状で,相対的にマニラ配電MERALCO(注1)の規模が大きくなって,国会などでも,その経営が,随分話題になっている。

フィリッピンの人口は7,000万人であり,ルソンが約4,000万人であるが,その50%の約2000万人を,マニラ配電MERALCO(注1)はその需要家としている。全土の24%にあたる分けだが,電力需要から見れば,ピークで,大体ルソンが7,000MW,その70%がマニラ配電MERALCO(注1)の需要になる。フィリッピンは,東南アジアでも飛び抜けて電気料金が高く,常にマニラ配電MERALCO(注1)の料金に注目が集まる。

今回の世界の金融危機で,マカオにあるロペス会長(注5)は,その財務状況について,2008年は前年と変わらないが,需要の落ちなど,2009年には影響が出てくるだろう,と言っている。2003年以来,電気料金の値上げが認められていないことも影響している,と述べている。

実は今回のロペス会長(注5)の話の中で,我々が注目しているのは,サンミゲール社(注6)の資本参加である。数年前から,この東南アジアで幅をきかす食品企業サンミゲール社(注6)の電力分野での動きには注目が集まっていた。数年前に送電公社の運営委譲の話が出たときに,真っ先に動いたのはサンミゲール社(注6)で,余り関係のなかったその動きに驚いたものである。

今日の記事にも書いているように,サンミゲール社(注6)のマニラ配電MERALCO(注1)株式取得については,この月曜日に,国家年金基金が有している株式を一部200万株,300億ペソ相当で買い取り,サンミゲール社(注6)の株式持ち分が27%になることで,合意が成立している。これは,サンミゲール社(注6)にとっても,昨年に宣言したように,現在の食品市場から更に鉱業,電力,インフラ,公益事業,不動産部門,などへの進出政策の一環である。今後のサンミゲール社(注6)の動きに注目したい。

(注) (1) Meralco, Manila Electric Power Company,(2) http://my.reset.jp/~adachihayao/index081028A.htm,(3) the Energy Regurqatory Comission,(4) the 17th Conference of the Electric Power Supply Industry in Macau,(5) chairman and chief executive Manolo Lopez,(6) San Miguel, Southeast Asia’s biggest food and drinks company,(7)


本文

●フィリッピン,マニラ配電,世界金融危機に際して,今年収益変わらずと期待

マニラ配電MERALCO(注1)は何度もこのHPに登場しているが,最近では過去の電気代未徴収分39億ペソの追加徴収を一旦は容認したERC(注3)が,消費家連合の声に負けて,徴収延期を命じた(注2)などで話題となった。電力公社などが電力改革で解体して行く中,フィリッピンに唯一残った大電力企業体として,常に国会などからも,高い電気料金の元凶として,たびたび議論の俎上に載っている。

このマニラ配電MERALCO(注1)は,マニラ首都圏を中心にして,約9,337平方kmの地域の約2,000万人に電力を配電しているが,これはルソン全域の4,040万人の約半分の相当し,フィリッピン全土の24%に当たる。マニラ配電MERALCO(注1)自体は発電所を持っていないが,ルソン系統全体の設備は,12,092MW,可能出力は,10,456MW。ピーク需要はおおよそ7,000MWで,その70%がマニラ配電MERALCO(注1)管内に相当する。

さて今日の記事であるが,現在マカオで第17回電力産業会議(注4)が開かれており,これに出席したロペス会長(注5)を取り巻いたフィリッピンの記者団が,マニラ配電MERALCO(注1)の経営状態について,ロペス会長(注5)にインタビューを行ったものをまとめたもののようである。基本的には,今回の世界金融危機の影響を受けて,2008年の業績は純益見通し40.4億ペソでフラットであるが,2009年には落ち込むだろう,と言う趣旨である。2003年以来,電気料金の値上げが認められていないことも影響している,と述べている。

