アジアのエネルギー最前線
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ー 日刊アジアのエネルギー最前線 2009年1月23日分 ー インドネシアのLNGに三菱160億ドルー

2009年1月23日 ー インドネシアのLNGに三菱160億ドル ー

今日は外に出ていて,遅くなってしまった。深夜の経済ニュースを見ながら書いているが,オバマ大統領誕生に,市場は冷たい反応。アメリカ国民に,あなた方も責任を持って対処してくれ,と地味な演説をした故か。或いは,余りにも企業の業績の悪さに,オバマだけでは,市場はどうしようもない,と言うことか。特に原油の下げから,これに連動しないとされていたLNGが,相当に下げてきた。

今日のインドネシアの記事は,そのLNG市場のあらましを把握するに,格好の記事だ。インドネシアは現在3つのLNGプラントを持っているが,第4のプラントを三菱商事主導で,中部スラウエシに,2013年に運転開始し,5番目は,日本帝国石油主導で,チモール海(32)のマセラプロジェクト(注33)が計画中だ。

日本の石油企業の活躍が目立つ記事であるが,中国経済の影響もあるのであろうか。価格については,日本に対するガス価格は,日本の原油価格標準JCC(注36)に連動しており,原油価格がバレル100ドルとすれば,ガス価格は,百万Btu当たり(注37)9〜10ドル,としている。米国ガス先物は,現時点,百万Btu当たり4.676ドルである。中部電力のガス需要の見通しは,今年度と変わらないとしている。

本文

●ネパール,13の水力開発のライセンスを破棄へ

マオイスト主導のネパール新政府が,試される状況にある。ネパール政府は,不人気の原因となりそうな電力不足を乗り切るために,強硬な手段を講じてきた。批判が増えてきて傷つきつつある連立政権は,全国に亘って,発電計画の調査に関して発した,少なくとも12のライセンスを取り消した。理由は,推進の遅れ,である。取り消されたプロジェクトの出力合計は,246.161MWである。これは週108時間停電から見て厳しい数字。

2つのプロジェクト,シンドパルチョック(注1)のラワーバレヒ(注2)水力とダディン(注3)のコルフコ0−ラ(注4)水力は,2001年にライセンスが出されたが,5年で保有の権利が失効,取り消しとなった。2005年のドラカ(注5)のキムティ第2(注6),27MWと,2006年のカスキ(注7)のマドキュコーラ(注8)水力,5MW,は,時間切れ,取り消しとなった。他の6プロジェクトも,進捗がはかばかしくなかったものである。

この中には,ミャジ(注9)のリクウ(注10)水力,1.5MW,また規模の大きい,67.7MW,カリガンダキベッグコーラ(注11)水力,がある。治安悪化を理由にしていたが,実際はひどい遅れがあった。電力開発局DOED(注12)のラクール局長(注13)によると,第2次ジャンアンドラン(注14)の後の内閣で,民間企業に調査を2006年を期限に要請したが,出来なかったので失効した,と語っている。

今回の一連のライセンス取り消しは,連立与党7党の会合が行われた席で決定した。一般に,電力開発局DOED(注12)は,ライセンスの種別を,発電,送電,配電の3種類に分けている。

(注) (1) Sindhupalchowk,(2) Lower Balephi,(3) Dhading,(4) Kolphu Khola,(5) Dolakha,(6) Khimti-2,(7) Kaski,(8) Madkyu Khola,(9) Myagdi,(10) Likhu,(11) Kaligandaki Begkhola,(12) Department of Electricity Development (DoED),(13) Sri Ranjan Lacoul, director general, Department of Electricity Development (DoED),(14) Jana Andolan II,(15)

●インドネシアのプルタミナ,三菱とガス160億ドル取引

中国が接近しているため,インドネシアから日本へのガス輸出にブレーキがかかる,と言われている中,これは大きなニュースではないか。国有原油ガス公社プルタミナ(注15)とMEDECO(注16)は,三菱商事(注17)主導のコンソーシアム(注19)と,160億ドルに上るガス案件に署名した。コンソーシアムはセネロLNGプラント(注18)でLNGに変換して,日本へ輸出する。

コンソーシアムの組成は,三菱商事(注17)が51%,プルタミナ(注15)が29%,MEDECO(注16)が20%である。プルタミナ(注15)のアルフィン副社長(注20)によると,今回,2009年1月22日に行われた契約は,昨年8月の構想,プルタミナ(注15)とMEDECO(注16)が,コンソーシアムに,15年間に亘って総量17兆立方フィートのガスを供給する,この構想に従ったものである。

このガスは,プルタミナ(注15)とMEDECO(注16)が保有するセネロ-トイリ・ブロック(注21)と,全部プルタミナ(注15)が保有するドンギブロック(注22)から生産される,スラウエシ北部と思われる。LNGプラントは,年間生産容量200万トンで,2013年に運転を開始し,中部電力(注23)と関西電力(24)に輸出される。プルタミナ(注15)のアルフィン副社長(注20)は,価格は原油価格に連動する公式で決定する,と。

MEDECO(注16)のルクマン社長(注25)によると,LNGプラント建設の最終判断は,資金調達の状況を見て,遅くとも2009年2月には決定する。インドネシアは,3つのLNGプラントを持つ。年1,850万トン能力の東カリマンタン(注26)のボンタン(注27),1,250万トンのナングロアチェダルサルム(注28)のアルン(注29),760万トンのパプア(注30)のタングウ(注31)である。

セネロLNGプラント(注18)は,インドネシア第4番目であるが,第5番目と期待されているLNGプラントは,チモール海(32)のマセラプロジェクト(注33)で,日本のINPEX(注34)が運用する。今年,2009年のインドネシアのLNG生産量は,タングウ(注31)を除いて,年間2,000万トンとされている。価格について,プルタミナ(注15)のアリ総裁(注35)がブルンバーグに次のように説明している。

日本に対するガス価格は,日本の原油価格標準JCC(注36)に連動しており,原油価格がバレル100ドルとすれば,ガス価格は,百万Btu当たり(注37)9〜10ドル,としている。米国ガス先物は,現時点,百万Btu当たり4.676ドルである。中部電力のガス需要の見通しは,今年度と変わらないとしている。

(注) (15) PT Pertamina,(16) PT Medco Energi Internasional,(17) Mitsubishi Corp.,(18) Senoro plant,(19) consortium,(20) Pertamina vice president Iin Arifin Takhyan,(21) Senoro-Toili block,(22) Donggi block,(23) Chubu Electric Power Co.,(24) Kansai Electric Power Co.,(25) Medco Energi president director Lukman A. Mahfoedz,(26) East Kalimantan,(27) Bontang,(28) Nangroe Aceh Darussalam,(29) Arun,(30) Papua,(31) Tangguh,(32) Timor Sea,(33) Masela project,(34) Inpex,(35) Pertamina president director Ari H. Soemarno,(36) Japan Crude Cocktail,(37) million British thermal unit,(38)


参考資料

ネパール


●090123A Nepal, thehimalayantimes
ネパール,13の水力開発のライセンスを破棄へ
Licenses of 12 hydro projects scrapped

http://www.thehimalayantimes.com/fullstory.asp?filename=aFanata0scqzpla7Ra0qa.axamal&folder=aHaoamW&Name=Home&dtSiteDate=20090122

インドネシア

●090123B Indonesia, The Jakarta Post
インドネシアのプルタミナ,三菱とガス160億ドル取引
Pertamina, Medco to ink $16b deal for Japan

http://www.thejakartapost.com/news/2009/01/21/pertamina-medco-ink-16b-deal-japan.html


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