アジアのエネルギー最前線
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ー 日刊アジアのエネルギー最前線 081207A インドの電源開発,もう引っ返す道なしー

●インドの電源開発,もう引っ返す道なし

インドの電源開発は,もう待ったなしである。2008年11月29日付本HP(注1)では,香港の銀行系のHSBC(注2)が,インドの石炭のクリーンかが,今後の投資の目玉である,と言う記事を載せていたが,インドの石炭をどうするのか,このことが,インド経済を占う大きな要素であることは間違いない。今日の記事は,全体的な視点から,インドのエネルギーを見ている貴重なものだ。週末の読み物,と銘打っている。

インドの電源開発はもう引っ返せない。7%の経済成長を続けて行くためには,次の20年間で電源を今の6倍にする必要がある。即ち,現在の143,000MWを少なくとも800,000MWにすると言うことである。まるで脱力感を煽るような数字である。問題はそれだけではないのだ。世界の6%が内蔵しているインドの石炭は,環境を阻害する硫黄分と灰分を高い濃度で含んでいるのである。

環境に破壊的な損害をもたらさないためには,どうしても,原子力,バイオ燃料,風力,太陽光を,より大きな規模で開発するような,クリーン技術を強化せざるを得ない。現在のインドのエネルギー消費は,IE報告書2008(注3)によると,一次エネルギーとしての石炭が53%,石油が31%,天然ガスが8%,水力,風力,太陽光など再生可能が6.8%,原子力が1.2%であり,これは将来基本的に見直す必要がある。

インド政府の期待は,再生可能エネルギーの開発速度を上げて,2008〜2012年に20%にすべく,新規70,000MWを再生可能で開発することである。グリーンな代替案として現実に技術が完成しているのは原子力で,世界で既に370,000MWの設備が存在する。太陽光は,確かに汚染がなく資源は無尽蔵である。しかし,全土で130000MW必要なときに,僅かに1,700MWである。

インドは太陽光に恵まれており,殆ど年中,殆ど全土で,可能である。もし,大規模発電が可能なら,大成功だろう。原油価格が下がってきている現在,太陽光や風力への大規模な投資は,経済的に不適当だ。勿論,原油価格が低く止まっていることはないが,その原油価格に比べて,太陽光や風力がそれほど安価になって,経済的になるとは思えない。

原子力は,二酸化炭素排出量が最も少ない。原子力供給国NSG(注4)の合意と,米印原子力協定(注5)の成立によって,近い将来,原子力開発のブームが来ることは間違いない。最近のこの3年間で,安全基準が改善し,危険が少なくなった。インドは,現在の原子力設備5,000MWを,2030年には20,000MWに増強する予定である。しかしそこに,問題が横たわる。

インドのウラニューム自然埋蔵量は,多く見積もっても,70,000トンである。大まかに見ても,この量は既設及び計画中の原子力発電所を動かすのに,十分とは言えない。インドはウラニュームを世界中で探し回っているが,最大の資源を持つオーストラリアは,労働党の政策,NNPT(注6)非加盟国には輸出しない,があり,悲観的である。

しかし,注目すべきは,最近インドを訪問したスミス外相(注7)は,記者会見で,インドから特別の要請があれば,平和及び軍事の二つの目的を有する場合でも,自分は考えてみたい,と述べている。インドの見通せる未来について,原子力や再生可能エネルギー開発が,大きく前進することはありえるが,石炭,石油,ガスへの依存を捨て去る可能性は考えられない。

公共部門の石油ガス委員会(注8)は,原油ガスの探査は終焉と考えているが,幸運にも,私企業のリライアンス(注9)が,活動領域を拡大しつつある。深海のハイドロカーボン(注10)で,リライアンス(注9)のベンガル湾のKG流域(注11)は,18ヶ月内に,国産ハイドロカーボンの40%を生産する見込みである。リライアンス(注9)は,これによって,外貨流出を200億ドル抑えることが出来る,と言っている。

インドは,経済成長によって,一人当たりの電力消費が年間400KWh,世界平均は2400KWh,と極めて低いが,今後急激に増えるだろう。巨大な電力不足が,インドの成長を妨げる。更にエネルギーの多様化を急ぐ必要があるが,送配電網からの莫大な損失を見逃すことは,賢明な方法とは言えない。オーストラリアに於ける最近の高圧送電網の経験は,インドを大いに勇気づけるものだ。

インドは,このオーストラリアの送電技術から多くのことを学ぶだろうし,出来るだけ詳しく調べる必要がある。この技術は,資本集中が必要で,労働力を余り必要としない。しかし,如何にクリーンで効率的かをよく検討してみる価値がある。確かに,インドに適しているかどうかには問題があるが,現在のインドの電力損失を考えれば,更に検討している必要がある。

広範ににいろいろなことが書いてあるが,インドの基本的な方向転換を図るような提案はない。ウラニュームの問題をオーストラリアとどの様に話し合うか,これは一つの至近年の大きな問題だろう。ハイドロカーボン(注10)は,環境も考慮して,果たして使い物になるのかどうか,疑問を持つ。最後に出てくるオーストラリアの送電技術は,長距離という面からの視点が高いのだろう。

(注) (1) http://my.reset.jp/~adachihayao/index081129B.htm,(2) HSBC,(3) International Energy Outlook 2008,(4) Nuclear Suppliers Group,(5) Indo-US civil nuclear deal,(6) Nuclear Non-Proliferation Treaty,(7) Foreign Minister Stephen Smith,(8) Oil and Natural Gas Commission,(9) Reliance group,(10) first-of-its-kind hydrocarbons,(11) Krishna-Godavari basin in the Bay of Bengal,(12)


Reference

India

●081206A India, businessspectator.
インドの電源開発,もう引っ返す道なし
WEEKEND READ: India's big test


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