アジアのエネルギー最前線
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ー 日刊アジアのエネルギー最前線 2009年3月7日分 ー スリランカの電力は水力と火力に転機ー

2009年3月7日分 ー スリランカの電力は水力と火力に転機 ー

Upper Kotomale 注21

今朝の朝刊は,スリランカ政府軍が,少数派タミル人の反政府武装勢力タミル・イーラム解放のトラ(LTTE)を追いつめ,100人の兵士を殺害した,と報じている。政府軍制圧の最終局面に来たわけであるが,一般市民を盾にしての最後の抵抗,の状況で微妙な段階にある。調停に努めた日本政府も,こうなれば手出しも出来ない状況であるが,軍事拠点制圧で,果たして問題は解決するのであろうか。

私の友人達の多くも,スリランカの電力開発に協力を続けてきたが,日本政府が,この内戦の渦中にあるスリランカによくODAを注ぎ込んでいるなあ,と感心して見ていた。勇気ある行動というか,スリランカと日本の間には,そこに何かをさせる感情があるのであろうか。戦後賠償を最初に放棄してくれた国,と言う人もあるが,本当にそれだけなのかどうか,私も自信がない。太平洋戦争では,英艦隊を追いつめた場所でもある。

最初から思っていたが,日本,台湾,フィリッピン,カンボジアには,エネルギー上の共通点がある。いずれも石炭などの安いエネルギー資源に恵まれず,時間の差はあるが,石油火力を主体に経済を回してきたあげく,いずれの国も電気料金が極めて高い。今日の報道では,スリランカの平均電気料金は11.4セントである,カンボジアなどに比べれば安いが,タイ,ベトナム,中国,インドなど,石炭国に比べて異常に高い。

これは,我々がカンボジアで見てきた現実だが,当面の小さな需要を満たすためには,ディーゼル発電しかないわけで,これをちょびちょびと建設して行うものだから,いつまで経っても電気料金が高止まりして,経済発展を阻害する。輸入による石炭火力を造ろうとしても,最低でも300MWぐらいの固まった需要がなければ,コストが見合わない。

私の友人達も,殆ど残されていない水力資源の開発に手を貸してきて,日本の力で,150MW,アッパーコトマレ水力を完成間近なところまで持っていって,大いに感謝されているとはいえ,これが最後の水力ではないか,と言われている。300MW級輸入による石炭火力を造らなければ,スリランカの将来はない,と言い続けて来たのは我々であるが,専門家による推進も,大気汚染への反対論で,最後まで押し込めなかった。

時代は移り,Jパワーなどが,石炭火力はもう中国の時代だ,と割り切り始めた頃に,中国の技術と資金が各国の石炭火力開発に向かい,中国の場合は,住民に大気汚染の反対など言わせないから,スリランカの300MW石炭火力も,2010年には完成と報じられている。これが動けば,水力の渇水時にも,安価な電力が供給できて,スリランカも救われるだろう。

スリランカの石炭火力には,インドもNTPCなどが現地に入って,第2の石炭火力建設の準備に入っている。中国側とその立地条件でちょっとした紛争があったようだが,最近は報道がないところを見ると,インドのプロジェクトも走っているのだろう。また,当然,スリランカの周辺でも,天然ガス探査が動いている。天然ガス無機説で,当然,地球上何処でもガスは出るから,スリランカの経済が軌道に乗れば,ガスによる発電も期待できる。

本文

●スリランカで渇水が続きCEBは電力カットを実施へ

Half-an-hour power cuts will be imposed from end of this month on an area-by-area basis as hydropower generation has been hit by a prolonged drought, Ceylon Electricity Board Chairman E.A.S.K. Edirisinghe said. He said the CEB was trying its best to avoid the Western province when power cuts are imposed as it could have an adverse impact on the economy.(冒頭引

Sea coast in Clombo

内戦,電力不足,電源開発の遅れ,など問題を包含するスリランカのセイロン電力庁CEB(注6)は,もっと別の大きな問題を包含していることが,報道されている。CEB(注6)のエディリシンゲ会長は,今月末,2009年3月末から,水力の出力が落ちてくるため,30分の輪番停電に入る,と説明している。西部の経済圏では出来るだけ停電を避けるよう努力する,としている。ダムの水位が25%下がり,火力に頼らざるを得ないと。

