アジアのエネルギー最前線
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ー 日刊アジアのエネルギー最前線 2009年2月21日分 ー インドネシアの電源早期着工計画が資金難ー

2009年2月21日 ー インドネシアの電源早期着工計画が資金難 ー

インドネシアのチソカン渓谷(注74)

クリントン国務長官は,今日はもう既に北京に入っている。前のクリントン政権は,インドネシアのワヒッド政権に非常に冷たかったと言う。大統領がワシントンに入っても,クリントン大統領は,会おうともしなかったようだ。東ティモール問題などで人権が問題になっていた頃だ。それだけに,インドネシアとしては,ヒラリーのジャカルタ入りには,相当の歓迎ぶりである。

そのインドネシアで,電源開発計画が大きく揺れている。クラッシュプログラム,と称して,ジャワ島内外の石炭火力10,000MWを2010年までに完成させるべくスタートしたが,カラ副大統領の肝いりで,中国の資金が,石炭火力に全面的に協力する姿勢で,80億ドルがコミットに近い約束をして,殆どの石炭火力のコントラクターに中国企業が入っていった。

ところが,先日も報告したように,中国が資金支援を棚上げにしそうな情勢で,ユドヨノ大統領が慌ててPLNに乗り込み,善後策を協議した,国内銀行を使えと。中国は80億ドルを約束しながら,26億ドルでストップ,これ以上は金利を上げなければ協力できない,と言っている。中国が全面的に協力する,と言うので,設計は少々雑で環境問題があっても,中国に寄りかかる姿勢で来たのに,2010年より大きくずれ込む可能性。

また,インドネシアは積極的である。第2次の早期着工計画,ファースト・トラック・プログラムを打ち上げて,大統領令をこれから発するところだが,2014年を目指して再び10,000MWを目指す。今度は,地熱,水力などの再生可能エネルギーを重視するという。それに,70%は民間資金IPP頼りである。2014年運転開始だから,今年,2009年に着工しなければならないものもある。その一つが,チソカン揚水発電計画1,000MWである。

チソカン揚水発電については,JBIC初め世界銀行やADBも資金支援を行う姿勢にある,とプルオノ総局長は述べている。チソカンをもっと早くやって居れば,随分電力危機も救われたのに,と思うが,プルオノ総局長は,20億ドルという建設費に参っている。ダムが二つあるから仕方がないか,と言っているが,大間違いだ,幾ら高くても,20億ドルはちょっとひどい。

私の推測するところ,2008年7月頃の時点で,誰かが慌てて,20億ドルに上げたのだろう,あのころは皆が大変にショックを受けていた。私は,2008年7月の事業費は,今は半額で行けると思う。1,000KWの揚水は,10億ドル以下でなければ成り立たない。だから私は,今こそ皆,プロジェクト形成に走れ,と言いたいのだ。今仕込めば,絶対に円滑に調査にはいることが可能だ,今こそプロが動くときだ。

今日の記事はいずれも大切だった。ベトナムのソンラ水力のRCCのクラックの問題は,更に発展してきているようだ。タイのマモー火力は,炭坑を開発して更に20年間動かそうとしている。パキスタンのザルダリ大統領は,北京がヒラリーが来るのでいそがしい,と言っているのに押しかけて,ダムと原子力発電所の支援を要請する。中国の水力の原価の話も面白い,同じ電気は同じ値段で,と言っているが,真理かな。

本文

●ベトナムのソンラダムの亀裂は問題ないと(注37)

A crack on the Son La hydropower plant’s dam. Several cracks have appeared but a senior construction official has said they will not affect the construction. Ten cracks found in the main dam of a hydropower project in Son La Province have not affected the project’s safety, the project owner Electricity of Vietnam (EVN) confirmed in an official report Thursday.(注37)

ソンラRCCのクラック(ソース注38)

ソンラダムのコンクリートの亀裂については,2009年2月14日付本HP(注50)で報じられており,流れと直角の方向で,亀裂の長さは31.5m,幅が1mm,深さが一番深いところで6m,とされていた。当事者は,問題なく工事は続行,とその方針を伝えているが,問題は少し大ききなって聞いたのか,今日も詳しく報じられている,写真も貼付されている。

