アジアのエネルギー最前線
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ー 日刊アジアのエネルギー最前線 2009年1月4日分 ー ネパールの停電対策に新たな提言 ー

2009年1月4日分 ー ネパールの停電対策に新たな提言 ー

ビジネスアイ(注16)が,「ガザ侵攻,市場に飛び火,原油・穀物・金属,反転上昇」,と報じている。その一つは,中東の軍備増強の動き,イスラエルを支援する米国の軍需産業が活気を帯び,景気回復の刺激策になる,と言う見方もあるそうだ。米国は大統領交代の時期にあるが,まだ2週間,ブッシュ大統領が座っている。最後の浮揚策にイスラエルを,と言ううがった見方もあるだろう。今日は,測量で更新遅れ,ゴメン。

(注) (16) http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200901050014a.nwc


本文

●ネパール,火力建設は果たしてベストの選択か

電力不足,停電に悩む新生ネパール。2008年12月26日付本HP(注1)にあるように,開発に時間のかかっている水力を待つことが出来ず,火力発電所の建設を閣議決定した。200MW,日8時間,年間240時間運転の計画である。これに対して,大学の先生(注2)が,長文で,ネパールは水力に依存すべきだ,と言う論を展開した。基本的には火力は高い,と言っているのだが,具体的な数値はない。聞いてみよう。

莫大な包蔵水力を持ちながら,ネパールの停電は果てしない現象となってしまった。家庭でも職場でも,議論の多少だけでなく,停電は生活の一部と化してしまった。電源の追加がないので,としと共に成長する経済によって,不足はますます厳しくなっている。現代の世界は開発が主体であり,電気は,特に都市生活に於いては,なくてはならないものである。電気がなければ,すべての都市活動が停止してしまう。

今回の政変(注3)はネパールのすべてを変化させつつある。憲法国会の召集,王制の廃止,マオイスト(注4)の政権実現,そうしてマオイスト(注4)が,10年内の二桁成長の実現の約束である,それは経済活動の活性化を意味する。これはより多くの電力を必要とする。これは現実のネパールでは既に電気が足りない。経済の基礎は,電力の存在,その信頼性,そしてその豊富である。経済と電力は強い相互関係がある。

ネパール政府は更に,10年で,10,000MWの水力開発を約束した。このための数十億ドルの資金の目処はついていない。過去,水力開発は二国間の援助で行われてきた。しかしネパールは,1990年来,民間セクターによる開発を進めてきた。60MWのキムティ水力(注5)とボーテコシ水力(注6)は,外国民間企業の直接投資によって開発された。300MW,アッパータマコシ水力(注7)は国内企業が始めたものだ。

このアッパータマコシ水力(注7)は,道路建設が遅れてまだ見通しが立っていない。ネパールでは,道路建設がプロジェクトの死命を制する。また,ネパールはインドから,60MWの電力融通を受けている。これがコシ川(注8)の洪水で断絶している。これの復興計画は聞いたことがない。14MW,クリカニ第3水力(注9)は森林省DOF(注10)が承認せず暗礁に乗り上げている。省庁間の調整が不十分な結果である。

このように,電力を生むプロジェクトはいろいろあり,これらを平行に進める必要がある。ネパールの電力損失は35%に達しているが,これも20〜25%に改善することは可能だろう。ネパール電力庁NEA(注11)は,電力について全責任を持っている。NEA(注11)は,電力不足に対する多くの手段を持っているはずだ。まずNEA(注11)は,コシ川(注8)のインドからの送電線復旧に努めるべきだ。まだと言うのは恥ずかしい。

インドとの電力連携では,4本の200KV送電線敷設で合意している。それは,ブットワイ-ゴラクプール間(注12),ダルクバール-ムザファプール間(注13),ドウハビ-プルニア間(注14),アナルマニ-シルガディ間(注15)であるが,これらの送電線建設を急ぐことも,一つの方法である。政府は,高価なディーゼル発電所を造るよりは,代替案を検討するべきだ。

効果的なモニタリングの投入によって,電力損失を回復できる。洪水で被害を受けた送電線,新たに計画されている送電線,これらを急ぐことによっても対応できる。優先的な水力,アッパータマコシ水力(注7)やアッパータマコシ水力(注7)の方が,よりよい選択だろう。ンパールは,労働力はあるがお金がない。だからプロジェクトを選ぶ必要がある。

資金調達に関しては,租税,保証金,債権,内外のローン,株式など,いろいろな方法を動員すべきだ。ネパールは緊急事態にある。可能性のある送電線や水力のプロジェクトに対して,内外の資金調達に一層の努力を注ぎ込むべきだ。この大学の先生(注2)は,すごく憤慨しているようだが,もう少しデーターが欲しい。しかし,ネパールでの火力には,常に燃料調達の困難がつきまとうだろう。

(注) (1) http://my.reset.jp/~adachihayao/index081226A.htm,(2) Dr. Kamal Raj Dhungel, Associate Professor, Central Department of Economics,
Tribhuvan University,(3) Jana Andolan II,(4) Maoists,(5) Khimti hydropower,(6) Bhote Kosi hydropower, (7) Tamakoshi hydropower,(8) Koshi River,(9) Kulekhani III hydropower,(10) Department of Forest (DoF),(11) Nepal Electricity Authority (NEA),(12) Butwal-Gorakhpur,(13) Dhalkebar-Muzaffarpur,(14) Duhabi-Purnia,(15) Anarmani-Silgadi,(16)

参考資料

フィリッピン

●090104A Philippines, Manila Bulletin
フィリッピン,規制委員会,外資プロジェクトに新ルール
ERC revises capex projects rules for regulated utilities
http://www.mb.com.ph/BSNS20090104144800.html

ネパール

●090104B Nepal, nepalnews
ネパール,火力建設は果たしてベストの選択か
Alternatives to Thermal Plant
http://www.nepalnews.com/archive/2009/others/guestcolumn/jan/guest_columns_02.php


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