全国系統の電力需要は,1,750MWで,それのうち,850MWを水力の頼ってきたが,現在では20%まで落ちている。火力の発電コストは,KWh当たり22ルピー,約19.3セント相当,であるが,電気料金は13ルピー,約11.4セント,で,火力発電の比重が増えると持たなくなってくる,堤dんせざるを得ないと。水利局WB(注7)は,渇水の進行で,いつ放流を止めなければならないか,予断を許さない,と言っている。

(注) (1) 090307A Srilanka, sundaytimes,(2) Drought pushes CEB to impose power cuts,(3) http://www.sundaytimes.lk/090308/News/sundaytimesnews_04.html,(4) By Nadia Fazlulhaq,(5) Ceylon Electricity Board Chairman E.A.S.K. Edirisinghe,(6) CEB,(7) Water Board,(8) Water Supply and Drainage Board General Manager Lal Premanath,(9)

●スリランカのCEBの人員削減を含めた改革問題浮上

The CEB has an estimated 15,000 employees, and is allegedly overstaffed. Hence, the government is forced to inject colossal amount of money as remuneration. The surplus is largely due to political appointments and according to qualified Engineers, these employees do not make any positive or productive contribution to the day-to-day operation of the CEB. (冒頭引用注11)

Upper Kotomale

長文で,スリランカの電力問題全般を論じた記事だが,主要な問題だけを取り上げてみる。スリランカの電力を取り仕切るセイロン電力庁CEB(注12)は,約2,000MWの規模で15,000人という膨大な人員を抱えて,その給与支払いにその財政が危機に陥っている。このように従業員が増えてきたのは,政治的な理由からだという。

既存の従業員は,何も出来ない従業員が一杯増えて,邪魔になる,とまで極言している。それは,選挙に勝った政治家が,彼を支援してくれた人々をCEB(注12)に入れるからだという。まるで人を雇うための工場みたいな状態になっているという。労働大臣になったスネビラットン(注14)は,2年間に,選挙区の支援者達を,2000人もCEB(注12)に雇わせたという。

また,最近出た報告書で,電源の開発で,最小原価発電プロジェクト(注17)の原則が無視されている,としている。スリランカの水力は殆ど開発されていて,150MWのアッパーコトマレ水力(注18)が残っているだけだ。現在工事中で間もなく完成して,大きな貢献が期待されている。もう一つは,300MWのノラチョロイ石炭火力(注20)であるが,これはまだ少なくとも2,3年の時間がかかる。アッパーコトマレ水力(注18)は日本の支援。

ただ,300MWのノラチョロイ石炭火力(注20)については,大気汚染の問題がつきまとう。現在,全国系統で必要な電力は.2,500MWとされており,10年から15年先は,もっと増えて行く。水力は既に枯渇の状態で,火力発電所に依存する以外に,スリランカとしては方法がない,と専門家は言っている。電気料金の問題がある。世界でも高い電気料金で有名で,これ以上吸収できず,今後の大きな問題である。


(注) (9) 090307B Srilanka, nation.lk,(10) Additional teeth or dentures to CEB,(11) http://www.nation.lk/2009/03/08/newsfe3.htm,(12) Ceylon Electricity Board CEB,(13) Janatha Vimukthi Peramuna (JVP) trade union leader Ranjan Jayalal,(14) Minister Seneviratne,(15) Ratnapura,(16) Public Utility Commission of Sri Lanka (PUCLS),(17) Least Cost Power projects,(18) Upper Kotmale Power project,(19) Coal Power project under construction in Norachcholai,(20) Norachcholai Power Plant (NPP),(21) Upper Kotomale hydro photo source: towards-a-utopia.blogspot.com/2007/10/upper-k,(22) (35) http://my.reset.jp/~adachihayao/index090126A.htm,(36)

●中国がチベットの環境保護へ20億ドルを投入へ

China plans to spend 15bn yuan (£1.5bn) on environmental protection in Tibet, including measures to halt the encroachment of deserts on the roof of the world, the state media reported today. Although the new money is presented as green spending, Tibetan exile groups fear much of it will be used to fund ecologically and culturally damaging development projects, including the damming of rivers and measures to force nomads off high-altitude pasture lands. (冒頭引用注22)

