2009年12月31日更新
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2009年12月31日 ー フィリッピンのディドヨン水力を中国企業が建設 ー

フィリッピンの再生可能エネルギー法に沿って,果たしてフィリッピンの水力開発に拍車がかかるのか,大いに関心のあるところだが,今のところは具体策がなくプロジェクトの名前が飛び交って,地熱やバイオマスも絡んで,大小100近いプロジェクトが,エネルギー省の認可申請の机の上に乗っている。この中の水力のプロジェクトは,1980年代に日本工営が手がけたものがベースになっている。

今日,名前の出てきたディドヨン水力プロジェクトは,日本工営,JICA,ニュージェックにとっても懐かしい名前である。ルソン最北端から南に広がるカガヤン河の最上流に近い左岸支流,ディドヨン川のディドヨン村の近くに位置するダム水路式で,ダムの高さがコンクリートで103m,導水路の長さが11km,最大出力が332MWの本格的な大規模水力である。

フィリッピンの再生可能エネルギーの話が出た頃から,私はディドヨンはどうなのか,と関係者をつついて回っていたが,1988年頃か,JICAでニュージェックが調査を実施したときに,プロジェクトに反対する地元民に襲われて,調査用の小屋が焼き討ちに遭うなど,地元との調整が難しい,と反対された。実情は分からないが,40kmぐらいを道路のない状態でアクセスする必要など,確かに難しい地点ではある。

中国の葛州覇集団は,三峡ダムが出来る前に,そのダムサイトの下流に,三峡ダムの準備の意味も含めて造られた葛州覇ダムの建設集団である。この葛州覇集団が,6億ドルでこのディドヨン水力を引き受けるというニュースは,私も含めて関係者を驚かせている。再生可能エネルギーの優遇策の上に,CDMの可能性もあり,その他の水力については,10MWでも20MW規模でも,是非とも見直して欲しい。電気料金も高い国である。

インドを訪問して我がシン首相と話し合った鳩山首相の記事が出ているが,核拡散防止条約に入っていないインドに対する鳩山さんの対応は冷たかった。シン首相もそれなりに,米国と中国が入っていない状況では入れない,でもインドは自主的にその趣旨に沿って行動している,と一歩も引く姿勢を見せていない。日立,東芝を有する日本の原子力産業のためにも,何らかの方策が欲しいところだ。

日本人の多くは,インドの核保有と過去の核実験の経験に非難の声を上げているが,インドから言わせれば,日本は米国の核の傘に入っていながらインドに対して一方的に核放棄を迫るのは,納得できない,と言うところだろう。以前,インドの核実験の時に,日本の女子学生がデリーで核反対を叫んで,日本はどうなんだ,米国の傘の中ではないか,と言われて,女子学生は泣き出した話がある。

インドの北東地域のトリプラ州に大規模な天然ガスが発見された。規模はまだ説明されていないが,この地域を地図で眺めてみると,まさにブラマプトラ河の下流デルタの中に入り,バングラデシュとはすぐ国境を隔てている。バングラデシュにガスが出れば当然ここにも出てよい,と言う分けか。トリプラ州の南はミゾラン州で,これはラメシュ氏がミャンマーのアラカンからアクセスを開こうとしたルートにも重なる。

日本の国家予算が92兆円で決まって,税収37兆円,国債44兆円などと書かれている。どうしようもない国家財政で,誰も心配しないから私が心配しなければならないのか。日本国民の総資産が1,400兆円で,国債残高が650兆円,地方と併せると850兆円,このまま行くと2020年には総資産と一緒になるから,そこが限界だろう,と言っている人がいるが,このままそこまで行かざるを得ないだろう。

私は,国は40兆円で運転すべきだと思う,防衛と外交と教育だけ,後はすべて既成の他の既存の組織に任せて国は手を引く。国土交通省の全資産は官僚とともにトヨタ自動車に払い下げて,道路網交通網はすべてトヨタにお任せする,トヨタは現在13兆規模だから,30兆円規模ぐらいな運営は何とか出来るのではないか,必要な経費は勿論,道路資産からの売り上げと自動車販売に上乗せする,税金と同じ意味。

同じように,10兆円規模の企業グループ,例えば電力,電気事業連合会には,農林省と経済産業省を全部引き受けて貰う,JRもこれを分担する。厚生労働省は解散,すべての資産と積立金,全部を郵便公社が引き受ける,国民の年金も責任を持つ。銀行グループは,国内金融すべてと海外支援も含めた国際金融を引き受ける,こうするより他に,日本の生きる道はないのではないか。


Today's subject

●091231B India, Economic Times
インドのONGCが東北部のトリプール州で大規模なガス埋蔵を発見
ONGC strikes new natural gas field in Tripura
http://my.reset.jp/adachihayao/index091231B.htm

http://economictimes.indiatimes.com/news/news-by-industry/energy/oil-gas/ONGC-strikes-new-natural-gas-field-in-Tripura/articleshow/5390793.cms
●091231D India, Economic Times
インドのシン首相と鳩山の会談で日本の原子力輸出には更に時間が必要と
India-Japan talks: PM puts CTBT onus on US, China
http://my.reset.jp/adachihayao/index091231D.htm

http://www.zeenews.com/news591093.html
●091231F Philippines, chinaknowledge
フィリッピンの6億ドルのディドヨン水力を葛州覇が契約獲得
Gezhouba wins US$600-mln contract in Philippines
http://my.reset.jp/adachihayao/index091231F.htm

http://www.chinaknowledge.com/Newswires/News_Detail.aspx?type=1&NewsID=30055


Other world energy news today

○091231A India, Economic Times
インドのガス企業がミャンマーの中国パイプラインに資本12.5%参入
ONGC, GAIL to take 12.5% stake in Chinese gas pipeline
http://economictimes.indiatimes.com/news/news-by-industry/energy/oil-gas/ONGC-GAIL-to-take-125-stake-in-Chinese-gas-pipeline/articleshow/5391336.cms
○091231C India, Economic Times
インドのNTPCがブータンの600MW水力で開発合意
NTPC Inks Deal With Bhutan For 600 MW Hydel Project
http://www.rttnews.com/ArticleView.aspx?Id=1167181&SMap=1
○091231E Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンのERCがMERALCOの0.269ペソ値上げ承認
ERC approves increase in Meralco distribution charge to P0.269kWh
http://www.mb.com.ph/articles/236179/erc-approves-increase-meralco-distribution-charge-p0269kwh
○091231G Thailand, Bangkok Post
タイの石炭企業BANPUの予測は2010年前半はトン80ドルで推移
Banpu expects stable coal prices
http://www.bangkokpost.com/business/economics/30226/banpu-expects-stable-coal-prices
○091231H Philippines, businessmirror
フィリッピンの175MWアンボクラオ-ブンガ水力リハビリはSNAPにより進行中
SNAP commits Ambuklao-Binga rehab
http://businessmirror.com.ph/home/companies/20296-snap-commits-ambuklao-binga-rehab.html


Japanese energy news today

○日立、カザフスタンでガスタービン受注 3台40億円
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20091230AT1D2901U29122009.html
○日経社説 日印関係は飛躍的な拡大ができる
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/index20091229AS1K2900529122009.html
○日経社説 温暖化で産油国も戦略変化
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20091229AS1K2900329122009.html
○日印、安保協力で定期対話 首脳会談で一致、EPA交渉加速
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20091230AT3S2901N29122009.html
○中国の国連分担金が4億ドルに増加
http://www.asahi.com/international/jinmin/TKY200912300146.html
○東電など電力各社、知的送電網に1兆円 「太陽光」急増に備え
http://markets.nikkei.co.jp/kokunai/tegakari.aspx?site=MARKET&genre=c3&id=AT1D2900V%2030122009
○「東南アジアを中国の前庭に」中国―ASEAN・FTA来年から発効へ
http://japanese.donga.com/srv/service.php3?biid=2009123119088
○日印首脳会談 核問題で踏み込み足りず
http://www.shinmai.co.jp/news/20091231/KT091230ETI090001000022.htm


Main contents

●インドのONGCが東北部のトリプール州で大規模なガス埋蔵を発見

Public sector exploration major Oil and Natural Gas Corporation (ONGC) has found a huge gas deposit in the northeastern state of Tripura,
officials said here on Tuesday. "The new gas pool was discovered at Sundalbari structure in southern Tripura," a senior ONGC official said.
"On initial testing, the low resistivity sand perforated in the interval of 2,164-68 metre produced gas at the rate of 160,000 million cubic metre per day."

インドガス公社ONGC(注5)が,北東部のトリプラ州(注6)で大規模なガスの埋蔵を発見したという。地図を見てみると,トリプラ州(注6)の州都アガルターラ(注4)は平野で,まさにブラマプトラ河のデルタの一部で,バングラデシュと国境を接している。バングラデシュにガスが出るならば,このインド領の平野部にガスが出てもおかしくない,トリプラ州(注6)の南端は,バングラデシュのチッタゴンと接する位置にある。

場所は州都アガルターラ(注4)の南115kmの地点である。現在ONGC(注5)が進めているパラタナ(注9)の740MW発電所はこの地点から60km南であり,その増設が視野に入ってくる。1972年以来,トリプラ州(注6)で142のドリリングを行ってきたが,そのうち73からガスが出ているが,ここで310億ルピーを探査に投入している。世界の中でもかなり確率の高いガス田のようだ。日600万立方mの2011年生産を目指している。

(注)B (1) 091231B India, Economic Times,(2) title: ONGC strikes new natural gas field in Tripura,(3) http://economictimes.indiatimes.com/news/news-by-industry/energy/oil-gas/ONGC-strikes-new-natural-gas-field-in-Tripura/articleshow/5390793.cms
,(4) 29 Dec 2009, 1204 hrs IST, IANS,Agartala,(5) Oil and Natural Gas Corporation (ONGC),(6) Tripura,(7) Sundalbari structure in southern Tripura,(8) Stratigraphic Traps in Tripura Fold Belt (TFB),(9) Palatana,(10) Mission Six Million (MSM),(11) ONGC's director (onshore) AK Hazarika and director (finance) DK Sarraf,(12) Aerial view of Agartala's city center skyline around Ujjayanta Palace,photo source: http://en.wikipedia.org/wiki/Agartala,(13) Route alignment of the transmission line from power plant to 400 kV substation of PGCIL at Bongaigaon:,map source: http://www.tripurapower.com/html/Power-evacuation.htm,(14)

今日のの参考資料

●091231B India, Economic Times
インドのONGCが東北部のトリプール州で大規模なガス埋蔵を発見
ONGC strikes new natural gas field in Tripura
http://my.reset.jp/adachihayao/index091231B.htm

http://economictimes.indiatimes.com/news/news-by-industry/energy/oil-gas/ONGC-strikes-new-natural-gas-field-in-Tripura/articleshow/5390793.cms

最近の関連資料

○091225D India, tradingmarkets
インドのKG-D6ガス供給増加で電力供給が改善へ
Gas supply from KG-D6 basin has improved power supply
http://www.tradingmarkets.com/.site/news/Stock%20News/2747241/
○091017G Mynmar, irrawaddy
ミャンマーのシュウエ・ガス田の拡張で探査を開始へ
Further Exploration of Rich Shwe Gas Field Set to Begin
http://www.irrawaddy.org/article.php?art_id=17012


●インドのシン首相と鳩山の会談で日本の原子力輸出には更に時間が必要と

Pressed by Japan to sign the Comprehensive Test Ban Treaty (CTBT), India on Tuesday clearly put the onus on the US and China for taking a lead in this direction by ratifying it. Japan, however, promised to relax restrictions on hi-tech trade as the two countries sought to impart greater depth to their ties by unveiling an action plan covering defence and counter-terrorism exchanges and vowing to step up two-way trade.

インドとの原子力協定に関する見方は,今朝の日本の各新聞が報じているとおりで,インド側の報道も殆ど同じトーンである。昨日は,日本の日立と東芝は,米国のGEとウエスティングハウスに対して,基本的な資本を有している状態だが,ここで問題は,日本との間で原子力平和利用協定がないために,日本企業は国内の資源を,このインドの原子力開発に適用することが出来ない,インドも難しい点を認識している,と書いた。

今日のインド側の記事,原子力に関する部分を拾ってみる。日本側が包括的核実験禁止条約CTBT(注7)へのインドの加盟を迫ったのに対して,インド側は,米国と中国の加盟に続いてインドも加盟の用意がある,と答えた。日本側は,このような状態の中でも,防衛や対テロ問題で,ハイテクの輸出に積極的に応ずる,と約束した。鳩山首相は,原子力協定について,将来の重要な議題である,としてコミットを避けた。

記者会見では,鳩山首相が,包括的核実験禁止条約CTBT(注7)と核拡散防止条約(注10)については両国の間に意見の違いがある,と述べた。また続いて,この問題はシン首相(注8)とも話したが,中国と米国に続いてインドが包括的核実験禁止条約CTBT(注7)に加盟することを強く望んでいる,と付け加えた。シン首相もこれを確認して,二人はこの方向に向かって協力すると。

シン首相は,当面インドは,普遍的で自らの意志で無差別な核軍縮と,自らの意志による核実験中止に関して,約束した,と述べている。両首脳は,対テロも含む安全保障と,経済問題の対話は行ったが,原子力協力については話題を避けた。対話の後,日印戦略友好協定(注11)に署名し,会談の成功を両首脳とも記者会見で確認した。安全保障問題は,外交ルートで対話を続ける体制を確立した。

経済連携協定EPAの必要性についても,協議された。原子力協定については,両首脳で話し合われたが,インドの希望である日本からの原子力平和技術の移転については,今しばらく時間が必要,との意見である。鳩山首相は,日本の強硬な核不拡散の意志による平和主義,を強調しながら,将来の原子力資源の輸出の重要性を認めた。また鳩山は,ハイテク輸出について,兵器への転用を厳しく制限するよう要請した。

(注)D (1) 091231D India, Economic Times,(2) title: India-Japan talks: PM puts CTBT onus on US, China,(3) http://www.zeenews.com/news591093.html,(4) Korean Nuclear Thriller,Spy thriller novel North Korean conspiracy,www.robertkaiser.com,(5)
Updated on Tuesday, December 29, 2009, 15:32 IST,New Delhi,(6) onus,義務,(7) Comprehensive Test Ban Treaty (CTBT)包括的核実験禁止条約,(8) Manmohan Singh,(9) Japanese Prime Minister Yukio Hatoyama,(10) Nuclear Non-Proliferation Treaty (NPT)核拡散防止条約,(11) New Stage of India-Japan Strategic and Global Partnership,(12) Economic Partnership Agreement (EPA),(13) pacifist,平和主義,(14) non-proliferation,不拡散,(15) CTBT, picture source: http://www.jaea.go.jp/04/np/activity/2009-07-09/ctbt.jpg,(16)

今日の参考資料

●091231D India, Economic Times
インドのシン首相と鳩山の会談で日本の原子力輸出には更に時間が必要と
India-Japan talks: PM puts CTBT onus on US, China
http://my.reset.jp/adachihayao/index091231D.htm

http://www.zeenews.com/news591093.html

最近の関連資料

●091228F India, express india
インドに対する日本の投資が中国を上回りこのとき鳩山が来る
First time, Japan investing more in India than China, PM on way
http://my.reset.jp/adachihayao/index091228F.htm
○091218B Power, starnewsonline
GE日立はミシガン州の電力企業と第3世代の原子炉を推進へ
GE Hitachi working with Mich. utility on advanced nuclear reactor
http://www.starnewsonline.com/article/20091217/ARTICLES/912174005/1002/news06?Title=GE-Hitachi-working-with-Mich-utility-on-advanced-nuclear-reactor
○091215D India, steelguru
インドの原子力公社NPCILは18ヶ月内に沿岸部5地点の土地調達を完了と
NPCIL hopes to buy land for projects in 18 months
http://steelguru.com/news/index/2009/12/14/MTI0Njky/NPCIL_hopes_to_buy_land_for_projects_in_18_months.html
○091129D India, indianexpress
インドのマハラシュトラ州政府がジャイタプール原子力の用地手配を1月までにと
Land acquisition for Jaitapur project by Jan: state to NPCIL
http://www.indianexpress.com/news/land-acquisition-for-jaitapur-project-by-jan-state-to-npcil/547161/
●091122D India, online.wsj
インドのシン首相の訪米で米印原子力協力がいよいよ拡大してくる
U.S. and India Hone Nuclear Pact for Singh's Arrival
http://my.reset.jp/adachihayao/index091122D.htm


●フィリッピンの6億ドルのディドヨン水力を葛州覇が契約獲得

China Gezhouba (Group) Corp<600068>, one of the biggest engineering and construction enterprises in China, today announced that a subsidiary secured a US$600-million contract to build a hydropower project in Philippines, sources said.

フィリッピンのルソン島北部,カガヤン河支流のディドヨン川(注6)に計画された332MWのディドヨン水力プロジェクト(注7)は,JICAにとっても,日本工営にとっても,ニュージェックにとっても懐かしいプロジェクトである。中国紙の報道によると,中国有数の水力企業葛州覇集団(注5)が,このプロジェクトを6億ドルで建設する契約を勝ち取ったと。IPPなのかどうかは記事からははっきりしない。

プロジェクトの特徴は,高さ103mのコンクリートダムと11kmの導水路トンネルから成り立つものだが,45kmの関連送電線と40kmの道路建設が必要となる。工期は5年を予定している。JICAがまとめたデーターベース(注6)に当時の詳しい計画が出ている。

(注)F (1) 091231F Philippines, chinaknowledge,(2) title: Gezhouba wins US$600-mln contract in Philippines,(3) http://www.chinaknowledge.com/Newswires/News_Detail.aspx?type=1&NewsID=30055,(4) Dec. 29, 2009 (China Knowledge),(5) China Gezhouba (Group) Corp,葛州覇集団,(6) Diduyon River, a branch of the Cagayan River,(7) 332MW Diduyon hydropower project,(8) photo source: http://www.gzbsdfgs.com/english/index.asp,(9) Cagayan River (Bannag) Rio Grande de Cagayan, Ilog ng Kagayan River,photo source: http://en.wikipedia.org/wiki/Cagayan_River,(10)

今日の参考資料

●091231F Philippines, chinaknowledge
フィリッピンの6億ドルのディドヨン水力を葛州覇が契約獲得
Gezhouba wins US$600-mln contract in Philippines
http://my.reset.jp/adachihayao/index091231F.htm

http://www.chinaknowledge.com/Newswires/News_Detail.aspx?type=1&NewsID=30055

最近の関連資料

●091229E Philippines, business.inquirer
フィリッピンのエネルギー省は更に37企業の水力900MWなどを認可の方針
DOE seen awarding more energy service contracts
http://my.reset.jp/adachihayao/index091229I.htm
○091110L Philippines, teatronaturale
フィリッピンの地熱発電投資は19プロジェクトで25億ドルに
Philippines steaming ahead with $2.5 Billion geothermal investments
http://www.teatronaturale.com/article/1264.html
○091109G Philippines, malaya
フィリッピンのエネルギー省は再生可能エネルギーを更に100以上審査中
DOE to award more RE contracts
http://www.malaya.com.ph/11092009/busi8.html
○091105B Philippines, mindanaotimes
フィリッピンのミンダナオでHEDCORの水力開発に反対運動
Councilors urged to nix Hedcor application
http://www.mindanaotimes.com.ph/?p=4754
●091102D Philippines, beta.bworldonline
フィリッピンの国家石油PNOCが11水力300MWで外国投資企業を打診
PNOC renewable energy unit planning to build 11 hydropower plants
http://my.reset.jp/adachihayao/index091102D.htm
●091101B Philippines, breakbulk
フィリッピンで22億ドル分の再生可能エネルギー・プロジェクトが認可
Philippine Contracts Worth $2.2 Billion Awarded for Renewable Energy Projects
http://my.reset.jp/adachihayao/index091101B.htm
○091025C Philippines, business.inquirer
フィリッピンのエネルギー省が水力など4,042MWの再生可能エネルギー承認
Gov’t awards 87 renewable energy contracts
http://business.inquirer.net/money/topstories/view/20091023-231924/Govt-awards-87-renewable-energy-contracts


2009年12月29日 ー フィリッピンの小水力など追加認可へ ー

資産の売却にうつつを抜かすフィリッピン,と言い続けてきたが,果たしてフィリッピンの電力が大化けするのであろうか。今年,2009年10月23日には,フィリッピンのエネルギー省が,新規87プロジェクトについて認可,総額22億ドル,このうち65プロジェクトが新規再生可能エネルギーで,残りの22プロジェクトが既存の契約を再生可能エネルギー契約に切り替えるもので,17が水力,5が地熱であった。

この認可は,2008年再生可能エネルギー法に基づくもので,10年間で85億ドルの投資を視野に入れている。これによって消費者にも影響する経費節約が期待されており,この先5年間で,1,636MWが投入される見込みだ。エネルギー省(注5)の計画では,2003〜2013年で,4,500MWの再生可能エネルギーを,9,000MWに増やし,再生可能エネルギーを,全体の40%にする計画だ。

今日の記事はこれに次ぐもので,バイオマスと水力に絞っており全部で32企業,水力の中には大規模な揚水発電所が含まれている。エネルギー省(注5)発表によると,バイオマス発電について,バカバリ・エナージなど16企業(注6)で,名前から見ると,地方の電化組合や砂糖企業が目立つ。このバイオマスによる再生可能エネルギープロジェクトの総出力は,201.6MWとなっている。

また,水力に関しては,アンチック電力組合企業他,ファーストGEN,アボイテスなどを含め,16企業(注6)で,全部で900MWである。エネルギー省(注5)の審査の結果,再生可能エネルギーとして承認されたものには,その特典が与えられる。この中には,ファーストジェンの300MW揚水発電所,アンガット周辺の揚水発電所800MWが含まれている。

さて,このエネルギー省の認可とプロジェクトの実現には,どの様なプロセスが必要なのであろうか。再生可能エネルギー法が制定されたのが,昨年,2008年10月で,これを起点にして,100以上のプロジェクトが出そろう,というのは,まさに驚きだが,小規模の水力などの一部を見ると,かなり周到に準備されたものもあるが,中には,突然の思いつきを絵にして提出しているのではないか,と思われるものもある。

買電交渉は殆ど行われていないと思われる。「消費者にも影響する経費節約が期待されており」,と書かれているが,バイオマスや小水力,風力などが経費節約に貢献するとは思われない。唯一根拠があるとすれば,消費者に電力供給を行うものは,10%以上の再生可能エネルギーを買う必要がある,という法律の強制力である。これと税制優遇だけを頼りに,100以上のプロジェクトが,一挙にエネルギー省に押しかけたわけだ。

これからエネルギー省が審査をする分けであるが,おそらくその審査は,再生可能エネルギー法に基づいた電源かどうか,を判断するわけで,買電契約の有無,資金調達の可能性,環境審査の見通し,などは含まれていないと考えてよかろう。だから,エネルギー省の認可は,まさに出発点であって,着陸点ではない。そう言う意味では,これからプロジェクトの仕上げに大いに紆余曲折があると考えなければならない。

風力,バイオマス,太陽光については,それほど注目する必要はないが,水力と地熱については,大いに議論する必要があるだろう。基本的には地元企業に制限されているが,資金調達などを含め,日本を含めた海外企業の協力が必要になるだろう。水力地点の殆どは,1980年代に日本工営が世銀の資金でまとめたものが多いと思われる。電気料金が高いフィリッピンであるから,少し日本企業も洗って見てはどうか。


Today's subject

●091229E Philippines, business.inquirer
フィリッピンのエネルギー省は更に37企業の水力900MWなどを認可の方針
DOE seen awarding more energy service contracts
http://my.reset.jp/adachihayao/index091229E.htm

http://business.inquirer.net/money/topstories/view/20091227-244196/DOE-seen-awarding-more-energy-service-contracts


Other world energy news today

○091229A Vietnam, english.vietnamnet
ベトナムの石炭輸入は予想よりも早く2012年には始まる可能性
Need to import coal comes early
http://english.vietnamnet.vn/biz/200912/Need-to-import-coal-comes-early-886577/
○091229B Tanzania, post zambia
ザンビアとタンザニアとケニヤを結ぶ連携送電線は残念ながら遅れ
Zambia, Tanzania, Kenya electricity interconnector works slow
http://www.postzambia.com/post-read_article.php?articleId=3736
○091229C Philippines, abs-cbnnews
フィリッピン上場のオリエンタルが24億ペソを投入してビサヤスのミニ水力投資へ
Oriental Peninsula to invest P2.4-B on Visayas power plant
http://www.abs-cbnnews.com/business/12/28/09/oriental-peninsula-invest-p24-b-visayas-power-plant
○091229D Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンのWESMがルソンとビサヤスの市場統合を視野に
Integration of Luzon, Visayas WESMs eyed
http://www.mb.com.ph/articles/235866/integration-luzon-visayas-wesms-eyed
○091229F India, Economic Times
インドのジャムカシミールはバグリハールなど6水力6,760MWを第12次末までに開発
J&K to tap 6760 MW hydel power in 12th plan
http://economictimes.indiatimes.com/news/news-by-industry/energy/power/JK-to-tap-6760-MW-hydel-power-in-12th-plan-Minister/articleshow/5385591.cms
○091229G Indonesia, en.vivanews
インドネシアの新任イスカンPLN総裁が外島の電力危機で小規模電源を急ぐと
PLN to Accelerate Building of Power Plants
http://en.vivanews.com/news/read/116469-pln_accelerates_building_of_power_plants
○091229H Indonesia, en.vivanews
インドネシアの原油生産が目標の日量96万バレルに届かず焦り
Indonesia Misses Oil Lifting Target
http://en.vivanews.com/news/read/116515-indonesia_misses_oil_lifting_target
○091229I China, online.wsj
中国政府は水力や風力などの再生可能エネルギー使用を強制する立法化へ
Chinese Law Aims to Increase the Use of Renewable Energy
http://online.wsj.com/article/SB126192809041606467.html?mod=WSJ_hpp_MIDDLENexttoWhatsNewsSecond


Japanese energy news today

○小沢“金脈”どこまで迫れるか 石川知裕議員から事情聴取
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20091228/plt0912281200000-n2.htm
○お正月、首相“静養”小沢氏“新年会”求心力の差クッキリ!?
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20091228/plt0912281232002-n2.htm
○太陽熱発電、相次ぎ参入 三菱重工・旭硝子など設備開発
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091229AT1D2204N28122009.html
○印の対中貿易額、初の対米超え 08年度、赤字拡大で貿易摩擦も
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091229AT2M2502928122009.html
○韓国、今後の原発受注展望明るい…仏建設フィンランド原発の問題もUAE受注に影響
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=124456&servcode=300&sectcode=300
○タイ:モン族のラオス送還に着手 欧米は中止を要請
http://mainichi.jp/select/world/news/20091229k0000m030061000c.html
○インド訪問の鳩山首相、タタ財閥会長と会談
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20091228-OYT1T01244.htm
○ロ極東に石油出荷施設 東シベリア送油管終点 アジア輸出強化
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2009122902000070.html
○日本政府、環境技術でインド産業を支援へ 覚書に調印
http://sankei.jp.msn.com/life/environment/091229/env0912290050000-n1.htm
○Jパワー、丸紅の風力発電事業会社を譲り受け
http://jp.ibtimes.com/article/biznews/091228/47230.html
○[CO2削減に即効性を持つ「CCS」] 
http://www.nsjournal.jp/news/news_detail.php?id=191464
○フランス、韓国のUAE原発受注に‘衝撃’
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=124458&servcode=300&sectcode=300
○海外メディア「韓国原発の安全性が勝負を分けた」
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=124449&servcode=300&sectcode=300


Main contents

●フィリッピンのエネルギー省は更に37企業の水力900MWなどを認可の方針

In the meantime, companies engaged in hydropower projects that were applying for service contracts included: Antique Electric Cooperative Inc.; Conal Holdings Corp.; Cordillera Hydroelectric Power Corp.; First Gen Prime Energy Corp.; Hedcor Tamugan Inc.; Kalinga Hydropower Inc.; Langogan Holdings Corp. Misamis Oriental II Electric Cooperative Inc.; Oriental Energy and Power Generation Corp.; PhilCarbon Inc.; Renouvel Development Corp.; SKI Mini Hydro Corp.; Smith Bell Mini-Hydro Corp.; SN Aboitiz Power-Magat Inc.; SN Aboitiz Power-Benguet Inc., and Vivant Corp.