プロジェクトの担当者は,亀裂は1本ではなくセベラルだ,と報じている,一般にセベラルと言うのは5本以上を言う。建設工事には影響はない,と言っている。企業者のEVN(注40)は,亀裂は10本で,プロジェクトの安全には問題ない,と発表している,ただ格好悪いだけだと。亀裂は,長さ方向,高さ方向にも発生しており,最初の発見は,昨年,2008年8月であった。

亀裂10本は,最も長い亀裂は,97.3mで,最も短いものは8m,幅はいずれも,0.5mm,深さは,4〜6.5mである。貯水には問題ない,今後とも観測を続ける,と調査報告書には書かれている。設計者のスイス籍コレンコ(注41),工事を監督するSMEC(注42),日本工営(注43),Jパワー(注44),によると,コンクリート内部の熱と外気温の差から生まれる熱応力が原因だ,と言っている。

あるコンクリートの専門家が記者に語ったところによると,規模の大きいブロックのコンクリート打設ではよく起こる問題で,設計コンサルタントが事前に効果的な工法を説明していなかったのではないか,と言っている。EVN(注40)は,これ以上亀裂が生じないよう,,コンサルタントが対策を講じている,と言っている。建設省のル・クワン・フン主任(注45)の前回報告書では,プロジェクトの安全には問題ない,と書かれている。

ソンラ水力プロジェクト(注39)は,ベトナム北部の山岳地帯,紅河の支流ダ川(注46)に建設されている多目的ダム(注51)で,首都ハノイから北西360kmの位置にある。総事業費は,42兆ドン,約24億ドル相当,で,出力規模2,400MW,年間発生電力量94億KWh,ダムの形式は,RCC型(注46)で,今のところ出力規模に於いて,東南アジア最大である。

洪水吐は右岸にあって,8門のゲートと12門の底部ゲートがあり,洪水調節を行う。発電所は,ダム下流の河川敷内に設ける。グエン・タン・ドウン首相(注47)は,財務省に指示して,ソンラ県(注48)に対して,1兆ドン,約57百万ドル相当,の支出を行い,土地の買い取りと住民に対する保証を行うべく準備中である。

(注) (36) 090221A Vietnam, thanhniennews,(37) EVN’s official report says dam safe despite cracks,(38) http://www.thanhniennews.com/education/?catid=4&newsid=46286,(39) Son La hydropower plant,(40) Electricity of Vietnam (EVN),(41) Colenco,(42) SMEC,(43) Nippon Koei,(44) Jpower,(45) Le Quang Hung, head of the Ministry of Construction’s State Bureau for Construction Quality Inspection.,(46) Da River, the main tributary of the Red River,(46) roller-compacted concrete dam,(47) Prime Minister Nguyen Tan Dung,(48) Son La Province,(49) http://www.thanhniennews.com/society/?catid=3&newsid=46,(50) http://my.reset.jp/~adachihayao/index090214A.htm,(51) multipurpose project,(52)

●タイのイタルタイなどがEGATの石炭入札で落札

The contractors Italian-Thai Development Plc (ITD) and Nawarat Patanakarn Plc (NWR) have won bids to operate coal mines to supply the Electricity Generating Authority of Thailand (Egat).The two mines' total coal supply is estimated at 95 million tonnes for contracts worth 36.68 billion baht over nine years. (注63)

マモー石炭火力

2009年2月1日付け本HP(注72)で,タイのEGAT,マモーの石炭生産で,許認可取得,890億バーツ,と報じられていた少なくとも,既存の石炭火力は,何としても永続させたい,とのEGAT(注68)の切なる願いである。EGAT(注68)への石炭供給入札で,イタリアンタイITD(注66)とナワラットNWR(注67)が,石炭鉱山事業で,落札した。両者で,石炭9,500万トン,事業費は366.8億バーツである。

NWR(注67)は石炭5,000万トン,166.8億バーツ,ITD(注66)は石炭4,500万トン,200億バーツで,採掘は来月から始まり,供給は,2010〜2018年である。ソンバットEGAT総裁(注69)は,マモー石炭火力(注70)は,現在の石炭鉱山は2,3年で尽きるが,今回の2つの新たな石炭契約で,更にその耐用年数を20年延ばすことが出来る,と言っている。マモー石炭火力(注70)は2,400MWで,年1,000万トンの石炭が必要。