Yarlung Zangbo 注34

中国,チベットの北京政府の開発計画については,ヤルンザンボ川(注26)の水力を中心に,既に,2009年3月5日付け本HP(注33)で見てきたところである。同じような記事であるが,この中国政府の開発政策を,ロイターが英国発で記事にしたものだ。中国政府は,砂漠化の進むチベットの環境保護に,150億元,15億ポンド相当,約22億ドル相当を投入することを明らかにしている。

中国政府はこれを環境保護政策と称しているが,チベット亡命グループは,自然河川に被害をもたらし,遊牧民の生活を脅かすものとして,批判している。地球で最も高いところに位置するチベット高原(注24)は,土砂浸食,永久凍土の熔解,氷河の縮小,草原の後退,生物多様性の悪化などのが顕著で,これは人原活動の影響と,地球規模の気候変動の影響を受けているものと考えられている。

1961年以来,各10年で摂氏0.32度の気温上昇が報じられ,世界で最も早く温暖化の影響を受けている。中国本土からの移民,特に漢族(注25)の急激な流入が目につく。中国政府は,ブラマプトラ河の上流ヤルンザンボ川(注26),サルウイーン河の上流ヌジアン(注28),メコン河の上流ランサン川(注29),長江の上流金沙江(注30)に,大規模なダム群の建設を計画している。150億元の中には,このダムも入っていると思われる。

環境の専門家は,この開発の方向は間違っている,と批判している。チベット問題国際キャンペーンのサウンダー(注32)は,環境政策とはほど遠く,チベットの伝統的な地区に,中国の近代的な鉱業を持ち込もうとするもので,この影響の被害は,これから実際に証明されて行くだろう,と批判している。


(注) (13) 090307C China, guardian,(21) China announces green funding for Tibet,(22) http://www.guardian.co.uk/environment/2009/mar/06/tibet-china-environment-protection,(23) Jonathan Watts, Asia environment,correspondent,guardian.co.uk, Friday 6 March 2009 16.24 GMT,(24) Tibetan plateau,(25) Han ethnic majority,(26) Yarlung Zangbo,(27) Brahmaputra, (28) Nujiang (Salween),(29) Lancang (Mekong),(30) Jinsha, a major tributary of the Yangtze,(31) Qiangba Puncog, the chairman of Tibetan regional government,(32) Kate Saunders, of the International Campaign for Tibet,(33) http://my.reset.jp/~adachihayao/index090305B.htm,(34) Photo source: http://www.travelxz.com/admin/epic_jingqu/file/2008-7-29_8-57-1_72499520.jpg,(35)

参考資料

スリランカ


●090307A Srilanka, sundaytimes
スリランカで渇水が続きCEBは電力カットを実施へ
Drought pushes CEB to impose power cuts

http://www.sundaytimes.lk/090308/News/sundaytimesnews_04.html
●090307B Srilanka, nation.lk
スリランカのCEBの甚作源を含めた改革問題浮上
Additional teeth or dentures to CEB

http://www.nation.lk/2009/03/08/newsfe3.htm

中国

●090307C China, guardian
中国がチベットの環境保護へ20億ドルを投入へ
China announces green funding for Tibet

http://www.guardian.co.uk/environment/2009/mar/06/tibet-china-environment-protection


2009年3月7日 ー ベトナムの住民移住で国会が活躍 ー

minority source: permaculture.org.au


今日のビジネスアイ(注31)が,「MOX,資源安保の柱,初のプルサーマル,九電実施」,として,長文で解説している。私もよく知らないので,ポイントだけ抜き出しておくと,プルサーマルは,使用済み核燃料から取り出したプルトニウムとウランを混合してつくったMOX燃料(混合酸化物燃料)を,原発の燃料として使う発電方法。フランスやドイツなどではすでに実用化されている。

“純国産資源”となる使用済み燃料を利用すれば,ウラン燃料が1〜2割程度節減でき,日本の資源戦略上,大きな意味を持つことになる,としている。青森県六ケ所村に建設された再処理工場もトラブル続きで,本格操業が大幅に遅れている。プルサーマルに見込みが立ったものの,核燃料サイクルの実現という点では,「緒に就いた段階」,というのが実態のようだ。注31の図が我々にはわかりやすい。

さて,今日はベトナムの国会議員調査団が,ベトナム中部のダックミ川の水力プロジェクト現場を訪ねて,その住民移住の実態を現地で調査をしている。ベトナムをよく知っている友人が話していたが,ベトナムは移住住民に対して,大統領を含めた政府上層部が,非常に気を遣っている,と言うのだ。ソンラ水力の10万人の移住など,大したことはない,と言っていた電力当局に比べて,政治は大きく介入してくる。

