アジアのエネルギー最前線
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ー 日刊アジアのエネルギー最前線 2008年11月15日分 メコン洪水で再び中国ダム論争 ー

●バンコクのフォーラム,中国のダムの放流に抗議

2008年に起きたメコン河の洪水については,本HPで2008年8月28日(注1)に報じたように,ビエンチャンで開かれたメコン河委員会MRC,その28次年次総会で問題となっている。一部の環境団体は,上流,中国領内で進むダム開発の影響が大きい,と主張しているが,MRCや関係政府は,ラオス北部を通過したモンスーンの影響で,直ちに中国のダムと結びつくことは否定している。しかし,中国領内ダムの情報の透明化については,いずれの公的機関も必要と思っている。

今回,2008年11月12,13日の両日,バンコクのチュラロンコン大学(注2)で開催された,主として環境団体によるフォーラム,「メコン本流ダム,国境からの声」(注3),と題して,300の団体代表が集合した。殆どは大メコン圏諸国(注4),中国,ミャンマー,ラオス,タイ,カンボジア,ベトナムからの環境関連団体である。

このフォーラムで,再び,2008年8月のメコン本流での洪水被害が取り上げられ,出席者の発言は,上流中国ダムの放流により被害が拡大した,と中国を非難している。メコンエネルギー環境ネットワークのウイットーン代表(注5)は,2008年5月に起きた四川省大地震の影響を心配した中国が,2008年8月になって,漫湾(注6),大朝山(注7),景洪(注8)の三つのダムから数十億トンの放流を行ったからだ,と主張している。

これに対して,メコン河委員会(注9)の事務局長は,あの洪水に対して中国のダムは責任がない,とかっての主張を繰り返した。そしてダムの責任を主張するラオス当局を非難した(と書いてある)。また漁業に対するダムの影響を問題にしている。これはメコン河委員会の漁業計画(注10)の意見でもある。フォーラムの主催者は,関係諸国のダム建設の抑制を主張した。

域内では,この先5年間で,ラオスが少なくとも7つのダム建設を進めており,その発電出力は7,470MWであり,他にタイとの協力で,3409MWを計画している。カンボジアも二つのダムを計画している,それは本流のスタントレン(注11)とサンボール(注12)である。

以上が記事の内容であるが,私は,中国の本流ダムの運用については,具体的な取り決めを進めた方がよいと思う。そうすると中国のダム建設を容認することになるから,なかなか手を付けられないのであろうが,今の状態では,どの様に放流されても,下流からのチェックが出来ない。上流のダムが満水の状態では,上流から入ってくる流量をそのまま下流へ,と言う原則も話し合えないのか。

(注) (1) http://my.reset.jp/~adachihayao/index3news0808.htm,080828D,(2) Chulalongkorn University,(3) “Mekong Mainstream Dams: Voices across Borders,”,(4) Greater Mekong Subregion,(5) Witoon Permpongsachareon, a coordinator with the Mekong Energy and Ecology Network,(6) Manwan,(7) Dachaoshan,(8) Jinghong,(9) Mekong River Commission (MRC),(10) Mekong River Commission Fisheries Program,(11) Stung Treng,(12) Sambor,(13)

Reference

Laos

●]081115D Mekong, irrawaddy
バンコクのフォーラム,中国のダムの放流に抗議
Chinese Dams Accused of Flooding the Region
http://www.irrawaddy.org/article.php?art_id=14633

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