ソンバットEGAT総裁(注69)によると,マモー石炭火力(注70)は,水力に続いて安価な電源である,電気料金を安く保つために,この2400MW,年間発生電力量180億KWhの発電所の存続が必要である,と言っている。因みに,KWh当たり単価は,ガスが1.27バーツ(3.55セント),石炭が0.83バーツ(2.32セント),ディーゼルが4.85バーツ(13.57セント),水力がラオスからの輸入を除いて0.40バーツ(1.12セント)である。

EGAT(注68)は,将来,更に他の石炭鉱山の開発入札を検討している。ソンバットEGAT総裁(注69)によると,電力消費は,涼しい天候と経済危機のために,2009年1月は13%の落ち,2月の第1週は10%の落ちを記録している。

(注) (61) 090221B Thailand, istockanalyst,(62) Ital-Thai, NWR Win Egat Bid,(63) http://www.istockanalyst.com/article/viewiStockNews/articleid/3054603,(64) Thursday, February 19, 2009 5:55 PM,(65) (Source: Bangkok Post)By Yuthana Praiwan, Bangkok Post, Thailand,(66) Italian-Thai Development Plc (ITD),(67) Nawarat Patanakarn Plc (NWR),(68) Electricity Generating Authority of Thailand (Egat),(69) Egat governor Sombat Sarntijaree,(70) Mae Moh coal-fired power plant,(71) Lampang,(72) http://my.reset.jp/~adachihayao/index090201A.htm,(73)

●パキスタンのザルダニ大統領が中国へ水力協力要請へ(注28)

Pakistan's Asif Ali Zardari is visiting China, his second since becoming president, with plans to promote mutual economic and trade relations. Pakistani Foreign Ministry spokesman, Abdul Basit, said in Islamabad on Thursday that Zardari's 4-day visit beginning on Friday, Feb. 20, is part of his quarterly visit regime to China to explore economic cooperation, Press TV reported late Thursday from Islamabad. (注29)

パキスタンの原子力発電所(注73)

パキスタンは,インドに攻められながら,自らもダム開発を進めるべく準備中であるが,資金的,技術的にも中国の支援を頼りにしている。ザルダリ大統領(注28)は,昨年,2008年,就任早々に北京を訪問し,ダム建設への支援の約束を取り付けているが,なかなか具体的な支援に広がらないところに,焦りが見える。パキスタンにとって,今や中国が唯一の頼りである。

パキスタンのザルダリ大統領(注28)は,第2回目の北京訪問に旅立つ。目的は,経済通商の推進計画についてである。バシット外務報道官(注32)は,ザルダリ大統領(注28)が,金曜日,2009年2月20日,に出発,4日間の中国訪問を行うが,これは年4度の定期的な経済協議の一つである,と。今回,ザルダリ大統領(注28)は,産業の中心地,上海など(注34)を訪問し,農業,科学技術など,視察する予定である。

北京駐在のカン大使(注33)は,自由貿易協定への署名を求めており,更にザルダリ大統領(注28)自身は,水力開発への支援を確認することを視野に入れている,と言っている。消息筋は,今回は純粋な経済目的で,政治的な交渉は視野に入っていない,北京の上層部とは,クリントン国務長官(注35)の北京訪問で,会えない可能性が強い,と報じている。しかし少なくとも,大統領(注28)は商務長官には会うつもりだ。

前回のザルダリ大統領(注28)の訪中では,パキスタンの行き詰まった電力不足に対応するため,中国が二つの原子力発電所の建設に,新たな支援を行う,との合意がある。パキスタンは,既に中国支援原子力発電所が動いており,更に一つが現在工事中である。

(注) (27) 090221C Pakistan, presstv,(28) Zardari begins China visit,(29) http://www.presstv.ir/detail.aspx?id=86201&sectionid=351020401,(30) Fri, 20 Feb 2009 02:20:27 GMT,(31) Pakistani President, Asif Ali Zardari,(32) Pakistani Foreign Ministry spokesman, Abdul Basit,(33) Pakistani Ambassador to China, Masood Khan,(34) Wuhan, the capital of Hubei province, Yichang and Shanghai,(35) US Secretary of State, Hillary Clinton,(36) (73) http://3.bp.blogspot.com/_orkXxp0bhEA/R2nCQKh384I/AAAAAAAADVM/8YSZ0BkIWik/s400/071219-pakistani-nuclear.jpg (74)