前回の記事でも,国会議員団が,あの山の中のソンラ水力プロジェクトの現場に,4日間も泊まり込んで,調査を行い,大統領に進言している。大統領はすぐに1兆ドンの追加予算を承認している。大統領が現場に行くと,住民一人一人に話しかけて行くという。今日のダックミ第4水力,190MWについても,2日間の泊まり込みで,移住地の調査に当たって,不十分,と結論を大統領に伝えている,すぐ処置が執られるのであろう。

ダックミ水力プロジェクト,ダナンから80kmほど直線で南西に下がったところだが,地名から地図を調べてもよく分からないが,相当の山岳地帯で,ラオスとの国境に近い,ラオスのパクセと同緯度ぐらい。190MWのダックミ第4水力プロジェクト(注4)は,ベトナム中部クワンナム県(注6)のプオッック・ソン地区(注5)のダックミ川(注12)にあり,4a及び4bの二つの階段型開発(注11)で,二つの落差の合計は190m。

最大使用水量は毎秒130トン,年間電力量は,770GWhである。ダムは高さ90mのRCC方式(注15),設計洪水量は,毎秒11,400トン,導水路は径6.6mの長さ27km,水圧管路は,径5.5mで長さ730mである。このようなところで190MWの大きな水力が出来るのか。AECOMというオーストラリア系統と思われるコンサルタントが,指導に当たっている。RCCダムだから,日本工営なども関係しているのかな。

(注) (31) http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200903070023a.nwc

本文

●ベトナムのダックミ第4水力で住民移住に問題が

The relocation of residents displaced by the Dak Mi 4 Hydropower Project in Phuoc Son District, Quang Nam Province, has been carried out poorly, said a supervisory team from the National Assembly.(冒頭引用注3)

Dak Mi project site source: 注3

ベトナム中部のダックミ第4水力プロジェクト(注4)については,正確な位置は掴んでいないが,190MWと言うから相当な規模である。おそらくダナンから80kmほど南西に入ったところで,ラオスの国境に近いところであろう。オーストラリア籍だと思われるが,AECOM(注14)と言う太平洋アジア地域で活躍する総合コンサルタントがあって,これがPECC2(注13)を助けて設計を行っているようだ,そのHP(注10)に諸元がある。

190MWのダックミ第4水力プロジェクト(注4)は,ベトナム中部クワンナム県(注6)のプオッック・ソン地区(注5)のダックミ川(注12)にあり,4a及び4bの二つの階段型開発(注11)で,二つの落差の合計は190m,最大使用水量は毎秒130トン,年間電力量は,770GWhである。ダムは高さ90mのRCC方式(注15),設計洪水量は,毎秒11,400トン,導水路は径6.6mの長さ27km,水圧管路は,径5.5mで長さ730mである。

2009年2が8日付本HP(注16)には,国会議員の調査団が,北の大プロジェクト,ソンラ水力プロジェクト(注17)の現場に数日間も滞在して,移住の実態調査に当たっている。ベトナムは,ダムの住民移住に関しては,大統領以下,常に大きな関心を持って事に当たる,と言う慣例があり,国民が政権や政治家に一定の信頼感を寄せている一つの理由だ。この国会調査団が,今度はこの中部ベトナムにも入ってきて,厳しい評価をしている。

国会から派遣された調査団は,ベトナム中部クワンナム県(注6)のプオッック・ソン地区(注5)のダックミ第4水力プロジェクト(注4)の現場に入り,住民移住の作業は誠に貧弱,と声明した。調査団は,国会少数民族委員会ブイティビン副委員長(注7)に率いられ,現地で2日間の調査を行った。移住先のヌオックラン村(注8)に入った調査団は,プオッック・ソン地区(注5)役所に,貧弱な対策に不満を表明した。

問題とは,貧弱なアパート,面積不足の耕地,貧弱な道路網,森林伐採,などで,これらの問題が移住民に問題を起こしている。また,住民への,生産活動,環境保護,ギエチエン少数民族(注9)の文化の保護,などの面で,十分な教育が出来ていない,としている。ビン副委員長(注7)は,プロジェクトの担当者や役所に対して,住民の意見をよく聞いて対処するよう促した。

