アジアのエネルギー最前線
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ー 日刊アジアのエネルギー最前線 2008年12月24日分 ー 中国2千キロの80万ボルト直流送電ー

2008年12月24日分 ー 中国2千キロの80万ボルト直流送電 ー

長距離超高圧直流送電線が,今後の世界エネルギー開発の一つの大きな鍵となる,と言うことは言われてきた。昭和40年代,日本の経済成長期に,真剣にシベリアの水力を日本へ,直流送電で持ってこようとした人たちがいた。当時は中国は闇の中で,中国から電気を運ぶより,シベリアの方が政治的に,またサハリンがあって地形的に,実施が簡単,と考えられていた時代である。

この記事はスイス発であるが,中国の長距離送電線,西電東走,をテーマーにしたもので,この記事には,知的送電網(注19)と繋がるかどうかは別にして,首都大学東京学長西澤潤一氏(注20)の,「西澤氏の論文を米学会誌が正式承認」,の記事や,鈴木篁氏の水力開発論(注21)を連想させる。この中国の構想は,バンコク経済圏,ムンバイ経済圏,デリー経済圏,などには共通したものがある。

西澤潤一氏(注20)は,地球温暖化・エネルギー対策の切り札として,「世界の電力需要は水力発電と直流送電で賄える」,という主張が,最近米国の学会誌で正式論文として掲載されて承認されたり,中国政府が石炭によるCO2を多く出す火力発電に代わって,これを順次導入して切り替えていく計画を決めるなど,CO2排出大国がそろって,「水力発電と直流送電」,技術を正式に認める動きをみせている,と報じられている。

鈴木篁氏の水力開発論(注21)の中では,この西澤潤一氏(注20)の,「直流送電では1万km送電が可能で東京からナイアガラの滝は勿論ビクトリアの滝まで入る」,を参照しながら,世界中の水力資源を総て活用する事が出来,その総発生エネルギー量は,少なくとも当分の間,全世界の電力需要を賄って余りある,としている。(鈴木氏注:世界の包蔵水力14兆KWh,うち既開発2.4兆,現在の世界の全電力消費量12兆KWh)

事実,そこまで行かなくても,メコン雲南周辺では,中国沿岸部のみならずバンコク経済圏への水力開発,インダス,ガンジス,ブラマプトラ,サルウイーン,イラワジ,など,インドのニューデリーやムンバイ経済圏への電力輸送は,政治的問題が解決すれば,難しい問題ではなくなる。これは,アメリカ,ヨーロッパ,アフリカ,南米,などを含めると,人類にとって予想も出来ない大きな衝撃を与えることになろう。

また,今日の記事の中でも,ABBは再生可能エネルギー開発とこの長距離送電を結びつける発言をしている。知的送電網(注19),スマートグリッドとは書かれていないが,グーグルやオバマの知的送電網の発想とは,データー交換の問題以上に,この長距離と言うことが,その一つの鍵なのである。知的送電網(注19)発想を拡大して行く鍵の一つが,今日の記事には盛られていると見た。

なお,今日の中国のプロジェクト,中国西部の向I家覇水力プロジェクト(注22)は,最大出力,6,000MWで,四川省宜賓県と雲南省水富県との境界を流れる金沙江の下流に位置する。住民8万8千人から15万人の強制移動を強いる可能性のある中国第3の大型水力発電所で,2008年12月26日から正式に着工され,2015年までに完成する予定である。電気は,2,000km離れた上海に送られる。

(注) (19) http://my.reset.jp/~adachihayao/index081216.htm,(20) http://tech.braina.com/2008/1217/other_20081217_001____.html,(21) http://homepage2.nifty.com/w-hydroplus/info4.htm#Label48,(21) ABB,(22) Xiangjiaba hydropower plant,(23) ultrahigh-voltage direct current (UHVDC) transmission corridor,(24) State Grid Corporation of China (SGCC),(25) to convert AC current to DC and back, and
to alter the voltage at each end,(26) Bernhard Jucker, head of ABB’s Power Products division,(27)


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本文

●中国,ABBが80万ボルト,遠距離送電の鍵となる変圧器テスト成功

この記事はスイス発であるが,中国の長距離送電線,西電東走,をテーマーにしたもので,この記事には,知的送電網(注19)と繋がるかどうかは別にして,首都大学東京学長西澤潤一氏(注20)の,「西澤氏の論文を米学会誌が正式承認」,の記事や,鈴木篁氏の水力開発論(注21)を連想させる。この中国の構想は,バンコク経済圏,ムンバイ経済圏,デリー経済圏,などには共通したものがある。

スイスの世界的電力自動化技術グループのABB(注21)は,膨大な電力を長距離に亘って送電する電力スーパーハイウエー,または電力連携の鍵となる新型変圧器の試験運転に成功した。ABB(注21)が成功したのは,中国西部の向I家覇水力プロジェクト(注22)と上海,2,000kmを結ぶ超高圧直流送電UHDVC送電線(注23)のための88万ボルト変圧器である。1年間の契約で受注していた。

これは,この仕様としては世界最高の電圧で,6,400MW,3100万人分の電力を運ぶという記録的なプロジェクトである。この中の変圧器は,中国国家電網SGCC(注24)が発注したものの一つでシステムの鍵となるものであり,ABBは,直流を交流へ,またその逆へ電圧を変えながら切り替える変換器(注25)を供給することになっている。これに付随する重要な部分,インシュレーターやブッシングを含む。

ABB(注21)のジャッカー電力製品部長(注26)は,ABB(注21)とSGCC(注24)の協力の成果で,またABB(注21)の技術的また開発能力を発揮したものだ,と語っている。また,この超高圧直流送電UHDVC送電線(注23)の技術は,二酸化炭素削減のための再生可能エネルギー開発の重要な手段となろう,とも語っている。

超高圧送電線は,一般的な送電線に比べて,損失を減らし,送電敷地を減らし,大きな環境上の利点が考えられる。特に,広大な国土を有する国,中国のような国で,電源と需要地を結ぶのに重要な手段だ。超高圧送電線に関して,ABBは世界のパイオニアーで50年の歴史を持っており,この20年間では,送電線の大容量化と効率化の面で,最大の成果である。

ABB(注21)は,電力自動化技術の世界的リーダーで,電力企業と需要家に大きな技術的環境的効果をもたらしてきた。ABB(注21)グループは,世界の100カ国に企業を持ち,12万人の従業員が,仕事に従事している。

(注) (19) http://my.reset.jp/~adachihayao/index081216.htm,(20) http://tech.braina.com/2008/1217/other_20081217_001____.html,(21) http://homepage2.nifty.com/w-hydroplus/info4.htm#Label48,(21) ABB,(22) Xiangjiaba hydropower plant,(23) ultrahigh-voltage direct current (UHVDC) transmission corridor,(24) State Grid Corporation of China (SGCC),(25) to convert AC current to DC and back, and
to alter the voltage at each end,(26) Bernhard Jucker, head of ABB’s Power Products division,(27)

参考資料

中国

●081224C China, edubourse.com
中国,ABBが80万ボルト,遠距離送電の鍵となる変圧器テスト成功
ABB successfully tests ultrahigh-voltage transformer, key for power
http://www.edubourse.com/finance/actualites.php?actu=49220superhighways



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