●インドネシアのPLNは第2次電源開発で失敗か(注2)

State-owned electricity company PT Perusahaan Listrik Negara is likely to only be capable of increasing national electricity generating capacity by about 2,000 megawatts as part of the second stage of its expansion program, instead of 3,000 MW as originally planned, a top Energy Ministry official said on Thursday. This is due to lack of funding and technical limitations, with the rest of the work possibly left for the private sector to do.

チソカン渓谷

インドネシアの電源開発は,中国の支援を受けて,順調に入っているはずだったが,ここに来て中国側の態度が変化し,ユドヨノ大統領(注18)以下,苦慮しているようである。これについては,2009年2月13日付本HP(注20)で報じられたとおりである。インドネシアのクラッシュプログラム,所謂,緊急プロジェクト計画(注5)は,2010年までの第1次がこの障害に遭遇,2014年までの第2次についても問題が起こっている。

木曜日,2009年2月19日,エネルギー関係省高官の話によると,国有電力公社PLN(注4)は,早期着工計画(注5)第2次分の最初の計画としていた,3,000MWについて,2,000MWとせざるを得ない,としている。理由は,資金不足と技術的限界,と言っており,出来ない部分は,民間セクターにお願いせざるを得ない,としている。

インドネシア政府は,第2次の早期着工計画(注5)を,今年,2009年にスタートさせる計画である。この第2次計画は,全国に亘る99プロジェクトで,2014年までに完成させる計画である。その半分以上は,地熱発電(注20)と水力発電を含む再生可能エネルギー(注21)を想定している。全部完成すれば,10,000MWで,第1次分,10,000MWと併せて,新規20,000MWとなる予定である。

この第2次分,10,000MWのうち,3,000MWはPLN(注4)が実施し,残りの,7,000MWはIPP(注22)に期待している。プルオノ電力総局長(注8)は,今のところPLN(注4)は,2,000MWを予定しており,ムワラ・タワール天然ガス火力(注6)とチソカン揚水(注7)であり,サブローン(注23)は,この二つのプロジェクトについては確保されている,と語っている。

プルオノ電力総局長(注8)によると,西ジャワ州(注24)のチソカン揚水(注7)の工事費は20億ドルであり,ダムが2つ必要なので高くつく,と。PLN(注4)は需要の60%を満たしているのみである。揚水発電所は,オフピークの電力で揚水し,ピーク時にこれを発電する仕組みである。チソカン揚水(注7)については,JBIC(注10),世界銀行(注11),ADB(注12)など国際的な融資機関から,コミットを受けている。

第2次の緊急プロジェクト計画(注5)の他の地点については,PLN(注4)に検討を指示しており,民間企業にも参入を要請する方向である。この大統領令は現在準備中である。また,IPP(注22)に対する販売料金の基準については,省令で決めるべく検討中で,近いうちに成案となるであろう,と。第1次については,頼りにしていた中国資金が暗礁に乗り上げており,2010年完成の予定は,ずれ込む可能性があると。

PLN(注4)によると,資金難から第1次の完成は2012年にずれ込むが,ジャワの3つの発電所,1,000MWは,2009年内に完成する,それは,中部ジャワ州(注25)のレンバン火力(注13)と西ジャワ州(注24)の,ラブアン火力(注14)とインドラマユ火力(注15)である。中国政府は,第1次分の石炭火力に対して,80億ドルを約束していたが,現在までに20億ドルが具体化しただけで,残りは棚上げされている。

このことに関して,ムルヤニ財務大臣(注16)とマリ貿易大臣(注17)が,北京を訪問する予定になっている。PLN(注4)は現在,自己資金で第1次分の残りを進めている。ユドヨノ大統領(注18)は,2009年2月10日,中国の撤退に備えて国内銀行の動員を考えるよう,PLN(注4)に指示している。現時点では,PLN(注4)は,全国需要の60%を供給するのが精一杯である。