(注) (1) 090306A Vietnam,saigon-gpdaily,(2) Hydropower project's relocation poorly handled,(3) http://www.saigon-gpdaily.com.vn/National/Society/2009/3/68930/,(4) Dak Mi 4 Hydropower Project,(5) Phuoc Son District,(6) Quang Nam Province,(6) National Assembly,(7) Bui Thi Binh, deputy chairwoman of the Council for Ethnic Minority Affairs,(8) Nuoc Lang,(9) Gie Trieng ethnic minority,(10) http://www.maunsell.com/MarketsAndServices/43/65/index.html,(11) Dak Mi 4a & 4b Hydropower Projects,(12) Dak Mi River,(13) Power Engineering Consulting Company No. 2 (PECC2),(14) Maunsell AECOM,(15) RCC dam,(16) http://my.reset.jp/~adachihayao/index090208A.htm,(17) Son La dam project,(18)

●フィリッピンのカラカ石炭火力売却で大臣は値引きはせずと

With French-Belgian investor Suez Energy pulling out from its bid to buy the 600-megawatt Calaca coal plant, the energy chief is not discounting possibility of new snags in the privatization of power assets given the tough economic times. "Effects on our bid to fully privatize the power generating business remain to be seen," Energy Secretary Angelo T. Reyes intimated. (冒頭引用注20)

Calaca plant, sorce wjec

フィリッピンの発電資産売却で,カラカ石炭火力の落札企業がその権利を放棄,前渡金も没収された報道は,2009年1月29日付本HP(注29)に報告されている。世界の金融危機の中で,フィリッピンの電力改革に思わず障害が出たと言うことで,その先行きが心配されているところだが,今日は,レイエス長官が,強気の見通しを述べている。それだけにことの深刻さが,感じ取れる。

前の記事から,スエズエナージ(注22)の契約履行保証放棄は,カラカ石炭火力(注23)の運転環境の劣悪の結果とされている。カラカ石炭火力(注23)の運転を担当することになっていたスエズエナージ(注22)の現地企業エメラルドは,先週,マニラ事務所を閉鎖している。今回の中止のいきさつは,発電所の状況が劣悪であることと,NPC(注25)の引き取り価格が低いことが要因である,とされている。さて今日の記事。

フランス-ベルギー国籍スエズエナージ(注22)が,600MWのカラカ石炭火力(注23)の入札結果から撤退したことで,この厳しい経済情勢の中での発電資産の民営化に際して,エネルギー大臣(注24)は,この突然の障害による発電所の値引きを否定している。レイエス長官(注24)は,発電設備の完全民営化の目標は,まだそのまま続けられる,と言明している。

レイエス長官(注24)は,NPC(注25)の残りの資産の切り離しへの努力を弱めるものではない,それは,改革の義務をが,電力セクターの改革を実行するという政府への信頼感に影響してくるからである,と語っている。PSALM(注26)は,今回失敗したカラカ(注23)も含めてまだ多くの入札に書けるべき資産を準備している段階だ。多くの関係企業は,PSALM(注26)が今回の失敗からどの様に立ち直るか,注目している。

特に,スエズエナージ(注22)が,787百万ドルで入札結果を放棄したことで,幾らで売れるのか,に関心を持っているからである。財務省(注27)の評価では,カラカ(注23)の場合,実現可能な価格はいくらか,を現実的に判断しなければならない,と考えている。ポール財務次官(注28)は,最低価格を見直す必要がある,と言っている。

すべての眼が,PSALM(26)のこれからの動向に釘付けとなっている。PSALM(26)は,NPC(注25)の資産の70%の売却を早く終わらせなければならない。それが,改革の本丸である,オープンアクセス,電力の選択制度,の前提条件であるからだ。

(注) (18) 090306B Philippines, Manila Bulletin,(19) Energy chief hints at possible snags in power privatization,(20) http://www.mb.com.ph/node/197918,(21) By MYRNA M. VELASCO,March 06, 2009,(22) Suez Energy,(23) 600-megawatt Calaca coal plant,(24) Energy Secretary Angelo T. Reyes,(25) National Power Corporation (NPC),(26) Power Sector Assets and Liabilities Management Corporation (PSALM),(27) Department of Finance,(28) Finance Undersecretary Jeremias N. Paul Jr.,(29) http://my.reset.jp/~adachihayao/index090129A.htm,(30) reserve price,(31)