ここでロペス会長(注5)は,マニラ配電MERALCO(注1)への投資の多様化を図る意味で,サンミゲール社(注6)がマニラ配電MERALCO(注1)の株式を取得する情報に触れている。ロペス会長(注5)はこのことについて,「それがいつ起こるのか,誰もまだ分からない。しかし実現すれば,キャッシュフロー改善で経営は良くなるだろう。他の誰であろうと,投資への参加は歓迎する。」,と述べている。

サンミゲール社(注6)のマニラ配電MERALCO(注1)株式取得については,この月曜日に,国家年金基金が有している株式を一部200万株,300億ペソ相当で買い取り,サンミゲール社(注6)の株式持ち分が27%になることで,合意が成立している。これは,サンミゲール社(注6)にとっても,昨年に宣言したように,現在の食品市場から更に鉱業,電力,インフラ,公益事業,不動産部門,などへの進出政策の一環である。

今回のこのサンミゲール社(注6)のマニラ配電MERALCO(注1)株式取得が,電力側から見てどの様な意味を持つのか,考えてみる必要があるが,いずれにしてもその資金力を活かしたサンミゲール社(注6)の電力分野での積極的な動きが伝わってくる。一時,送電公社の運営権の入札でも派手に動き回った。我々としては,このサンミゲール社(注6)の資金が,適切な電源開発へ貢献することを望むものである。

(注) (1) Meralco, Manila Electric Power Company,(2) http://my.reset.jp/~adachihayao/index081028A.htm,(3) the Energy Regurqatory Comission,(4) the 17th Conference of the Electric Power Supply Industry in Macau,(5) chairman and chief executive Manolo Lopez,(6) San Miguel, Southeast Asia’s biggest food and drinks company,(7)

●インド石油企業インドカイン,ラジャスタンの油田に18億ドル投資

ラジャスタン州(注7)の油田開発について調べてみると,インドニュース社(注8)が,2008年6月30日に,「ケアーンインディア,油田開発等に2000億円超を投資へ」,と題して,かなり詳しく解説している。記事によると,日生産量の見込みは15万〜17.5万バレルで,埋蔵量は3億バレル程度と推定されている。

今日の記事を追ってみる。インドカイン(注9)は,ラジャスタン州(注7)油田群に18億ドル投資を決めた。最初の原油は2009年の後期になる模様。インドカインのラフールディル社長(注10)が語ったもので,投資対象の油田は,ラジャスタンのバルメル地区(注11)の3油田,マンガラ,バギアム,アイシュワリア(注12)である。580kmのパイプラインはグジャラート沿岸(注13)の石油精製設備まで敷設するという。パイプラインの敷設については,ラジャスタン州(注7)政府の使用権ROU(注14)が遅れているが,まもなくだろう,と楽観している。

インドニュース社(注8)が伝えているところでは,「産出を開始すれば,その後10年間インドの石油産出量の20%をケアーンは担うこととなる。わずか13年前にインドで事業を開始した会社としては目覚しい進展」,とラフールディル社長(注10)が語った,としている。

(注) (7) Rajasthan,(8) http://indonews.jp/2008/06/2000.html,(9) Cairn India,(10) Cairn India CEO Rahul Dhir,(11) Barmer district of Rajasthan,(12) Mangala, Bhagyam and Aishwariya fields,(13) Gujarat coast,(14) right of user (ROU) for laying the pipeline,(15)

Reference

Philippines

●081030A Philippines, Manila Bulletin
マニラ電力,世界金融危機に際して,今年収益変わらずと期待
Meralco expects flat profit growth amid global crisis
http://www.mb.com.ph/BSNS20081030139414.html

India

●081030B India, Economic Times
インド石油企業インドカイン,ラジャスタンの油田に18億ドル投資
Cairn India ties up $1.8 bn for Rajasthan oilfields
http://economictimes.indiatimes.com/News/News_By_Industry/Energy/Cairn_India_ties_up_18_bn_for_Rajasthan_oilfields/articleshow/3652512.cms

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