フィリッピンのエネルギー省(注5)は前回,2009年10月に,新規87の契約で総額22億ドル,18企業による再生可能エネルギー・プロジェクトを承認した。総出力は,4,042MWで,バイオマス,地熱,水力,波力,太陽光,風力の各分野に亘るものだ。87のプロジェクトのうち,65が再生可能エネルギーで,残りの22は,既存の契約を再生可能エネルギー契約に切り替えるもので,17が水力,5が地熱である。

今日の記事はこれに次ぐもので,バイオマスと水力に絞っており全部で32企業,水力の中には大規模な揚水発電所が含まれている。エネルギー省(注5)発表によると,バイオマス発電について,バカバリ・エナージなど16企業(注6)で,名前から見ると,地方の電化組合や砂糖企業が目立つ。このバイオマスによる再生可能エネルギープロジェクトの総出力は,201.6MWとなっている。

また,水力に関しては,アンチック電力組合企業他,ファーストGEN,アボイテスなどを含め,16企業(注6)で,全部で900MWである。エネルギー省(注5)の審査の結果,再生可能エネルギーとして承認されたものには,その特典が与えられる。この中には,ファーストジェンの300MW揚水発電所,アンガット周辺の揚水発電所が含まれている。

(注)E (1) 091229E Philippines, business.inquirer,(2) title; DOE seen awarding more energy service contracts,(3) http://business.inquirer.net/money/topstories/view/20091227-244196/DOE-seen-awarding-more-energy-service-contracts,(4) By Amy R. Remo,Philippine Daily Inquirer,First Posted 19:28:00 12/27/2009,MANILA, Philippines,(5) Department of Energy,(6) Bacavalley Energy Inc.; Basecom Inc.; Bataan 2020; Busco Sugar Milling Co.; Capiz Sugar Central; Central Azucarera de Don Pedro; Central Azucarera de La Carlota; Central Azucarera De Tarlac; Cotabato Sugar; Davao Sugar Corp.; First Farmers Holding Corp.; Hawaiian Philippines Co.; Lopez Sugar Corp.; Sagay Central Inc.; Sweet Crystal Integrated Sugar Mill Corp. and Victorias Milling Co.,(6) Antique Electric Cooperative Inc.; Conal Holdings Corp.; Cordillera Hydroelectric Power Corp.; First Gen Prime Energy Corp.; Hedcor Tamugan Inc.; Kalinga Hydropower Inc.; Langogan Holdings Corp. Misamis Oriental II Electric Cooperative Inc.; Oriental Energy and Power Generation Corp.; PhilCarbon Inc.; Renouvel Development Corp.; SKI Mini Hydro Corp.; Smith Bell Mini-Hydro Corp.; SN Aboitiz Power-Magat Inc.; SN Aboitiz Power-Benguet Inc., and Vivant Corp.,(7) Philippines small hydro map source: http://www.doe.gov.ph/ER/Maps%20-%20Micro%20Hydro.htm,(8) hydropower table, table source: http://www.doe.gov.ph/RE%20Regis&accred/RE%20registration%20&%20Accreditation.htm,(9) Tamugan River as a source of potable water and clean energy,photo source: http://www.hedcor.com/pdf/tamugan%205.pdf,(10) Kalingan, map and photo sources: http://www.inshp.org/THE%205th%20HYDRO%20POWER%20FOR%20TODAY%20CONFERENCE/Presentations/,(11)

今日の参考資料

●091229E Philippines, business.inquirer
フィリッピンのエネルギー省は更に37企業の水力900MWなどを認可の方針
DOE seen awarding more energy service contracts
http://my.reset.jp/adachihayao/index091229E.htm

http://business.inquirer.net/money/topstories/view/20091227-244196/DOE-seen-awarding-more-energy-service-contracts

最近の関連資料

○091110L Philippines, teatronaturale
フィリッピンの地熱発電投資は19プロジェクトで25億ドルに
Philippines steaming ahead with $2.5 Billion geothermal investments
http://www.teatronaturale.com/article/1264.html
○091109G Philippines, malaya
フィリッピンのエネルギー省は再生可能エネルギーを更に100以上審査中
DOE to award more RE contracts
http://www.malaya.com.ph/11092009/busi8.html
○091105B Philippines, mindanaotimes
フィリッピンのミンダナオでHEDCORの水力開発に反対運動
Councilors urged to nix Hedcor application
http://www.mindanaotimes.com.ph/?p=4754
●091102D Philippines, beta.bworldonline
フィリッピンの国家石油PNOCが11水力300MWで外国投資企業を打診
PNOC renewable energy unit planning to build 11 hydropower plants
http://my.reset.jp/adachihayao/index091102D.htm
●091101B Philippines, breakbulk
フィリッピンで22億ドル分の再生可能エネルギー・プロジェクトが認可
Philippine Contracts Worth $2.2 Billion Awarded for Renewable Energy Projects
http://my.reset.jp/adachihayao/index091101B.htm
○091025C Philippines, business.inquirer
フィリッピンのエネルギー省が水力など4,042MWの再生可能エネルギー承認
Gov’t awards 87 renewable energy contracts
http://business.inquirer.net/money/topstories/view/20091023-231924/Govt-awards-87-renewable-energy-contracts


2009年12月28日 ー 日印原子力協力の行くへ不透明 ー

今日の東京株式市場は,東芝の株価が堅調に推移していることを取り上げて,報じている。東芝とその傘下のウエスティングハウスが,アブダビから原発を受注した韓国陣営に対し建設に必要な基幹技術をライセンス供与する,という,ライセンス額は200億円とも言われている。韓国の原発APR−1400は,今のところもっとも経済的なモデル,と韓国は報じているが,東芝-WHの技術支援が必要という。

一方,来年度予算案編成の大仕事を終えた鳩山由紀夫首相がインドに向け旅立ち,今日にもニューデリー入りして,インドのマンモハン・シン首相との会談に臨む。朝日新聞の社説がこれを取り上げ,「南の巨人と手を携えて」,と題して,その意義を強調している。日本のインドの原子力発電開発への協力については,朝日新聞の立場に固執して,日本は核不拡散条約体制の弱体化を認めるわけにはいかない,としている。

米印原子力協定が発効してから,インドの原子力発電所開発に拍車がかかることになるが,石炭王国であるインドの原子力開発は,地球温暖化の立場からも,大いに世界の業界から注目を浴びて,フランスやロシアも積極的に商戦を展開している。インドの原子力開発の計画によれば,2007年の原子力出力が,400万トン石油等価に対して,2030年にはこれを2,400万トン石油等価,6倍まで伸ばす計画で,膨大な市場である。

鳩山首相を迎えるインドは,その主要経済紙で,この訪問を大きく報じている。インドの,私の尊敬するマンモハン・シン首相は,日本で政権交代が実現すると同時に,その首相顧問ナラヤナンを東京に派遣して新政権と接触し,この接触が,2009年9月のピッツバーグでのG20会合で,両首相が会談する切っ掛けを造り,更にその一ヶ月後には再び両首相がバンコクで会談するという,素早い行動を,その主要紙は評価している。

シン首相の頭の中にあるのは,日本の新政権と中国の関係である。この民主党の新しい政権は,前の自民党と違って中国と協調的な姿勢を示しており,インドとしては気にしていたところだ。そこでこの主要紙の強調している点は,鳩山首相の今回の訪問が,日本の二国間投資額が,その中国との間でインドが逆転した,という時期にも重なる,点である。2008年度のインドへの投資額は8,090億円で,対中国の6,790億円を超えた。

さて,このインドとの間では,最近のドコモとタタの提携による携帯電話の飛躍的拡大,第一三共とインド薬品企業との提携によるジェネリック医薬品の展開,それに日本の公的資金も出動するデリームンバイ間の大動脈の建設,が大きく取り上げられているが,次に来るのは,当然,日立,東芝を有する日本の原子力業界のインド進出にかかる問題であろう。

朝日新聞が社説で釘を刺したように,国内でも,被爆者団体を中心としたインドの原子力への協力に慎重な意見が飛び交っている。今日のインドの主要紙も,誠に難解な英語で,日本の原子力問題への複雑さを表現している。敢えて意味をとってみる。日本とインドとの原子力協定の実現に於ける日本の政治的な障害がない,と見るのは,如何にインドがそれを推進する努力をしたとしても,極めて楽観的すぎる,と。

インドの原子力市場は極めて大規模で,資本的に米国のGEやウエスティングハウスを傘下に置く日立と東芝,更にはフランスのアレバと組む三菱重工という,世界を代表する原子力企業を有しながら,政治的問題から,参入が遅れるようならば,何のために日本がこれらの優秀な企業を育ててきたのか,分からなくなってしまうし,日本経済にとっても大きな損失だ。インド紙は,今の状態では日本の資源を使うことは困難,と断じている。

福田首相当時,日本を訪問したシン首相に対して,福田首相が,日印原子力協定は無理,との話をしているようだ。しかし,米印原子力協定に伴う供給国グループとしての追認に日本も参加しており,少なくとも日本政府は,日立や東芝に参入を支援する態勢にあると考えてよい。最近の原子力委員会のコメントを参照すると,日本とインド側の法的整備も含め平和利用と軍事利用との峻別と透明化を原則に,明確なコミットをする必要があると。


Today's subject

●091228F India, express india
インドに対する日本の投資が中国を上回りこのとき鳩山が来る
First time, Japan investing more in India than China, PM on way

http://my.reset.jp/adachihayao/index091228F.htm
http://www.expressindia.com/latest-news/First-time--Japan-investing-more-in-India-than-China--PM-on-way/559398/


Other world energy news today

○091228A Vietnam, indepth news
ベトナムに対して世界銀行が投資環境改善を目指して支援の態勢
Huge World Bank Loan No Free Ride
http://www.indepthnews.net/news/news.php?key1=2009-12-26%2020:42:34&key2=1
○091228B Pakistan, pakistan times
パキスタンのチットラルの106MWゴレンゴル水力の完成は2013年
Golen Gol hydropower project to be completed in 3 Years
http://www.pakistantimes.net/pt/detail.php?newsId=7168
○091228C Philippines, philstar
フィリッピンのマランパヤ・ガスによる300MW発電所入札で4グループ関心
Malampaya group to award contract in 2010
http://www.philstar.com/Article.aspx?articleId=535849&publicationSubCategoryId=66
○091228D Nigeria, leadership nigeria
ナイジェリアは27億トンの石炭埋蔵で2013年までに3,600MW開発
Nigeria To Generate 3,600 Megawatts From Coal By 2013
http://leadershipnigeria.com/index.php?option=com_content&view=article&id=10144:nigeria-to-generate-3600-megawatts-from-coal-by-2013&catid=18:business-news&Itemid=77
○091228E Malaysia, news.ph.msn
マレーシアのサラワクのバクン・ダムの進展で住民が脅威を感じている
Borneo mega-dams proposal raises fears for tribes, wildlife
http://news.ph.msn.com/regional/article.aspx?cp-documentid=3763789
○091228G China, english.cctv
中国は中国電網が再生可能エネルギーを買うべく政治が動き始めた
Grids required to buy renewable energy
http://english.cctv.com/program/bizchina/20091227/100718.shtml


Japanese energy news today

○アブダビ原発、韓国電力連合が受注 アラブ諸国で初
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20091228AT2M2700Y27122009.html
○韓国陣営に原子力技術を200億円で供与 東芝と米WH
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091228AT2M2701527122009.html
○「三国志」曹操の陵墓発見か 中国河南省、遺骨も出土と報道
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091228AT2M2700U27122009.html
○UAEに輸出する韓国の原発APR−1400とは
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=124413&servcode=300&sectcode=300
○温家宝首相、「人民元の切り上げには絶対に応じない」−中国
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=1228&f=business_1228_008.shtml
○鳩山首相:インド到着 午後に首都ニューデリーに移動
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20091228ddm002010096000c.html
○東芝がアブダビの原発への協力を材料に堅調、技術面での存在感を再評価
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=1228&f=business_1228_015.shtml
○COP15:会議を振り返って 温暖化対策、迷走
http://mainichi.jp/select/science/news/20091228ddm016030002000c.html
○朝日社説 鳩山首相インド訪問―南の巨人と手を携えて
http://www.asahi.com/paper/editorial.html


Main contents

●インドに対する日本の投資が中国を上回りこのとき鳩山が来る

Breaking from the practice of Japanese PMs who avoid foreign trips in the latter part of December as it is annual budget time in Tokyo, Yukio Hatoyama is making an exception by visiting India next week. And with good reason ? this is the first time that Japanese investments in India have exceeded investments in China.

鳩山首相のインド訪問に際してのインド側の見方である。特に最後の部分の,日立と東芝の原子力参入の部分に注目したい。鳩山首相は,年末の予算時期,という恒例を破って,インドを訪問する。またこのインド訪問は,同時に,日本の二国間投資額が,その中国との間でインドいが逆転した,という時期にも重なる。2008ー2009年度のインドへの投資額は8,090億円で,対中国の6,790億円を超えた。

この理由は,タタとドコモの提携(注5),第一三共とインド薬品企業との提携(注6)の二つが大きく影響している。一時的,との見方もあるが,しかし日本の企業が不況を乗り越えてインドへの投資を増やしていることは,注目に値する。日本企業の数も,2006年の267から,2009年の627に大幅に増えた。世界的不況の2009年にもかかわらず,二国間の貿易額は25%増えて,130億ドルに達している。

二国間の将来も見通しは明るい。日本政府は,西部回廊(注8)の建設に4500億円の援助ローンを供与し,この回廊に沿った5つのプロジェクトへの参加にも合意している。12月27日から29日までの鳩山首相のインド訪問は,これらの日印友好戦略に政治的な確認を行うのが,その目的だ。これはまた,日本が自民党から民主党へ政権交代した最初の訪問,という意味でも意義が大きい。

この民主党の新しい政権は,前の自民党と違って中国と協調的な姿勢を示しており,インドとしては気にしていたところだ。しかし,日本の政権交代の直後,マンモハン・シン首相は,時間を浪費することなく,直ちにナラヤナン政府顧問(注10)を東京に派遣して,新政権に接触させている。この接触が,9月のピッツバーグでのG20会合で,両首相が会談する切っ掛けを造っている。更にその一ヶ月後には,バンコクで会談している。

日本の新しい首相は,前任者に比べて,原子力について強硬姿勢を持っているが,それでも,原子力開発協力合意の元で,日本の新政権は,迷うことなくインドとの経済協力関係を優先した。先端技術の移転の問題にも,投資改善の切っ掛けとして,日本に格好の理由をもたらしている。日本はインドに対して26項目の許認可項目を保持しているが,インド政府は,この項目の見直しを希望している。

もう一つの重要な視点は,米国との原子力開発協力の問題である。原子力に関して,日本の日立(注12)と東芝(注13)は,米国のGEとウエスティングハウス(注11)に対して,基本的な資本を有している状態だ。日本の企業が重要な役割を果たすが,ここで問題は,日本との間で原子力平和利用協定がないために,日本企業は国内の資源を,このインドの原子力開発に適用することが出来ない。

ここで最後の文章が難しいのだが,敢えて意味をとってみる。このような日本の企業の参入を可能にするための,日本とインドとの原子力協定の実現に於ける日本の政治的な障害がない,と見るのは,如何にインドがそれを推進する努力をしたとしても,極めて楽観的すぎる。

(注)F (1) 091228F India, express india,(2) title: First time, Japan investing more in India than China, PM on way,(3) http://www.expressindia.com/latest-news/First-time--Japan-investing-more-in-India-than-China--PM-on-way/559398/,(4) Pranab Dhal Samanta,Posted: Dec 26, 2009 at 0447 hrs IST,New Delhi,(5) Tata-Docomo tie-up,(6) Daiichi Sankyo deal with Ranbaxy,(7) temporary aberration,一時的な逸脱,(8) Delhi-Mumbai Industrial Corridor project,(9) DFC,(10) National Security Advisor M K Narayanan,(11) GE and Westinghouse,(12) Hitachi and Toshiba,(13) Delhi-Mumbai Corridor, map source: http://www.delhimumbaiindustrialcorridor.com/images/dmic-map-medium.gif,(14) proposed investment zones, map source: http://img511.imageshack.us/i/d3vy2.jpg/,(15) India and Japan: poised to enter a new era,photo source: http://images.google.com/imgres?imgurl=http://www.eastasiaforum.org/wp-content/uploads/,(16) photo source: India has 17 nuclear-power plants -- including Kakrapar,(17)

今日の参考資料

●091228F India, express india
インドに対する日本の投資が中国を上回りこのとき鳩山が来る
First time, Japan investing more in India than China, PM on way

http://my.reset.jp/adachihayao/index091228F.htm
http://www.expressindia.com/latest-news/First-time--Japan-investing-more-in-India-than-China--PM-on-way/559398/

最近の関連資料

○091218B Power, starnewsonline
GE日立はミシガン州の電力企業と第3世代の原子炉を推進へ
GE Hitachi working with Mich. utility on advanced nuclear reactor
http://www.starnewsonline.com/article/20091217/ARTICLES/912174005/1002/news06?Title=GE-Hitachi-working-with-Mich-utility-on-advanced-nuclear-reactor
○091215D India, steelguru
インドの原子力公社NPCILは18ヶ月内に沿岸部5地点の土地調達を完了と
NPCIL hopes to buy land for projects in 18 months
http://steelguru.com/news/index/2009/12/14/MTI0Njky/NPCIL_hopes_to_buy_land_for_projects_in_18_months.html
○091129D India, indianexpress
インドのマハラシュトラ州政府がジャイタプール原子力の用地手配を1月までにと
Land acquisition for Jaitapur project by Jan: state to NPCIL
http://www.indianexpress.com/news/land-acquisition-for-jaitapur-project-by-jan-state-to-npcil/547161/
●091122D India, online.wsj
インドのシン首相の訪米で米印原子力協力がいよいよ拡大してくる
U.S. and India Hone Nuclear Pact for Singh's Arrival
http://my.reset.jp/adachihayao/index091122D.htm


2009年12月27日 ー カンボジアのプノンペン空港より深夜北京へ ー

2009年12月19日深夜,カンボジアのプノンペン軍用空港,強制的に連行されてカンボジア政府のチャーター便に乗せられたのは,20人のウイグル族難民であった。フンセン首相の直接の命令による中国への強制送還である。それから数時間後,ミャンマーから回った中国の習近平国家副主席がプノンペンの国際空港に到着,このカンボジア政府の強制送還の措置に,感謝の意を述べた。

習近平国家副主席は,日本でも天皇陛下への謁見を果たし,ミャンマーでは,着工したミャンマー縦断のパイプライン・プロジェクトで,東国境付近のミャンマー側の不穏な動きに対して釘を刺し,軍事政権をしてパイプラインの安全を約束する文書に,署名させた。そうして今回のカンボジア入りである。ウイグル族の強制送還に関しては,国連安全保障理事会に違反している,として,人権団体が抗議の態勢にある。

習近平副主席については,最近の中央人事で,軍事委員会の副主席につかなかったことで,中南海での激しい権力争いの噂が世界を駆けめぐっている。しかし,ある日本語サイトでは,習近平氏自身が湖錦濤主席に手紙を出して,軍事委員会への昇進を断ったという。これは,江沢民に推されている習近平氏としては,国内の権力争いを避けて平穏に主席の座に着くために,湖錦濤の院政を認めることを意味している,と書かれている。

習近平副主席は,寧ろこのような事情から見て,実務家としてのイメージが強くなった,と見られているようだ。その意味からも,今回のカンボジア訪問で,中国はカンボジアをどの様に見ているのか,我々はよく見極める必要がある。カンボジアを中国の海への出口として見ていると考えるには無理がある。メコンの南北回廊の南端,とするには,ラオスやメコン川に沿いは,ミャンマーと違って,国際情勢が複雑である。

フンセン首相は,国際慣例を破ること,しばしばである。クーデターが起きそうになると大砲をぶっ放してみたり,タイの嫌がるタクシン元首相を経済顧問に招いたり,好き放題である。今日の記事でも,独裁政府だと言われている。中国の狙うのは決まって独裁色の強い政府で,民主主義国家は余り中国の標的にはならない。少なくとも,ウイグル族を首相の独断で強制送還できる国は,そう多くない。

カンボジアは,1990年代,日本が和平を演出した,と日本政府は考えてきた。つい先日までは,日本なくしてカンボジアの経済復興はあり得ない,と,少なくとも日本のODA関係者は考えてきた。しかし,経済の基盤であるインフラへの日本の貢献には限界があった。カンボジアの経済規模から見て,大きな借款を供与する雰囲気ではなかった。プノンペン周辺の送電線も,10数億円の規模の無償協力までが限界だった。

今回,習近平副主席が,ウイグル族の強制送還と引き替えに持ってきた見返りは,9億ドルに達するプノンペン周辺の送電網整備である,10数億円で我々が何をしていたのか,少なくともカンボジアの電力官僚から見ると,余計に日本のやってきたことの矮小さが目立つばかりであろう。また言われそうだな,フン,日本は一体何がやりたいの,と,かってベトナムに言われたように。


Today's subject

●091227G Cambodia, ipsnews
カンボジアも強大になって行く中国の力に屈する
China Seen as Flaunting Growing Clout in Asia
http://my.reset.jp/adachihayao/index091227G.htm

http://www.ipsnews.net/news.asp?idnews=49819


Other world energy news today

○091227A Vietnam, english.vietnamnet
ベトナムの経済にとって重要な年でライチュ・ダムと原子力が重要
Vietnam rides out tough year
http://english.vietnamnet.vn/reports/200912/Vietnam-rides-out-tough-year-886121/
○091227C Vietnam, eturbonews
ベトナム,ラオス,カンボジアの国境での開発計画進む
Speeded up: Indochinese Development
http://www.eturbonews.com/13476/speeded-indochinese-development
○091227D Vietnam, news.xinhuanet
ベトナムの国家石油は2009年度に140億ドルの売り上げ
PetroVietnam to earn over $14 bln this year
http://news.xinhuanet.com/english/2009-12/25/content_12703770.htm
○091227E Thailand, www.iii.co.uk
タイの国家石油PTTの石油化学への進出計画は2010年早々
Thai PTT to conclude consolidation plan by Q1/2010
http://www.iii.co.uk/news/?type=afxnews&articleid=7685483&action=article
○091227F Indonesia, antara
インドネシアのPLN新総裁に対し産業界から電力の安定を要請
New PLN leader yrged to develop sustainable energy sources
http://www.antara.co.id/en/news/1261717826/new-pln-leader-yrged-to-develop-sustainable-energy-sources
○091227B China, istockanalyst
中国の華能国際電力の設備容量が100,000MWを越えた
Huaneng Group's installed capacity tops 100 mln kw
http://www.istockanalyst.com/article/viewiStockNews/articleid/3738805


Japanese energy news today

○仙谷行刷相、高齢者資産に課税の検討を
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091226AT3S2600926122009.html
○米機爆破テロ未遂 機内に爆発物、23歳男を拘束
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091226NT001000226122009.html
○09年度の粗鋼生産、10年ぶり1億トン割れ 建設需要の低迷響く
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20091226AT1D2509U25122009.html
○太陽エネ発電計画、中東・北アフリカで相次ぐ 温暖化対策と両立
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091226AT2M2404H25122009.html
○国力7位、中国が「自己分析」 政府系が報告書
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091226AT2M2502225122009.html
○米「深い懸念」・独首相「遺憾」 劉暁波氏への判決
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091226AT2M2503R25122009.html
○中国新鉄道、1000kmを3時間 東京―新下関に相当
http://www.asahi.com/travel/rail/news/TKY200912260141.html
○中国、08年成長率を9.6%に上方修正 GDP総額、日本に迫る
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091226AT2M2502W25122009.html
○鳩山首相、27日からインド訪問
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20091225-OYT1T01268.htm
○小沢、秘書裏切り? 特捜「鉄の団結」切り崩しへ
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20091226/plt0912261403006-n1.htm
○インドのインフラ整備、日本は環境技術を支援 首相訪問時に覚書
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091227AT2M2603126122009.html
○中国、海洋資源の確保狙う 離島保護で新法
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091227AT2M2602I26122009.html


Main contents

●カンボジアも強大になって行く中国の力に屈する

If Asia, already unsettled by China’s economic rise, needed a reminder that economic power would be followed by more political assertiveness, then none was more compelling than Beijing’s unconcealed sway on Cambodia to expel 20 Uyghur asylum seekers over the weekend. The Uyghurs ? a predominantly Muslim minority concentrated in Xinjiang province, an autonomous region in western China ? had sought asylum in Cambodia after fleeing Chinese security forces’ crackdown on the region in July.

日本で旋風を巻きおこした中国の習近平副主席(注11)は,ミャンマーを回ってプノンペンに入った。経済強国となって行く中国政府の政治的圧力はカンボジアにも及び,この週末,20人のウイグル族難民の追放という事態に至った。この2009年7月,モスレムを主体とした新疆ウイグル自治区(注10)のウイグル族の暴動に発するウイグル族の亡命で,20人のウイグル人がカンボジアの収容所に保護されていた。

この20人のウイグル人がチャーター便で中国へ強制送還のためプノンペン空港を飛び立ったのは,深夜,数時間後に9億ドルに上る支援のお土産を持って,中国の次期指導者,習近平副主席がが,その空港に到着する,その寸前であった。人権団体(注15)はこのカンボジア政府のやり方に対して,国連安保理(注13)のメンバーである大国が一国に対してなした暴力的な要求でなくして,全世界に対する挑戦だ,と非難している。

これに対して,中国外務省の報道官’注16)は,このウイグル族の問題は,中国の国内問題であって,海外からの無責任な発言の権利はない,と論評している。この強制退去の措置は,強く世界から批判されており,それはカンボジアが過去にクメールージュ(18)による迫害の歴史を持っているからの理由ではなかろう。人権団体(注15)は,フンセン首相(注20)の国連避難民機関(注22)に対するあざけりだ,と。

しかし中国政府は,このウイグル族の亡命者達は,犯罪者である,と断じ,習近平副主席(注11)のカンボジア支援計画とは何もリンクしていない,非難を強固に否定している。中国のカンボジアへの支援は,17年前から始まっている。湖錦濤主席(注23)の後継者と目されている習近平副主席(注)は中国の経済的興隆による外交的勢力範囲のアジアを歴訪し,彼のプノンペン訪問は初めてとなった。

日本では,宮内庁(注25)が十分な事前の日にちがとられなかったと反対する中,天皇陛下との拝謁を行い,カンボジアでも,必要以上の勧化に中,シハモニ国王(注26)の謁見にも臨んでいる。中国政府の機関紙は,習近平副主席(注11)の成果を誇示しつつ,中国の国際的立場の向上の証だ,と報じている。そうして,この信頼と成熟が,国際社会での重要な役割を,今後も果たして行くだろう,と断じている。

しかし,冷静なカンボジア人の中には,今回のウイグル族亡命者の強制送還には,明らかに中国の勢力範囲の拡大によるもの,と見ている。即ち,中国は積極的に勢力範囲(注27)を拡大し,東南アジア地域を中国の裏庭だと考えていると。カンボジアに対しては,中国が来るべきところであり,特に独裁政府に対して中国は,接近をしている。

中国は,米国を初めとする西欧勢力との均衡を目指しているが,米国などがカンボジアに対する支援は,人権が前提条件,としているにに対して,中国は何も紐を付けていない。習近平(注1)の持参した支援パッケージの中には,無償経済支援や低利融資が含まれ,対象は,道路,輸送インフラ,通信機器,灌漑プロジェクトなどである。他に,プノンペン周辺の送電網整備,などが含まれている。

習近平(注1)は,カンボジアがとったウイグル族の追放措置に感謝を述べて,中国とカンボジアの関係はまさに二国間交流の典型だ,と断じている。中国はカンボジアの最大の投資国,経済支援国であると同時に,カンボジアは中国に土地の使用の最大権益供与国だ。亡命ウイグル族のカディア女史(注31)は,中国が拡大した経済力を使って勢力範囲を拡大し,カンボジア政府の人権抑圧に目を瞑っている,としている。

この7月のウイグルでの騒乱は,989年の天安門事件以来の規模の抑圧で,漢族との暴動の中,200人が犠牲となり,1000人以上の負傷者が出ている。1760年に清王朝が新疆ウイグル自治区を併合して依頼の鬱憤が,今回最高潮となって噴出したものだ。1944年に,ウリグル族は,新疆ウイグル自治区を,東トルキスタンと呼んで独立を宣言している。

1939年に毛沢東が中国を統一してから,再びこれを中国の支配下に置き,多くの兵士を送り込んでいる。それから2,3年ごとに争乱が起きており,そのたびに北京政府が押さえ込んでいるが,2001年9月に米国がテロに攻撃されて以来,中国は,外国に逃げたウイグル族を,テロリストであり,売国奴と称している。

(注)G (1) 091227G Cambodia, ipsnews,(2) title: China Seen as Flaunting Growing Clout in Asia,(3) http://www.ipsnews.net/news.asp?idnews=49819,(4) By Antoaneta Bezlova,BEIJING, Dec 25 (IPS),(5) flaunting,誇示する,(6) clout,勢力,(7) assertiveness,自己主張,(8) Uyghur asylum,(9) compelling,従わざるを得ない,(10) Xinjiang province,(11) Chinese vice-president Xi Jinping習近平副主席,(12) Phnom Penh,(13) UN Security Council,(14) flagrantly,目に余る,(15) Brad Adams, Asia director of Human Rights Watch,(16) China’s foreign ministry spokeswoman Jiang Yu,(17) repatriation,本国送還,(18) Khmer Rouge,(19) persecution,迫害,(20) Hun Sen,(21) mockery,あざけり,(22) United Nations High Commissioner for Refugees,(23) Hu Jintao,(24) audience,拝謁,(25) Imperial Household Agency,(26) Cambodian king, Norodom Sihamoni,(27) sphere of influence,勢力範囲,(28) Ou Virak, president of the Cambodian Centre for Human Rights,(29) autocratic governments,独裁政府,(30) electricity transmission loop line around Phnom Penh,(31) Exiled Uyghur leader Rebiya Kadeer,(32) condone,大目に見る,(33) 1989 Tiananmen Square massacre,(34) culmination,最高潮,(35) East Turkestan,(36) Qing Dynasty,(37) Mao Zedong,毛沢東,(38) traitors,裏切り者,(39) Hun Sen, photo source: http://en.wikipedia.org/wiki/File:Hun_Sen_met_with_SBY_2008.jpg,(40) Xi Jinping,photo source: http://www.chinatoday.com/who/x/xi-jinping.jpg,(41) distribution in Phnom Penh,photo source: http://www.sihanoukvilleonline.com/wp-content/uploads/2009/03/powerlines.jpg,(42)

今日の参考資料

●091227G Cambodia, ipsnews
カンボジアも強大になって行く中国の力に屈する
China Seen as Flaunting Growing Clout in Asia
http://my.reset.jp/adachihayao/index091227G.htm

http://www.ipsnews.net/news.asp?idnews=49819

最近の関連資料

○091222H Cambodia, phnompenhpost
カンボジアへの中国習副主席の訪問で送電線など14項目の支援
China's Xi to sign 14 economic deals today
http://www.phnompenhpost.com/index.php/2009122130332/Business/chinas-xi-to-sign-14-economic-deals-today.html
○091215C Mekong, hydroworld
メコンフォーラムで中国に対して強大な支援者と大ダム建設者の2面のイメージ
China's PR Problem Rears Head at Mekong Forum
http://www.hydroworld.com/index/display/news_display/138826048.html
●091213E Thailand, ipsnews
メコン・フォーラムに於ける中国の評価は投資とダム建設で2分
China’s PR Problem Rears Head at Mekong Forum
http://my.reset.jp/adachihayao/index091213E.htm
○091208E Cambodia, news.xinhuanet
カンボジアのフンセン首相が193MWカムチャイ水力で中国企業を賞賛
Hun Sen praises China for building hydropower plants in Cambodia
http://news.xinhuanet.com/english/2009-12/07/content_12606903.htm


2009年12月25日 ー 中国の石炭企業と発電企業の価格交渉難航 ー

ロイター電が,中国石炭不足のニュースを打ち続けている。先週,2009年12月16日の時点で,全国の主要火力発電所の備蓄が9日分に減ってきたこと,暖房施設の使用で電力需要が上がってきていることから,電力不足が懸念されている。根本には,80%近くの電力を石炭に依存する中,石炭価格の上昇や内陸部からの運搬費の急騰が石炭不足に拍車をかけている。

中国のエネルギーの70%を賄う石炭,これが中国の産業近代化のネックになっていることは確かである。中国の現時点に於ける年間石炭使用量は,大まかな目安として25億トンである。インドネシアの例で,発電設備10,000MW当たり3,000万トンを使うと言うから,25億トンのうち20億トンが発電とすれば,600,000MWである。現在の中国の発電設備は,830,000MWと言われている。

数年前に中国政府は,石炭と電力が行政的に分かれていることの矛盾を自ら指摘し,改善に乗り出したはずであるが,具体的な行動はまだ出来ていないようだ。インドも同じような悩みを持つが,中国の政治体制の方が改革は早い,と見ていたが,難しいところがあるのか。市場経済の元,多くの企業に分かれた石炭産業と電力産業をコントロールして行くには,相当の日時が必要である。

今日,新たに出てきた問題は,従来,政府が主導して石炭価格を統制してきたが,電気料金との関係で石炭産業の価格上昇への圧力を政府が処理しきれず,2010年度から石炭価格を,個別の企業間の交渉に委ねたことだ。これは,想像しただけでも大変な仕事で,個々の炭鉱と個々の発電所が交渉を行うわけだから,容易に収束しそうにない。

中国の石炭価格は安いのかと思っていたが,今日の記事を見ていると,2010年度を目指した価格交渉は,非常に高いところで動いている。私のサイトで見て貰えば分かるが,石炭の国際価格は今,トン当たり50ドル前後を低迷している。それに対して現在中国で行われている交渉は,トン500元以上,即ち,トン80ドル近くである。しかも中国の石炭の熱量は,5,500キロカロリーと,極めて低い。

中国は,世界第3位の石炭包蔵を持ちながら,何故海外の石炭を漁り続けるのか,このサイトでも何度も疑問を投げかけてきたが,内陸部の炭鉱から列車輸送で沿岸部に運ばれる国産の石炭はトン80ドルに近く,これに対して,インドネシアやオーストラリア,更に遠くの南アフリカなどでトン50ドルで買って,船で直接沿岸部に送り込む方が安い,と言う事情がある。

中国は,25億トンの需要のうち,23億トン程度を国内で賄っていると推定できるが,とにかく石炭を出来るだけ,原油ガス,原子力に置き換えて行くことが,中国近代化の鍵だ,と言えるだろう。炭坑事故の大きさからも,日本のように輸入石炭を増やして行く過程を経るものと思われるが,当面,70%の電力を賄うために,国内の石炭を,血液のように順調に循環させることが必要だ。

さて,先日も議論したところだが,今,日本の大手ジェネコンはどの様な状態にあるのであろうか。日立や東芝などの重電メーカーや,丸紅,三井などの商社のニュースはよく飛び交っているが,日本のエネルギーを支えた大手ジェネコンの動向が伝わってこない。国内の電力プロジェクトもなく,ダムも中止に追い込まれて,前原さんは,ジェネコンは海外に出てくれ,と言っている。

数少ないジェネコンのニュースの中で,鹿島建設がアルジェリアで苦境に立っている記事が出ている。高速道路で5,400億円の工事だとか,これが1年遅れで大変なようだ。中東で食いつないで行ければよいが,中東も今は経済が揺れ動いている。アジアのエネルギー開発にとって,ジェネコンの果たす役割は大きい。その日あるを期して,何とか伝統的な総合力を温存しておいて欲しいものだ。


Today's subject

●091225H China, uk.reuters
中国の一部地域で発電企業が2010年の石炭価格の上昇要請を受け入れへ
China utilities accept 2010 coal price hikes in regions
http://my.reset.jp/adachihayao/index091225H.htm

http://uk.reuters.com/article/idUKTOE5BN01M20091224


Other world energy news today

○091225A Vietnam, tradingmarkets
ベトナム北部の100MWナドウオン第2石炭火力に丸紅が参入
Signs MoU With Marubeni For Coal-Fired Power Plant
http://www.tradingmarkets.com/.site/news/Stock%20News/2747173/
○091225B Pakistan, pak observer
パキスタンのタルベラとマングラ・ダムで放流制限で電力更に不足
IRSA to reduce water outflows from Terbela, Mangla
http://pakobserver.net/200912/24/news/topstories04.asp
○091225C Philippines, tradingmarkets
フィリッピンのERCがマニラ電力の時間制料金の適用を拡大へ
Threshold cut for Meralco's off-peak rates
http://www.tradingmarkets.com/.site/news/Stock%20News/2747309/
○091225D India, tradingmarkets
インドのKG-D6ガス供給増加で電力供給が改善へ
Gas supply from KG-D6 basin has improved power supply
http://www.tradingmarkets.com/.site/news/Stock%20News/2747241/
○091225E Indonesia, the jakarta post
インドネシアの新任のPLN総裁が従業員の抵抗で荒々しく出迎えられる
New PLN chief welcomed by protest
http://www.thejakartapost.com/news/2009/12/24/new-pln-chief-welcomed-protest.html
○091225F Indonesia, uk.reuters
インドネシアのタングーLNG輸出は中国など2010年に116船で倍増へ
Indonesia sees 116 Tangguh LNG cargoes in 2010
http://uk.reuters.com/article/idUKJAK13863720091224
○091225G Ghana, ghana web
ガーナのエネルギー副大臣が電力需給の逼迫を訴える
Power Supply Situation Critical
http://www.ghanaweb.com/GhanaHomePage/NewsArchive/artikel.php?ID=173992


Japanese energy news today

○鹿島、海外大型工事に遅れ 損失発生は見通し示さず
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20091225AT1D240BP24122009.html
○三井物産と東京ガス、メキシコで火力発電所5カ所買収 1100億円で
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20091225AT1D240BV24122009.html
○日立、環境分野で中国と共同事業 インフラ受注狙う
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20091225AT1D220F324122009.html
○NY原油、続伸 2月物は78.05ドル
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091225ATQ2INYPC25122009.html
○国連予算、新興国の負担上げ決定 中国やインド
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091225NTE2INK0424122009.html
○小沢氏元私設秘書を聴取 東京地検、「陸山会」の土地購入で
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20091225AT1G2404C24122009.html
○中国,暖房必須の季節に…、深刻な電力不足
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=38269&type=1
○中国石油化工:経営環境は来年も引き続き厳しい−蘇会長が見通し
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920010&sid=aJnG2yRgE_8g


Main contents

●中国の一部地域で発電企業が2010年の石炭価格の上昇要請を受け入れへ

China's coal miners have reached agreement with utilities in some regions on next year's thermal coal prices, and higher term prices have left utilities begrudging the increasing pricing power of coal miners. "Term prices for next year on contracts that have been signed rose from this year's levels by up to 50 yuan a tonne," said an official at the China Coal Transporation and Distribution Association, which is in charge of compiling term deals information.