参考資料

ベトナム


●090306A Vietnam,saigon-gpdaily
ベトナムのダックミ第4水力で住民移住に問題が
Hydropower project's relocation poorly handled
http://www.saigon-gpdaily.com.vn/National/Society/2009/3/68930/

フィリッピン

●090306B Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンのカラカ石炭火力売却で大臣は値引きはせずと
Energy chief hints at possible snags in power privatization
http://www.mb.com.ph/node/197918


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過去のニュース

●ベトナムの住民移住で国会が活躍 (090306)
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●原油価格下降の現状とこれからの動き (081210)
●中国の経済外交が国内巨大需要へ急旋回 (081209)
●パキスタンのバシャダムの資金不足 (081208)
●フィリッピンの送電網は中国へ (081207)
●インドの電力が最高警戒レベル (081206)
●パキスタンがインドへ水補償要求 (081205)
●メコン事務局長が投稿立場説明 (081204)
●ベトナムの電力改革迷走か (081203)
●比のロペスが国産資源開発へシフト (081202)
●インド北部の水力二つ前進へ (081201)

●マニラのプール市場に混乱 (081130)
●タイEGATの海外進出への飛躍 (081129)
●世銀の大規模インフラに批判の声 (081128)
●フィリッピンの再生可能エネルギー再び (081127)
●ミャンマーのラシオへの思い (081126)
●インドのパイプラインへの挑戦 (081125)
●パキスタンの水問題深刻 (081124)
●ベトナムの開発に何か変化が (081123)
●インドネシアの石炭探査投資を (081122)
●中国雲南省がコルカタへ調査団 (081119)
●パキスタンのダムになお異論 (081118)
●ミャンマーは更にダム開発加速 (081117)
●インド北東地域の送電線計画 (081116)
●メコン洪水で再び中国ダム論争 (081115)
●金融危機とインドの電源開発 (081114)
●カンボジアのNGO天国終焉 (081113)
●インドの電力プール市場 (081111)
●フィリッピンのマイクロ水力 (081109)
●カンボジアの多彩な水力開発 (081108)
●IEAが原油動向で報告書 (081107)
●インドの大規模火力に資金難 (081106)
●中国の石炭に下降傾向 (081105)
●タイ首相ナムグムの水を東北タイへ (081104)
●タイの原子力地点決定は2009年末 (081103)
●イランのパイプラインとインドの優柔不断 (081102)
●ミャンマーでの中国のプレゼンス (081101)

●ベトナム油田へのロシアの参入 (081031)
マニラ配電の先行き見通し (081030)
カンボジアなどへの中国の進出 (081029)
中国の水力開発規模は世界一 (081028
インドネシアの 電気料金上げ (081027)
中国企業がアザドカシミールにダム投資 (081026)
中国広西とベトナムを結ぶ線 (081025)
丸紅のフィリッピンへの取り組み (081024)
インドネシアと中国のLNG契約 (081023)
ラオスの水力で住民補償が再燃 (081022)
世界で50カ国以上が原子力発電を計画 (081021)
世界金融情勢の変化の影響 (081020)
インドとパキスタン対立の悪夢 (081019)
パキスタン大統領の北京挑戦 (081018)
インド北辺水力開発に反旗 (081017)
米国がインドへ原子力通商使節団 (081016)
フィリッピンの天然ガスと電気料金 (081015)
フィリッピンの長期エネルギー計画 (081014)
インドの大規模石炭火力計画 (081013)
ミャンマーの水力への外国投資 (081012)
ダム建設を巡るカシミール問題 (081011)
フィリッピンの国産エネルギーへの拘り (081010)
バングラデシュとミャンマーの関係 (081009)
バングラデシュのエネルギー長期見通し (081008)
中国政府のチベット開発政策 (081007)
●ADBが初めてベトナム水力支援 (081006)
●知的送電線ネットワークの発想へ (081005)

中国とインドのエネルギー問題 (081004)
インドの原子力開発加速へ (081003)
アジア大陸の水源はチベット高原 (081002)
インドの配電組織改革 (081001)

フィリッピンの再生可能エネへの取組 (080930)
インドの地球温暖化との戦い (080929)
サルウイーン河のダム開発 (080927)
メコン流域会議開催と中国 (080926)
インド,25年までに6千万KW水力開発 (080925)

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