(注) (1) 090221D Indonesia, thejakartaglobe,(2) PLN May Possibly Miss Target For Second ‘Fast-Track’ Scheme,(3) http://www.thejakartaglobe.com/business/article/10497.html,(4) PT Perusahaan Listrik Negara (PLN),(5) fast-track program,(6) gas-fired Muara Tawar plant,(7) Cisokan pumped-storage hydro scheme,(8) Jacobus Purwono, the Energy and Mineral Resources Ministry’s director general of electricity,(9) Pumped-storage schemes,(10) Japan Bank for International Cooperation,(11) World Bank,(12) Asian Development Bank,(13) Rembang power plant,(14) Labuan power plant,(15) Indramayu power plant,(16) Finance Minister Sri Mulyani Indrawati,(17) Trade Minister Mari Pangestu,(18) President Susilo Bambang Yudhoyono,(19) http://my.reset.jp/~adachihayao/index090213D.htm,(20) geothermal,(21) renewable resources,(22) independent power producers,(23) Subloan,(24) West Java Province,(25) Central Java Province,(26) http://blogs.yahoo.co.jp/tknaito/51593370.html,(27) (74) http://mproprovider.files.wordpress.com/2008/05/picture-3002.jpg。(75)

●中国は水力発電所の料金を値上げへ(注53)

Vice Director of the National Development and Reform Commission (NDRC) Zhang Guobao has told a forum on Sustainable Development of Hydropower that China intends to raise the price of hydropower, according to a February 19 report in Caijing magazine. The price adjustment would change a long-standing policy to set the price of hydropower lower than that of thermal power.(注54)

龍灘ダム(Source Xinhua)

2009年2月19日付の雑誌カイジン(注57)によると,発改委NDRC(注60)のザン・グオバオ副主任(注55)は,水力持続的開発(注56)のフォーラムで,水力発電所の電気料金を値上げする意向を報じた。水力の単価は,長い間,火力より低く抑えられてきた。ザン・グオバオ副主任(注55)は,この単価が水力開発の障害になってきた,それは歴史的な理由からである,と語っている。

2008年末に於ける水力設備は,170,000MWで,2008年の水力の発生電力量は,5,630億KWh,全電力の16.4%を占めている。長期に亘ってNDRC(注60)は,原価プラス利益として,水力の単価を低く抑えてきた。しかし内部では,水力の運転経費は少ないが最初の投資が大きいことで,いろいろな批判も出ていた。ザン・グオバオ副主任(注55)は,これを修正しなければ,水力開発に影響が出ると。

三峡ダムの元所長ル・ヨウメイ(注58)は,現在,水力の単価は,KWh当たり,0.2〜0.3元,約2.90〜4.38セント相当,で,これに対して火力は,0.4〜0.5元,約5.85〜7.31セント相当,で両者がバランスしているとは言えない,と言っている。ザン・グオバオ副主任(注55)は,同じ製品は同じ値段,と言う原則から言えば,火力と水力の単価は同一にすべきだ,と。

これにより増加する費用は,売電単価に反映すべきだが,送電網企業と発電企業の関心に影響して,水力の単価は,複雑な困難を伴う。更に詳しい議論については,注59を見られたし。

(注) (52) 090221E China, china.org,(53) China to raise price of hydropower official,(54) http://www.china.org.cn/business/highlights/2009-02/20/content_17309377.htm,(55) Vice Director of the National Development and Reform Commission (NDRC) Zhang Guobao,(56) Sustainable Development of Hydropower,(57) Caijing magazine,(58) ex-general manager of the Three Gorges Project Development Corporation Lu Youmei,(59) http://www.caijing.com.cn/2009-02-19/110071498.html,(60) National Development and Reform Commission (NDRC),(61)