冬季に繰り返す中国の石炭供給問題,運搬問題が,再び,三度,頭をもたげてきた。2009年12月17日の本サイトでも,これを論じている。中国政府は,石炭と発電のシステムを根底から揺るがす原因を包蔵している価格問題,特に年間の石炭価格契約を巡っての,炭鉱と発電所の孤立に終止符を打つべく,対策を考えている。政府は,個別に炭鉱と直接交渉に入るよう指示したところだ。

今日の記事。中国の炭鉱企業は,一部の地域に於いて,来年度,2010年度の石炭価格について発電企業と合意に達したが,価格値上げで発電企業に不満が残っている。契約単価を集計する当局(注6)によると,トン当たり50元,約7.32ドル相当,値上げとなるとしている。2009年との比較については明言を避けている。

山西省(注7)のトップ石炭企業は,トン当たり30〜50元の値上げを要請し,発電企業によると,熱量5,000キロカロリー(注8)の石炭で,2010年度は,トン500元,約73.2ドル相当,となる。また北部の黒竜江省(注10)では,50元値上げで,トン当たり390元,約57.1ドル相当,で石炭企業と発電企業が合意している。また中部の河南省(注12)では,25%上げのトン当たり550元,約80.5ドル相当,で合意した。

中国の石炭企業は,この数年の地盤強化で,発電企業との交渉力が育ってきた。発電企業は,政府が企業間の交渉に委ねた結果,交渉は不利になってきた,としている。石炭企業最大手の神華集団(注5)は,5,500キロカロリー(注15)の石炭で,2009年度,トン540元,約79.1ドル相当,を提案しているが,まだ合意に至っていない。専門家は,2009年価格の8%上げを予想していた。

(注)H (1) 091225H China, uk.reuters,(2) title: China utilities accept 2010 coal price hikes in regions,(3) http://uk.reuters.com/article/idUKTOE5BN01M20091224,(4) Thu Dec 24, 2009 4:33am GMT,By Rujun Shen and Edmund Klamann,SHANGHAI, Dec 24 (Reuters),(5) Shenhua, 神華集団,(6) China Coal Transporation and Distribution Association,(7) Shanxi province,山西省,(8) 5,000 kcal/kg (NAR),(9) 500 yuan,73.2$,(10) Heilongjiang province, 黒竜江省,(11) 390 yuan,57.1$,(12) Henan province, 河南省,(13) 550 yuan,80.5$,(14) 540 yuan,79.1$,(15) 5,500 kcal/kg (NAR),(16) Editing by Jonathan Hopfner,(17) critical coal, picture source:
http://online.wsj.com/article/SB126096468236093521.html,(18) China coal and rail,map source:
http://library.mtroyal.ca/maps/china.jpg,(19) photo source: http://www.news.harvard.edu/gazette/2004/04.08/photos/16-china1-450.jpg,(20) coal mines in China, map source: http://energy.er.usgs.gov/images/wocqi/china_fig1.gif,(21)

今日の参考資料

●091225H China, uk.reuters
中国の一部地域で発電企業が2010年の石炭価格の上昇要請を受け入れへ
China utilities accept 2010 coal price hikes in regions
http://my.reset.jp/adachihayao/index091225H.htm

http://uk.reuters.com/article/idUKTOE5BN01M20091224

最近の関連資料

○091224H China, english.cri
中国の湖北省などで石炭不足から2010年までも電力危機続く
Power Shortages Expected to Continue Next Year
http://english.cri.cn/6826/2009/12/24/1721s537684.htm
●091217B China, online.wsj
中国は冬に向かって石炭供給問題に本格的に取り組む態勢
Beijing Tries to Ease Coal Shipments
http://my.reset.jp/adachihayao/index091217B.htm
○091214E China, english.cctv
中国の湖北省は石炭備蓄が10日程度に減少して電力危機が目前
Hubei province may face power cuts
http://english.cctv.com/program/newshour/20091213/101089.shtml
○091102C China, watoday
中国へオーストラリアからの石炭輸出が急増でガスとウランも続く
China's energy insecurity set to fuel exports
http://www.watoday.com.au/business/chinas-energy-insecurity-set-to-fuel-exports-20091101-hrns.html
○091005F China, english.cctv
中国の2008年の結果は再生可能エネルギーが9%で石炭が69%
New energy 9% of China's structure
http://english.cctv.com/program/worldwidewatch/20091004/101275.shtml
○091005G China, upi
中国の山西省の炭坑事故で引き続き石炭不足で輸入増へ
China safety crackdown boosts coal imports
http://www.upi.com/Top_News/2009/10/03/China-safety-crackdown-boosts-coal-imports/UPI-76721254610421/ v.com/program/worldwidewatch/20091004/101275.shtml


2009年12月24日 ー インドネシアが地熱で官民協力を提案 ー

今日のインドネシアのジャワバリ系統,ピークの予想は夕方7時の約15,000MWであるが,今朝の出足から大きく予想を上回っており。朝6時の予想が12,000MWに対して,13,000MW以上を示している。依然としてインドネシアの需給は厳しく,2010年にはジャワバリ系統には,第1次クラッシュ・プログラムの一部の石炭火力が動き始めるが,スマトラやスラウエシの外島では,厳しい状況が続く。

アジアの各国は,いずこも厳しい電力需給で,中国はこれから石炭の生産輸送に混乱が予想されて,来年,2010年3月までは特に湖北省などで停電が予想されている。パキスタンでは,政治情勢もさることながら,電力供給は惨憺たるもので,今日もギラニ首相が,4,500MWのバシャ・ダムを急げ,と叱咤しているが,これはまだまだ10年以上かかるプロジェクトで,対策としては全く不真面目,と言わざるを得ない。

インドの大規模火力UMPPも民間企業に頼るばかり,ベトナムもEVNの経営意欲が鈍って,難しい局面だ。フィリッピンは,全くの民間資金待ち。そう言う意味から行けば,インドネシアのクラッシュ・プログラムは,遅れ気味とは言え,評価出来ると思う。石炭火力の10,000MWに目処がついて来たところで,第2次クラッシュプログラムの発進である。第2次は,その48%が地熱で,水力の中には,チソカンの揚水が入ってくる。

1980年,我々がバンドンの近くのチラタ水力を建設していた頃,バンドンの東,ガルンゴンの火山が爆発して,毎日雪のように降り注ぐ火山灰の中で,皆こうもり傘を差して歩いていた。インドネシアは火山国である。今日の記事で,その地熱発電のポテンシャルは27,000MWと言う。世界銀行に言わせれば,インドネシアの地熱は,調査が余りにも杜撰だ,と言う。今日の記事でも,IFCが調査の支援に乗り出してきている。

西ジャワ州が,官民協力による地熱発電開発を仕掛けてきた。第1次はすべてPLNによる開発であったが,第2次では民間資金に頼ることになっている。西ジャワ州が提案しているのは,土地の手当てに関しては州政府が責任を持つという。これが官民協力の謂われだが,その他に,PLNとの買電契約に関しても新機軸を打ち出している。入札によるが,その上限をKWh当たり9セントまで上げるという。

インドネシアの電気料金はまだ安いが,PLNが補助金で動いているので,ある程度,投資を刺激するところまで,上げて行く覚悟のようだ。西ジャワ政府が提案しているプロジェクトは,いずれも規模が大きく,3地点で470MW,14億ドルの大事業である。MEDCOとスター・エナージ,それにシェブロンの動きに関心が集まっている。なお,PLNの総裁人事で,組合が揺れている,外部からの人事を政府が進めている,注目。


Today's subject

●091224F Indonesia, uk.reuters
インドネシアの第2次クラッシュ・プログラムで地熱の民間開発を急ぐ
Indonesia province offers $1.4 bln geothermal projects
http://my.reset.jp/adachihayao/index091224F.htm

http://uk.reuters.com/article/idUKJAK7844520091223


Other world energy news today

○091224A Thailand, bernama
タイのフォーラムで原子力など代替燃料の開発が急務と
Thailand Must Develop Alternative Energy, Say Experts
http://www.bernama.com/bernama/v5/newsworld.php?id=464036
○091224B Pakistan, dawn
パキスタンのギラニ首相が4,500MWのバシャダム開発を急げと
Gilani orders early start of work on dam
http://www.dawn.com/wps/wcm/connect/dawn-content-library/dawn/the-newspaper/national/16-gilani-orders-early-start-of-work-on-dam-429-hs-11
○091224C Philippines, abs-cbnnews
フィリッピンのセブの韓国電力200MW石炭火力へADB支援
ADB extends $120-M loan to power firm for Visayas plant
http://www.abs-cbnnews.com/business/12/23/09/adb-extends-120-m-loan-power-firm-visayas-plant
○091224D Nepal, nepalnews
ネパールの首相が北京で中国との連携強化を目指す
PM Nepal's visit to strengthen Nepal-China ties
http://www.nepalnews.com/main/index.php/news-archive/2-political/3047-pm-nepals-visit-to-strengthen-nepal-china-ties.html
○091224E Nigeria, allafrica
ナイジェリアのガス不足で3,600MWがやっと系統へ
Transmitting 3,600 MW of Power - Minister
http://allafrica.com/stories/200912230207.html
○091224G Indonesia, tempointeractive
インドネシアのPLN総裁を外部から呼ぶことに従業員が反対
Government to Install Newspaper Boss as Electricity Firm Director
http://www.tempointeractive.com/hg/nasional/2009/12/23/brk,20091223-215396,uk.html
○091224H China, english.cri
中国の湖北省などで石炭不足から2010年までも電力危機続く
Power Shortages Expected to Continue Next Year
http://english.cri.cn/6826/2009/12/24/1721s537684.htm
○091224I Bhutan, waterpowermagazine
ブータンとインドの開発協力は1,800MWクリゴングリなど4地点
India and Bhutan in hydro deal
http://www.waterpowermagazine.com/story.asp?sectioncode=130&storyCode=2055041


Japanese energy news today

○ベトナムに大型カジノ開業 中国の富裕層に照準,ダナン
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091224AT2M2301924122009.html
○中国、10年の成長率目標は8%前後 工業情報化相が表明
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091224AT2M2302J23122009.html
○温室ガス:「25%減」首相が堅持方針 前提条件付き
http://mainichi.jp/select/science/news/20091224k0000e010063000c.html
○世界各国の温暖化ガス削減目標、来年1月末の提示は困難との見方
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920011&sid=andVPuJrgagA


Main contents

●インドネシアの第2次クラッシュ・プログラムで地熱の民間開発を急ぐ

Indonesia's West Java province is offering three geothermal projects requiring $1.4 billion of investment to be financed under a public and private partnership scheme, an official at the planning ministry said on Wednesday. The government has launched two crash programmes to increase power generation because Southeast Asia's biggest economy faces chronic power shortages after years of under investment.

インドネシアのPLN(注14)は,現在,第1次10,000MWクラッシュ・プログラム(注6)として,ジャワ-バリ系統の増強を目指して,鋭意,石炭火力を中心とした電源開発を,中国の資金支援を中心に,進めている。35のプロジェクトの内,10プロジェクトがジャワ-バリ系統,4,337MWであり,その他の系統は,5,626MWである。遅れ気味ながら,2009年から2010年の完成を目指している。

2009年8月,PLN(注6)のモクタール総裁は,この第1次10,000MWクラッシュ・プログラムに続く第2次10,000MW開発プログラム(注7)について会見を行った。第1次10,000MWクラッシュ・プログラム(注6)が石炭火力中心であったのに対し,第2次10,000MW開発プログラム(注7)では,地熱と水力を多く取り込み,12%が水力,48%が地熱,14%がガス火力,26%が石炭火力で,2012年の完成を目指す。

この計画に呼応して,水曜日,2009年12月23日,西ジャワ州政府,計画省関係者が,管内の3つの,総事業費14億ドル地熱プロジェクトについて,官民協力による投資を呼びかけた。内容が明確になった段階で,FS調査についてIFC(注8)の支援が,また更に投資企業に対する資金援助も得られる見通しも持っている。

今回の地熱発電プロジェクトは,210MWのゲデ・パンランゴ地点(注10),100MWのサンカン・ウリップ地点(注11),160MWのパパンダヤン地点(注12)の3地点である。最近州政府は,政府側が土地を手当てし,企業が建設費の投資を行う,官民協力のプロジェクトで企業の投資意欲を盛り上げる方向を模索してきた。計画省(注13)は,土地の問題がなく,PLN(注14)の買電価格が明確になれば,投資企業が関心を持つ,と。

最近のエネルギー省の情報では,PLN(注14)は,地熱発電の買い入れに関し,従来のKWh当たり4セントの倍以上,9セントまで上限を上げて入札を行う方式を考えている。火山国インドネシアの地熱のポテンシャルは,27,000MWと推定されているが,コストの問題で殆ど開発されていない。
MEDCO(注15),スター(注16)などが関心を持っており,シェブロン(注17)は,インドネシアとフィリッピンの地熱開発を目指している。

(注)F (1) 091224F Indonesia, uk.reuters,(2) title: Indonesia province offers $1.4 bln geothermal projects,(3) http://uk.reuters.com/article/idUKJAK7844520091223,(4) Wed Dec 23, 2009 10:37am GMT,JAKARTA, Dec 23 (Reuters),(5) West Java province,(6) first 10,000 megawatt programme,(7) second 10,000 MW programme,(8) IFC (International Finance Corporation),(9) Bastary Pandji Indra, a director at the ministry in charge of projects under public-private partnership,(9) World Bank,(10) Gede Pangrango with a potential capacity of 210 MW,(11) Sangkan Hurip with 100 MW,(12) Papandayan with 160 MW,(13) second director at the planning ministry, Monty Girianna,(14) PT Perusahaan Listrik Negara (PLN),(15) Medco Energi Internasional,(16) Star Energy,(17) Chevron,(18) View of the mount and the crater of Tangkuban Parahu, Bandung,photo source: http://en.wikipedia.org/wiki/West_Java,(19) geothermal potential West Jawa,table source: http://jakarta.usembassy.gov/download/geo2002.pdf,(20) geothermal potential Indonesia, map source: http://thinkgeoenergy.com/wp-content/uploads/2008/12/indonesia-geothermal-resources.jpg,(21) photo source: http://www.rechargenews.com/multimedia/archive/00032/Indonesia_geothermal_32260a.jpg,(22)

今日の参考資料

●091224F Indonesia, uk.reuters
インドネシアの第2次クラッシュ・プログラムで地熱の民間開発を急ぐ
Indonesia province offers $1.4 bln geothermal projects
http://my.reset.jp/adachihayao/index091224F.htm

http://uk.reuters.com/article/idUKJAK7844520091223

最近の関連資料

●091216G Indonesia, thejakartapost
インドネシアのPLNが10000MWクラッシュプログラムで資金最終的確保
PLN secures final financing needed for first 10,000 MW power plant crash program
http://my.reset.jp/adachihayao/index091216G.htm
○091215E Indonesia, tempointeractive
インドネシアのPLNは東ジャワの石炭火力など中国などの銀行と融資契約
State Electricity Company to Sign More Contracts With Five Banks
http://www.tempointeractive.com/hg/nasional/2009/12/13/brk,20091213-213618,uk.html
○091211D Indonesia, en.vivanews
インドネシアのクラッシュプログラムの石炭2700万トン確保
PLN Coal Contract Closing End
http://en.vivanews.com/news/read/112819-pln_coal_contract_closing_end
○091211E Indonesia, steelguru
インドネシアのクラッシュプログラムは2010年半ばに完成
Indonesian 10000 MW power program to be ready by mid 2010
http://steelguru.com/news/index/2009/12/10/MTI0MjY2/Indonesian_10000_MW_power_program_to_be_ready_by_mid_2010.html
●091211G Indonesia, thejakartaglobe
インドネシアのPLNの第2次クラッシュプログラムには76億ドルが必要
PLN Needs at Least $7.6b to Finance Second Phase of ‘Fast-Track’ Program
http://my.reset.jp/adachihayao/index091211G.htm
●091015H Indonesia, reuters
インドネシアのPLNが石炭火力開発で中国の銀行などから10億ドル確保
Indonesia power firm signs loan agreements for over $1 bln
http://my.reset.jp/adachihayao/index091015H.htm
○091010P Indonesia, The Jakarta Post
インドネシアのPLNが第1次クラッシュプログラムの資金65%を確保
PLN secures 65% of financing for first 10,000 MW program
http://www.thejakartapost.com/news/2009/01/31/pln-secures-65-financing-first-10000-mw-program.html


2009年12月23日 ー タイは高いガス依存を懸念している ー

今日のザクザクを見ていると,鳩山政権の迷走が大きく取り上げられているので,おもしろおかしく書いてあるな,と思って,日経に目を通すと,驚いたことに,日経も,何も決められない鳩山政権,の記事で一杯,社説にまで取り上げ,更に海外メディアも,その政権の実力のなさを一斉に取り上げているという,これに対してして中国メディアが,日中関係は今が最良,と報じている,一体どうなっているのか。

その中国の報道の中で目を惹いたのは,世界粗鋼生産がこの11月に世界で24%増,それは中国の生産が40%増で,先進国も鉄需要改善の兆しという。私のサイトに最近,鉄鋼の価格の推移を載せているのをご存じでしょう。昨年,2008年5月の狂乱物価に悩んだ方も多かったと思う。棒鋼の値段が,トン当たりで,2004年4万円,2008年5月に12万円,今現在は5万円,と言うのが読みとれると思う。

私自身も,2008年5月頃,あるプロジェクトを触っていたが,事業費の見積もりには困り果てた時期だ。原油も同じ経緯をたどっていたが,ラオスの水力が事業費のパンクでタイと交渉できなくなった報道が出たのもこのころだ。私は下がると思っていたけれども,当時はじっと秘めて喋らなかった。でも,明らかに昨年の一点だけが突出で,あの山を切り落とせば,ここ5,6年,建設物価は殆ど水平だ。

ただ,日本のジェネコンや機器メーカーは,この昨年の悪夢からおそらく脱却できていないと思う。今日も友人と電話で会話をしていたが,諸物価の狂乱が収まったからと言って,請負サイドがそれをすんなりと受け入れてくれるかどうか。また同じことが起こるだろう,という恐怖心と,政治も含めてインフラから遠ざかっていく中,ジェネコンや機器メーカーも,体制を入れ替えてしまっていて,そう簡単に元に戻れない,心配がある。

でも,昨年,2008年5月の物価状態では,エネルギー・プロジェクトはすべて壊滅である。それは,電気料金が簡単には反応してくれないから,プロジェクトの事業費だけ物価上昇に従って上げる分けにはいかないからだ。世界の経済情勢を敏感に受けるインドや東南アジア諸国のインフラ開発は,容易に元に戻っていない,それは意識の問題であり,実は,鉄鋼も油も,既に2007年の状態に帰っていることを,もう一度認識したい。

今日のタイの記事は,ミャンマーからの天然ガスが,パイプラインの設備の修繕で,3週間も供給が止まってしまうと言う,そのために,4,800MWが落ちてしまう。このためEGATは,既設の水力の全面稼働を指令し,そのために河川の水位が増えて,地方で不安が広がっている,という。タイは,天然ガスへの依存度が70%で非常に当事者達の間に懸念が広がっている。

中国の小水力の記事。日本では,50MWは大規模水力である,しかし,中国の再生可能エネルギーの開発方針の中の小規模水力というのは,50MWである。この小規模水力を,2020年までに75,000MWまで開発するという。全部50MWと仮定しても,実に15,000カ所の開発である。またまた中国の国内開発の進撃が始まるが,小規模とはいえ,混乱を招きそうだ。


Today's subject

●091223A Thailand, Bangkok Post
タイへのヤナダからのガス供給休止で水力がフル稼働へ
Dam release no risk to villagers
http://my.reset.jp/adachihayao/index091223A.htm

http://www.bangkokpost.com/news/local/29788/official-dam-release-no-risk-to-villagers
●091223C China, istock analyst
中国は2020年までに50MW以下の水力を75GWまで開発
China targets 75 GW of small-scale hydropower capacity by 2020
http://my.reset.jp/adachihayao/index091223C.htm

http://www.istockanalyst.com/article/viewiStockNews/articleid/3731689


Other world energy news today

○091223B Nepal, the himalayan times
ネパール首相が北京へ中国の水力などへの投資を促進へ
PM to visit China on Dec 26
http://www.thehimalayantimes.com/fullNews.php?headline=PM+to+visit+China+on+Dec+26&NewsID=215999
○091223D Bhutan, tha indian
ブータン国王とインドの首相が水力調査を含む12項目の協力に署名
India-Bhutan ink 12 agreements
http://www.thaindian.com/newsportal/uncategorized/india-bhutan-ink-12-agreements-lead_100293225.html


Japanese energy news today

○小沢、ついに立つ「首相やる」“迷走”鳩山に見切りか
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20091222/plt0912221606006-n2.htm
○「あまりにも記者が無知でねえ。びっくり」小沢幹事長の発言
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20091222/plt0912221604003-n2.htm
○「内閣一元化」掛け声倒れ 党内一部に政策決定権
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091223AT3S2203522122009.html
○北海道電力、泊原発の営業運転開始
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20091223AT1D2206X22122009.html
○世界粗鋼生産、11月は24%増 中国4割増、先進国も改善の兆し
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20091223AT1D2204G22122009.html
○「鳩山政権に不安」広がる 欧米メディア論調
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091223AT2M2203F22122009.html
○OPEC、原油生産目標を据え置く
http://jp.ibtimes.com/article/biznews/091223/46883.html


Main contents

●タイへのヤナダからのガス供給休止で水力がフル稼働へ

The deputy provincial governor has given assurances riverside residents would not be affected by the release of water by two major dams. The Electricity Generating Authority of Thailand has ordered the release of more water from the Srinakarin and Vajiralongkorn dams for power generation.

今日の記事は,タイのカンチャナブリのダム放流への懸念,であるが,タイは天然ガスへの過度の依存に神経を使っている。EGAT(注5)は,スリナカリン・ダム(注6)とバジラロンコン・ダム(注7)の発電増強のため,発電放流を指令した。県庁は,ダム放流による危険はない,と住民への説明に当たっている。国家石油PTT(注8)がEGAT(注5)へ,イエタグン・ガス田(注17)からの3週間供給停止を通知した。

2010年1月までの3週間の供給停止でコンプレッション設備の増強のためである。この結果,4,800MWの発電所が停止する。これを受けてEGAT(注5)は,全国の水力発電所の稼働を指令した。クワイヤイ川(注9)上のスリナカリン・ダム(注6)は,通常の日放流量1,000万トンから,2000万トンに増やして発電放流を始めている。

また,同じ地域のクワイノイ川(注10)のバジラロンコン・ダム(注7)は,通常日1,200万トンを,3倍の日3,500万トンに増やして,発電放流している。ムワン地区ノンブア村(注11)地点の水位は,昨日時点で,1.3m上昇して,24.9mに達している。県庁の担当者(注13)は,水位はまだ上がって2,3日内に26.35mに達するが,村への影響はない,と言っている,今年の8月15日の水位は上回ることはない,と。

(注)A (1) 091223A Thailand, Bangkok Post,(2) title: Dam release no risk to villagers,(3) http://www.bangkokpost.com/news/local/29788/official-dam-release-no-risk-to-villagers,(4) Published: 23/12/2009 at 12:00 AM,KANCHANABURI,(5) Electricity Generating Authority of Thailand,EGAT,(6) Srinakarin dam, (7) Vajiralongkorn dam,(8) PTT Plc,(9) Kwai Yai River,(10) Kwai Noi River,(11) tambon Nong Bua in Muang district,(12) Deputy provincial governor Chaiwat Limwattana,(13) Noppon Thawornpradit, head of an association of raft house operators in Kanchanaburi,(14) The Bridge over the river Kwai -- Kanchanaburi,photo source: http://en.wikipedia.org/wiki/File:Bridge_over_River_Kwai.jpg,(15) Srinakarin dam, photo source: http://www.thai-tour.com/wallpaper-photos/arts/images/dam_srinakarin.jpg,(16) Vajiralongkorndam,photo source: http://en.wikipedia.org/wiki/File:The_Vajiralongkorn_Dam.JPG,(17) Yetagun gas field,(18)

今日の参考資料

●091223A Thailand, Bangkok Post
タイへのヤナダからのガス供給休止で水力がフル稼働へ
Dam release no risk to villagers
http://my.reset.jp/adachihayao/index091223A.htm

http://www.bangkokpost.com/news/local/29788/official-dam-release-no-risk-to-villagers

最近の関連資料

○091222A Thailand, phuketgazette
タイの国家石油PTTがアンダマン沿岸沖で2013年にもガス探査開始
PTT expands search for liquid gold off Phuket
http://www.phuketgazette.net/archives/articles/2009/article8138.html
○091012B Thailand, reuters
タイのボンコット・ガス田のパイプラインが故障で供給不能
Thai PTTEP's Bongkot field halted for repair - PTT
http://www.reuters.com/article/rbssEnergyNews/idUSBKK46485520091011
○090930B Thailand, reuters
タイは景気回復でガスの需要が急上昇して第4四半期は日40億立方フィートへ
Thai Q4 natural gas demand to rise-energy official
http://www.reuters.com/article/rbssEnergyNews/idUSBKK41460420090929


●中国は2020年までに50MW以下の水力を75GWまで開発

China plans to have 75 GW installed capacity of small-sized hydraulic power units by 2020, in line with the national medium- and long-term development plan for renewable energy. Small-sized hydraulic power units refer to the power generation units with less than 50,000 kw of installed capacity.

中国の小水力の定義は50MW以下。中国は,国家中長期再生可能エネルギー開発計画(注5)に沿って,2020年までに小規模水力の容量を75GWとするべく計画を進めている。2008年末に於ける小規模水力の設備容量は51GWで,年間発生電力量は1,600億KWhであり,全国小規模水力包蔵の30%と見なされている。小規模水力の包蔵は,128GWであり,正確には32%が開発されている。

水利部の農村水力電化担当(注6)は,小規模水力は,水没移住の規模も小さく,投資額も小規模で,地方の人々に役立っており,農村開発で重要な役割を果たしている。また,旧来の木材燃焼などによる方式を転換して,農村の住民が小規模水力開発に積極的に参加することを奨めている。2008年,小規模水力は500万トンの石炭節約,1億4000万トンの二酸化炭素と70万トンの二酸化硫黄を削減している。

(注)C (1) 091223C China, istock analyst,(2) title: China targets 75 GW of small-scale hydropower capacity by 2020,(3) http://www.istockanalyst.com/article/viewiStockNews/articleid/3731689,(4) Tuesday, December 22, 2009 4:10 AM,BEIJING, Dec. 22, 2009 (Xinhua News Agency),(5) national medium- and long-term development plan for renewable energy,(6) Tian Zhongxing, head of the Rural Hydropower and Electrification Bureau at the Ministry of Water Resources,(7) map source: http://www.mwr.gov.cn/english/d13.html,(8)

今日の参考資料

●091223C China, istock analyst
中国は2020年までに50MW以下の水力を75GWまで開発
China targets 75 GW of small-scale hydropower capacity by 2020
http://my.reset.jp/adachihayao/index091223C.htm

http://www.istockanalyst.com/article/viewiStockNews/articleid/3731689

最近の関連資料

○091207F China, chinadaily
中国の2050年の目標はエネルギーの3分の一が再生可能エネルギー
2050 energy plan revealed
http://www.chinadaily.com.cn/bw/2009-12/07/content_9127229.htm
●091203C China, etaiwannews
中国の風力プロジェクトで追加性への疑問からCDMを棚上げ
UN suspends approval of Chinese wind farms
http://my.reset.jp/adachihayao/index091203C.htm
○091202K China, atimes
中国の風力開発で龍元電力の香港上場が絶好の機会に遭遇
Fair wind blows for China's Longyuan Power
http://www.atimes.com/atimes/China_Business/KL02Cb02.html
●091201E China, mydigitalfc
中国はクリーンエネルギー開発でCDM投資の落ち込みに懸念を示す
China wary of a shift in carbon trade
http://my.reset.jp/adachihayao/index091201E.htm


2009年12月22日 ー ミャンマーのパイプライン確保に習副主席走る ー

昨日は厳寒の中,泉南の測量作業,更新が遠ざかって読者が大幅減。測量の専門家には笑われそうだが,現場によって大きく二つのタイプがある。パタが入らずに,測量は学校で習っただろう,と笑われた。でも,グリーンによって,最高点と最低点を押さえれば簡単にパタが読めるグリーンと,両方押さえても中で波打たせているグリーンでは,技術の適用が全く変わる。どうやって決めているのか,コース全体の難易度で決まるのですかね。

高いところと低いところの芝の色を変えたらどうだろう,一般の地形図のように。ミャンマーでスーチー女史の上告が認めれれて,上告審が開かれる。ミャンマー軍事政権はどこまで民主選挙を進めるつもりなのか。日本で忙しい日程をこなした中国の習近平副主席は,ミャンマーを訪問してタンシュエ将軍と会談し,更にこれからカンボジアに回って,送電網などの支援を巡ってフンセン首相と会談するという。

それにしても私は,中国がミャンマーの将来をどの様に占って,パイプラインを敷設しようとしているのか,理解できないところがある。昔,日本が満蒙鉄道を敷設して,これが攻撃を受けたから出兵する,として軍隊を送る口実にし,満州事変を引き起こしたが,まさか今から80年前のような事件はないだろうが,それにしても,中国としては国の経済の重要部分を半永久的に握る長大な設備を,ミャンマーに預けることになる。

原油のパイプラインは,ミャンマーの南西端,アラカン州のチャウピュ港から,南北斜めにミャンマーを横断して,771kmの敷設によって,雲南省の昆明に達するが,既に,2009年10月31日に着工している。パイプラインの経過地点のミャンマー領内の最後の部分は,この8月に問題を起こしたコーカン地区の最北端を進んで,中国領内に入る。これが最短距離になるのだろう。

今回の習近平副主席のミャンマー訪問では,このパイプラインに関する中国の権益を確定する外交文書の署名に立ち会うことだが,タンシュエ将軍に突きつけた条件は,コーカン地区の平和と安定を確保することだった。この保証なくしてパイプラインの安定的な使用は困難で,この点が厳しく問いつめられたようである。それは,コーカン地区の騒乱が,ミャンマー正規軍の行動によって引き起こされたからだ。

コーカン地区は,詳しくは私のサイト(注Eの19)を見て頂きたい。元々麻薬栽培で成り立つコーカン族の地域で政府に反逆していたが,政府との妥協でコーカン特別自治区として,ミャンマー政府の行政下にある。日本政府は,麻薬栽培を蕎麦栽培に切り替えて支援して行くODAを実施してきたが,軍事政権の民主化ロードマップが進むにつれ,コーカン独立の武装グループを正規軍に入れようとして起こった争乱だった。

このとき,コーカン族の37,000人が攻撃から逃れて中国領内に入り込み,中国政府の懸念に火がついた。この平和と安定の問題は,シャン州全体に言えることだが,もし眞の民主化運動が起こって軍事政権が倒れるようなことがあれば,パイプラインは持たないだろう。中国政府としては,軍事政権存続の余程の見通しがなければ,このような計画にはでなかっただろう,中国が軍事政権を持たせる,という覚悟なら,将来何が起こるか。

昨日のテレビか,ジェトロが,大訪問団を組織してミャンマーを訪問し,日本も民主化を見越してビジネスチャンスを窺う態勢にある。難しい日米関係から,遠い将来は,このミャンマーのパイプラインから送られてくる天然ガスや原油を,広東省の港で日本が買うような事態が,起こるやも知れず,と思いませんか。民主党が実際何を考えているのか分からないところが,不気味ですね。


Today's subject

●091222E Myanmar, ca.reuters
ミャンマー軍事政権は中国に対してパイプラインの安全を保障
China gets Myanmar assurances on pipeline, border
http://my.reset.jp/adachihayao/index091222E.htm

http://ca.reuters.com/article/topNews/idCATRE5BK0EY20091221
●091222G Indonesia, thejakartapost
インドネシアの電力不足により停電の日常化は一体どうしたことか
Reducing the vulnerability of our electricity supply system
http://my.reset.jp/adachihayao/index091222G.htm

http://www.thejakartapost.com/news/2009/12/21/reducing-vulnerability-our-electricity-supply-system.html


Other world energy news today

○091222A Thailand, phuketgazette
タイの国家石油PTTがアンダマン沿岸沖で2013年にもガス探査開始
PTT expands search for liquid gold off Phuket
http://www.phuketgazette.net/archives/articles/2009/article8138.html
○091222B Pakistan, dawn
パキスタンの水力開発のもたつきは中央政府の官僚支配にある
Bureaucracy stalls $800m hydel project
http://www.dawn.com/wps/wcm/connect/dawn-content-library/dawn/news/business/11-bureaucracy-stalls--800m-hydel-project--il--10
○091222C Philippines, philstar
フィリッピンのアンガットダムなどの資産売却にSNパワーが関心
Norwegian firm eyes contracted capacities of Angat, Agus-Pulangi power plants
http://www.philstar.com/Article.aspx?articleId=534337&publicationSubCategoryId=66
○091222D Nepal, thehimalayantimes
ネパールとインドの6,000MWパンチェスバール水力は推進すべき
Mahakali Treaty Outcome of economic nationalism
http://www.thehimalayantimes.com/fullNews.php?headline=Mahakali+Treaty+Outcome+of+economic+nationalism&NewsID=215585
○091222F India, livemint
インドのNTPCの炭鉱確保の推進で環境省の承認が難航
NTPCs mining plan held up over approvals
http://m.livemint.com/s/6608/2?htmlUrl=http%3A%2F%2Fwww.livemint.com%2F2009%2F12%2F22002551%2FNTPC8217s-mining-plan-held.html&itemPos=2
○091222H Cambodia, phnompenhpost
カンボジアへの中国習副主席の訪問で送電線など14項目の支援
China's Xi to sign 14 economic deals today
http://www.phnompenhpost.com/index.php/2009122130332/Business/chinas-xi-to-sign-14-economic-deals-today.html


Japanese energy news today

○柏崎刈羽原発6・7号機、営業運転再開へ
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20091222AT3B2200D22122009.html
○パナソニック、プラズマパネル工場完成 生産能力、世界最大
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20091222AT1D2200822122009.html
○太陽電池事業への参入、予定企業の約半数が10〜11年 民間調べ
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20091222ATFK2101F21122009.html
○車載電装品の市場、20年に24兆円超す 環境対策関連が増加
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20091222ATFK2101T21122009.html
○COP15:英中が批判合戦…“失敗”責任めぐり
http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20091222k0000e030045000c.html


Main contents

●ミャンマー軍事政権は中国に対してパイプラインの安全を保障

Myanmar has given China political assurance over an important crude oil pipeline and promised to maintain stability along the border after unrest in August pushed thousands of refugees into the Chinese side. The pledges were made during a weekend visit by Chinese Vice-President Xi Jinping to the military-run former Burma, treated as a pariah by the West for alleged human rights abuses and the detention of Nobel laureate Aung San Suu Kyi.

