アジアのエネルギー最前線
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ー 日刊アジアのエネルギー最前線 2008年11月27日分 ー フィリッピンの再生可能エネルギー再び ー


●フィリッピン,再生可能エネルギーによるクリーン開発

フィリッピンの国産,再生可能エネルギーへの取り組みは激しい。ココナッツバイオを自動車のガソリンの中に,強制的に入れさせる法律の行くへを,ASEAN諸国が,疑いの目でじっと睨んでいる。また,2008年10月10日本HP(注1)では,フィリッピン国会が,再生可能エネルギー報告を了承,アロヨ大統領の署名待ちとなっている。この法案を積極的に進めた一人が,アンガラ上院議員(注2)である。今日の記事は,アンガラ上院議員(注2)が,2008年10月に上海で開かれたフォーラム(注3)で講演した内容に基づく。ポイントだけ拾う。

IEA(注4)の報告書によると,2005〜2030年の間に,世界経済の拡大が,エネルギー使用量55%伸びを必要としている。これは石油換算(注5)で,114億トンを177億トンに持っていかなければならないことを意味する。これは,二酸化炭素ガス排出量で,2005年に於ける270億トンから,2030年に於ける420億トン,57%伸びをもたらす。そこで,再生可能エネルギーによるクリーンな開発が要請される。

再生可能エネルギーにとって,昨年,2007年は画期的な年で,これまでの再生可能エネルギーへの投資は710億ドルに達し,発電力で言えば,240,000MWに達した。風力は28%を占め,出力で,95,000MW,投資は370億ドルであった。送電網に組み込まれた太陽光発電(注6)は,7,700MWで,150万世帯の屋根に取り付けられた。バイオ燃料の2007年世界総量は,530億リッターと推定されている。

EU(注7)は,2020年までに20%の再生可能エネルギーを目指しており,中国は,15%としている。特に中国の風力について,昨年,2007年,初めて風力タービン製造の世界市場へ打って出た。2007世界風力報告(注8)によれば,中国の風力タービン製造能力は5,000MWに達し,2010年には,10,000〜12,000MWに達すると予想されている。

フィリッピンであるが,2010年までに60%を国内エネルギーで賄う目標を持っている。2000年に45%であった国産依存は,2007年には57.20%に達した。発電分野では,自給率が2006年に66%となり,石油依存度は,20.28%であったものが8.2%まで落ちている。この2010年,60%と言う目標は,フィリッピンに豊富な地熱などを中心に,再生可能エネルギーの利用で実現したい。

2003年に策定された再生可能エネルギー政策枠組み(注9)のもと,10年間で再生可能エネルギーを倍増する目標で,2007年末時点には5445MWに達した。フィリッピンエネルギー計画(注10)は,2009〜2012年で新規電源5,393MW必要で,この内訳は,ルソン(注11)が3711MW,ビサヤ(注12)が844MW,ミンダナオ(注13)が838MWである。再生可能エネルギーによる新規電源は,現在,2,469MWが準備中の状態にある。この計画に対応する法律整備も進めている。

もっとも注目を浴びているのは,再生可能エネルギー法(注14)で,今月,国会を通過し,再生可能エネルギー市場の形成の促進を図る。法案は今,アロヨ大統領の署名を待っている。この法案の特徴は,再生可能エネルギー採算基準(注15)で,一定の割合の導入を課し,12年間は価格を据え置くフィード-イン-タリフメカニズム(注16)を採用している。需要家が選択するグリーエネージオプション(注17)も用意している。

財政的なインセンティブも施策には含まれており,関連所得税免除1年延長で7年に,再生可能エネルギー関連機材の関税免除,国内機器準備への融資,カーボンクレディット(注18)の免税措置,地方電化への補助,などである。フィリッピンのこの方針は,有効だとの国際的な評価を得ている。世界的のも,気候変動へのコストは2000億ドルを超すと言われている。フィリッピンが,先頭になってグリーン改革(注19)を行うことに,喜びを感じている。

フィリッピンで,再生可能エネルギー法(注14)を,アキノ上院議員(注20)と共に推進してきたアンガラ議員(注2)だけに,まとまった報告であるが,目標にはまだまだ数字的に疑問がある。しかし,少なくとも,東南アジアの中では突出した行動で,電力改革と共に,何でも法律化してしまうこの区のの特性が印象づけられる。国産エネルギーへのこだわりがこうさせた,とも言えるので,資源を持たない国の焦りともとれる。

(注) (1) http://my.reset.jp/~adachihayao/index081010C.htm,(2) Sen. Edgardo Angara,(3) Asia Pacific Finance and Development Center Biennial Forum,(4) International Energy Agency,(5) tons of oil equivalent (toe),(6) solar photovoltaic,(7) European Union,(8) Global Wind 2007 Report,(9) Renewable Energy Policy Framework,(10) Philippine Energy Plan,(11) Luzon,(12) Visayas,(13) Mindanao,(14) Renewable Energy Bil,(15) Renewable Portfolio Standard,(16) feed-in-tariff mechanism,(17) Green Energy Option,(18) carbon credit,(19) Green Revolution,(20) Rep. Mikey Macapagal Arroyo (Kampi, Pampanga), chairman of the House Committee,(21)

Reference

Philippines

●081127A Philippines, abs-cbnnews
再生可能エネルギーによるクリーン開発
Clean development through renewable energy?Edgardo Angara
http://www.abs-cbnnews.com/views-and-analysis/11/26/08/clean-development-through-renewable-energy%E2%80%94edgardo-angara

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