参考資料

ベトナム


●090221A Vietnam, thanhniennews
ベトナムのソンラダムの亀裂は問題ないと
EVN’s official report says dam safe despite cracks

http://www.thanhniennews.com/education/?catid=4&newsid=46286

タイ

●090221B Thailand, istockanalyst
タイのオタルタイなどがEGATの石炭入札で落札
Ital-Thai, NWR Win Egat Bid

http://www.istockanalyst.com/article/viewiStockNews/articleid/3054603

パキスタン

●090221C Pakistan, presstv
パキスタンのザルダニ大統領が中国へ水力協力要請へ
Zardari begins China visit

http://www.presstv.ir/detail.aspx?id=86201&sectionid=351020401

インドネシア

●090221D Indonesia, thejakartaglobe
インドネシアのPLNは第2次電源開発で失敗か
PLN May Possibly Miss Target For Second ‘Fast-Track’ Scheme

http://www.thejakartaglobe.com/business/article/10497.html

中国

●090221E China, china.org
中国は水力発電所の料金を値上げへ
China to raise price of hydropower official

http://www.china.org.cn/business/highlights/2009-02/20/content_17309377.htm


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過去のニュース

●ベトナムの電源開発の遅れはなぜ (090220)
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●ネパールのアッパータマコシ水力を456MWに (090218)
●インドネシアと日本のLNG契約減 (090217)
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●>ベトナムのソンラ水力のダムに亀裂 (090214)
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●フィリッピンの石炭探査が始まるか (090209)
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●インド北辺でのインド企業の奮戦 (090130)
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●タイEGATの海外進出への飛躍 (081129)
●世銀の大規模インフラに批判の声 (081128)
●フィリッピンの再生可能エネルギー再び (081127)
●ミャンマーのラシオへの思い (081126)
●インドのパイプラインへの挑戦 (081125)
●パキスタンの水問題深刻 (081124)
●ベトナムの開発に何か変化が (081123)
●インドネシアの石炭探査投資を (081122)
●中国雲南省がコルカタへ調査団 (081119)
●パキスタンのダムになお異論 (081118)
●ミャンマーは更にダム開発加速 (081117)
●インド北東地域の送電線計画 (081116)
●メコン洪水で再び中国ダム論争 (081115)
●金融危機とインドの電源開発 (081114)
●カンボジアのNGO天国終焉 (081113)
●インドの電力プール市場 (081111)
●フィリッピンのマイクロ水力 (081109)
●カンボジアの多彩な水力開発 (081108)
●IEAが原油動向で報告書 (081107)
●インドの大規模火力に資金難 (081106)
●中国の石炭に下降傾向 (081105)
●タイ首相ナムグムの水を東北タイへ (081104)
●タイの原子力地点決定は2009年末 (081103)
●イランのパイプラインとインドの優柔不断 (081102)
●ミャンマーでの中国のプレゼンス (081101)

●ベトナム油田へのロシアの参入 (081031)
マニラ配電の先行き見通し (081030)
カンボジアなどへの中国の進出 (081029)
中国の水力開発規模は世界一 (081028
インドネシアの 電気料金上げ (081027)
中国企業がアザドカシミールにダム投資 (081026)
中国広西とベトナムを結ぶ線 (081025)
丸紅のフィリッピンへの取り組み (081024)
インドネシアと中国のLNG契約 (081023)
ラオスの水力で住民補償が再燃 (081022)
世界で50カ国以上が原子力発電を計画 (081021)
世界金融情勢の変化の影響 (081020)
インドとパキスタン対立の悪夢 (081019)
パキスタン大統領の北京挑戦 (081018)
インド北辺水力開発に反旗 (081017)
米国がインドへ原子力通商使節団 (081016)
フィリッピンの天然ガスと電気料金 (081015)
フィリッピンの長期エネルギー計画 (081014)
インドの大規模石炭火力計画 (081013)
ミャンマーの水力への外国投資 (081012)
ダム建設を巡るカシミール問題 (081011)
フィリッピンの国産エネルギーへの拘り (081010)
バングラデシュとミャンマーの関係 (081009)
バングラデシュのエネルギー長期見通し (081008)
中国政府のチベット開発政策 (081007)
●ADBが初めてベトナム水力支援 (081006)
●知的送電線ネットワークの発想へ (081005)

中国とインドのエネルギー問題 (081004)
インドの原子力開発加速へ (081003)
アジア大陸の水源はチベット高原 (081002)
インドの配電組織改革 (081001)

フィリッピンの再生可能エネへの取組 (080930)
インドの地球温暖化との戦い (080929)
サルウイーン河のダム開発 (080927)
メコン流域会議開催と中国 (080926)
インド,25年までに6千万KW水力開発 (080925)

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