中国の習近平副主席(注5)が,日本からミャンマーに回り,中国にとっての生命線ともなるパイプライン(注8)について,重要な役回りを演じている。ロイター電が北京から報じた。この8月,2009年8月に,ミャンマーの東北端で起こった騒乱に対して,ミャンマー政府はパイプライン(注8)の安全の保障と,騒乱に対応する政治的安定の確保を,週末にミャンマーを訪問した習近平副主席(注5)に,約束した。

中国は,ミャンマー軍事政権の重要な支援国であり,武器の供与も行っている。中国の最優先の関心は,インド洋からの原油,更にミャンマーからの天然ガスや木材へのアクセスを確保するミャンマーの安定である。この中国の関心の核心となるものは,混雑するマラッカ海峡(注7)を迂回するルートとしてのパイプライン(注8)である。中国国家石油CNPC(注9)のサイト(注17)には,この点に触れている。

即ち,習近平副主席(注5)が現地で立ち会い,中国国家石油CNPC(注9)がパイプライン(注8)に関する建設及び運転の権利を明記する文書に署名がなされた。ミャンマー政府はパイプライン(注8)に関する安全,所有権,すべての権益を付与されたことになる。既にペトロチャイナ(注10)の親会社であるCNPC(注9)は,全長771kmに及ぶ原油パイプラインを,2009年10月31日に着工している。

ミャンマー現地赴いた習近平副主席(注5)は,中国が引き続きミャンマーを支援を確約する湖錦濤主席の先駆の役割を果たす役割と見られている。習近平副主席(注5)はミャンマーのタンシュエ将軍(注12)に対して,中国の外交政策の中でのミャンマーとの友好関係は極めて重要,と説明している。しかしこの関係は,最近では必ずしも円滑とは言えないところがある。

この2009年8月には,中国との国境でもっとも弱い少数民族グループと見られているコーカン・グループ(注13)を,ミャンマー軍が圧倒して武装解除を強制した。これを引き金に,37000人の難民が中国領に流れ込んで,このこのミャンマーの唯一つの外交国である中国との間に歪みを残した。新首都ネピドー(注14)で習近平副主席(注5)と会談したタンシュエ将軍(注2)は,この国境の安定の確保を約束させられた。

中国外務省のサイト(注18)によると,タンシュエ将軍(注2)は習近平副主席(注5)に対し,国境地域の平和と安定の確保のため最善を尽くす,と語ったことが報告されている。殆ど海外の要人と会わないことで有名なタンシュエ将軍(注2)が,長い国境を有する中国との関係に於いて,国境の平和と安定の確保が如何に重要か,認識している,と語ったようだ。

最近,この2,3ヶ月,ミャンマー正規軍はシャン州(注15)における存在感を示す行動に移っており,これに対する武装した反乱グループの動きが,中国領内への難民の急増で,中国に危機感を与えている。軍事政権は,来年,2010年に予定している総選挙に少数民族グループも参画することを望んでおり,既に少数民族側に対して,国境警備への参加か,駆逐されるか,の選択を迫っている。

活動家達が,まやかしの民主主義だ,と非難している総選挙について習近平副主席(注5),中国にとって,ミャンマー政府の進める民主化へのロードマップは,嬉しく感じている,と伝えている。即ち,対話や協議を通じて平和裏に問題が解決されると,中国は希望しておりまた円滑に行くものと信じている,と語った。

(注)E (1) 091222E Myanmar, ca.reuters,(2) title: China gets Myanmar assurances on pipeline, border,(3) http://ca.reuters.com/article/topNews/idCATRE5BK0EY20091221,(4) Mon Dec 21, 2009 12:34am EST,By Ben Blanchard,BEIJING (Reuters),(5) Chinese Vice-President Xi Jinping習近平副主席,(6) Aung San Suu Kyi,(7) Malacca Strait,(8) China-Myanmar crude oil pipeline,(9) CNPC,(10) PetroChina,(11) President Hu Jintao,(12) General Than Shwe,(13) Kokang group,(14) Naypyidaw,(15) Shan State,(16) Additional reporting by Jim Bai; Editing by Sanjeev Miglani,(17) www.cnpc.comc.cn,(18) www.mfa.gov.cn,(19) http://my.reset.jp/~adachihayao/Myanmar.htm,(20) China-Myanmar crude oil pipeline,map source: http://www.straitstimes.com/STI/STIMEDIA/image/20081120/PipelinesMap.jpg,(21) pipe line construction starts, photo source: http://chinadigitaltimes.net/wp-content/uploads/2009/06/gas-pipeline.jpg,(22)

今日の参考資料

●091222E Myanmar, ca.reuters
ミャンマー軍事政権は中国に対してパイプラインの安全を保障
China gets Myanmar assurances on pipeline, border
http://my.reset.jp/adachihayao/index091222E.htm

http://ca.reuters.com/article/topNews/idCATRE5BK0EY20091221

最近の関連事項

○091120I Myanmar, thejakartaglobe
ミャンマーのパイプライン建設で中国の強行は軍事政権に予想外の収穫
China’s Oil and Gas Bonanza in Burma Proves a Windfall for Oppressive Junta
http://thejakartaglobe.com/opinion/chinas-oil-and-gas-bonanza-in-burma-proves-a-windfall-for-oppressive-junta/342617
○091105C Myanmar, google
ミャンマーのガスパイプラインを中国のCNPCが着工へ
China's CNPC starts building Myanmar oil pipeline
http://www.google.com/hostednews/afp/article/ALeqM5h89U0a6NBTfL-2mwxERve7diKosw
●091103B Myanmar, online.wsj
ミャンマーのパイプラインで米国の動きがプロジェクトに影響を与えるか
Myanmar's Neighbors Advance Pipeline Project
http://my.reset.jp/adachihayao/index091103B.htm


●インドネシアの電力不足により停電の日常化は一体どうしたことか

Electricity shortages, blackouts and brownouts have become common phenomena in Indonesia, including in the capital Jakarta recently. Elsewhere in Indonesia, including world-class oil- and coal-producing regions like East Kalimantan and Riau, electricity shortages have long been an ironic truth for the local people. An electricity shortage is actually a phenomenon which can be predicted long before it happens.

これはジャカルタポストの社説なのですかね,インドネシアの全域に亘る電力不足について,かなり的確なコメントを書いている。先日も国会から,電力不足に関して不満が出たばかりである。この記事の要点だけを拾ってみる。ジャカルタも含めてインドネシア全列島での停電事故と計画停電が日常化しているが,需要は経済状況から予測でき,電力設備も予め計画できる要素である,それが何故難しいのか。

電力は,一次エネルギーの確保とそれを電気に変化するための設備投資で成り立っている。PLN(注9)は,需要想定と電力拡充計画を,電力計画書(注10)で10年先までまとめている。何故この計画の実現が難しいのか,それは電気料金を政府が制御しているために,設備投資の資金が十分に賄えていない。PLN(注9)は,2018年までに総額585億ドルを必要としている。

その内訳は,電源が317億ドル,送電が144億ドル,配電が123億ドルである。この資金源が明確になっていない。これだけではなく,一次エネルギー,即ち,石炭,ディーゼル,天然ガス,地熱,水などの燃料費が必要であるが,これが不確定である。電気料金は政府によって規制され,燃料費は市場価格によって変動し,予測困難である。特に原油と石炭の価格には,悩ませられている。

また,独占企業のPLN(注9)が,全列島併せて300にも上る電力系統を制御することは困難である。地方政府がもっと役割を果たすべきである。それは既に,法律(注11によって認められている。燃料の不確定は,インドネシアの有する二つの資源,天然ガスと地熱,これを更に有効に活用すべきだ。地熱資源は世界最大であるにも係わらず,現在の電力の4%を占めているに過ぎない。

天然ガスは,石炭や原油よりも,電力に近く輸送はインフラさへ整備されれば,非常に融通が利く特性を持っている。輸出に対しては強力なインフラを持っているにもかかわらず,国内供給設備は貧弱である。特に電力不足の激しいスマトラなどでは,インフラ整備によって,有効に活用できるだろう。また,電力不足の激しいジャワについても,ガスのインフラ整備を急ぐべきだ。

(注)G (1) 091222G Indonesia, thejakartapost,(2) title: Reducing the vulnerability of our electricity supply system,(3) http://www.thejakartapost.com/news/2009/12/21/reducing-vulnerability-our-electricity-supply-system.html,(4) Monday, December 21, 2009 3:53 PM,(5) JP/R. Berto Wedhatama,(6) Hanan Nugroho , Jakarta | Mon, 12/21/2009 11:49 AM | Review & Outlook,(7) East Kalimantan,(8) Riau,(9) PT PLN,(10) Planning for Electricity Provision,(11) Energy Law No. 30/2007 and Electricity Law No. 30/2009,(12) picture source: http://www.pln-jawa-bali.co.id/system.php?fnp=1&setdate=&sSession=TEMP-XXXXXX-YOMSAxyNMoYYgzDlFJGNqVhwMfPsMwvN&setdate=2009-12-21,(13)

今日の参考資料

●091222G Indonesia, thejakartapost
インドネシアの電力不足により停電の日常化は一体どうしたことか
Reducing the vulnerability of our electricity supply system
http://my.reset.jp/adachihayao/index091222G.htm

http://www.thejakartapost.com/news/2009/12/21/reducing-vulnerability-our-electricity-supply-system.html

最近の関連資料

●091216G Indonesia, thejakartapost
インドネシアのPLNが10000MWクラッシュプログラムで資金最終的確保
PLN secures final financing needed for first 10,000 MW power plant crash program
http://my.reset.jp/adachihayao/index091216G.htm
○091216I Indonesia, tradingmarkets
インドネシアのワヤンウインドウ地熱にスターエナージが3億ドル投資へ
INDONESIA'S STAR ENERGY TO INVEST US$300 MLN IN GEOTHERMAL POWER PROJECT
http://www.tradingmarkets.com/.site/news/Stock%20News/2724306/
●091206D Indonesia, antara
インドネシアの電力需給逼迫で国会が対策を要請
power shortage feared to affect industries by Andi Abdussalam
http://my.reset.jp/adachihayao/index091206D.htm


2009年12月20日 ー 途上国温暖化支援2020年時点年1,000億ドル ー

コペンハーゲンのCOP15が終わって何を残していったか,具体的な数字としては,先進国の途上国支援は,2013年まで毎年100億ドル,2020年時点で年1,000億ドル,が残っているだけだ。これを全部足すと,2020年までに,先進国は途上国に総額5,000億ドル,約50兆円,日本の年国債発行額程度を10年間で支援する,と言うことになる。温暖化対策のために,人類はどのぐらいお金をかけねばならないのか。

大気の中の炭酸ガスの濃度が人類の経済活動で上がってきていることは間違いないが,それがどの程度,気温上昇に結びついているのかは,おそらく専門家でも自信がないと思う。大気の炭酸ガスは,1700年代の200ppmから380ppmぐらいまで上がっているが,日本の年平均気温は,明治から今日まで,大体プラスマイナス摂氏0.5度の中で変化している,それでも人類は戦わねばならないのか。

総量だけ押さえておくと,現在地球圏の二酸化炭素は,海洋に138兆トン(400ppm),陸地に8.4兆トン,大気に2.8兆トンであり,1990年の人間による二酸化炭素の年間排出量は237億トンである。しかし,海洋吸収が81億トン,陸地吸収が37億トンあるので,119億トンが大気に蓄積されて行く。毎年2ppmを押し上げる量らしい,今は380ppmで,2020年には400ppm,と言われている。

これから考えてみると,中国と米国が,その排出量それぞれ年60億トンをゼロにすると,大気中の二酸化炭素は一定で,今以上の温度上昇は起こらない。では中国と米国の排出量をゼロにもって行くために,とりあえず中国の6億KW,米国の4億KWの石炭火力を原子力に置き換えて貰う。原子力はKW当たり3,000ドルだから,3兆ドルあれば,中国と米国の電力の炭酸ガス排出量は殆どゼロになる。

もう一つ大きな問題は自動車の排気ガスである,当然全部電気自動車に変えて貰う,言うなれば排出量ゼロの電力で走って貰う。ガソリン車であれば3万ドルであったものが,電気自動車だと5万ドルになるから,1台当たり2万ドルが余分に必要になる。米中両国で年間2,500万台販売されているから,これを10年で全部電気自動車に入れ替わる増分の費用は,5兆ドルである。

身代わり費用の計算と考えて,地球全体で7兆ドルあれば,とりあえず大気中の二酸化炭素は増えない,この二酸化炭素120億トン削減というのは,2050年に温暖化ガス半減,と言っているのと同じ,2020年までにつぎ込めれば,温暖化ガス排出は半減する。世界人口60億人の一人当たり約1,000ドルであるが,先進国と中国は自分たちで調達するとして,支援が必要な30億人は3兆ドルが必要になる。

何が言いたかったかと言えば,地球温暖化をストップするための途上国支援5,000億ドルは多いのか少ないのか,5,000億では少ないのではないか,と言いたかった。CDMの単価は,年120億トン削減で7兆ドル,トン当たり600ドルになるから,まだまだ市場価格は高くなる。この原子力と電気自動車の方法が,太陽光や風力に比べ,もっとも経済的な方法,と言うことは容易に分かって頂けるだろう。

(注) (1) CO2 ppm history,picture source: http://blog.alldenka-e.com/images/gurafu7.gif,,(2) CO2 long term view, picture source: http://www.env.go.jp/policy/hakusyo/zu/eav21/eav210002000003.gif,(3) temperature history, picture source: http://www.venus.dti.ne.jp/~inoue-m/on_co2_i/f6.JPG,(4) map source: http://www.news.wisc.edu/11878,


World energy news today

○091220A Vietnam, thanhniennews
ベトナム北部の紅河などが例年になく渇水に見舞われている
Northern rivers run dry
http://www.thanhniennews.com/society/?catid=3&newsid=54289
○091220B Indonesia, Philippines, news.xinhuanet
インドネシアの2期に亘る石炭火力や水力開発に日本など外国資金が関心
Four foreign countries interested to take part in Indonesia's power development
http://news.xinhuanet.com/english/2009-12/19/content_12672474.htm
○091220C Philippines, bworldonline
フィリッピンのダバオの水力で地元議員が水道原資重視で反対へ
Davao City council rejects hydropower project
http://www.bworldonline.com/main/content.php?id=3480
○091220D Mekong, probeinternational
メコン河のダムなどの開発で流域の住民の生活を脅かしている
Dams and Development Threaten the Mekong
http://www.probeinternational.org/mekong-utility-watch/dams-and-development-threaten-mekong
○091220E India, thaindian
インドのHP州の14の水力の企業が前払いなどの失敗で契約取り消し
Himachal cancels allotment of 14 hydropower projects
http://www.thaindian.com/newsportal/business/himachal-cancels-allotment-of-14-hydropower-projects_100291511.html


Japanese energy news today

○小沢氏が牛耳る“政党交付金”比例復活組は戦々恐々!?
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20091219/plt0912191303002-n2.htm
○サハリンと北海道を鉄道で接続? 露極東全権代表が発言
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20091219/frn0912191300000-n2.htm
○米国、「対中監視」実現せず COP15、政治合意了承し閉幕
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091220AT3S1902919122009.html
○日本、交渉戦略練り直しも COP15、政治合意了承し閉幕
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20091220AT3S1901X19122009.html
○「温暖化」政治合意を了承 COP15閉幕、新枠組みは先送り
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091220NTE2INK0119122009.html
○温暖化ガス「25%減」、各国対応見極め提示へ 環境相が意向
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091220AT3S1902N19122009.html
○欧米→批判、中国→評価 COP15合意で海外メディア
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091220AT2M1902019122009.html
○ブラジル、高速鉄道の入札原案 日本勢含め資金調達力カギ
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091220AT2M1900D19122009.html
○日経社説 弱い約束を確かな排出削減合意に育てよ
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/index20091219AS1K1900419122009.html
○武器輸出大国へ!石油採掘権と引き換え・資金援助で巧みにシェア拡大―中国
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=38102&type=1


2009年12月18日 ー 中国の知的送電網の市場は6,000億ドル ー

今日は実は測量作業を予定していて,厳寒の中,車に乗ろうとしたところで,天野山降雪,を知らされ,拍子抜けした。徳島県に降雪の予報が出ていたが,大阪府の南で雪が降るとは予想していなくて,意表をつかれた。伊豆半島も地震に揺れており,日本列島は何かと騒がしい朝であった。昨夕はガソリンスタンドでタイヤがそろそろ交換の時期だ,と言われて,何となく雪道を走ることになるのかな,と心配していたところだ。

コペンハーゲンのニュースの氾濫で,報道記者は皆さん,コペンハーゲンに行ってしまったのか,エネルギーのニュースが少ない。温暖化の問題は,中国と米国の問題だ,と単純化して考えてしまうと,余り関心がなくなる,実際,G2のせめぎ合いが厳しい。鳩山さんはやはり楽観。今日の報道で,中国のエネルギー使用量は,GDP当たり,米国の4倍,日本の8倍,と書いてあって,やっと私の言う数字が活字になったな,と思っていた。

スマートグリッドを知的送電網と呼んで欲しいのだが,なかなか呼んで貰えない。私は送電のことは余りよく知らないのだが,送電というキーワードで私のサイトに来る人が多い。スマートグリッドとUHV,超高圧長距離送電網,が,多くの人の関心を呼んでいると思われる。今日のブラジルのニュースも,HVDC,即ち超高圧直流送電網の話で,中国とブラジル,それに続いてインドが,送電網で飛躍を遂げたいところが読みとれる。

台湾の馬総統が,中国との統一は,ネクスト・ディケードと言って,後で,フォア・ディケーズ,と訂正していたが,中国の知的送電網,スマートグリッドは,この先数十年で6,000億ドルの市場だという。IBMの副社長が,事務所をテキサスの本社から北京に移して,その市場の将来を見据えて行くと言う。再生可能エネルギー開発と共に,世界の各地で知的送電網を言っているが,おそらく中国が早いだろう,と言う見込みだ。

日本はスマートグリッド,知的送電網に余り関心がない。もう十分に知的にやっている,という風にも受け取れる。経済産業省が離島で実験をやる,と言っているが,経済産業省が,離島で実験をやる,と言ったときは,本当はやる気のないプロジェクトの場合だ。ただ,今後,中国やブラジルなどの市場に日本のメーカーが打って出るときに,国内が無関心,というのは何とも不利な足場である,UHVもそうだった。

私は,知的送電網,スマートグリッドが真価を発揮するのは,バッテリーによって完全にバックアップされた系統でないと出来ないと思っている。書き方としては,風力や太陽光の気まぐれな電力を,これまた気まぐれな需要の形に合わせるために,送電線に知的な能力が必要だ,と書かれているが,私は,送電線が如何に知的でも,バッテリーがなければどうしようもないのではないか,と思う。

我々の分野では,有効電力がゼロのものは電源とは呼ばない。電源は何のために造るかと言えば,もっともピークが高いときに出力を出せる電源のサンメーションを得ることが目的だ。その意味で,風力や太陽光や流れ込み式の水力などは,必ず補完の発電所が必要だから,必ず設備の2重投資になる。バッテリーや揚水発電所があれば対応可能だが,この種の設備も一種の電源だから,2重投資であることには間違いない。

何が言いたいかと言えば,5万KWの太陽光発電所を造った,と言って,設備が5万KW増えたのではない,と言う認識を持つべきで,太陽光や風力の採算計算をするときは,必ず補完電力のことを考えて評価するべきだ。或いは,必ず同規模の出力のバッテリーか揚水発電所を込みで計算すべきだ。中国が,2020年には20%が再生可能エネルギー,と言ったときには,電源構成は,120%必要だ,と言うことだ。

ちょっと話がスライスしてしまったが,今日の日本語ニュースの中で注目したのは,GE日立と東芝WEが,原子力発電所について,インドを本拠にしようとしていると言うもの。ニュースの原典はインドの新聞だから,インドの希望的観測なのか,と言う気もするが,記事によると,原資の70%程度までインド国産に持って行き,他国へ原子炉を輸出する,という考え方だが,解決されなければならない点が数点あるという。


Today's subject

●091218D China, businessweek
中国の知的送電網6,000億ドルに向かってIBMが始動
A Power Play for China's Electrical Grid
http://my.reset.jp/adachihayao/index091218D.htm

http://www.businessweek.com/magazine/content/09_52/b4161100204713.htm


Other world energy news today

○091218A Vietnam, nasdaq
ベトナムの2010年は新規3300MWで全設備は16,000MWに
Vietnam's New Power Plants To Add 3,300 MW In 2010 -Ministry
http://www.nasdaq.com/aspx/stock-market-news-story.aspx?storyid=200912170432dowjonesdjonline000331&title=vietnams-new-power-plants-to-add-3300-mw-in-2010ministry
○091218B Power, starnewsonline
GE日立はミシガン州の電力企業と第3世代の原子炉を推進へ
GE Hitachi working with Mich. utility on advanced nuclear reactor
http://www.starnewsonline.com/article/20091217/ARTICLES/912174005/1002/news06?Title=GE-Hitachi-working-with-Mich-utility-on-advanced-nuclear-reactor
○091218C China, forbes
中国中部の湖北省で寒気と共にガスと電力不足が襲ってくる
Gas, power shortages hit central China
http://www.forbes.com/feeds/reuters/2009/12/17/2009-12-17T130502Z_01_TOE5BG08X_RTRIDST_0_CHINA-POWER-SHORTAGE-UPDATE-1.html
○091218E Brazil, elp
ブラジルのマデイラ水力からの超高圧直流送電網でアレバが4億ドル契約獲得
Areva wins $400 million contract in Brazil for HVDC transmission link
http://www.elp.com/index/display/article-display/4847779536/articles/electric-light-power/t-and_d/transmission/2009/12/areva-wins__400_million.html


Japanese energy news today

○小沢“独裁”予算を政府丸飲み 目玉公約も次々方針転換
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20091217/plt0912171623002-n2.htm
○陛下特例会見で宮内庁が小沢氏に反論「国事行為ではない」
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20091217/plt0912171626003-n2.htm
○COP15、各国首脳が緊急会合 決裂回避へ調整
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091218AT2G1800218122009.html
○豊田通商、豪で炭層メタン権益15% 200億円投じ開発計画参加
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20091218AT1D1709N17122009.html
○JFE、豪炭鉱権益20%取得 500億円投資
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20091218AT1D1705P17122009.html
○新合意案基に交渉大詰め=未明に首脳会議開催−COP15
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2009121800365
○パキスタン:野党、大統領弾劾も 「汚職無罪」破棄、支援の米にも痛手
http://mainichi.jp/select/world/news/20091218ddm007030047000c.html
○日立/東芝、インドを核設備の低コスト供給基地に
http://www.asiax.biz/news/2009/12/18-075903.php


Main contents

●中国の知的送電網6,000億ドルに向かってIBMが始動

With Beijing budgeting $600 billion to upgrade its network, global giants are racing to plug in. To cure a Texan of his belief that everything is bigger in Texas, send him to China. Four months ago, Brad Gammons moved from Amarillo to Beijing to help IBM (IBM) land some of the $600 billion the Chinese government plans to spend over the next decade on its electrical network, especially on smart-grid technology to boost efficiency.

この先数十年に亘る6,000億ドルの投資,と言われているのが,中国の知的送電網,スマートグリッドの世界である。IBM(注8)のギャモン副社長(注6)は,このような巨大プロジェクトは世界の他のどこにあるか,と一言残して,テキサスのアマリリョ(注7)から北京に,その本拠を移した。彼の移動は,多くのエネルギー技術者が中国の電力システムに流れている,そのうちの一人に過ぎない。

世界の企業は競って,中国国家電網(注10),中国南方電網(注10)の契約獲得に奔走している。中国の投資は80億ドルを超えている。ワシントンや米国の企業が狙うのは,知的メーター,スマートメーター,ソフト,ディジタル化への相談,エネルギー保全,など大体,同じ分野である。中国の投資機会はまさに息をのむようだ,カリフォルニアの企業の幹部(注11)である。

中国の経済浮揚の結果,電力が急増し,今や米国に次ぐ状態で,2008年の電力使用量は,3.4兆KWh,6年前の2倍である。しかし中国の場合,GDPドル当たりにすると,米国の4倍,日本の8倍にもなっている。IBM(注8)は,この先4年間の中国の知的送電網,スマートグリッドへの投資は,少なくとも4億ドルと見ているが,競争は激しく,GE,HPなど有力企業(注13)と争って行かなくてはならない。

例えばABB(注13)は,発電所と送電線の運用を目指しており,HP(注13)は中国国家電網(注10)にコンピューター・システムを入れている関係から,スマートメーター(注14)の納入を目指している。スマートメーター(注14)は,時間後との電気使用量を調整する機能を持つものだ。中国のこの分野での動きは,他の諸国よりは早い,と見られている。コンサルタントの,知的送電網,スマートグリッドへの動きも早い。

中国人の一握りのグループは,知的送電網,スマートグリッドへの関心を見せているが,この分野は西欧の企業が断然強い,と見られている。一般に中国は,国内技術を尊重するが,これだけの規模の需要に対しては,国内企業だけでは対応できないだろう。この分野では,中国はまだ初期段階にあり,既に学習は始まっているものの,海外企業との差はまだまだ大きいだろう。

(注)D (1) 091218D China, businessweek,(2) title: A Power Play for China's Electrical Grid,(3) http://www.businessweek.com/magazine/content/09_52/b4161100204713.htm,(4) December 17, 2009, 12:41PM EST,By Bruce Einhorn,Beijing,(5) Texan,(6) Brad Gammons,(7) Amarillo,(8) IBM,(9) smart-grid technology,(10) State Grid and China Southern Power Grid,(11) Peter Larsson, a vice-president at Echelon (ELON),(12) International Energy Agency,(13) General Electric (GE), Hewlett-Packard (HPQ), Cisco (CSCO), Westinghouse, ABB (ABB), and Siemens,(14) smart meters,(15) Douglas Hanson, HP's director of global energy and resource industries,(16) Michael Ding, a managing partner for Accenture in China,(17) Sam Zhou of Boston Consulting Group,(18) smart grid, picture source: http://forcechange.com/wordpress/wp-content/uploads/2009/03/smart-grid-doe-illustration.jpg,(19) smart grid 2, picture source: http://tinycomb.com/wp-content/uploads/2009/05/smart-grid.jpg,(20) national grid 2010, map source: http://farm3.static.flickr.com/2475/3906140630_ec301cbfff_o.jpg,(21) transmission tower, photo source: http://www.made-in-china.com/image/2f0j00EeftJmqrbicVM/Transmission-Line-Tower-110KV-.jpg,(22)

今日の参考資料

●091218D China, businessweek
中国の知的送電網6,000億ドルに向かってIBMが始動
A Power Play for China's Electrical Grid
http://my.reset.jp/adachihayao/index091218D.htm

http://www.businessweek.com/magazine/content/09_52/b4161100204713.htm

最近の関連資料

○091204H China, strategyeye
中国の広東で500MW規模の貯蔵機能を含めた太陽光発電所計画
Chinese venture plans 500MW CPV plant
http://www.strategyeye.com/articles/cleantech/id/23748449
○090527A China, chinaknowledge
中国は超高圧送電網UHVに2020年までに6000億元投入
State Grid to spend RMB 600 bln on UHV power lines by 2020
http://www.chinaknowledge.com/Newswires/News_Detail.aspx?type=1&NewsID=23865


2009年12月17日 ー 中国は冬季に向かい発電用石炭供給が深刻 ー

中国西部の原油ガスパイプライン網完成,が報じられている。習近平訪日の間,胡錦涛主席は中央アジアのカザフスタンとトルクメニスタンを訪問していた。中国―中央アジア天然ガスパイプライン開通式に出席していたが,これで,既存の中央アジア石油パイプラインのほかに毎年中国へ4000億立方mを輸送する中央アジア天然ガスパイプラインが出来上がった分けである。

中国のエネルギーの70%を賄う石炭,これが中国の産業近代化のネックになっていることは確かである。中国の現時点に於ける年間石炭使用量は,代替の目安として25億トンである。インドネシアの例で,発電設備10,000MW当たり3,000万トンを使うと言うから,25億トンのうち20億トンが発電とすれば,600,000MWである。現在の中国の発電設備は,830,000MWと言われている。

全世界の石炭使用量の43%が中国と言われている。世界の石炭消費量は,逆算して年間58億トンである。米国と中国は,炭酸ガス排出量は,60億トンで大体同じレベルだが,米国の石炭消費量は,世界の18%で中国に比べてかなり少ない。EUが16%,インドが7%,日本が4%である。中国の石炭需要が,世界の中でも飛び抜けて大きいことがよく分かる。まさに正反対が,GDPと比べてみても,日本の少なさである。

中国は,25億トンの需要のうち,23億トン程度を国内で賄っていると推定できるが,とにかく石炭を出来るだけ,原油ガス,原子力に置き換えて行くことが,中国近代化の鍵だ,と言えるだろう。炭坑事故の大きさからも,日本のように輸入石炭を増やして行く過程を経るものと思われるが,当面,70%の電力を賄うために,国内の石炭を,血液のように順調に循環させることが必要だ。

中国の鉄道が扱う貨物の50%は石炭だという。出来るだけ山で発電を行ってUHV,長距離超高圧送電で運ぶ,と言うのは中国の方向であるが,当面はそうも行かないので,電力を円滑に動かすと言うことは,即ち,鉄道による石炭輸送を円滑にする,と言うことに直接繋がる。先年,中国が経験したように,冬季の鉄道輸送は何が起こるか分からない。西部に積雪が集中すると,大変なことになる。

中国のもう一つの問題は,政治体制の上で,電力と石炭が統合されていなかったことがある。インドもそれで困っているわけだが,中国は社会主義なので,この統合は行われつつあると聞いている。しかし,石炭価格の交渉などの問題もあって,発電企業と石炭企業の間を媒介する組織がなく,これも混乱を生む原因の一つである。少しでも高く売ろうとする炭鉱側の出し惜しみも,混乱に拍車をかけている。

正月が迫ったこの時点で,経済の指令を握る発改委は,改めて石炭供給に対する緊急指令を発している。価格交渉は,政府の仲介を待つことなく,早急に発電企業と炭鉱側で進めてくれと。それと,鉄道に対しては,発電用石炭を最優先せよ,発電用石炭を積み込み終わるまでは,他の石炭,原料炭や他の貨物を扱ってはならない,と厳命した。冬の訪れは早く,今冬の中国の発電運用は,政権の首元を絞める可能性がある。]


Today's subject

●091217B China, online.wsj
中国は冬に向かって石炭供給問題に本格的に取り組む態勢
Beijing Tries to Ease Coal Shipments
http://my.reset.jp/adachihayao/index091217B.htm

http://online.wsj.com/article/SB126096468236093521.html


Other world energy news today

○091217A Pakistan, circleofblue
パキスタンに対する米国支援75億ドルの殆どは灌漑水資源開発
Water Projects Emphasized in $7.5 Billion-U.S. Aid Package to Pakistan
http://www.circleofblue.org/waternews/2009/world/news-water-projects-emphasized-in-7-5-billion-u-s-aid-package-to-pakistan/
○091217C Cambodia, phnompenhpost
カンボジア政府は電気料金24セント以下への対策を講ずると
Government aims to slash electricity costs
http://www.phnompenhpost.com/index.php/2009121630238/Business/government-aims-to-slash-electricity-costs.html


Japanese energy news today

○ブチ切れ小沢を進次郎が痛烈批判!共産・志位氏もチクリ
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20091216/plt0912161610003-n1.htm
○インドの輸出、1年2カ月ぶり増加 11月18%、景気拡大に弾み
http://www.nikkei.co.jp/kaigai/asia/20091217D2M1602N17.html
○日経社説 米中を加えた新議定書をあきらめるな
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/index20091216AS1K1600216122009.html
○日経社説2 小沢「陳情仕分け」に漂う不安
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20091216AS1K1600516122009.html
○パキスタン:「汚職無罪」の大統領窮地 和解協定「違憲」
http://mainichi.jp/select/world/news/20091217k0000e030069000c.html
○中国、気候変動対策で実質的合意に達する可能性ないとの見通し示す=COP15当局者
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK036179420091217
○COP15に出席している小沢環境相、途上国対象に1兆7,500億円の支援行うと発表
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00168532.html
○中国西部の油・ガスパイプライン帯が完成
http://www.asiax.biz/news/2009/12/17-090211.php


Main contents

●中国は冬に向かって石炭供給問題に本格的に取り組む態勢

China sought to address a problem of transporting coal around the vast country, in a sign of growing concern over low coal stocks as winter weather sets in. The government also sought to end a standoff between miners and generators over the prices of annual coal supplies that had the potential to worsen existing bottlenecks in the system.

