アジアのエネルギー最前線
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ー 日刊アジアのエネルギー最前線 2009年2月23日分 ー 中国の送電網先進技術が海外進出を狙う ー

●中国の送電網先進技術が海外進出を狙う

As companies abroad slash spending to ride out a global slump, China's biggest utility is pouring money into the multibillion-dollar field of electric power transmission. State Grid Corp. says it began operation in January of a 1 million-volt commercial power line, which is much more powerful than the 765,000-volt systems used in the United States and elsewhere.(注3冒頭引用)

中国の送電網(注22)

中国の超高圧長距離送電線への圧巻は,2009年2月9日付本HP(注33)の,「中国,四川から上海への超高圧送電線,2010年に向け突貫」,の記事であった。元々は日本などの技術なのだが,日本は,地理的にも制度的にも,数千kmに及ぶ送電プロジェクトは,ない。昔,シベリアからの電力輸入を画した人がいたけれど,実現していない。世界的な長距離送電線の有用性を主張した人は,日本にもいる。

今日の記事。世界の多くの企業は,出費を削減して世界金融危機を乗り切る構えだが,中国最大の公共事業体は,送電線の分野で数十億ドルの金額を注ぎ込もうとしている。中国国家送電網SGC(注5)は,2009年1月に,100万ボルト送電線の商業運転を開始したが,これは米国の76万5000ボルトの送電線を越える力強さを持っている。

それは,超高圧送電線(注6)と呼ばれていて,遠く離れた水力発電所と都市区域を結ぶ,例えばブラジルからアフリカまでも結ぶ能力を持っている。SGC(注5)のル・ジアン副総裁(注7)は,電力産業の歴史に於ける画期的な事業だ,と言っている。これは,中国が経済発展を続ける中で,北京政府の野望,安価な商品の生産国から,人類を益する技術の創造者となるための,一つの成果である。

マッキインゼーのアジア太平洋コンサルタントグループのデビッド・ス氏(注8)は,中国の企業群は,着々と技術開発の梯子を登り続けており,彼等は,単なるコストの競争だけでは,その持続性に欠ける,と言うことを理解している,と言っている。今ここに,強力な送電線技術は,石炭火力発電所を石炭生産地に建設できるようにして,北京などの都市群の大気汚染を,改善することに成功するだろう。

中国国家送電網SGC(注5)は,世界では余り知られていないが,2007年の収入が1,330億ドルに達して,フォーチューンの格付け500社(注9)の中で24位にランクされている,世界有数の企業の一つである。世界不況の中で多くの企業が賃金カットや経費削減に取り組んでいる中,中国国家送電網SGC(注5)は,生き生きとして資金を注ぎ込んでいる。

中国国家送電網SGC(注5)は,中国全土32省のうちの26省を横断する大規模な送電網を運用し,更に発展を続けている。2009年1月には,フィリッピンの送電網運用事業を,39億ドル,25年間の契約に署名している。超高圧送電線(注6)の売り込みは,専門家によると,長距離送電に於ける効率にあるという。KWと言う電力は,電圧と電流の積であリ,同じKWを送るのに,高い電圧では少ない電流で良く,損失も少ない。

この技術開発で,送電設備の面で中国は世界的な競争力を持つことになり,工業調査企業のグルドン報告書(注10)によると,2015年には1400億ドル売り上げの企業に発展するだろう,と言っている。ロシア,日本,イタリーなども超高圧の実験的使用は実績があるが,商業的運用までは到達していない。米国のAEP社(注11)は,200万ボルト送電に試験的に成功したが,一般的に使用する計画はない。

欧州では,それぞれ異なった需要で,電力企業への訴訟が多く,強力な送電線建設の障害になっている。中国国家送電網SGC(注5)は,北京や上海など東部の都市群と,南西部の水力発電所及び北部の石炭火力を,超高圧送電線で結ぶために,この先,3,4年で,1000億元,約146億ドル相当,を費やす,と言っている。SGC(注5)は,成功の暁には,その技術を海外へ売り込むと言っている。

この場合,幾つかの機器は,ドイツのシーメンス(注12)とスイスのABB(注13)から供給されているが,殆どの必要な機器は国内の100以上の企業から供給されているという。チェン・メンロン国際副主任(注14)は,国際市場でこの技術を分かち合いたい,特に,インド,ブラジル,南アフリカなどが対象となるだろう,と言っている。

中国送電網(注23)

(注) (1) 090223A China, forbes,(2) Chinese utility tries to join electricity pioneers,(3) http://www.forbes.com/feeds/ap/2009/02/21/ap6079438.html,(4) By JOE McDONALD , 02.21.09, 12:14 PM EST,(5) State Grid Corp.,(6) "ultra-high voltage" transmission systems,(7) State Grid vice president, Lu Jian,(8) David Xu, director of McKinsey & Co.'s Asia-Pacific power consulting group,(9) Fortune magazine's Global 500 list,(10) Goulden Reports,(11) American Electric Power Inc. in Columbus, Ohio,(12) Siemens AG of Germany,(13) Switzerland's ABB Ltd,(14) Cheng Mengrong, deputy director-general of State Grid's international department,(15) Shanxi province,(16) Hubei province, (17) Sichuan province,(18) Jiangsu province,(19) company's executive vice president, Shu Yinbiao,(20) Richard Lordan, technology director for power delivery for the Electric Power Research Institute, a utility-supported U.S. group,(21) McKinsey's Xu,(22) (31) http://www.bpovia.com/blog/wp-content/uploads/2008/11/yongdian.jpg,(32) www.skyscrapercity.com/showthread.php?p=31444946,(33) http://my.reset.jp/~adachihayao/index090209D.htm,(34)


参考資料

中国


●090223A China, forbes
中国の送電網先進技術が海外進出を狙う
Chinese utility tries to join electricity pioneers
http://www.forbes.com/feeds/ap/2009/02/21/ap6079438.html


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