アジアのエネルギー最前線
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ー 日刊アジアのエネルギー最前線 081208A パキスタンのバシャダムの資金不足ー

2008年12月8日分 ー パキスタンのバシャダムの資金不足 ー

4,500MW,パキスタンのバシャダムの総工事費は,実に126億ドルである。WAPDA総裁は,2018年完成後は,毎年電力で15億ドル,農業で5億ドル,合計毎年20億ドルの便益があるという。インダス川の上流で,実質パキスタン実効支配地域とは言え,国際的には国境未確定地域である。世界銀行は,それを理由に,支援を拒否した。

バシャダムこそが,新しい文民政権の国民統合の象徴,と考えるザルダニ大統領は,北京を訪問したときに,湖錦濤主席に直接その支援を訴えた。湖錦濤主席は,明確に答えを与えなかったのではないか,と言うことは,民間資金の可能性を考えたのではないかと思われる節がある。ザルダニ大統領は,湖錦濤主席の支援が受けられる,と考えているようだ。

パキスタンの国家経済委員会幹部会ECNECは,バシャダム(注1)の用地確保のため1,165億ルピーを承認したが,土地取得は予算の目処が立つまで待て,と言われている。パキスタンの手持ちの資金はこれだけである。見切り発車,と言うことだろう,この2008年11月27日,総工事費126億ドルの戦略的なプロジェクト,ディアマー-バシャダム(注1)に対する施工業者の事前資格審査(注4)が強行された。

現在パキスタンは,中国を中心に,オイルマネーのUAE,クウエート,また中国など,トップレベルとの交渉を続けていると言う。2009年1月にはコントラクターの決定にこぎ着ける。11企業が資格審査に応じたが,それらの国籍は,中国,EU,UAEの企業で,具体的な名前は明らかにされていない。当然パキスタンとしては,各国トップの資金協力を待って,業者決定を行う構えだ。

今日のWAPDA総裁の話は,多分にこの資金協力への下ごしらえのためであろう。これだけの大プロジェクトで,世界一の汚職国と言われているパキスタンに対して,皆尻込みするであろうから,WAPDA総裁は,まず,財務担当のアドバイザーを来年早々にも指名する,と切り出して,後は内貨外貨に区分した毎年の支出計画を発表している。

このバシャダムは,一時,大昔に,ニュージェックのメンバーが現地を訪ねて,その急峻なアクセスに,大声を上げていたのを覚えている。パキスタンにとってはまさに戦争である。インドのシェナブ川のバギリハールダムの完成に対抗する意識も強く,どうか,実際の戦争を行わずに,このようにダム建設で模擬戦争をやってもらえれば有り難い。パキスタン,頑張れ。

(注) (1) Diamer-Bhasha dam,(2) http://my.reset.jp/~adachihayao/index081204A.htm,(3) pre-qualification,(4) Chairman Water and Power Development Authority (Wapda) Shakeel Durrani,(5) Chenab River,(6)


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本文

●パキスタンのバシャダム,金融専門家を招聘へ

資金調達の目処がつかないまま,いよいよ入札に入ったパキスタンのディアマ-バシャダム(注1),2008年12月4日付本HP(注2)では,内外の10企業が事前資格審査(注3)に応募したことを報じている。126億ドルに上る資金調達については,パキスタン政府は努力を続けており,UAE,クウエート,中国の最高位レベルとの交渉を行っており,他にもパキスタンの友好国とも接触している,と報じられた。世界銀行は拒否。

このような状態の中で,パキスタンは,まさしく戦争前夜の様相である。政府は国民の一致団結を呼びかけている。パキスタン政府の高官筋が明らかにしたところでは,政府は,財務担当のアドバイザーを雇う計画で,来月,2009年1月には決定する,これは財務関係で,不適切な方法を避け,完全にコントロールするためだ,と述べている。多分に,資金調達先を意識した発言である。

ドウラニWAPDA総裁(注4)は,汚職の防止を含めて,WAPDAと共に,財務状態をモニターする役割として,財務担当のアドバイザーを雇う計画,と話している。また,最終的な規模は,4,500MWで,年間20億ドルの収益を上げることが出来る,としている。また,財務担当のアドバイザーと同時に,入札結果も,2009年1月には明らかになるとしている。

現時点では,入札企業,殆どが海外企業であるが,のショートリストに焦点を当てている段階だと。すべてが円滑に行き,資金調達も間に合えば,2017〜2018年に完成する予定である,と。シェナブ川(注5)でインドが水をストップして以来,パキスタンは現在,電力不足と水不足に悩んでいる,この危機は更に今後拡大してゆく様相を見せている,と危機感を煽っている。

WAPDAの計算では,電力で年間15億ドル,農業で年間5億ドルの収益を上げる見込みであり,これは,経済専門機関も支持している。2018年までの支出予定も把握している。2008〜9年で545百万ドル,2009〜10年で725百万ドル(内貨545,外貨180),2010〜11年で996百万ドル(内貨735,外貨261),2011〜12年で1,527百万ドル,以下同じように,

2112〜13年で1,421百万ドル,2013〜14年で1,586百万ドル,2014〜15年で1,664百万ドル,2015〜16年1,451百万ドル,2016〜17年で1,023百万ドル,2017〜18年で1247百万ドルとなる。最終年度には,後処理として415百万ドルが必要である。これで総額は126億ドルであり,外貨分としては5059百万ドル,内貨分は政府とWAPDAが賄うが,7,410百万ドルである。

要するに今日の記事は,ドウラニWAPDA総裁(注4)が,資金調達に必要な条件を明らかにした,と言うことで,必要な主出計画の他,何かと信用されないパキスタンの汚職問題を強く意識して,財務担当のアドバイザーを置くことを内外に宣言したわけで,これでどうか,資金を貸してくれないか,ということだ。ダム地域が国境不確定地域なので,世界銀行が供与に応じなかったのが,パキスタンを苦しくしている。

(注) (1) Diamer-Bhasha dam,(2) http://my.reset.jp/~adachihayao/index081204A.htm,(3) pre-qualification,(4) Chairman Water and Power Development Authority (Wapda) Shakeel Durrani,(5) Chenab River,(6)

Reference

Pakistan

●081208A Pakistan, thenews
パキスタンのバシャダム,金融専門家を招聘へ
Financial adviser for Bhasha Dam to be appointed soon
http://www.thenews.com.pk/print1.asp?id=151226



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