冬季に繰り返す中国の石炭供給問題,運搬問題が,再び,三度,頭をもたげてきた。中国政府は,石炭と発電のシステムを根底から揺るがす原因を包蔵している価格問題,特に年間の石炭価格契約を巡っての,炭鉱と発電所の孤立に終止符を打つべく,対策を考えている。発改委(注5)は,発電企業に対して,政府による年次石炭会議の結果を待つことなく,個別に炭鉱と直接交渉に入るよう指示した。

発改委(注5)によると,発電企業と炭鉱の,2010年の石炭供給に関する対話は,既に1ヶ月間行われている。発電企業や他の石炭需要側は,炭鉱と石炭供給に関する数年に跨る契約を避けている。それは,炭鉱側が,鉄道が十分な能力を満たないが故に,供給契約を全うできない可能性があるからである。契約通りの石炭が受け取れるよう,政府は,鉄道能力から見て契約が遂行できるかどうか,その保証を確認せよ,と指示した。

発改委(注5)は,鉄道に対して,発電用石炭の輸送を優先するよう指示した。即ち,発電以外の製鉄に使われる原料炭を積む前に,まず発電用炭を積み込め,と言うことだ。既にこの11月の寒気に石炭供給がカットされており,政府トップも停電の可能性を危惧し始めている。経済の回復にもかかわらず,水力も渇水で急激に出力を落としていることが,事態に拍車をかけている。

国の報道機関は,中央部の幾つかの発電所では,備蓄が一週間の需要に耐えられない状態だ,と報じられている。中国の鉄道輸送量の半分は石炭で占められており,地域間の石炭の移動が経済のボトルネックになっており,膨大な景気刺激策の投入でも,国内でのエネルギーの移動の効率化をまだ成し遂げていない。発改委(注5)によると,石炭の輸送契約が完了するまで,他の物資の輸送契約は禁止されることになっている。

(注)B (1) 091217B China, online.wsj,(2) title: Beijing Tries to Ease Coal Shipments,(3) http://online.wsj.com/article/SB126096468236093521.html,(4) By DAVID WINNING,BEIJING,(5) National Development and Reform Commission,(6) thermal coal,(7) coking coal,(8) ingredient,材料,(9) picture source: http://online.wsj.com/article/SB126096468236093521.html,(10) coal train, photo source: http://www.theboykos.com/nbrr/blogpix/coal%20train%20Harmar%2020051129%20SLB%202.jpg,(11) China coal and rail,map source: http://library.mtroyal.ca/maps/china.jpg,(12) China coal deposit,map source: http://www.mapsofworld.com/business/industries/coal-energy/china_coal_deposits.jpg,(13)

今日の参考資料

●091217B China, online.wsj
中国は冬に向かって石炭供給問題に本格的に取り組む態勢
Beijing Tries to Ease Coal Shipments
http://my.reset.jp/adachihayao/index091217B.htm

http://online.wsj.com/article/SB126096468236093521.html

最近の関連資料

○091214E China, english.cctv
中国の湖北省は石炭備蓄が10日程度に減少して電力危機が目前
Hubei province may face power cuts
http://english.cctv.com/program/newshour/20091213/101089.shtml
○091102C China, watoday
中国へオーストラリアからの石炭輸出が急増でガスとウランも続く
China's energy insecurity set to fuel exports
http://www.watoday.com.au/business/chinas-energy-insecurity-set-to-fuel-exports-20091101-hrns.html
○091005F China, english.cctv
中国の2008年の結果は再生可能エネルギーが9%で石炭が69%
New energy 9% of China's structure
http://english.cctv.com/program/worldwidewatch/20091004/101275.shtml
○091005G China, upi
中国の山西省の炭坑事故で引き続き石炭不足で輸入増へ
China safety crackdown boosts coal imports
http://www.upi.com/Top_News/2009/10/03/China-safety-crackdown-boosts-coal-imports/UPI-76721254610421/ v.com/program/worldwidewatch/20091004/101275.shtml


2009年12月16日 ー インドネシアの10,000MWは2013年完成 ー

昨日,2009年12月15日の,インドネシア,ジャワ-バリ系統の需給状況は,ピーク対応の供給能力が,17,211MWに対して夕方19時の予測需要が,17,127MWで,余裕が僅かに84MWという,まさに綱渡りの状況だ。結果的には17,006MWで収まったようだが,それでもこれからの毎日の需給が,極めて厳しい状況にある。あのジャカルタの北の中央給電司令所で,需給を睨んでいる人は,どの様な気持ちだろう。

インドネシアの石炭火力を中心とした,第1次10,000MWクラッシュ・プログラムと称している,電源開発突貫計画は,2009年,今頃には完成しているはずであった。先日も,10,000MWの石炭火力に必要な,年間3,000万トンの石炭のうち,2,700万トンの契約を達成したところであるが,資金調達の問題から遅れが生じ,結局,この月曜日,2009年12月14日,ジャカルタの財務省で最後の資金調達に関する署名式が行われた。

新任の財務大臣は女性で,スリ・ムラヤニ女史であるが,PLNのモクタール総裁との,資金調達完了の記念の握手に写真は,ユーモア一杯である。モクタール総裁は退陣が決まっており,後任問題で今,PLN派と外部からの招致説で紛糾しているが,モクタール総裁としては,最後の晴れ舞台と言うところである。結局,中国の資金に依存してきたが,最後の土壇場で問題が生じていた。

2006年にこの第1次10,000MWクラッシュ・プログラムがスタートしたときは,当時のカラ副大統領が北京を訪問して,中国の支援を勝ち取ってきた。今でも覚えているが,カラ副大統領は,中国の政治システムは素晴らしい,と聞いていて恥ずかしいようなお世辞を振りまいたが,何しろ,100億ドル近い資金援助を要請する立場だから,一生懸命だったようだ。

プログラムが最初スタートしたときは,日本の支援も考慮に入っていたが,その頃から,ダムと石炭火力への中国の進出が激しくなってきて,中国のコントラクターが,中国資金の導入を誘導したようだ。昨年,2008年の世界の金融危機に併せて,中国は一部の資金援助継続を渋り初め,それは航空機問題と関連して,中国とインドネシアの間がおかしくなり,中国側は,利子率で改訂を迫り,交渉が停滞した時期があった。

結局,全部の事業費は,56.5億ドルと23.2兆ルピア,約29億ドル相当,合計で79.7億ドルであるが,その15%はPLNが内部留保から負担した。残りの85%はローンまたは債券の発行で賄った。なお,関連送電線整備のため,8億ドルと9,200億ルピアを,更に必要としている。10,000MWで総額約80億ドルであるから,KW当たり800円であり,環境設備や効率化の問題が,早晩出てくるだろう。

今日のその他のニュース。フィリッピンのサンロケ水力にSPDCなどのIPPA最高入札者が判明,このSPDCと言うのはサンミゲールを母体としているようで,全く水力発電には経験のない事業体だが,果たして円滑に行くのか,他の水力,バングエットとバクンは,アムラン電力が最高札を出している。サンロケは345MWに対して,450百万ドルの札値である。

ナイジェリアは,アフリカの中でも中国がコントロールしかねている唯一の国だが,古くより欧米系のメジャーの勢力が強い。人口1億で,アフリカの大国であるが,米国がそのエネルギーについて支援を強化する,と駐在の米国大使が動いている。また,原子力発電を採用したい,とアピールしており,新任のIAEA天野事務局長が,初めての外遊先に選んで,今,アブジャに向かっている。

その他,ベトナム首相がモスクワでロシア首相とエネルギーなど広範な協力確認。マレーシアのTNBは29億ドルのサラワクとの海底ケーブル推進へ。インドのHP州政府首相がバクラ-ビース水力で12%地元卸を要請。インドネシアのエネルギー鉱工業分野で日本政府が環境支援。インドネシアのワヤンウインドウ地熱にスターエナージが3億ドル投資へ。中国の大唐電力と3年間の交渉の末に欧米企業が石炭火力効率化で契約へ。


Today's subject

●091216G Indonesia, thejakartapost
インドネシアのPLNが10000MWクラッシュプログラムで資金最終的確保
PLN secures final financing needed for first 10,000 MW power plant crash program
http://my.reset.jp/adachihayao/index091216G.htm

http://www.thejakartapost.com/news/2009/12/15/pln-secures-final-financing-needed-first-10000-mw-power-plant-crash-program.html


Other world energy news today

○091216A Vietnam, itar-tass
ベトナム首相がモスクワでロシア首相とエネルギーなど広範な協力確認
RF, Vietnam PMs to discuss energy, banking projects Tue
http://www.itar-tass.com/eng/level2.html?NewsID=14640112&PageNum=0
○091216B Philippines, waterpowermagazine
フィリッピンのサンロケ水力にSPDCなどのIPPA最高入札者が判明
Winning bidders named for San Roque, Bakun and Benguet capacities
http://www.waterpowermagazine.com/story.asp?sectioncode=130&storyCode=2054962
○091216C Nigeria, allafrica
ナイジェリアの米国大使が電力やガスなどで支援を表明
U.S. to Partner Country on Gas, Electricity Pledges Support
http://allafrica.com/stories/200912150051.html
○091216D Nigeria, af.reuters
ナイジェリアの原子力開発計画でIAEA天野事務局長がアブジャへ向かう
IAEA head highlights Nigeria's nuclear ambitions
http://af.reuters.com/article/topNews/idAFJOE5BE02M20091215
○091216E Malaysia, online.wsj
マレーシアのTNBは29億ドルのサラワクとの海底ケーブル推進へ
To Proceed With Cable Project As Planned
http://online.wsj.com/article/BT-CO-20091215-700040.html
○091216F India, trak.in
インドのHP州政府首相がバクラ-ビース水力で12%地元卸を要請
Himachal seeks 12 percent free power in Bhakra-Beas projects
http://trak.in/news/himachal-seeks-12-percent-free-power-in-bhakra-beas-projects/36449/
○091216H Indonesia, tradingmarkets
インドネシアのエネルギー鉱工業分野で日本政府が環境支援
JAPANESE INVESTOR TO APPLY ENVIRONMENTALLY FRIENDLY TECHNOLOGY
http://www.tradingmarkets.com/.site/news/Stock%20News/2724452/
○091216I Indonesia, tradingmarkets
インドネシアのワヤンウインドウ地熱にスターエナージが3億ドル投資へ
INDONESIA'S STAR ENERGY TO INVEST US$300 MLN IN GEOTHERMAL POWER PROJECT
http://www.tradingmarkets.com/.site/news/Stock%20News/2724306/
○091216J Indonesia, news.xinhua
インドネシアのPLNが10000MWのための81億ドルの調達完了
Indonesia's power firm bags $8.1 bln to commence fast-track power plant projects
http://news.xinhuanet.com/english/2009-12/15/content_12649806.htm
○091216K China, thisisderbyshire
中国の大唐電力と3年間の交渉の末に欧米企業が石炭火力効率化で契約へ
Engineers unveil breakthrough order from Chinese power giant
http://www.thisisderbyshire.co.uk/news/Engineers-unveil-breakthrough-order-Chinese-power-giant/article-1603834-detail/article.html


Japanese energy news today

○経団連・外相懇談,アジアのインフラ整備協力で一致
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20091216AT3S1600816122009.html
○国連総長「温室ガス、さらなる削減を」=COP15閣僚級会合が開幕
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&rel=j7&k=2009121600121
○フィリピンのマヨン火山、噴火の恐れ 住民の避難始まる
http://www.asahi.com/international/update/1216/TKY200912160136.html
○COP15:途上国への援助めぐり交渉難航−オバマ米大統領ら到着控え
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920012&sid=aDXYYqxoNEHU


Main contents

●インドネシアのPLNが10000MWクラッシュプログラムで資金最終的確保

State power utility PT PLN has secured all the financing needed to finalize construction of power plants under the government’s first 10,000 megawatt (MW) fast-track program, paving the way for completion by 2013 as scheduled The commitments [for financing the power plants] are now secured. Mission accomplished,” PLN vice president director Rudiantara said Monday at the Finance Ministry after PLN signed six loan agreements with various banks to finance power plants and transmission projects.

インドネシア,PLN(注6)の石炭火力主体,第1次10,000MWクラッシュ・プログラム(注7)は,中国の資金に支えられて進捗してきたが,世界の金融危機を切っ掛けに,最後の段階で難しくなり,約2ヶ月間,PLNは苦慮した。今日の報道で,やっと目処がつき,PLNのモクタール総裁(注8)と新任の財務大臣,スリムラヤニ女史(注9)の間で署名された。掲載された二人の写真がユーモラスである。2013年完成の見込みである。

最後は,月曜日,2009年12月14日,財務省内で発電と送電のプロジェクトに対して6つの銀行との合意書に署名された。全部の事業費は,56.5億ドルと23.2兆ルピア,約29億ドル相当,合計で79.7億ドルであるが,その15%はPLN(注6)が負担した。残りの85%はローンまたは債券の発行で賄った。なお,関連送電線整備のため,8億ドルと9,200億ルピアを,更に必要としている。

第1次10,000MWクラッシュ・プログラム(注7)では,33の石炭火力プロジェクトのうち,10プロジェクトがジャワ-バリ系統内で,残りの23プロジェクトが外島である。これらの半数は,2010年内に完成するが,全部のプロジェクトの完了は,2013年になる。特に財務大臣スリムラヤニ女史(注9)は,経済成長とともに,電力インフラは重要視している,とし,政府はその政策やローン保証で,PLN(注6)を支えて行く,と言っている。

新しいユドヨノ政権は,この5年間,実質分野での成長を図るが,2009年の4.3%成長に比べて更に高い成長を見込んでおり,2014年まで7%成長を目指す。また14日には同時に,中国銀行(注10)と,東ジャワのタンジュン-アワル-アワル石炭火力へ,3715百万ドルのローン合意に署名している。この合意は,中国出口保険信用公司(注12)の保証に支援されている。13年ローンで3年猶予,利率はLIBOR(注13)に基づく。

また,48兆ルピアの送電線を含んだ金額で,国内4銀行(注14)によるシンジケート・ローンにも署名したが,これは満期10年で,3年の猶予期間,利子は同じくLIBOR(注13)に基づく。モクタール総裁(注8)によると,送電線プロジェクトに対するこのような国内4銀行(注14)によるシンジケート・ローンは,初めてのケースだ。

(注)G (1) 091216G Indonesia, thejakartapost,(2) title: PLN secures final financing needed for first 10,000 MW power plant crash program,(3) http://www.thejakartapost.com/news/2009/12/15/pln-secures-final-financing-needed-first-10000-mw-power-plant-crash-program.html,(4) Aditya Suharmoko , The Jakarta Post , Jakarta | Tue, 12/15/2009 12:45 PM | Business,(5) photo explanation: Helping hand: State power utility PT PLN president director Fahmi Mochtar (right) shakes hands with Finance Minister Sri Mulyani Indrawati during the signing of loan agreements between PLN, four state banks and the Bank of China at the Finance Ministry Monday. PLN plans to use the loans to complete financing of the 10,000 megawatt (MW) fast-track power program. JP/R. Berto Wedhatama,(6) PT PLN,(7) first 10,000 megawatt (MW) fast-track program,(7) PLN vice president director Rudiantara,(8) PLN president director Fahmi Mochtar,(9) Finance Minister Sri Mulyani Indrawati,(10) Bank of China,(11) Tanjung Awar-awar in East Java,(12) Sinosure,中国出口保険信用公司,(13) LIBOR-based floating rate,(14) Bank Mandiri, Bank BNI, Bank BRI and Bank BCA,(15) electification rate,map source: http://www.earthstonegroup.com/blog/wp-content/uploads/2009/10/ELECTR_RAtio.gif,(16)

今日の参考資料

●091216G Indonesia, thejakartapost
インドネシアのPLNが10000MWクラッシュプログラムで資金最終的確保
PLN secures final financing needed for first 10,000 MW power plant crash program
http://my.reset.jp/adachihayao/index091216G.htm

http://www.thejakartapost.com/news/2009/12/15/pln-secures-final-financing-needed-first-10000-mw-power-plant-crash-program.html

最近の関連資料

○091215E Indonesia, tempointeractive
インドネシアのPLNは東ジャワの石炭火力など中国などの銀行と融資契約
State Electricity Company to Sign More Contracts With Five Banks
http://www.tempointeractive.com/hg/nasional/2009/12/13/brk,20091213-213618,uk.html
○091211D Indonesia, en.vivanews
インドネシアのクラッシュプログラムの石炭2700万トン確保
PLN Coal Contract Closing End
http://en.vivanews.com/news/read/112819-pln_coal_contract_closing_end
○091211E Indonesia, steelguru
インドネシアのクラッシュプログラムは2010年半ばに完成
Indonesian 10000 MW power program to be ready by mid 2010
http://steelguru.com/news/index/2009/12/10/MTI0MjY2/Indonesian_10000_MW_power_program_to_be_ready_by_mid_2010.html

●091211G Indonesia, thejakartaglobe
インドネシアのPLNの第2次クラッシュプログラムには76億ドルが必要
PLN Needs at Least $7.6b to Finance Second Phase of ‘Fast-Track’ Program
http://my.reset.jp/adachihayao/index091211G.htm
●091015H Indonesia, reuters
インドネシアのPLNが石炭火力開発で中国の銀行などから10億ドル確保
Indonesia power firm signs loan agreements for over $1 bln
http://my.reset.jp/adachihayao/index091015H.htm
○091010P Indonesia, The Jakarta Post
インドネシアのPLNが第1次クラッシュプログラムの資金65%を確保
PLN secures 65% of financing for first 10,000 MW program
http://www.thejakartapost.com/news/2009/01/31/pln-secures-65-financing-first-10000-mw-program.html


2009年12月15日 ー ペルーの50億ドル水力をブラジルへ ー

「天然ガスは地球上掘ればどこでも出る」,と,「地球の自転で大陸の西岸は急峻で東岸はなだらか」,という二つの私のグローバル仮説は,誰も反対はしないが,コメントを避けて横を向かれている感じである。西岸は急峻,と言うのは私が身を以て経験していることで,インドのデカン高原,カメルーンの滝,コスタリカのピリス水力,ブラジルのアマゾンとペルーのアンデス,などが根拠となっている。

ブラジルは広大である,アマゾン河流域を占有しているが,意外とダムは造りがたい,海みたいな川相手では,ダムは相当に難しい。ブラジルは水力発電所をエネルギーの主体で経済を運営しているが,殆どは西の国境の水力資源に依存している。ブラジルの地図をよく見てみると,サンパウロもリオデジャネイロも,極端に南に偏っている,アマゾンが大きすぎて,北では余り人口密度が大きくない。

そのブラジル南部の経済の中心地が,先般,大停電に襲われて,頼りにしていたイタイプの水力発電所が止まり,2016年のオリンピックも見直し,などと言われたりした。今日の記事にある,ペルー,クスコの東のアマゾンの上流,2,000MWのイナンバリ水力ダム・プロジェクトは,ブラジルのすぐ傍だと思ったら,確かに国境はすぐそこだが,ブラジルの経済の中心地までは,5,000kmもある。

ペルーのガルシア大統領は,ペルーの包蔵水力は90,000MWもあり,ブラジルを初め,周辺諸国で使って欲しい,と訴えている。アマゾンの上流,ペルー領内には滝が多く,ダムを造る必要がない,と強調している。そうとも言えないのだが,アンデス山脈は標高6,000mもあって,私も一度5,000mまで上って,吐いてしまった。大変な山で,今日の話題のイナンバリ・ダム計画は,クスコのすぐ東である。

この,2,000MWのイナンバリ水力は,20億ドルと言われているが,間もなく可能性調査が終了する。この地点から東へ1,500kmのところに,ジャングルの町,白い川,リオブランコがある。どの様にしてこの町が出来たのか知りたい,また一度行ってみたい,人口は30万人だから,そんなに大きくないが,写真の夜景を見ると,華やかである。ここまでペルーの電気を送る。

しかし,ブラジルの考えているのは,他の4つの水力発電所も同時に,50億ドルをかけて開発し,長躯,5,000kmの送電線で,東岸のサオパウロまで送る計画だという。ここに,最近,中国を中心に話題になっている,UHV,超高圧長距離送電網の技術が必要になる。日本でも東京電力などが支えてきた技術だが,今では中国にその実を持って行かれている。まだ間に合うのではないか。


Today's subject

●091215H Brazil, bloomberg
ブラジルは50億ドルに上るペルーの水力開発で電力輸出を期待
Brazil Seeks $5 Billion Peru Energy Pact, Lobao Says
http://my.reset.jp/adachihayao/index091215H.htm

http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601086&sid=aPuSlUrYPX_c


Other world energy news today

○091215A Tanzania, allafrica
タンザニアの水力773MW系統の70%は渇水に弱く石炭火力必要
Giant Coal Projects Boost National Grid
http://allafrica.com/stories/200912141647.html
○091215B Nepal, thehimalayantimes
ネパール国会がマオイストのプラチャンダー率いるストライキ停止を求む
Prachanda pleads helplessness
http://www.thehimalayantimes.com/fullNews.php?headline=Prachanda+pleads+helplessness&NewsID=213995
○091215C Mekong, hydroworld
メコンフォーラムで中国に対して強大な支援者と大ダム建設者の2面のイメージ
China's PR Problem Rears Head at Mekong Forum
http://www.hydroworld.com/index/display/news_display/138826048.html
○091215D India, steelguru
インドの原子力公社NPCILは18ヶ月内に沿岸部5地点の土地調達を完了と
NPCIL hopes to buy land for projects in 18 months
http://steelguru.com/news/index/2009/12/14/MTI0Njky/NPCIL_hopes_to_buy_land_for_projects_in_18_months.html
○091215E Indonesia, tempointeractive
インドネシアのPLNは東ジャワの石炭火力など中国などの銀行と融資契約
State Electricity Company to Sign More Contracts With Five Banks
http://www.tempointeractive.com/hg/nasional/2009/12/13/brk,20091213-213618,uk.html
○091215F Indonesia, economictimes.indiatimes
インドネシア政府が東ジャワ沖のウオーテル・ガス田の開発をサントス社に認可
Indonesia approves Santos gas field development
http://economictimes.indiatimes.com/news/international-business/Indonesia-approves-Santos-gas-field-development/articleshow/5335702.cms
○091215G China, google
中国の湖錦濤主席がトルクメニスタンの7,000kmガスパイプライン開通式
China's Hu to unveil key Turkmenistan gas pipeline
http://www.google.com/hostednews/afp/article/ALeqM5jyp-qCRWnn6BSOlI-gyZJdqZVrhw


Japanese energy news today

○COP15,会合遅れて始まる,削減義務巡り新興国が反発
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20091215AT3S1402414122009.html
○アジア開発銀,域内の発展途上国の成長率見通し引き上げ
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-12943520091215
○天然ガス,中央アジアの争奪戦激化,露・中・欧、三つどもえ
http://mainichi.jp/select/world/news/20091215ddm007030089000c.html
○トヨタのプラグインHV販売計画,中国メディアも報道
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=1215&f=business_1215_065.shtml
○小沢,羽毛田長官にブチ切れ「辞表を出してから言え!」
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20091215/plt0912151230002-n1.htm


Main contents

●ブラジルは50億ドルに上るペルーの水力開発で電力輸出を期待

Brazil aims to reach an accord with Peru by March on a $5 billion power project to secure energy supplies as economic growth picks up, a minister said. The governments plan to build five hydroelectric plants in Peru that will produce 6,000 megawatts of electricity, Brazilian Energy Minister Edison Lobao said. Peru will supply surplus power to Brazil, which needs to boost its generating capacity by 50 percent in 10 years, according to the Energy Ministry.

ペルー(注6)の水力をブラジルに送電する,という話は何度か話題に上がっている。この問題では,水力発電所の建設もさることながら,長距離送電線,UHVの建設も重要なテーマである。ブラジル(注5)は,国土約850万平方km,人口約1億9200万人,GDP1.57兆ドル。ペルー(注)は,国土約128万平方km,人口約2,900万人,GDP約2400億ドル,である。

ブラジルは,2010年3月までに,ペルーの,50億ドル規模の水力発電所のブラジルへの送電に関する合意を得たいとしている。ブラジルのロバオ・エネルギー相(注7)は,ペルー領内に5つの水力発電所を建設して,6,000MWの出力が得られるとしている。この先10年内にその50%をペルーより供給を受けたい,としている。最初の2,000MWについて,送電距離が長いので,事業費は50億ドルを想定している。

ラテン・アメリカで最大規模の電力企業エレクトロブラス(注8)が,ペルーのアンデス山脈(注9)麓の5つの発電所の推進を支援して,ブラジルの加速する経済発展を支える電力として活用したい,としている。ペルーのガルシア大統領(注10)は,ペルーの包蔵水力は,90,000MWと膨大で,ブラジルを初め,近隣諸国にも輸出したい,としている。ブラジルのシルバ大統領(注11)に対して,クリーンなエネルギーを強調している。

送電距離の問題がある。ブラジルのラバオ・エネルギー相(注7)は,1,500kmの送電線で,ジャングルの中の都市,リオブランコ(注12)に送り,更に4,000kmの送電線により他のブラジルの都市にも送る,と。エレクトロブラス(注14)によると,今月,2009年12月中にまず,2,000MWのイナンバリ水力プロジェクト(注15)の調査を終了し,他の4つのプロジェクトは,2010年12月を目標に調査を実施する。

2,000MWのイナンバリ水力プロジェクト(注15)は,エレクトロバス(注13)とファーナス(注16),コントラクターのOAS(注17)により,5年の工期で建設する。エレクトロバス(注13)は,20億ドルを準備して,49%の資本を持つ予定,現在,鋭意,海外プロジェクトへの参入を試みている。ペルーの水力は極めて経済的で,ウルグアイ,ギアナ,コスタリカ,モザンビーク,ネパール,中国などと同じレベルだ。

2,000MWのイナンバリ水力プロジェクト(注15)は,450平方kmの貯水池となり,60の村落が水没する。現在,太平洋岸からペルー南部を経て,リオブランコ(注12)までの道路計画があり,これを更に東に延長して,クスコから3,600kmでサオパウロに達する計画がある。このアスファルト工事は既に始まっているが,イナンバリ貯水池によって,この道路の120kmが水没することが問題になっている。

(注)H (1) 091215H Brazil, bloomberg,(2) title: Brazil Seeks $5 Billion Peru Energy Pact, Lobao Says,(3) http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601086&sid=aPuSlUrYPX_c,(4) By John Quigley,Dec. 14 (Bloomberg),(5) Brazil,(6) Peru,(7) Brazilian Energy Minister Edison Lobao,(8) Centrais Eletricas Brasileiras SA,(9) Peruvian Andes,(10) Peruvian President Alan Garcia,(11) Brazilian President Luiz Inacio Lula da Silva,(12) Rio Branco,(13) Eletrobras SA,(14) Sinval Zaidan Gama, head of the company’s international operations,(15) 2,000 MW Inambari project in Peru’s southern Amazon,(16) Furnas Centrais Eletricas SA,(17) Construtora OAS Ltda,(18) Cesar Luiz de Godoy Pereira, a director at Sao Paulo-based Alusa Holding,(19) Peru’s waterfalls,(20) Perivian Andes,photo source: http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/2/2f/Aerial_photo_of_the_Andes.jpg,(21) Rio Branco,photo source: http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/3/3e/Passarela_joaquim_Macedo.jpg,(22) Inabari site,photo source: http://www.interseis.lv/index.php/en/news-and-events/71-geotechnical-investigations-at-inambari-river-in-peru,(23) Inabari project location,map source: http://www.economist.com/world/americas/displayStory.cfm?story_id=14917774,(24)

今日の主題

●091215H Brazil, bloomberg
ブラジルは50億ドルに上るペルーの水力開発で電力輸出を期待
Brazil Seeks $5 Billion Peru Energy Pact, Lobao Says
http://my.reset.jp/adachihayao/index091215H.htm

http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601086&sid=aPuSlUrYPX_c

最近の関連資料

○091213B Peru, uk.reuters
ペルーのアマゾンの水力をブラジルへ輸出する交渉を3月までに
Peru, Brazil see pact on energy exports by March
http://uk.reuters.com/article/idUKN1114288920091211
○091112D Peru, livinginperu
ペルーがエクワドルへの電力融通1,200MWに同意
Ecuador to buy electricity from Peru
http://www.livinginperu.com/news/10600
●090323A Peru, bloomberg
ペルーの5つのダム開発をブラジルのエレクトロブラスが支援
Eletrobras to Help Build Five Hydropower Dams in Peru (Update1)
http://my.reset.jp/adachihayao/index090323A.htm
○091120J Brazil, counterpunch
ブラジルの大規模停電はイタイプ水力発電へ頼りすぎた結果ではないか
The Problems With Hydropower Blackout in Brazil
http://www.counterpunch.org/kozloff11192009.html
○091115E Brazil, nce
ブラジルの大規模停電でオリンピック委員会が2016年までの改善を要請
Blackout hits "power island" claim
http://www.nce.co.uk/home/energy/blackout-hits-power-island-claim/5210852.article
●091113D Brazil, bloomberg
ブラジル大規模停電に対して送電網が余りにも脆かった
Brazil’s Integrated Power Grid Vulnerable to Massive Blackouts
http://my.reset.jp/adachihayao/index091113D.htm
○091113E Brazil, online.wsj
ブラジルの大規模停電で送電網の基盤に疑問の声
Brazil Blackout Sparks Infrastructure Concerns
http://online.wsj.com/article/SB125798817743744475.html?mod=WSJ_hpp_MIDDLTopStories
○091106H Brazil, Financial Times
ブラジルの77億ドルのサントアンオニオ・ダムについて検討中
Amazon dam comes under close scrutiny
http://www.ft.com/cms/s/0/d8b8f78a-c8d9-11de-8f9d-00144feabdc0.html


2009年12月14日 ー トルコの309MWエルマネック水力工事中 ー

今日は話がトルコに飛んで申し訳ない。昔は,トルコは日本の水力開発陣の大きなターゲットになっていたのだが,いつから萎んでしまったのだろうか,おそらく東南アジアが忙しくなって,忘れ去られたのかも知れない。トルコの南部沿岸,309MWのエルマネック水力については,私的だが,深い思い出が残っている。今まで手が付けられなかったのか,あれから20年の月日が過ぎている。

1988年当時,電発の水力調査が華やかなりし頃で,私たちも電発の手引きでよくトルコに旅をしていた。当時は,プロジェクトを形成するのはコンサルタントの役割で,当時の電発,日本工営,ニュージェックなどが,世界を歩き回って,プロジェクト形成に勤しんだ。プロジェクトを仕掛けたところが,入札にもある程度の優先権を持っていた時代で,自ずとプロジェクト形成には力が入った。

このトルコのエルマネックも,電発の人々が仕掛けたプロジェクトで,私自身も,当時久しぶりの水力ダムの新規地点で,大いに張り切って現地の予備調査に赴いたわけである。アンカラから南に下がって地中海を望む沿岸地帯を走りながら,山深く,ゴスク河を遡ったわけである。ダムサイトに着いて驚いた,屹立した両岸の岩盤は殆ど鉛直に近く,幅は極端に狭くて5mぐらいに見えた,それが200mばかりも立ち上がっている。

それより上流は広く,格好の貯水池をなしている。流域面積は忘れたが,安定した流量がこの狭窄部を流れ下っていた。ところが,この付近の山々は日本では見られない異形をしていて,周囲の山並みはまるで人口の城壁に囲まれたような錯覚を覚える。全部が石灰岩なのである。プロジェクト地域に一角でも石灰岩があったら逃げ出していた我々だが,トルコでは全部石灰岩だから,逃げ出すわけにはいかない。

石灰岩であるが故に,地下水が保たれて,雨季乾季を通じて安定した地下水が流れ出し,河川流量を保っている。それはよいのだが,当然ダムサイトには空洞が予想されて,ダムの設計もさることながら,どこまで補強すればよいのか,見当もつかない。とにかくダムサイトは徹底的に調べて,空洞はすべてモルタルで埋め尽くしてグラウトする,というような感じの強引な工法が想定された。

電発は,勇躍JICAの入札に自信を持って臨んだわけであるが,蓋を開けてみると日本工営の落札に終わった。私の記憶の中では,JICAの開発調査で戦国時代が始まったのは,このプロジェクトが切っ掛けだったと思う。プロジェクトの数も減ってきたから,所詮は完全自由競争に映って行く過渡期ではあったのだが,当時としては,大変なことになった,と一同思ったわけである。

ここで思いを致すのは,プロジェクトは誰が形成するのか,と言う根本的な議論に発展する。私たちの感覚では,経験あるコンサルタントが自費でプロジェクトを開拓して,ODAの線上に載せる,と言うことだが,このエルマネック事件以来は,努力してプロジェクト形成しても,自分たちが落札できる可能性は低く,自ずとプロジェクト形成の意欲が落ちていったわけだ。

今は,このプロジェクト形成はどの様な理屈の上に成り立っているのであろうか。JICAに言わせれば,JICAの派遣する専門家が,相手政府と協力してプロジェクトを仕上げて来る,と言うことになるのだが,専門家の数や分野は限られていて,十分に機能するとは思えない。特に難しいのは,エネルギー分野で,最近では我々が目を付けていたプロジェクトは,殆ど中国が持って行く。一度,実情を知りたいものだ。


Today's subject

●091214B Turkey, turkishweekly
トルコ南部ゴクス水系の309MWエルマネック水力ダムが建設中
The Ermenek Dam and Hydroelectric Power Plant
http://my.reset.jp/adachihayao/index091214B.htm

http://www.turkishweekly.net/columnist/3244/the-ermenek-dam-and-hydroelectric-power-plant.html


Other world energy news today

○091214A Vietnam, thanhniennews
ベトナム中部のアブオン水力で移住住民の困窮が伝えられる
Dams leave farmers landless and hungry
http://www.thanhniennews.com/society/?catid=3&newsid=54189
○091214C Myanmar, businessghana
ミャンマーのヤンゴンでの電力供給不足が続いている
Residents in Yangon get intermittent power supply
http://www.businessghana.com/portal/news/index.php?op=getNews&news_cat_id=1&id=118274
○091214D India, financialexpress
インドのNTPCは2014年までに21%シェアーを目指し水力にも参入
Major upsides for NTPC
http://www.financialexpress.com/news/Major-upsides-for-NTPC/553615/
○091214E China, english.cctv
中国の湖北省は石炭備蓄が10日程度に減少して電力危機が目前
Hubei province may face power cuts
http://english.cctv.com/program/newshour/20091213/101089.shtml
○091214F Bhutan, dnaindia
ブータンの114MWダガチュ水力がタタ電力により着工し2013年運転開始
Tata Power to commission first unit of Dagachhu in 2013
http://www.dnaindia.com/money/report_tata-power-to-commission-first-unit-of-dagachhu-in-2013_1323287


Japanese energy news today

○フィリピン,南部ミンダナオ島の人質事件,47人全員保護
http://www.nikkei.co.jp/kaigai/asia/20091214D2M1400O14.html
○ドバイ信用不安,ベトナムに飛び火,大規模総合開発が中断
http://www.nikkei.co.jp/kaigai/asia/20091214D2M1002214.html
○インフラ・ファンドに45億円出資,国際協力銀
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20091214AT2C1200312122009.html
○イラク油田入札,ロシア・中国企業が存在感
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20091214AT1D1201P12122009.html
○中部電力,シェブロン社とゴーゴン・プロジェクトの液化天然ガス売買契約を締結
http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=238928&lindID=5
○住友商事,インドネシアPLN向けラヘンドン4号機,地熱発電所建設工事を受注
http://www.news1st.jp/index.php?s=28&item=949
○中国石油天然気,中石油集団,イラクの油田開発権獲得
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=1214&f=stockname_1214_016.shtml


Main contents

●トルコ南部ゴクス水系の309MWエルマネック水力ダムが建設中

we had the opportunity to participate in the Panel on "Ermenek Dam and Hydroelectric Power Plant" at the Middle East Technical University Alumni Association in Visnelik Premises in Ankara, Turkey. The 309 megawatt Ermenek hydropower project is currently under construction, and located on the Ermenek River, a tributary of the Goksu River in the province of Karaman. The Goksu River is one of the last free-flowing rivers in Turkey.

昨日,2009年12月12日,アンカラの大学(注7)で,DSI(注10)が推進する南部カラマン県(注8)の,309MWのエルマネック水力プロジェクト(注6)の説明会が開かれ,参加した専門家の記事である。私にとっても,JICAにとっても,日本工営にとっても,Jパワーにとっても,とても思い出の深いプロジェクトなので,つれづれなるままに取り上げてみた。

この309MWのエルマネック水力(注6)は,南部カラマン県のゴクス河水系エルマネック川中流(注8)で,現在工事中のプロジェクトである。ゴクス河(注8)は,とるこの中でもまだダムが建設されていない水系の一つである。このゴクス河(注8)の河口デルタは,ラムサール条約の重要な湿地帯(注9)として知られている。他に5つのダム計画があるが,水系全体に対するエルマネックの影響評価は,十分に行われていない。

資金調達に関しては,トルコ政府とオーストリア政府の二国間協定で行われている。トルコの水資源開発機構DSI(注10)が,トルコ企業のBMH(注11)が主導するコンソーシアムと共に,2002年に協定を結んでいる。12日のパネルでは,BMH(注11)のクユムス副社長(注12)とカザンク・プロジェクト担当(注13)が説明に当たり,司会はアイディン女史(注14)が行った。

このような本格的ダム・プロジェクトで国内企業が主導するのは,初めてという。このダムタイプは,非対称のコンクリート・ダブル・アーチダム(注15)で,高さは河床から210m,トルコでは2番目,欧州では6番目の高さを誇る。ダムサイトは極めて狭い峡谷をなし,河床での幅は5m,頂上でも150m弱である。一帯は石灰岩に覆われており,現場は狭く,トルコの中でも,技術的には極めて難しいダムサイトである。

309MWという出力から,完成の暁には,トルコのエネルギー供給の重要な拠点となる。完成は5年後で,それから2.5年の猶予後,ローンの返済が始まる。すべて外国資金で,契約額は,539,635,747ユーロー,最終総事業費は,7億ユーローの見込みである。支援銀行はABNなど数行(注19)で,保険はOeKB(注20)が行う。工事契約の中には,100万mのボーリング,68kmの道路,19kmのトンネルが含まれる。

(注)B (1) 091214B Turkey, turkishweekly,(2) title: The Ermenek Dam and Hydroelectric Power Plant,(3) http://www.turkishweekly.net/columnist/3244/the-ermenek-dam-and-hydroelectric-power-plant.html,(4) Sunday, 13 December 2009,On Saturday, 12 December 2009,(5) photo source: Haluk Direskeneli Energy Analyst,(6) 309MW Ermenek Dam and Hydroelectric Power Plant,(7) Middle East Technical University Alumni Association in Visnelik Premises in Ankara, Turkey,(8) Ermenek River, a tributary of the Goksu River in the province of Karaman,(9) Wetland of International Importance under the Ramsar Convention,(10) Turkish Water Works Public Institution DSI,(11) BM Holding,(12) BM Holding Vice Chairman Ozgur CaA?layan Kuyumcu (CE’1998),(13) Project Coordinator Hakan Kazanc (CE’1995),(14) Panel Moderator was Ms. Ozlem Izlem AYDIN (EnvE’2004),(15) double curvature, asymmetrical, thin concrete arch dam body,(16) thalveg,谷線,(17) highly carstified geological structure,(18) Ermenek Consortium,(19) ABN AMRO Bank, Bayerische Landesbank, Kreditanstalt fur Wiederaufbau and Societe Generale,(20) OeKB export credit,(21) Ermanek dam under construction, photo source: http://1.bp.blogspot.com/_M1REelD8OCw/SySryBaKDiI/AAAAAAAACQ8/5NfOKs-iN8Y/s1600-h/21328877.jpg,(22) gorge,photo source: http://www.panoramio.com/photo/21328936,(23) reservoir area,photo source: http://www.panoramio.com/photo/29281510,(24) aero photo,photo source: http://www.panoramio.com/photo/29281510,(25) map source: http://www.eca-watch.at/downloads/Ermenek%20final%20version.pdf,(26)

今日の参考資料

●091214B Turkey, turkishweekly
トルコ南部ゴクス水系の309MWエルマネック水力ダムが建設中
The Ermenek Dam and Hydroelectric Power Plant
http://my.reset.jp/adachihayao/index091214B.htm

http://www.turkishweekly.net/columnist/3244/the-ermenek-dam-and-hydroelectric-power-plant.html

最近の関連資料

○091204A Turkey, constructionweekonline
トルコのアコイ第2水力の400万立方mダムにDX800リグ
New drills for big dam
http://www.constructionweekonline.com/article-7071-new-drills-for-big-dam/
○091202A Turkey, reuters
トルコの民営化庁PIBが52の小規模水力発電所を売却へ
Turkey puts on sale 52 dams on Dec 2- sources
http://www.reuters.com/article/hotStocksNews/idUSANK00269720091201
○080712A Turkey, Steel Guru
トルコ,新規水力16,500MW,開発へ
Turkey to add 16,500MW of Hydroelectric Power
http://steelguru.com/news/index/2008/07/11/NTQ0MjY%3D/Turkey_to_add_16%25252C500MW_of_Hydroelectric_Power.html


2009年12月13日 ー メコン上流のダム問題は中国は理解せず ー

中国叩きは,中国が強大になったが故に,中国が自ら払わなければならない代償だ,という考え方が中国にはあるという。昨日,2009年12月12日,タイのチェンマイに於ける,メコン・メディア・フォーラムが,4日間の討議を終えて閉幕した。フォーラムで大きく扱われたのは,メコン上流の中国のダム群の下流への影響の問題である。参加した下流国のジャーナリストや専門家からは,影響を危惧する発言が続いた。

今日のベトナムの記事にもあるように,ダムというのは本来は,雨期の洪水を和らげ,乾期の渇水を補給する,という理論的な役割があるにも係わらず,計画や運転で配慮が行き届かず,最近は各所で問題となっている。フィリッピンのアグノ川,ベトナム中部のコーン川などであるが,メコン河などでは,これが大流域であるが故に,じわりと効いてくる,と言うのが本当のところだろう。

アグノ川やベトナムの川では,流域面積が小さいだけに,影響が,あっという間に現れて,一歩対応を誤れば大惨事を引き起こす。それに比べて大流域の河川では,何が起こっているのかよく分からない。例えばメコンデルタの洪水などは,朝,眼が覚めてみると庭先まで水位が来ていたとか,影響は緩慢である。ベトナム北部の紅河でも問題はあるのだが,中部の小流域急流河川のようには,余りニュースにはならない。

メコン河の中国のダム群の影響は,まさに大流域の典型で,下流諸国は,何故か今年は洪水の水位が高いように思うが,ダムの影響かどうかはっきりしない。今日の議論でも,今年,ビエンチャンのメコン河で,記録的に高い水位が現出したが,地元の人たちは,これは上流にダムが出来たせいだという。しかしメコン委員会の専門家は,ダムの影響は説明できない,雨の量による変化だ,と説明している。

このメコン・メディア・フォーラムに出席した中国の外交官やメディアの人々は,中国では,中国のダムの影響で下流国が騒いでいる,と言う話は余り聞かない,誰も知らない,と言う。中国の中でも,雲南省で何が起こっているのか,北京では余り分からない,と言っている。少し無責任な話ではあるが,北京から南方を見ると,そう言う感じなのかも知れない。ベトナムとメコンの,それぞれの一節を取り上げておく。

ベトナム中部,ダナンに南接したクワンナム県では,現時点で,58の水力発電所が認可されている。この中の10プロジェクト,1,094MW,は本省MOITで承認されており,いずれもブギア-トウボン川水系に位置している。10プロジェクトのうち,2つは完成,運転に入っている。他の2つは建設中で,残りの6つは,2,3ヶ月内にも着工が予定されている。残りの48は中小規模で,507MW,県で計画している。

メコンの問題だが,漸次,東南アジアでは,中国への印象は変わってきている。今日では,中国脅威論は姿を消しつつある。しかし,メコン上流に最初のダムが建設されて以来,その中国の姿勢に対して,これらの水力発電所群への下流の反対,と言う判断は明確になってきている。1993年に漫湾ダムが建設され,続いて2005年に大頂山ダムが完成し,景洪ダム(注8)がこれに続く。

第4のダム,小湾ダムは,世界最高のダムで,2012年に完成の予定であり,2014年完成予定のヌザドウ・ダムも入れて,少なくとも5つのダムがメコンの上流に建設されることになっている。参加したジャーナリスト達は,最近,アクセスが容易になりつつあるが,それでも中国の情報への接近は難しい,と言っている。言葉の問題もあるが,メコン諸国からの中国の考え方を知るには,やはり困難が伴う。


Today's subject

●091213A Vietnam, saigon-gpdaily
ベトナムの中部で多くの水力ダムが洪水被害を大きくした
Central hydropower plants worsen floods
http://my.reset.jp/adachihayao/index091213A.htm

http://www.saigon-gpdaily.com.vn/National/Society/2009/12/76962/
●091213E Thailand, ipsnews
メコン・フォーラムに於ける中国の評価は投資とダム建設で2分
China’s PR Problem Rears Head at Mekong Forum
http://my.reset.jp/adachihayao/index091213E.htm

http://ipsnews.net/news.asp?idnews=49654

Other world energy news today

○091213B Peru, uk.reuters
ペルーのアマゾンの水力をブラジルへ輸出する交渉を3月までに
Peru, Brazil see pact on energy exports by March
http://uk.reuters.com/article/idUKN1114288920091211
○091213C India, dailyindia
インドのHP州でジャクリ水力の工事で民家に被害
Hydropower project uproots houses in Himachal's Satluj Valley
http://www.dailyindia.com/show/349217.php
○091213D India, expressbuzz
インドの原子力で仏のアレバが1600MWEPRで交渉中
France plans to set up two EPRs in India
http://www.expressbuzz.com/edition/story.aspx?Title=France+plans+to+set+up+two+EPRs+in+India&artid=KmU70Kp3a9E=&SectionID=lMx/b5mt1kU=&MainSectionID=lMx/b5mt1kU=&SEO=&SectionName=tm2kh5uDhixGlQvAG42A/07OVZOOEmts

Japanese energy news today

○フィリピン大統領,ミンダナオ島の戒厳令解除
http://www.nikkei.co.jp/kaigai/asia/20091212D2M1202212.html
○10月のインド鉱工業生産指数,10.3%上昇
http://www.nikkei.co.jp/kaigai/asia/20091211D2M1102Q11.html
○資源確保,イラクに足場,石油資源開発,治安リスク管理課題
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091213AT1D1201M12122009.html
○COP15,閣僚級会合で打開探る,「京都議定書継続」草案を巡り対立
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20091213AT3S1202A12122009.html
○温暖化ガス,「25%削減」を堅持, 政府,方針確認
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20091213NTE2INK0511122009.html
○日本・ベトナム,インフラ整備で次官級の定期協議
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20091213AT1D1108711122009.html
○習・中国副主席,アジア協調姿勢鮮明に,対日重視の路線継承
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091213AT2M1202312122009.html
○掃討作戦は継続と首相,パキスタン
http://www.47news.jp/CN/200912/CN2009121301000028.html


Main contents

●ベトナムの中部で多くの水力ダムが洪水被害を大きくした

Numerous hydroelectric plants built in the central and Central Highlands regions have made floods in the storm-hit area more serious, experts say. Along the upper reaches of Binh Dinh Province’s Kone River, five hydropower plants have been built in Vinh Thanh District alone. The district has the largest number of such projects in the country.

先日からベトナムのダムの関連する洪水被害が話題になっており,ベトナム国会でも取り上げられて,特に中部地域や中央高原でのダム企画の多さが注目されている。この記事は,特に台風の影響を直接受けるこの地域の,水力発電所の建設に関して,専門家が意見を述べている。ビンディン県(注16)のコーン川(注7)に沿ったビンタン地区(注8)だけでも5つの水力ダムが建設され,全土の地区の中では最大のダムの数だ。

ダナンに南接したクワンナム県(注9)では,現時点で,58の水力発電所が認可されている。この中の10プロジェクト,1,094MW,は本省MOIT(注10)で承認されており,いずれもブギア-トウボン川水系(注11)に位置している。10プロジェクトのうち,2つは完成,運転に入っている。他の2つは建設中で,残りの6つは,2,3ヶ月ないにも着工が予定されている。残りの48は中小規模で,507MW,県で計画している。

このクワンナム県(注9)で扱われるもののうち,4つは推進の軌道に乗っており,7つは工事中,12は,2009年12月または2010年の第1四半期に着工が予定されている。水力発電所の建設に当たっては,法律上は環境影響評価を義務づけられているが,この専門家によると,担当する企業はプロジェクトの影響を過小評価しがちである。理屈上,大規模ダムは洪水を減らし,渇水量を増やす機能を持っているはずである。

しかし現在のところ中部地域の発電所では,残念ながら洪水を防げず渇水量も増やせず,逆に問題を深刻化させている。2009年9月29日の洪水に於いては,ブギア-トウボン川水系(注11)上流の220MWのアブオン水力発電所(注12)では,貯水池の安全を確保するため,放流を行った。その時,既にブギア-トウボン川水系(注11)下流地帯は,洪水警報レベル3の状況に達していた。

このダムの放流によって,自然の洪水と重複して,20世紀以来の最悪の洪水となり,長期に亘る流域の荒廃に繋がっている。地元(注13)では,下流が1億4,000万トンもの水で水没している状態であるのに,アブオン水力発電所(注12)は自分たちの施設を守ることだけを考えていた,と非難している。1999年の歴史的洪水の時には,中部最大,4億トンのフニン湖(注14)が,決壊の危機に直面したこともあった。

この時に,本省や役所は,湖からの放流を提案してきたが,当時の県庁は,ダムの補強を行って,豪雨が継続したときのみこれを破壊するべし,とした。結局,雨は和らいで放流は行われなかったが,もし放流されていれば,数千の住民は悲惨な状況に陥っていただろう,と当時の責任者は語っている。

最大の懸念は,クワンナム県(注9)に計画されている58ダム,ギアライ県(注15)の113ダム,ビンディン県(注16)とフエン県(注17)の10ダムが,アブオン水力発電所(注12)が放流したような行動を,同時に起こした場合には,一体どういうことになるのか,と言うことである。

(注)A (1) 091213A Vietnam, saigon-gpdaily,(2) title: Central hydropower plants worsen floods,(3) http://www.saigon-gpdaily.com.vn/National/Society/2009/12/76962/,(4) Friday ,Dec 11,2009, Posted at: 16:57(GMT+7),(5) map source: Hydropower plants are being built consecutively along the upper reaches of the Kone River in Vinh Thanh District, central Binh Dinh Province. (Photo: SGGP),(6) photo source: The Binh Dien Hydropower Plant in Thua Thien-Hue Province. Instead of helping curb flooding in the region, experts say the plants often exacerbate the problem. (Photo: SGGP),(7) Binh Dinh Province’s Kone River,(8) Vinh Thanh District,(9) Quang Nam Province,(10) Ministry of Industry and Trade,(11) Vu Gia-Thu Bon rivers,(12) 220MW A Vuong Hydro Power Plant,(13) Le Tri Tap, former chairman of the Quang Nam Province People’s Committee,(14) Phu Ninh Lake,(15) Gia Lai Province,(16) Binh Dinh Province,(17) Phu Yen province,(18) provoncial map,map source: http://www.vnbd.com/maps/province-select-1.html,(19) 091213A05,Khone river,map source: http://www.isgmard.org.vn/JICA/pages/thestudy2.html,(20) 091213A06,Dinh Binh dam site,photo source: http://www.isgmard.org.vn/JICA/pages/konephoto.html,(21) 091213A07,Vu Gia Thun Bon rivers,map source: http://www.adb.org/Documents/Events/2009/5th-NARBO-Training/Success-IWRM-presentation.pdf,(22)

今日の参考資料

●091213A Vietnam, saigon-gpdaily
ベトナムの中部で多くの水力ダムが洪水被害を大きくした
Central hydropower plants worsen floods
http://my.reset.jp/adachihayao/index091213A.htm

http://www.saigon-gpdaily.com.vn/National/Society/2009/12/76962/

最近の関連資料

○091120B Vietnam, vietnamnews.vnagency
ベトナム国会で関係閣僚が水力開発で質問攻めに会う
Minister grilled on hydropower
http://vietnamnews.vnagency.com.vn/showarticle.php?num=03ECO191109
●091115A Vietnam, thanhniennews
ベトナムの環境相が中央高原のダム開発は環境を壊していると
Minister says central highlands dams depleting resources
http://my.reset.jp/adachihayao/index091115A.htm
○091112A Vietnam, english.vietnamnet
ベトナムの台風時のダムの操作について疑問が呈されている
Questions asked over hydro-power reservoir water discharge in typhoon
http://english.vietnamnet.vn/reports/200911/Questions-asked-over-hydropower-reservoir-water-discharge-in-typhoon-878157/
○091108J Vietnam, thanhniennews
ベトナム国会は中部の洪水に鑑み水力建設の厳重な管理を要請
Legislators call for tighter hydro plant controls to curb floods
http://www.thanhniennews.com/politics/?catid=1&newsid=53558
●091104A Vietnam, thanhniennews
ベトナム中部の河川では大小60のダムが2020年までに建設される
Dammed and damned 60 large-scale hydropower plants
http://my.reset.jp/adachihayao/index091104A.htm


●メコン・フォーラムに於ける中国の評価は投資とダム建設で2分

Powerful neighbour. A rising power. Old friend. Big, secretive investor. Big boy of the region. These were some of the terms participants at the just-finished Mekong Media Forum here used, when asked to share the images of China they get from the media. At a talk-show discussion here, several participants said they had mixed feelings about the country that is the big power in the Mekong region, among the biggest investors in their countries and has built three dams on the upper reaches of the Mekong River.

昨日まで,209年12月9日より12日まで,タイのチェンマイで,メコン・メディア・フォーラム(注5)が行われた。中国の関係者も参加しているが,メコン流域開発と中国の関連が,赤裸々に綴られている。強力な隣国,新興の大国,旧来の友人,大規模で隠れた投資集団,地域の巨人,などなど,メコン・メディア・フォーラム(注5)が閉幕した直後に,参加メディアに中国のイメージを聞くと,このような答えが返ってきた。

参加者の討議の中で,中国に関しては複雑で入り交じった感情が語られた。それは,メコン流域での強国で,或いはそれぞれの国の中での最大の投資国,と言うことと,メコン河(注6)上流に於ける3つの大規模ダムを建設した国,と言う2面性である。カンボジアの記者(注7)は,2つの中国があると,一つは好印象のカンボジアへの投資であり,もう一つは,メコン河に於ける大規模ダムの建設者,である一面だと。

メコン上流の,漫湾(注8),大頂山(注8),景洪(注8)の3ダムは,下流のラオス,タイ,カンボジア,ベトナムからは不満が出ており,草の根グループの抗議文送付の引き金となっている。この中国の上流ダムの下流の水位変化,塩害,洪水,漁業などへの悪質な影響への下流国の敵意に深さから,この4日間で何度も何度も,意見が戦わされた。下流6,000万人の人々は,その食糧,水運,飲料水をメコン河に頼っている。

中国の外交官や技術者,またこの10月にチェンライ(注12)で行われたメコン河委員会MRC(注11)の会合でも,メコン下流の問題はダム群の影響ではない,との立場を主張し続けた。その根拠は,中国領内のメコン上流域,ランサン川(注13)は,流量にして全体の16%を占めるのみで,一般に言われているような大規模な影響を与えることはない,と言うものである。

メコン河(注6)の総延長は,4,880kmで,水源をチベットに発して,ベトナムより上流では,ラオス,ミャンマ,タイ,カンボジア,と流れ下り,最後は南シナ海に注ぐ。昨年,2008年,ラオスの首都ビエンチャンで記録的な高い水位に達したが,MRC(注11)は,水資料から見て上流ダムの影響ではない,と言っている。しかし,中国の意見は,下流国のメディアや中国内部のメディアからも,漏れてこない。

メコンの上流と下流では情報にギャップがあるが,今回も,フォーラムに出席した中国側のジャーナリストや聴衆からは,下流国にそれほどの不満があると聞いて,驚いていた。この数年間,下流のメディアの間では,中国のダムの河川水位への影響は水量の問題で,語り続けられてその声が漸次大きくなってきている。ベトナムのメディア(注14)は,中国のダムが気候変動問題と結びついて,渇水,塩害,浸食の被害を大きくしている,と。

ベトナムのメディア(注14)は,ベトナム政府自信が,このメコン河(注6)の問題だけでなく,最近ダム計画を始動させている紅河(注15)についての政府の方針を明確にする必要がある,としている。このような中国の動きに対する吟味は,地域内の穏健な意見表現の一つの形である。1990年代から,東南アジアに対する中国の開発協力で,南沙諸島(注16)の問題と共に,中国と直接議論する雰囲気にはなかった。

漸次,東南アジアへの接近の恐れから,中国への印象は変わってきている。今日では,中国脅威論は姿を消しつつある。しかし,メコン上流に最初のダムが建設されて以来,その中国の姿勢には,これらの水力発電所群への反対,と言う判断は明確になってきている。1993年に漫湾ダム(注8)が建設され,続いて2005年に大頂山ダム(注8)が完成し,景洪ダム(注8)がこれに続く。

第4のダム,小湾ダム(注17)は,世界最高のダムで,2012年に完成の予定であり,2014年完成予定のヌザドウ・ダム(注18)も入れて,少なくとも5つのダムがメコンの上流に建設されることになっている。参加したジャーナリスト達は,最近,アクセスが容易になりつつあるが,それでも中国の情報への接近は難しい,と言っている。言葉の問題もあるが,メコン諸国からの中国の考え方を知るには,やはり困難が伴う。

同様に,中国の中でも,ランサン川(注13)が流れる雲南省からの情報は,12億人を有する国の隅々,それが例え北京でも,ダム問題は大きな問題としては伝わっていないと言う。おそらく,中国への注目は,メコン流域に於けるその動きと大きな政治的動きへの代償で,フォーラムに出席した中国のジャーナリスト(注21)は,中国のアジアに於ける動きのセッションの中で,アジアに於ける米国パワーを口にしている。

その中国のジャーナリスト(注21)は,中国はまだその力をどの様に使ったらよいか学習中の状態で,外からどう見られているか,に大きな関心がある,と言っている。中国政府は,叩かれることは,大きくなってきた中国が支払うべき代償だ,と考えるべきだと。また同時に,まだお互いの信頼感が醸成されていないので,微妙な問題であり,批判への過大な行動,となって現れてきていると。

中国のダムの問題は,2009年10月のMRC(注11)の会合でも,水文専門家,エンジニアー,水資源研究者,学者,運動家などからも問題が指摘されたが,出席していた中国の外交官(注20)は,それらの意見は北京に持ち帰る,と答えている。中国への関心が高い,そのために私はここにいる,と彼は答え,更に,中国の考え方は分かりがたい,との問いかけに,多分中国も,意見を述べる正しい基盤がまだ出来ていないのでは,と。

(注)E (1) 091213E Thailand, ipsnews,(2) title: China’s PR Problem Rears Head at Mekong Forum,(3) http://ipsnews.net/news.asp?idnews=49654,(4) Analysis by Johanna Son*,CHIANG MAI, Thailand, Dec 12 (IPS/TerraViva),(5) Mekong Media Forum,(6) Mekong River,(7) Cambodian journalist Nguon Serath, editor of ‘Rasmei Kampuchea Daily’ newspaper,(8) Manwan, Dachaoshan and Jinghong dams,(9) resentment,敵意,(10) roughshod,悪辣に,(11) Mekong River Commission (MRC),(12) Chiang Rai,(13) Lancang,(14) Ngo Dinh Tuan, chair of the scientific council of the South-east Asia Institute of Water Resource and Environment,(15) Red River,(16) Spratly islands,(17) Xiaowan,(18) Nuozhadu dam,(19) Beijing-based journalist Lin Gu,(20) Chinese diplomat Lu Hai Tien,(21) Lu, who is from the Department of International Organisations and Conferences of China’s foreign ministry,(22) 091213E02,Rice paddies along the MeKong River in China,photo source: Rice paddies along the MeKong River in China,(23) 091213E02,Mekong media forum, picture source: http://mekongmediaforum.net/website/,(24) 091213E03, Xiaowan dam, photo source: http://tupian.hudong.com/a0_71_55_01300000293660123142552934253_jpg.html,(25) 091213E04, Xiaowan dam image, photo source: http://tupian.hudong.com/a0_71_55_01300000293660123142552934253_jpg.html

今日の主題

●091213E Thailand, ipsnews
メコン・フォーラムに於ける中国の評価は投資とダム建設で2分
China’s PR Problem Rears Head at Mekong Forum
http://my.reset.jp/adachihayao/index091213E.htm

http://ipsnews.net/news.asp?idnews=49654

最近の関連資料

●091129I Mekong, reliefweb
メコン諸国の閣僚がフアヒンに集まって水問題を協議
Mekong Ministers meet in Hua Hin to discuss water issues
http://my.reset.jp/adachihayao/index091129I.htm
○091105H Mekong, reuters
日本政府はメコン沿岸諸国代表を東京に招き気候変動など協議
Japan courts leaders from Mekong River region
http://www.reuters.com/article/asiaCrisis/idUSHAN427961
○091005H Mekong, isria
メコン外相会議がシアムリアップで開かれ岡田外相が主導
Japan - Chair's Statement of the Second Mekong-Japan Foreign Ministers' Meeting
http://www.isria.com/pages/4_October_2009_10.php
●091003D Mekong, greeninc.blogs.nytimes
メコン流域の発展はエネルギー開発の必要を促すと米国大使
Rising Energy Needs Along the Mekong
http://my.reset.jp/adachihayao/index091003D.htm
●090909F Laos, rfa
ラオスの大統領が中国訪問で雲南を訪れ一層の二国間発展を
China, Laos Expand Ties
http://my.reset.jp/adachihayao/index090909F.htm
●090730A Mekong, The Nation
メコン圏への大国の介入にタイなどはどの様に対処すべきか
As superpowers eye the Mekong, Thailand should act
http://my.reset.jp/adachihayao/index090730A.htm


2009年12月11日 ー インドネシアの2次クラッシュプログラム76億ドル ー

今日は最初にJパワーのアラスカからの石炭購入契約が報じられた。日本の石炭火力の再開はJパワーから始まるが,橘湾の2,100MW石炭火力が有名で,Jパワーは年間2,000万トンの海外炭を輸入している。殆どはオーストラリアであるが,豪雨による障害が発生したりして,生産地の多様化を模索していたが,米国からの石炭輸入は高価なための中止した2003年以来という。今は豪州炭がトン99ドルに対して,米炭は45ドルという。

石炭火力で一気に電力危機を乗り越えようとしたのは,インドネシアの10,000MWクラッシュプログラムであり,インドの大規模石炭火力プロジェクトUMPPである。いずれも安定感のあるユドヨノ大統領や,人格者のマンモハン・シン首相に率いられる。安定感のある,しかも人格者のトップに率いられる国は羨ましいですね。フィリッピンも,ラモス大統領の時には,経済も安定し,開発が軌道に乗っていた。

インドネシアのジャワ-バリ系統の電力需給は,今日も危ない橋を渡っている。ピークは今夕の19時に予想されているが,予想のピーク需要16,975MWに対して,供給可能は17,211MWで,予備は僅かに236MWで,何か起こったらお終いである。午前11時現在の需要は,15,678MWである。今年,2009年には,第1次クラッシュプログラムの主要部分が運転に入る予定であったが,遅れて,運転開始は2010年になる。

今日のニュースの中では,10,000MWの石炭火力が完成すれば,年間3,000万トンの石炭を必要とするため,PLNは現在,輸出のシーリングなどを期待して石炭の調達に走っている。2,700万トンまでは確保できたと報じられている。新任のダーウイン・エネルギー鉱業大臣は,10,000MWの半分が2010年の半ばまたは後半に運転開始できる,神がそうお決めになった,と言っている。

プルオノ総局長は,2010年の半ばに運転開始が期待されているものは,330MW機3台,990MWのインドラマユ石炭火力,660MWのパイトン,625MWのスララヤ,315MWのルンバン石炭火力などである,と語っている。また,315MW機2機のルブアン石炭火力の1機分,ルンバンの315MW,インドラマユの330MW1機は,今月,2009年12月にも運転開始が期待されている。

2009年8月,PLN(注6)のモクタール総裁は,この第1次10,000MWクラッシュ・プログラムに続く第2次10,000MW開発プログラム(注14)について会見を行った。第1次10,000MWクラッシュ・プログラムが石炭火力中心であったのに対し,第2次10,000MW開発プログラム(注14)では,地熱と水力を多く取り込み,12%が水力(チソカン揚水含む),48%が地熱,14%がガス火力,26%が石炭火力で,2012年の完成を目指す。

PLN(注6)は,第2次10,000MW開発プログラム(注14)の一環として,2014年までに,6,415MWを新規開発する予定で,このために,76億ドルが必要とされている。この資金は,ローンと債権の発行の両面から調達される。残りの,4,262MWは民間開発,IPP方式によっての開発が予定されている。この10,000MWのうち,地熱発電が3,583MW,石炭火力が4,294MWを占めている。


Today's subject

●091211G Indonesia, thejakartaglobe
インドネシアのPLNの第2次クラッシュプログラムには76億ドルが必要
PLN Needs at Least $7.6b to Finance Second Phase of ‘Fast-Track’ Program
http://my.reset.jp/adachihayao/index091211G.htm

http://thejakartaglobe.com/business/pln-needs-at-least-76b-to-finance-second-phase-of-fast-track-program/346697


Other world energy news today

○091211A Power, uk.reuters
日本最大の石炭火力企業Jパワーが初めてアラスカの石炭を輸入へ
J-Power may buy more US coal to diversify suppliers
http://uk.reuters.com/article/idUKTOE5B905820091210
○091211B Kenya, af.reuters
ケニアの300MW石炭火力に韓国の大宇が13億ドル投資
Daewoo Int'l top bidder for $1.3 bln Kenya project
http://af.reuters.com/article/investingNews/idAFJOE5B901Y20091210
○091211C India, livemint
インドの石炭火力と温暖化ガスで世界銀行が報告書
Analyse cost-benefit carefully: World Bank
http://www.livemint.com/2009/12/10003135/Analyse-costbenefit-carefully.html
○091211D Indonesia, en.vivanews
インドネシアのクラッシュプログラムの石炭2700万トン確保
PLN Coal Contract Closing End
http://en.vivanews.com/news/read/112819-pln_coal_contract_closing_end
○091211E Indonesia, steelguru
インドネシアのクラッシュプログラムは2010年半ばに完成
Indonesian 10000 MW power program to be ready by mid 2010
http://steelguru.com/news/index/2009/12/10/MTI0MjY2/Indonesian_10000_MW_power_program_to_be_ready_by_mid_2010.html
○091211F Vietnam, english.vovnews
カンボジアのスタントレン980MWでベトナム企業が調査協定
Vietnam invests in Cambodia for hydro-power study
http://english.vovnews.vn/Home/Vietnam-invests-in-Cambodia-for-hydropower-study/200912/110655.vov


Japanese energy news today

○小沢氏,議員140人率い訪中,「予算より外遊」に批判も
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20091211AT3S1001X10122009.html
○国連総長,京都議定書延長を否定,COP15出席前に
http://www.47news.jp/CN/200912/CN2009121101000205.html
○途上国の排出削減支援に7千億円,EU,30%削減も維持
http://www.47news.jp/CN/200912/CN2009121101000199.html
○国連潘基文事務局長,気候変動問題解決に向けた日本の強いリーダーシップに期待感
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00168175.html


Main contents

●インドネシアのPLNの第2次クラッシュプログラムには76億ドルが必要

State electricity company PT Perusahaan Listrik Negara needs $7.6 billion through 2014 to add 6,415 megawatts of power-generation capacity. The power plants the company will build are part of a government plan to add about 10,000 MW of generation capacity through 2014 after a first phase to add 10,000 MW of capacity is completed in 2013.

インドネシアのPLN(注6)は,現在,第1次10,000MWクラッシュ・プログラムとして,ジャワ-バリ系統の増強を目指して,鋭意,石炭火力を中心とした電源開発を,中国の資金支援を中心に,進めている。35のプロジェクトの内,10プロジェクトがジャワ-バリ系統,4,337MWであり,その他の系統は,5,626MWである。遅れ気味ながら,2009年から2010年の完成を目指している。

2009年8月,PLN(注6)のモクタール総裁は,この第1次10,000MWクラッシュ・プログラムに続く第2次10,000MW開発プログラム(注14)について会見を行った。第1次10,000MWクラッシュ・プログラムが石炭火力中心であったのに対し,第2次10,000MW開発プログラム(注14)では,地熱と水力を多く取り込み,12%が水力,48%が地熱,14%がガス火力,26%が石炭火力で,2012年の完成を目指す。

PLN(注6)は,第2次10,000MW開発プログラム(注14)の一環として,2014年までに,6,415MWを新規開発する予定で,このために,76億ドルが必要とされている。この資金は,ローンと債権の発行の両面から調達される。残りの,4,262MWは民間開発,IPP方式によっての開発が予定されている。この10,000MWのうち,地熱発電が3,583MW,石炭火力が4,294MWを占めている。

なお,第1次10,000MWの送配電網整備のため,PLN(注6)は,2010年1月13日にも,1.5兆ルピア,約159百万ドル相当,の債券を発行する予定にしており,IDX(注9)に提示される。これは,1兆ルピアの通常債券と5,000億ルピアのイスラム債券(注10)の2本立てである。一般債券は猶予期間7年ものと10年ものがある。

2009年のPLNは,原油価格の安定とガソリン燃料から石炭やガスへ転換したことにより,2001年以来初めて純益,8.1兆ルピア,約954百万ドル相当,を出すことになりそうだ。これは,昨年,2008年の原油高騰の煽りで上半期に出した12.3兆ルピアの赤字から見ると,劇的な変化だ。昨年は,ガソリンが燃料費の83%を占めていたのである。今年はこれが60%に減っていて,ガス,地熱,水力が代替している。

今年,2009年の状況では,11月時点で7兆ルピアの純益が予想されている。今年は,燃料費が急激に落ちており,それは,原油価格の低迷と安価な燃料への転換が進んで,キャッシュフローの改善が進んだことによる。

(注)G (1) 091211G Indonesia, thejakartaglobe,(2) title: PLN Needs at Least $7.6b to Finance Second Phase of ‘Fast-Track’ Program,(3) http://thejakartaglobe.com/business/pln-needs-at-least-76b-to-finance-second-phase-of-fast-track-program/346697,(4) December 10, 2009
Aditya Wikrama,(5) photo source: Workers at a PLN power facility in North Jakarta. (JG Photo),(6) PT Perusahaan Listrik Negara,PLN,(7) Bambang Praptono, director of planning and technology,(8) PLN vice president Rudiantara,(9) Indonesia Stock Exchange (IDX),(10) shariah bonds,(11) PT Danareksa Sekuritas, PT Mandiri Sekuritas and PT Bahana Securities,(12) PT Pefindo,(13) Budi Susanto, an analyst at PT Danareksa Sekuritas,(14) second crash program,(15)

今日の参考資料

●091211G Indonesia, thejakartaglobe
インドネシアのPLNの第2次クラッシュプログラムには76億ドルが必要
PLN Needs at Least $7.6b to Finance Second Phase of ‘Fast-Track’ Program
http://my.reset.jp/adachihayao/index091211G.htm

http://thejakartaglobe.com/business/pln-needs-at-least-76b-to-finance-second-phase-of-fast-track-program/346697

最近の関連資料

●091206D Indonesia, antara
インドネシアの電力需給逼迫で国会が対策を要請
power shortage feared to affect industries by Andi Abdussalam
http://my.reset.jp/adachihayao/index091206D.htm
○091127G Indonesia, bernama
インドネシアのジャワバリ系統拡充のためADBが1億ドル
ADB Allocates US$100 Million Loan To Fix Java-Bali Power Grid
http://www.bernama.com/bernama/v5/newsworld.php?id=458227
○091117E Indonesia, reuters
インドネシアは地熱発電を開発するためには深林保護規制を緩める必要がある
Indonesia forestry laws curbing geothermal-industry
http://www.reuters.com/article/rbssEnergyNews/idUSJAK11380920091116
○091022J Indonesia, forbes
インドネシアの1000MWアッパーチソカン揚水に世界銀行が750百万ドル支援
Indonesia to borrow $750 mln from World Bank for power plant
http://www.forbes.com/feeds/afx/2009/10/21/afx7024820.html
●090822A Indonesia, energy-business-review
インドネシアのPLNは第2次10,000MW開発プログラムを発進
PT PLN Plans Second 10,000MW Power Program In Indonesia
http://my.reset.jp/adachihayao/index090822A.htm


2009年12月10日 ー 温暖化対策で原子力発電は重要な役割を果たす ー

民主党の小沢さんが600人を引き連れて羽田を発ち,北京に向かった。湖錦濤主席とも会って,また600人の中に湖錦濤主席を入れた写真を撮ろうと言うわけである。昨年も同じようなミッションが出て,写真を撮るときに小沢さんが,このようなところに主席に入って頂いて恐縮します,と卑屈ともとれる姿勢を見せたことが,残像として残っている,余り見たくない光景である。

鳩山首相はインドネシアのバリにとんで,暖かい雰囲気,と喜びを表現しているが,それは確かに,冬の北京よりはバリの方が暖かくてよいだろう。小沢さんがこれから湖錦濤主席と会って写真撮影をお願いする,と言うときに,バリの民主主義フォーラムの演説で,強い調子で中国の民主化を促し,人権の改善を要請した。タイミングについては,両者とも余り人のことは考えていないようだ。

さて,今日の記事は,原子力の言葉に釣られてIAEAの宣伝記事みたいなものを読んでしまったが,時間があるならば,中国がCDMを壊している,と言う記事を取り上げたかった。COP15では,中国は強く京都議定書の延長を主張しているが,それは,京都議定書が先進国だけの規制であり,先進国がそれを遵守するかどうか分からない状況の上に,京都議定書が盛り込んだCDMが,中国にとって極めて有利だからだ。

2009年2月までの国連の集計では,中国政府が承認したCDMプロジェクトは,実に1,882で,そのうち,783プロジェクトが水力ダム,318が風力発電である。米国の大学が,この殆どは開発計画のラインに乗ったもので,CDMであるがゆえに追加されたプロジェクトではない,として,CDMの考え方,特に追加性について審査が曖昧で,CDMのスキームそのものを中国が壊している,と批判している。

この,CDMのスキームを保持したい,という考え方は,CDMを金融の世界のデリバティブの中へ取り込みたい,という一部の環境金融専門家の意図が強く働いていて,私は賛成できない。デリバティブ専門家は,原子力や大規模水力が入ってくれば,金融商品としての価値がなくなることを懸念しており,追加性も,それと同じセンスだ。追加性などと言うものは曖昧で,温暖化ガスを出さないものはすべて対象とするべきだ。

中国がCDMスキームによって一人で利を稼いでいる,と言うけれども,元々,230億トンのうちの60億トンを排出している中国が,CDMのお金を持って行くのは当然であり,それに異議を差し挟むのは,地球温暖化抑制という本来の目的を忘れていることになる。しかし,COP15の中国や途上国の姿勢は強硬であり,デンマーク政府の原稿が漏れたりして,容易にまとまりそうにない。


Today's subject

●091210A Power, business.rediff
COP15で温暖化対策で原子力の貢献を重要とする案が策定中
Climate meet: Nuclear energy becomes pivotal
http://my.reset.jp/adachihayao/index091210A.htm

http://business.rediff.com/report/2009/dec/09/copenhagen-nuclear-energy-turns-pivotal.htmMain contents


Other world energy news today

○091210B India, steelguru
インドのHP州でJSWが240MWのクッテール水力を推進中
JSW Energy to commission hydel project in Himachal by 2015
http://steelguru.com/news/index/2009/12/09/MTI0MDQ0/JSW_Energy_to_commission_hydel_project_in_Himachal_by_2015.html
○091210B Georgia, pepei.pennnet
グルジアで韓国電力がリオニ川で3水力合計450MW10億ドル建設へ
Korea's KEPCO signs MoU to build $1bn hydropower plants in Georgia
http://pepei.pennnet.com/Articles/Article_Display.cfm?Section=ARTCL&SubSection=Display&PUBLICATION_ID=6&ARTICLE_ID=371633
○091210D China, theepochtimes
中国のプロジェクトによってCDMが台無しにされている
Carbon-Trading Scheme Undermined by Chinese Projects
http://www.theepochtimes.com/n2/content/view/26215/


Japanese energy news today

○同行600人,小沢訪中団が羽田を出発,胡主席と会談へ
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091210AT3S1000B10122009.html
○先進国と途上国,入り口で対立,COP15,議論深まらず
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20091210AT3S0901H09122009.html
○鳩山首相,中国の民主化促す,バリの国際会議で演説
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20091210k0000e010059000c.html
○COP15,デンマークの政治合意案に途上国が反発
http://www.cnn.co.jp/world/CNN200912100003.html
○COP15,米「最貧国を支援」,中国には分配せず
http://mainichi.jp/select/world/news/20091210k0000e040072000c.html
○インドネシアに円借款374億円,正式表明
http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20091210-OYT1T00694.htm
○パプアニューギニアのLNG開発で合意=米エクソンモービル
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2009121000422


Main contents

●COP15で温暖化対策で原子力の貢献を重要とする案が策定中

Proposals are being worked upon at the Copenhagen summit to cut the greenhouse gas emissions in the atmosphere, prominent among which is the use of nuclear energy. A broad scientific consensus predicts that climate change will worsen dramatically when the concentration of greenhouse gases (GHG) in the atmosphere rises above 450 parts per million.

2009年12月7日から始まって18日に閉会するコペンハーゲンに於けるCOP15で,原子力発電がどの様な評価を受けるのか,関心を持って見つめられている。記事によると,現在議論が重ねられている温暖化対策の中で,重要なものは原子力エネルギーの使用の問題である。科学的根拠に基づく気候変動は、温室効果ガスが,450ppm(注7)を越えると,劇的に悪化することが知られている。

この影響は,適切な技術的処置が伴えば減らすことが可能だ。例えば,発電は温室効果ガスの3分に1を放出していると見なされている。しかしこの意味から,原子力の利用は非常に有力な手段だ。原子力技術を利用して過去の気象現象を再現することによって,将来への開発の効果を推定することが出来る。IAEA(注8)では,原子力技術やアイソトープを適用して,大洋の温度変化,塩分変化,潮流変化,気象変化,なども研究中だ。

原子力エネルギーは殆ど炭酸ガスを出さないが,現在世界の電力の16%が原子力で賄われている。既に気候変動への影響を減ずる役目を果たしており,過去半世紀の間,水力発電と共に,炭素排出の抑制に貢献してきた。今日,原子力発電所は,年20億トンの炭酸ガス排出を抑制している。原子力発電所の全耐用年数間に換算しても,その炭酸ガス排出量は,風力や水力と同じで,バイオマスや太陽光より少ない。

また,発電原価に於いても同じか非常に安価である。IAEA(注8)は,メンバー国のエネルギーや環境分析,エネルギーの戦略計画などの支援を行っている。この支援には,エネルギー及び電力需給の調査計画のためのツールの提供や訓練を行っており,温暖化対策の経済分析なども支援している。農業分野の温暖化ガスは,炭酸ガスの他に酸化窒素も含まれるが,これらへの評価についても活動を行っている。

(注)A (1) 091210A Power, business.rediff,(2) title: Climate meet: Nuclear energy becomes pivotal,(3) http://business.rediff.com/report/2009/dec/09/copenhagen-nuclear-energy-turns-pivotal.htm,(4) December 09, 2009 18:00 IST,(5) Copenhagen summit,(6) greenhouse gases (GHG),(7) 450 parts per million,(8) IAEA (International Atomic Energy Agency),(9) world nuclear map, map source: http://incontiguousbrick.files.wordpress.com/2007/08/world_map.png,(10) history, picture source: http://www.globalwarmingart.com/wiki/File:Nuclear_Power_History_png,(11) nuclear power station, photo source: http://www.abc.net.au/unleashed/images/NuclearPower_Getty_400.jpg,(12) europe, map source: http://www.europemapofeurope.net/europe-map-of-europe-nuclear-power-reactors-stefan2904-map.jpg,(13)

今日の参考資料

●091210A Power, business.rediff
COP15で温暖化対策で原子力の貢献を重要とする案が策定中
Climate meet: Nuclear energy becomes pivotal
http://my.reset.jp/adachihayao/index091210A.htm

http://business.rediff.com/report/2009/dec/09/copenhagen-nuclear-energy-turns-pivotal.htm


2009年12月9日 ー パプアの150億ドルのガスプロジェクト ー


正午のテレビニュースで,COP15の中国代表が記者会見し,先進国の対応に極めて不満,とし,米国の削減目標は小さくて話にならない,日本の提案した目標は明らかに不可能,と断じた。実際日本人も,25%削減は不可能,と考えているだろう。国債残高600兆円とか,2020年に温暖化ガス25%削減とか言うのは,全く短期的な施政者の政策の犠牲で,これ以上恥ずかしくてついていけないですね。

全く違った考え方を入れないと日本は矛盾だらけで,中国政府からも相手にされなくなりそう。国家予算は30兆円,残りの60兆円は国家でなく誰か第3の組織が実施する,国内の借金だから,鳩山さんのお母さんのお金と一緒で,贈与税みたいなものを払えば,何とかなるのではないか,とか少し発想を変えた方がよいと思う,そうしなければ,10年後ぐらいには,理屈では,日本人全員借金で自殺しなければならない,でもそうではなかろう。

温暖化ガス削減も,25%削減は不可能でも,とにかく火力を原子力発電所に変えていけば出来るはずだから,沖縄に原子力発電所を全部もって貰う代わりに,関西空港と四国北岸が,すべての軍事基地を引き受ける,日本の自衛隊も,全部瀬戸内海に移動して,一大要塞を造る。その昔,呉軍港や呉鎮守府も江ノ島もあったわけだから,不可能でない。どうせ軍事力がいるならば,そうすればよい,橋本知事はその気になっているし。

今日のニュースは,新聞記者がすべてコペンハーゲンに行ってしまっているのか,温暖化一色で,エネルギー開発の記事がない。その中で珠玉の記事を見つけてきた。東シナ海,南シナ海,南太平洋,すべての地域で天然ガス埋蔵のオンパレードだ。日中の東シナ海ガス田問題,中国石油の南シナ海,珠江河口の大規模深海の天然ガス包蔵発見,フィリッピンの南,スル海でのエクソンモビルの挑戦。

そして,極めて大きなニュースは,あの悪名高いパプアニューギニアでの,エクソンモビルの150億ドル天然ガス田開発構想だ。懐かしい名前が出てくる,ポートモレスビー,ブーゲンビル島など。70年前には,そこを舞台に,日本空軍と米空軍が死闘を演じていたところで,これから米国のエクソンモビルと日本の新日本石油が協力して,アジア最大規模の天然ガス基地を,2013年には運転に持ち込みたいとしている。

パプアニューギニアについては,記事は首都ポートモレスビーを中心に,ひどいことが書いてある,ナイジェリアのラゴス,バングラデシュのダッカに匹敵する世界最貧困のインフラで,ナイジェリア,インドネシア,ジンバブエに比肩する汚職大国であると。首都が何度も強盗ギャング団に襲われている。女性はすべて暴行される,と言われている。JICA事務所もあるが,大変だったらしい,JICA最強の武力派が派遣されていた。

しかし,エクソンモビルは,このような最悪の環境の中で今までも資源開発を続けてきたし,このエクソンに協力するオーストラリアの企業は,これらの土地に習熟しているから大丈夫だろう,と書かれている。数百種類の部族がいて,800以上の言語があり,その人々と土地の交渉をする必要がある。LNG基地は,あの山本元帥が亡くなったブーゲンビル島になると言う。

このように見てくると,太平洋至る所,天然ガスがでるから,人類はまずエネルギーに困ることはなかろう。終局のエネルギー源を必要とする航空機でも,この天然ガスで跳び続けることが可能だろう,後は,温暖化ガス問題が本当かどうか見極めて,航空機以外は原子力と水力で生き続ければよいことになる。その前に日本人が借金で滅びてしまうことへの手だてが必要だ。


Today's subject

●091209A Pacific, online.wsj
パプアニューギニアの150億ドルのエクソンプロジェクトで盛り上がる
Exxon Papua New Guinea Project Highlights Appetite for Risk

http://my.reset.jp/adachihayao/index091209A.htm
http://online.wsj.com/article/SB10001424052748704825504574583651188006502.html


Other world energy news today

○091209B Philippines, Manila Bulletin
フィリッピン南部沖スル海でのエクソンの第2井にガス発見の希望
ExxonMobil prepares for 2nd well drilling at Sulu Sea prospect
http://www.mb.com.ph/articles/233061/exxonmobil-prepares-2nd-well-drilling-sulu-sea-prospect
○091209C China, tradingmarkets
中国のCNOOCが南シナ海東部で大規模な深海天然ガス田を発見
CNOOC Ltd. Announces Another Significant Deepwater Gas Discovery in South China Sea
http://www.tradingmarkets.com/.site/news/Stock%20News/2710456/


Japanese energy news today

○小沢氏,10日から中国訪問,議員ゾロゾロ140人同行
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20091209/plt0912091209002-n2.htm
○パキスタンのテロ続発,50人死亡,報復相次ぐ
http://www.nikkei.co.jp/kaigai/asia/20091208D2M0801K08.html
○温暖化ガス,2050年までに世界で半減,1990比,政治合意案が判明
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20091209AT3S0804008122009.html
○温暖化ガス削減,日本の負担突出,RITEが試算
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20091209AT2C0801708122009.html
○国連事務総長,COP15,「先進国は野心的な削減目標設定を」
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20091209AT2C0801708122009.html
○温暖化データに「トリック」,?,研究者メール暴露
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20091209-OYT1T00522.htm
○白樺「開発ならモノを言う」と官房長官,駐日中国大使には言わず
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091209/plc0912091330010-n1.htm


Main contents

●パプアニューギニアの150億ドルのエクソンプロジェクトで盛り上がる

A decision by Exxon Mobil Corp. and several other companies to proceed with a US$15 billion natural-gas project in Papua New Guinea underscores the energy sector's rising tolerance for risk as demand recovers in Asia. Exxon Mobil said Tuesday it had approved the project, the largest-ever foreign investment in Papua New Guinea, pending finalization of financing and sales agreements to gas buyers. The company said those terms would likely be wrapped up by early next year.

インドネシアのイリヤンジャヤから更に東方,パプアニューギニア(注7)まで,エネルギー資源探査の手が伸びてきた。パプアニューギニア(注7)は,国土面積46万2840平方km,人口673万人,GDP132億ドルである。アジアに於ける需要の急激な回復で,エクソンモビル(注6)やその他の企業の,150億ドル規模天然ガス事業を進めるとの決意が,考えられる危険を越えて,推進に向かっている。

エクソンモビル(注6)は,火曜日,2009年12月8日,資金調達や購買先の決定に先立って,この未曾有の大規模プロジェクト,パプアニューギニア(注7)の天然ガス事業に踏み切る,と発表した。懸案事項の資金や売却先については,来年,2010年早々にもまとめ上げるという。この事業は,ジャングルと暴力と汚職にまみれた貧困極まる南太平洋の国を,世界の最新のエネルギー産出国に変革する可能性を持っている。

事業費から見て,パプアニューギニア(注7)のGDPを倍増する可能性を持つ。2013年または2014年から開始されるガス輸出は,この国の輸出額を今の3倍に引き上げる。また,埋もれている鉱業資源の開発にも火がつくだろう。しかしまた,PGN(注7)をよく知る人は,この国でのビジネスに警告を発している。昔はオーストラリアの植民地であって,外国援助に頼っているこの国は,無法地帯だという。

ラスコル(注8)と呼ばれる有名な強盗ギャング団は,周期的に首都ポートモレスビー(注9)を,鉈などの武器を持って襲撃している。国際機関の評価では,ナイジェリアのラゴスや,バングラデシュのダッカよりも,安定,インフラ,その他の指標で,最悪とされており,ナイジェリア,インドネシア,ジンバブエより更に悪い汚職国だ,との評価である。首都ポートモレスビー(注9)の外は,最低のインフラ設備である。

数百の部族と800種類以上の言語が飛び交い,企業がことをなすときは,その様な土地所有者と交渉する必要に迫られる。一旦合意しても,後でひっくり返されるし,ブーゲンビル島(注10)では,武器を持った賊に襲われて,1989年に銅鉱山を閉鎖している。しかし,エクソンモビル(注6)は,このような環境での経験が豊富であるし,パートナーのオーストラリアのオイルサーチ(注12)は,PGN(注7)での経験が豊富である。

他の共同事業者は,オーストラリアのサントス(注13),新日本石油(注14),それにPGN政府である。エクソン(注6)が資本の33%で,50億ドル以上の出資になる。オイルサーチ(注12)が29%,PGN政府が17%である。PGN(注7)は,オーストラリア周辺では貴重なガス包蔵地域である。IEAの予測でも,中国とインドの存在で,アジアのガス需要は,2030年まで年率3.8%で伸びて行く,とされている。

最近のエクソン(注6)の最近の実績を見ても,中国のシノペック(注15)に対して年間2百万トン,東京電力(注16)と年180万トンの取引をまとめ上げており,更に年60万トンの商談が進んでいるという。エクソン(注6)も困難な事業であると認識している。ガス田は遠く離れており,径81cmのパイプライン310kmを標高200mの沿岸まで引かねばならず,また,輸出ターミナルまで,400kmの運搬距離がある。
.
また地域は地震も多く,世界でも最大の多雨地帯である。エクソン(注6)によると,PGN(注7)にとって長期に亘る安定をもたらし,医療や教育への投資も増大する,最近は比較的安定していて,政府も法制度や組織の強化に乗り出している。PGN政府のコメントはとれていないが,エクソン(注6)によると,ソマール首相は事業を歓迎しており,PGNの経済の発展にとって有効,としているという。

(注)A (1) 091209A Pacific, online.wsj,(2) title: Exxon Papua New Guinea Project Highlights Appetite for Risk,(3) http://online.wsj.com/article/SB10001424052748704825504574583651188006502.html,(4) DECEMBER 8, 2009,By PATRICK BARTA And ROSS KELLY,(5) phot o source: Reuters,A production facility located about 280 miles northwest of Port Moresby,. U.S. energy firm ExxonMobil Corp and partners on December 8, 2009 gave final approval to a $15 billion liquefied natural gas project in Papua New Guinea. The facility will supply gas to the project.,(6) SYDNEY,(6) Exxon Mobil Corp.,(7) Papua New Guinea,(8) raskols,(9) Port Moresby,(10) Bougainville,(11) Jenny Hayward-Jones, an expert on Papua New Guinea at the Lowy Institute, a Sydney think tank,(12) Australia's Oil Search Ltd,(13) Santos Ltd. of Australia,(14) Nippon Oil Corp.,(15) China Petroleum & Chemical Corp.,(16) Tokyo Electric Power Co.,(17) Prime Minister Michael Somare,(18) Port Moresby downtown, photo source: http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/6a/Port_Moresby_Town2_Mschlauch.jpg,(19) bougainville in war time,photo source: http://www.fsmm.org/images/bougainville.jpg,(20) Francis Ona, leader of the Bougainville Revolutionary Army, with his troops. Mr Ona's death has helped spark renewed interest in the island's copper and gold mine. Photo: Ben Bohane, photo source: http://www.theage.com.au/news/business/bougainville-coppers-mine-regains-shine/2005/07/26/1122143842431.html

今日の参考資料

●091209A Pacific, online.wsj
パプアニューギニアの150億ドルのエクソンプロジェクトで盛り上がる
Exxon Papua New Guinea Project Highlights Appetite for Risk

http://my.reset.jp/adachihayao/index091209A.htm
http://online.wsj.com/article/SB10001424052748704825504574583651188006502.html

最近の関連資料

○091207E Indonesia, thejakartaglobe
インドネシアのPLNのガス燃料は2010年に不足の見込み
Indonesia's PLN Still Looking For Next Year’s Gas
http://thejakartaglobe.com/home/indonesias-pln-still-looking-for-next-years-gas/345888
●091202G Indonesia, upstreamonline
インドネシアのドンギ-スロノLNGで大統領が輸出について判断すると
Yudhoyono calling Senoro shots
http://my.reset.jp/adachihayao/index091202G.htm
●091127E Indonesia, srilankaguardian
インドネシアのLNG基地問題はリビヤの介入で日本が失う可能性
Libya wins, Japan maybe loses, Indonesia in-between
http://my.reset.jp/adachihayao/index091127E.htm
●091106D Indonesia, en.vivanews
インドネシア政府は国際石油開発帝石提案の海上LNGプラントを採用へ
Inpex to Build Floating LNG Plant
http://my.reset.jp/adachihayao/index091106D.htm
○091014K Indonesia, upstreamonline
インドネシアは東部のアバディ・ガス田で海上LNG基地の他島嶼利用検討
Jakarta mulls onshore options for Abadi
http://www.upstreamonline.com/live/article195709.ece


2009年12月8日 ー ミャンマーのアラカンで3水力が進行中 ー

日本工営が,戦後賠償で当時ビルマのバルーチャン水力発電所を建設したことは,戦後最初の海外協力プロジェクトとして有名である。それが1954年,昭和29年の話であるが,それより少し前に,1952年,日本人技術者が,当時ビルマの西部,カランダン川に足を踏み入れている。この事件については,一度,2009年4月にも取り上げているが,今日の記事でも再び話題になっている。

場所を地図上で正確に押さえられないが,港町シットウエイから北に80km当たりの辺に,ブティタウンと言う町があって,その町から南西に約30km,と書いてあるから,カランダン川の比較的下流の部分だから,どうも本流上ではなさそうだ。その滝を利用すると,70MW程度の水力発電が出来ると言うことで,1952年,まだウーヌー首相の時代に開発が意図された。

年代から推して,日本の戦後賠償の案件と関連があるものと思われるが,調べてみてもこの西部アラカン州のことは,少なくともネット上の日本語資料では現れてこない。1954年11月に,時の岡崎外相が当時のラングーンを訪問して,先方の外相と,戦後賠償約750億円の条約に署名している。それが,日本工営が手がけたバルーチャン発電所であろう。

ミャンマー側の英文資料の中には,時のウーヌー首相が,アラカン州の水力開発を意図して,このサイディン滝を利用するべく調査を行った。このときに,日本人技術者が現地に赴いている。推測するところ。賠償のための水力発電所は,今のバルーチャンだけでなく,おそらく当時のビルマ全域の地図を広げながら,検討が行われたことだろう。その時の日本工営久保田社長の姿が目に浮かぶようだ。

この1952年に調査されたサイディン滝の水力地点は,結局は放棄された。理由は,調査に入った日本人技術者が何ものかに殺害されたのが,その理由という。ミャンマーの資料(注9)では,政権に反抗する当時のビルマ共産党ゲリラによって殺害された,とされているが,実際は,軍部のネウイン一派が殺害したのではないか,と疑われている。ネウインは,1960年代初めに,クーデターによって政権を奪っている。

ネウイン政権が成立してからしばらく,日本工営がネウイン新政権から疎んじられた時代があったと聞いているが,果たしてアラカン州で一命を落とした日本人技術者は,日本工営などの戦後賠償プロジェクトに係わった方ではないか,と想像出来る。自分の目で現地で確かめようとしたのだから,少なくとも現地で判断の出来る,熱心で優秀なエンジニアーだったのだろう。少なくとも名前は知りたいものだ。

今日のビルマのゾーウイン電力大臣の演説に出てきたプロジェクトは3つ,タンドウエ地区の111MWのタタイ川水力(注8),ブティダウン地区の76MWサイディン水力(注9),更に将来計画として,ミンビャ及びムラウクウ地区に跨る500MWのレイミョウ川ダム計画(注10)である。111MWのタタイ川水力(注8)は2007年に建設を開始,76MWサイディン水力(注9)は今年,2009年に着工している。

500MWのレイミョウ川ダム計画(注10)は,初期の計画段階である。大臣(注6)によると,アラカン州(注5)の電力需要は30MWなので,ミャンマーの他の地域への供給を睨んでいる。他の意見では,30MWは主要な町への3時間程度の供給で,地方を含めると,200MWが必要だろう,と言っている。このプロジェクトは大規模で,おそらくインドなども入ったものになろうが,中国がパイプラインのために急がしている,と想像できる。


今日の主題

●091208B Myanmar, narinjara
ミャンマー軍事政権がアラカン州で3水力687MW開発へ準備
Burmese Junta Invests $800 Million in Three Hydropower Projects in Arakan
http://my.reset.jp/adachihayao/index091208B.htm

http://www.narinjara.com/details.asp?id=2407


その他の今日の世界のエネルギー関連ニュース

○091208A Myanmar, news.xinhuanet
ミャンマー西部のランキン州で4水力687MW推進へ
Myanmar adds more hydropower plants in western state
<http://news.xinhuanet.com/english/2009-12/07/content_12603866.htm
○091208C China, english.people
中国の三峡水力が完成に向かって送電線含め最終1,863億元の投資
Three Gorges project has had 186.34 bln yuan of dynamic investment
http://english.people.com.cn/90001/90778/90860/6834417.html
○091208D China, chinaknowledge
中国の葛州覇水力企業がマリのタンソンゴ水力開発で618百万元の協定署名
China Gezhouba signs RMB 618-mln agreement
http://www.chinaknowledge.com/Newswires/News_Detail.aspx?type=1&NewsID=29453
○091208E Cambodia, news.xinhuanet
カンボジアのフンセン首相が193MWカムチャイ水力で中国企業を賞賛
Hun Sen praises China for building hydropower plants in Cambodia
http://news.xinhuanet.com/english/2009-12/07/content_12606903.htm


今日の日本語エネルギー関連ニュース

○温暖化防止へCOP15が開幕,政治合意が焦点
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20091208AT3S0701O07122009.html
○中国,来年9.1%成長予測
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/mnews/20091208-OYT8T00432.htm
○インドとロシア,原子力協力,全体で20基増設へ,武器取引で合意
http://www.afpbb.com/article/politics/2672412/5009169
○EU,排出量の削減目標引き上げ見送りも,米中に圧力−COP15
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920012&sid=aK63WZ2u3GPw


本文

●ミャンマー軍事政権がアラカン州で3水力687MW開発へ準備

The Burmese military government has invested $800 million in three hydropower projects in Arakan State, and the projects began in 2007, Power No. 1 Minister Colonel Zaw Min was quoted as saying in a local journal. Colonel Zaw Min made the statement while attending as a chief guest the opening ceremony of the railway route between Pakkhaku and Kyunt Chaung in Burma proper.

ミャンマーのゾーウイン電力第1大臣(注6)が,西部のアラカン州(注5)で,3つの水力開発のため,8億ドルを投資している,と発表した。鉄道の開通式(注7)に主賓として出席した席で発表が行われた。それらのプロジェクトは,タンドウエ地区の111MWのタタイ川水力(注8),ブティダウン地区の76MWサイディン水力(注9),更に将来計画として,ミンビャ及びムラウクウ地区に跨る500MWのレイミョウ川ダム計画(注10)である。

111MWのタタイ川水力(注8)は2007年に建設を開始,76MWサイディン水力(注9)は今年,2009年に着工している。500MWのレイミョウ川ダム計画(注10)は,初期の計画段階である。大臣(注6)によると,アラカン州(注5)の電力需要は30MWなので,ミャンマーの他の地域への供給を睨んでいる。他の意見では,30MWは主要な町への3時間程度の供給で,地方を含めると,200MWが必要だろう,と言っている。

バングラデシュのコックスバザール(注10)では,45〜50MWであり,アラカン(注5)全土では200MW程度だろうと見られている。アラカン(注5)の人々は,果たして自分たちに電力が回ってくるのかどうか,懸念しているようだ。ミャンマー全体では,2009年5月に,北部シャン州の600MWシュエリ第1水力(注11)が完成,790MWの国内最大のイエイワ水力(注12)は,間もなく完成する予定である。

他の資料で見ると,111MWのタタイ川水力(注8)は,レイムロ川(注)で,インドのBHELが建設しているとの情報だが,BHELはまだ工事を行っていないと言っている。ダムの規模は,高さ80m,長さ40m,発生電力量は,394GWhである。送電線も含めて60百万ドルだが,インドの輸出入銀行の借款となっている。殆どの電力が,シュエガスなどの回されるとの推測である。2010年にも完成の見込みである。

76MWサイディン水力(注9)は,現地企業と思われるシュエタウン開発会社によって行われている。1952年に当時のウヌ首相の下で開発が始まったが,日本人技術者がネウイン一派に殺害されて中断した,とされている。現在,中国によって資金的に支えられていると推定されている。電力は,軍事施設かシュエガス関連と考えられている。2009年3月に着工しているが,2014年の竣工と見られている。

500MWのレイミョウ川ダム計画(注10)は,バングラデシュからも期待を持って見守られている。2007年7月に,両国の間で覚書が締結されている。シュエタウン会社が扱っているが,資金調達については明かでなく,バングラデシュのみならず,インド,中国も注目しているはずだ。なお,現時点に於けるミャンマーの電力設備は,1,684MWで,2008〜2009年度の発電総量は,66.2億KWhである。

(注)B (1) 091208B Myanmar, narinjara,(2) title: Burmese Junta Invests $800 Million in Three Hydropower Projects in Arakan,(3)
http://www.narinjara.com/details.asp?id=2407,(4) 12/6/2009,Sittwe,(5) Arakan State,(6) Power No. 1 Minister Colonel Zaw Min,(7) railway route between Pakkhaku and Kyunt Chaung in Burma proper,(8) 111MW Tha Htay Chaung in Thandwe Township,(9) 76MW Sai Din in Buthidaung Township,(10) 500MW Lay Myo River in Myin Bya and Mrauk U Township,(10) Cox's Bazar, Bangladesh,(11) 600MW Shweli-1, in the northern part of Shan state,(12) 790MW Yeywa, in Mandalay division,(13) Mrauk U town, photo source: http://en.wikipedia.org/wiki/File:MysticalMraukU.jpg,(14) Laymro river, photo source: http://www.arakanrivers.net/?page_id=114,(15) Arakan map, map source: http://kyaukphru.blogspot.com/2009/06/rakhine-its-environs.html,(16) Sai Din waterfall,photo source: http://www.narinjara.com/images/SaiDin-waterfall120.gif,(17)

今日の参考資料

●091208B Myanmar, narinjara
ミャンマー軍事政権がアラカン州で3水力687MW開発へ準備
Burmese Junta Invests $800 Million in Three Hydropower Projects in Arakan
http://my.reset.jp/adachihayao/index091208B.htm

http://www.narinjara.com/details.asp?id=2407

最近の関連資料

○091208A Myanmar, news.xinhuanet
ミャンマー西部のランキン州で4水力687MW推進へ
Myanmar adds more hydropower plants in western state
<http://news.xinhuanet.com/english/2009-12/07/content_12603866.htm
●091123F Myanmar, news.xinhuanet
ミャンマーの最大規模790MWのイエイワ水力が試験運転へ
Myanmar biggest hydropower plant to be put on test run
http://my.reset.jp/adachihayao/index091123F.htm
●090707A Myanmar, www.dvb.no
ミャンマーのアラカンで水力のために6村落移住へ
Six villages relocated for Arakan hydropower plant
http://my.reset.jp/adachihayao/index090707A.htm
●090624C Myanmar,irrawaddy
ミャンマーの水力をバングラデシュに輸入する計画で協議
Bangladesh, Burma Firm in Electricity Power Station Talks
http://my.reset.jp/adachihayao/index090624C.htm
●090404A Myanmar, narinjara
ミャンマーのアラカンでサイディン水力着工
Sai Din Hydropower Project Resumes
http://my.reset.jp/adachihayao/index090404A.htm


2009年12月7日 ー インドの今後はクリーン・コール技術にかかっている ー

コペンハーゲンに於けるCOP15の開幕が数時間後に迫って,ニュースが飛び交い,エネルギー開発はしばらくおやすみ,みたいなメディアの雰囲気である。日経の社説が,低炭素型社会の実現は地域モデルから出発すべき,と論を張っているが,その様な論点ではないと私は思う。地球温暖化に挑むのに,地域からとか,人々の生活の中から,などというのは,太平洋戦争の竹槍の論と同じレベルの精神論のような気がする。

また,世界の森林減少による温暖化ガス増大の影響は20%に達する,と書かれている。230億トンに対す20%とするならば,46億トンであり,中国の60億トン,米国の70億トンに肩を並べる量で,それがもし,ブラジルとインドネシアで相当の比率を占めるならば,この二つの国の森林対策というのは,非常に大きな比重を占める。熱帯林保護による排出削減に貢献した分を排出枠として認める可能性,と報じられている。

EUの温暖化ガス削減への取り組みは,インパクトが大きいけれども,私は,ドイツが原子力発電所廃止を決定しながら,10年経たずに方針転換をしたのを見ていると,ヨーロッパは,何かこの面では一時の流行に流されて走る易い性格を持っているのではないか,と思えてくる。そんなに簡単に原子力を見直すというのは,理解できない。その点では日本は,原子力開発重視の政策を続けていることに,誇りを持ってよいのではないか。

中国の石炭需要の伸びが予想されているが,2010年からの需要の総量は,29億3,500万トン,30億7,700万トン,32億6,600万トンと,もの凄い勢いで伸びて行く予想である。インドネシアの輸出量が,1億5,000万トンとか言うオーダーだから,中国は自国での現在の生産能力25億トンを,大幅に伸ばしてくれなくれば,世界の石炭市場を破壊することになる。炭坑事故で,中国の伸びは限界であり,大問題だ。

インドの石炭が論じられている。温暖化ガスのGDP当たりで2005年に対する2020年比が,20〜24%減,と打ち出したが,石炭から離れることは出来ない,インドのエネルギー問題は,今後の焦点は,クリーン・コール・テクノロジーと超臨界機器による石炭火力の効率の改善などの問題である,としている。太陽光20,000MWの開発目標もあるが,価格の問題があり,原子力は時間との戦いになる,という。まさしくその通りだろう。

インドの石炭総量を振り返っておく。世界の石炭推定埋蔵量は約1兆トン,インドの石炭の推定埋蔵量は,2,672億トン,このうち発電炭は2,338億トン,確認埋蔵量は,1,058億トン,このうち発電炭は883億トンとされている。生産量は,2007〜2008年生産量,4億5,708万トン,2008〜2009年4億9,295万トンである。中国の生産量が大凡25億トンで,インドネシアが輸入制限の上限,としていたのが,年1億5.000万トンである。


今日の主題

●091207D India, uk.reuters
インドでの石炭は環境は問題でも経済成長の原動力である
Coal throbs at the heart of India growth engine
http://my.reset.jp/adachihayao/index091207D.htm

http://uk.reuters.com/article/idUKTRE5B601520091207


その他の今日の世界のエネルギー関連ニュース

○091207A Philippines, philstar
フィリッピンのNPCが小規模事業運営のための40億ペソの融資機関選定中
Napocor set to pick financing firm to handle P4-billion bridge loan
http://www.philstar.com/Article.aspx?articleId=530007&publicationSubCategoryId=66
○091207B Philippines, business.inquirer
フィリッピンにクリーン基金CTFから250百万ドルで更に27.5億ドルに発展の期待
Concessional loan seen to induce $2.75B in investments
http://business.inquirer.net/money/topstories/view/20091206-240545/Concessional-loan-seen-to-induce-275B-in-investments
○091207C Philippines, philstar
フィリッピンの発電企業アボイテスがビサヤス系統のWESM創設を視野
Aboitiz sees need for WESM in Visayas
http://www.philstar.com/Article.aspx?articleId=530012&publicationSubCategoryId=66
○091207E Indonesia, thejakartaglobe
インドネシアのPLNのガス燃料は2010年に不足の見込み
Indonesia's PLN Still Looking For Next Year’s Gas
http://thejakartaglobe.com/home/indonesias-pln-still-looking-for-next-years-gas/345888
○091207F China, chinadaily
中国の2050年の目標はエネルギーの3分の一が再生可能エネルギー
2050 energy plan revealed
http://www.chinadaily.com.cn/bw/2009-12/07/content_9127229.htm


今日の日本語エネルギー関連ニュース

○日本・アラブ経済フォーラムを設立 エネルギーなどで官民協力
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20091207AT3S0501306122009.html
○森林減少防止策も焦点に,COP15,排出枠になる可能性
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091207AT2G0600206122009.html
○EU,発電量3分の2を低炭素型に,2020年代初めメドに切り替え
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091207AT2M0304906122009.html
○温暖化対策で途上国支援年100億ドル,COP15,7日開幕
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091207AT2G0600506122009.html
○日経社説,25%削減いかに実現,低炭素社会へ地域からモデルを作ろう
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/index20091206AS1K0400306122009.html
○12月22日のOPEC総会は生産目標据え置きへ,サウジ石油相
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-12798120091207
○COP15,コペンハーゲンで12月7日夕に開幕
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20091207k0000e040013000c.html
○中国海洋石油,南シナ海での生産量2015年までに倍増の公算−需要増で
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920008&sid=a93COy57qrhc


本文

●インドでの石炭は環境は問題でも経済成長の原動力である

Although India has announced a new climate plan which identifies renewable energy such as solar power as key elements, coal remains the backbone of energy supply in a country where almost half the 1.1 billion population still has no electricity. "Coal-fired power will stay for the next 20-25 years at least," said R.D. Sonkar, chief engineer at one of Korba's many thermal power stations.

インドは,温暖化ガス排出削減について,中国に倣い,GDP当たりの排出量削減目標を,2020年に20〜25%,と発表した。インドと石炭の関係について,ロイターが地元インドの声を伝えている。インド東部の石炭の町,コルバ(注4)から伝えたものである。煙と埃に汚れながら,石炭から生まれる電力をインド西部の工業地帯に送っている。気候変動対策で太陽光を前面に出しているが,依然,インドの11億の民を養うのは石炭だ。

コルバ(注4)で石炭火力を動かしている所長は,この先,少なくとも20年から25年は,石炭主体は変わらないだろう,と見ている。それは,太陽光や風力の電気が余りにも高いからだと。COP15の主要テーマーの一つは,インドのような途上国が,化石燃料の被害を抑えながら如何に取り組んでいくかにある。インドは世界第4位の温暖化ガス排出国だが,一人当たりの排出量は低く,今後,汚染と如何に戦って行くかが問題である。

インドなどの新興国は,産業革命以来の先進国の温暖化ガス排出の責任を問い,先進国による大きな削減を求めている。途上国には削減義務はなく,先進国こそ削減義務を負うものだ,と主張している。この,2009年12月7〜18日のコペンハーゲンに於けるCOP15では,先進国と途上国のせめぎ合いの中で,どの国が幾ら削減し,どの国が幾ら支払うべきなのか,議論する構えである。

このインドのコルバ(注4)のような炭鉱の町こそが,気候変動が論じられている中で,インドの貧困との闘いを代表している。インド政府の一人(注7)も,クリーン・コールや超臨界機器による効率の改善などの問題はあるとしても,石炭はインドのエネルギーの主題であり続ける,と言っている。二つの側面があって,一つは石炭の供給能力であり,もう一つは人々へ電気を送るための大規模発電所の問題である。

石炭はまさしくインドの電力不足を救うもので,高価な再生可能エネルギーでは救えない膨大な農村の人口を救うことが出来る。世界銀行の資料によると,昨年,2008年のインドのピーク時の電力不足量は16.6%に達し,電力量の不足は,9.9%に達している。インドは世界の石炭埋蔵量の10%を有して,米国,ロシア,中国に続いて第4位だが,主として原料炭だが,今年度は7,000万トンを輸入に頼っている。

2012年3月に完結する第11次五カ年計画では,新たなに78,700MWの電源を追加することになっているが,その大部分は石炭火力で,エネルギーの石炭依存は現時点で60%に達している。風力,太陽光,バイオマスなどの再生可能エネルギーは8.8%を占めることになっており,2022年までには太陽光を20,000MW開発する計画だが,それも今後の資金調達と技術開発に依存するものだ。

米国との原子力協力協定は,インドのクリーン・エネルギーにとって時代を画するものだが,それでも実現までには多くの時間と多額の資金調達が必要である。再生可能エネルギー開発計画に沿って進むとしても,2030年に於ける石炭への依存度は,まだ55%である。石炭に依存することは間違いないが,しかし問題は,クリーン・コール技術の発展にかかっている。

(注)D (1) 091207D India, uk.reuters,(2) title: Coal throbs at the heart of India growth engine,(3) http://uk.reuters.com/article/idUKTRE5B601520091207,(4) Mon Dec 7, 2009 12:15am GMT,By Krittivas Mukherjee,KORBA, India (Reuters), (5) photo,A thin coat of coal dust covers everything from trees to houses in Korba,source: reuters uk,(6) carbon intensity,(7) Sunita Narain, member of the prime minister's council on climate change,(8) Ashok Sharma, climate change expert at Halcrow Consulting India,(9) Nitin Desai, one of the architects of India's climate policy,(10) India coal mine,map source: http://www.mapsofindia.com/maps/india/india-map-coalreserves.jpg,(11) major coal fields, map source: http://www.geni.org/globalenergy/library/national_energy_grid/india/graphics/ind-coal.gif,(12)

今日の参考資料

●091207D India, uk.reuters
インドでの石炭は環境は問題でも経済成長の原動力である
Coal throbs at the heart of India growth engine
http://my.reset.jp/adachihayao/index091207D.htm

http://uk.reuters.com/article/idUKTRE5B601520091207

最近の関連資料

○091204E India, hindustantimes
インドは気候変動で2020年に温暖化ガス25%削減
India to reduce carbon emission by 25% by 2020
http://www.hindustantimes.com/News-Feed/india/India-to-reduce-carbon-emission-by-25-by-2020/Article1-482495.aspx
○091204F India, trak
インドは温暖化ガス削減で中国に倣い今日にも目標発表
India follows China’s footsteps, to announce emission cuts today
http://trak.in/news/india-follows-chinas-footsteps-to-announce-emission-cuts-today/30597/
○091201C India, financialexpress
インドは石炭の需給ギャップを埋めるためNTPCがインドネシアで資産買収
NTPC to acquire coal blocks in Indonesia
http://www.financialexpress.com/news/NTPC-to-acquire-coal-blocks-in-Indonesia/548065/
●091129E India, telegraphindia
インドにとって中国の温暖化ガス削減策は大きなプレッシャー
Holes in China green plan
http://my.reset.jp/adachihayao/index091129E.htm
●091126G India, steelguru
インドの石炭不足は深刻で2012年には8,000万トンの輸入が必要
Acute coal shortage to push up import
http://my.reset.jp/adachihayao/index091126G.htm


2009年12月6日 ー インドネシアの電力不足が現実に ー

インドネシアの最近の電力需給は,平穏に推移しているものと考えて,余り需給カーブを見ていなかったが,久しぶりの電力危機の報道で,需給バランスが極限状態であることを知った。10,000MWのクラッシュ・プログラムが,資金調達で遅れる気配であり,2010年もこの状態が続くとすると,なかなか大変である。需給の状態を見てみる。

久しぶりのインドネシアの電力危機の記事である。2008年2月20日のジャワ-バリ系の需給を見てみると,19時が潜在需要のピークで15,325MWに対して,供給力は14,314MWで,1,000MW強の不足であった。今週末の金曜日,2009年12月4日の需給を見ると,需要ピークは同じ19時で,16,822MWに対して供給力は17,221MW,改善されたとはいえ,まさに薄氷を踏むがごとし,である。

また,これに対する対策で,インドネシア国会が,政府は短期・中期・長期に亘る対策を明確にせよ,と迫っている。ユドヨノ大統領は,特別チームを組織することになったが,その主な対策が,PLN総裁の首のすげ替えと,電気料金の緊急値上げだと言うから,何とも変である。電気料金の値上げは,IPPの売電単価とのギャップを埋めることだが,ベトナムと同じような問題点を含んでいる。

インドネシアに関連して,楽しい書物を発見,ODAを主題とした小説というのは数が少ないので,是非読んでみてください。最近新設された城山三郎経済小説大賞(ダイヤモンド社主催)の第1回受賞作品で,著者は,開発コンサルタントの松村美香さんである。

第1回城山三郎経済小説大賞(ダイヤモンド社主催)
ロロ・ジョングランの歌声 / 松村美香
http://item.rakuten.co.jp/auc-subaru/4-478-00844-2/
ジャカルタ炎上(同じく松村美香氏の作品)
http://item.rakuten.co.jp/book/1528937/


今日の主題

●091206D Indonesia, antara
インドネシアの電力需給逼迫で国会が対策を要請
power shortage feared to affect industries by Andi Abdussalam
http://my.reset.jp/adachihayao/index091206D.htm

http://www.antara.co.id/en/news/1259976461/news-focus-power-shortage-feared-to-affect-industries-by-andi-abdussalam


その他の今日の世界のエネルギー関連ニュース

○091206A Tajikistan, circleofblue
タジキスタンとウズベキスタンの連携解消でダムが重要に
Water Becomes a Pawn In Central Asian Energy Dispute
http://www.circleofblue.org/waternews/2009/world/news-water-becomes-a-pawn-in-central-asian-energy-dispute/
○091206B Thailand, uk.reuters
タイのEGCOの2010年はナムトウン2水力が3月運転開始
Thai utility EGCO sees flat revenue growth in 2010
http://uk.reuters.com/article/idUKBKK26032320091204
○091206C Pakistan, app
パキスタンの初めての水力IPPである84MW水力資金調達完了
First hydropower IPP achieve financial close
http://www.app.com.pk/en_/index.php?option=com_content&task=view&id=91222&Itemid=2
○091206E Ethiopia, ezega
エチオピアはケニアなど近隣諸国との連携でギルベル3水力開発へ
Gilgel Ghibe III key to stronger economic ties with Kenya
http://www.ezega.com/News/NewsDetails.aspx?Page=heads&NewsID=1859


今日の日本語エネルギー関連ニュース

○東芝,太陽光発電事業を100人体制に,2010年度
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20091206AT1D0405V05122009.html
○東電,豪でLNG権益,3000億円投資,安定調達狙う
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20091206AT1D0500T05122009.html
○中国,インドに投機資金流入,株式・不動産が急騰,バブル懸念も
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091206AT2M0502105122009.html
○COP15,注目は合意の実効性,インドも首脳会合出席
http://mainichi.jp/select/science/news/20091206ddm002030098000c.html


本文

●インドネシアの電力需給逼迫で国会が対策を要請

The shortage of electricity supply and the frequent power outage and rotating blackouts are feared to affect industrial activities and slow down investment. Therefore, the House of Representatives (DPR) urges the government to take the necessary steps immediately to solve the power supply shortages, and seek short, middle and long term solutions.

久しぶりのインドネシアの電力危機の記事である。2008年2月20日のジャワ-バリ系の需給を見てみると,19時が潜在需要のピークで15,325MWに対して,供給力は14,314MWで,1,000MW強の不足であった。今週末の金曜日,2009年12月4日の需給を見ると,需要ピークは同じ19時で,16,822MWに対して供給力は17,221MW,改善されたとはいえ,まさに薄氷を踏むがごとし,である。

電力不足による度び重なる停電が,産業に影響を与えて投資の減退が懸念される状況である。これを見た国会議員達は,政府に対して直ちに,短期,中期,長期について対策を講ずるよう要請している。もっとも急を要するのは,度重なる停電を防ぐための,短期対策である。国会へは企業からの不満が伝えられている。政府とPLN(注7)は,この危機を乗り越えなければ,投資減退の危機に見舞われる。

PLN(注7)は,現在では最早,年率8%,毎年2,000〜3,000MWで増えて行く需要に対応することは,不可能と思われている。今年,2009年10月には,460MWの不足が生じて,24の配電システムで11システムが停電に陥った。2010年には,32兆ルピアがシステム改善に必要で,タノ発電企業の助けも必要としている。この非常事態に当たって,ユソヨノ大統領(注7)は,先月,関係閣僚を招集した。

政府が考えている当面の対策は,PLN(注7)の総裁更迭と,電気料金の値上げである。人事に当たっているのは,国有企業省BUMN(注9)である。モクタール総裁(注12)の後任人事は,来週にも大統領に上げられる。この総裁が,大統領が招集する特別チームの委員長を勤めることになる。総裁候補は,PLNから二人,もう一人は外部からで,ダーラン氏(注13)である。

ダーラン氏(注13)はメディアグループの総帥であるばかりでなく,カリマンタン(注15)でIPP(注14)として発電所を持っている。PLN(注7)従業員は,ダーラン氏(注13)の総裁人事には反対で,PLN(注7)内部からの昇格を望んでいる。もう一つ,政府は電気料金の10〜20%値上げを考えている。新任のアーウイン・エネルギー大臣(注16)は,値上げはPLN(注7)の財政面のみならず,国民のためでもある,と言っている。

(注)D (1) 091206D Indonesia, antara,(2) title: power shortage feared to affect industries by Andi Abdussalam,(3) http://www.antara.co.id/en/news/1259976461/news-focus-power-shortage-feared-to-affect-industries-by-andi-abdussalam,(4) Saturday, December 5, 2009 08:27 WIB,Jakarta (ANTARA News),(5) House of Representatives (DPR),(6) House Speaker Marzuki Alie,(7) PLN,(8) President Susilo Bamang Yudhoyono,(8) electricity prices (TDL),(9) Ministry of State Enterprises (BUMN),(10) State Enterprises (BUMN)Minister Mustafa Abubakar,(11) a selection team (TPA),(12) PLN`s president director Fahmi Mochtar,(13) Dahlan Iskan, chief executive officer of the Jawa Pos Group,(14) independent power producer (IPP),(15) Kalimantan,(16) Energy and Mineral Resources Minister Erwin Saleh,(17) Jawa-Bali daily load curve, picture source: http://www.pln-jawa-bali.co.id/,(18)

今日の参考資料

●091206D Indonesia, antara
インドネシアの電力需給逼迫で国会が対策を要請
power shortage feared to affect industries by Andi Abdussalam
http://my.reset.jp/adachihayao/index091206D.htm

http://www.antara.co.id/en/news/1259976461/news-focus-power-shortage-feared-to-affect-industries-by-andi-abdussalam

最近の関連資料

○091117C Indonesia, vivanews
インドネシアの一人当たり電力消費は年515KWhでASEANで最低レベル
Indonesia's Power Consumption Lower in ASEAN
http://en.vivanews.com/news/read/105955-indonesia_s_power_consumption_lower_in_asean
○091117D Indonesia, en.vivanews
インドネシアのPLNは2010年にも料金値上げの意向だが反対論
Indonesia PLN Should Not Raise Tariff
http://en.vivanews.com/news/read/105849-indonesia_pln_should_not_raise_tariff
○091006F Indonesia, bloomberg
インドネシアの経済は電気料金30%値上げなどでインフレが続く
Bank Indonesia Keeps Rate Unchanged as Inflation Risks Increase
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601087&sid=amiLy6gsSGUE
○090911H Indonesia, The Jakarta Post
インドネシアのPLNの値上げ問題は20%で決着
Electricity rates up 20% at least PLN
http://www.thejakartapost.com/news/2009/09/10/electricity-rates-20-least-pln.html
○090910M Indonesia, The Jakarta Post
インドネシアのPLNが国会に利益目標断られ2010年の投資計画変更と
PLN may revise investment plans
http://www.thejakartapost.com/news/2009/09/08/pln-may-revise-investment-plans.html
○090910N Indonesia, online.wsj
インドネシアのPLNが電気料金を20〜30%値上げを提案
Indonesia PLN Propose 20%-30% Hike In Electricity Tariffs
http://online.wsj.com/article/BT-CO-20090909-702958.html
●090909H Indonesia, tehrantimes
インドネシアのPLNは発電所建設で更に20億ドルの資金が不足
Indonesia’s PLN still seeking $2b in loans for power plants
http://my.reset.jp/adachihayao/index090909H.htm


2009年12月4日 ー ガーナの400MWブイダムが中国により着工 ー

インドのラメシュ環境相は,彼が電力省の副大臣だった頃から,がむしゃらに仕事をやると注目してきた人だが,遂に今朝のNHKテレビにその姿を現した。インドが,GDP当たり温暖化ガス排出量を20〜25%削減,を打ち出して,ジャンケンで最後の後出しで注目を浴びたわけである。GDPで1.2兆ドルで排出量12億トンのインドは,2020年に,2.16兆ドルで排出量は,16.2億トンになるわけで4.2億トン増,でそれほど大きな影響はない。

しかし,GDP4兆ドル,排出量60億トンの中国は,2020年に,GDPが8兆ドルで,排出量は45%削減しても,排出量66億トンで,10%増になる。米国が,70億トンの17%削減で,58億トン,12億トンの減である。日本は13億トンの25%減で,9.8億トンで3.2億トン減である。米国の減が,インドと中国の増を相殺する,と言う数字だから,中国が増を抑え米国が減を確実にすることが,地球にとっての一つの勝負となる。

コペンハーゲンでのCOP15は,明々後日,2009年12月7日に開幕し,18日に100カ国以上の首脳が集まって閉会になる。デンマーク政府は既に合意のための草案を各国政府に送っているようだが,内容を推測すると,先進国は排出削減を義務化し,途上国は削減目標を書き込む,となっているが,2050年半減,と書かれていることは,先進国の削減義務との差額は途上国へ押しつけ,と読みとれて,合意が難しいようだ。

ガーナ,日本から最も遠いアフリカ西岸,国土面積約24万平方km,人口約2,400万人の規模の国であるが,国土面積の3%を占めるボルタ貯水池があることで有名である。15年ぐらい前に,2度ほど現地を訪ねているが,アフリカの中では比較的裕福,と言うのが私の印象である。あれだけのダムを持ちながら電力不足で,400MWのブイ水力発電所を造るという。相当数の移住を伴う難しいプロジェクトだ。

ここにも,中国企業のシノハイドロが,ダム建設に従事する,BOTのようであるから,中国が資金を調達して投資するパターンである。アンゴラやナイジェリア,コンゴ,ギニア,スーダンなどへの中国の進出は理解するとしても,殆ど資源のないガーナまで中国企業が出かけて行くのを見ると,とにかく,アフリカまるごと買ってしまうことによって,資源を獲得する戦略か。ガーナにはアルミ工場があるが,相当に歴史の古い話である。

中国のアフリカ進出は,激しさとスピードで随分批判も浴びているが,特にこのガーナのブイダムでは,中国企業シノハイドロが,工事のために雇用した現地人労務者を,悲惨な宿舎に押し込めている,として,労使間で争いになっていることが話題になっている。水没移住についても,ガーナ政府の責任ではあるが,強引な計画で,着工が非常に遅れていた。

政治の混乱に乗じて乗り込む中国企業の手法は,世界に大きな基盤を持つ欧米系の多国籍企業に対抗するための,中国独特の手法である。アンゴラ,スーダン,コンゴ,ギニアなど,その典型だが,今日のニュースで,先般クーデターで政権を獲得したギニアのカマラ陸軍大尉が,側近に銃撃されて,セネガルの病院へ飛行機を派遣するよう要請したという。このカマラ大尉に,中国は数十億ドルの投資を約束したところだ。

大きなリスクを抱えながら,世界市場に進出して行く中国の危機管理はどうなっているのだろうか。結局,海外進出にも,どうしても軍事力の拡大が伴わなければならない,と言う現実が,中国の進出を見ていると,よく分かってくる。今日も,日本国際石油インペックスのインドネシアのナツナ・ガス田での活躍が報じられているが,高いリスクの中で戦う日本企業は,危機管理の面で全く不利であることに思いを致す。


今日の主題

●091204G Ghana, graphicghana
ガーナのブイダムは中国企業によって順調に進捗
Bui Power Project On Course
http://my.reset.jp/adachihayao/index091204G.htm

http://www.graphicghana.com/news/page.php?news=5478


その他の今日の世界のエネルギー関連ニュース

○091204A Turkey, constructionweekonline
トルコのアコイ第2水力の400万立方mダムにDX800リグ
New drills for big dam
http://www.constructionweekonline.com/article-7071-new-drills-for-big-dam/
○091204B Pakistan, kashmirwatch
パキスタンにとってインダス条約の破棄は独立を意味する
Seeking abrogation of IWT is as good as seeking independence
http://www.kashmirwatch.com/showarticles.php?subaction=showfull&id=1259840478&archive=&start_from=&ucat=3&var0news=value0news
○091204C Philippines, evwind
フィリッピンの風力発電開発の可能性は76,600MW
Philippines has a total wind resource of 76,600 MW
http://www.evwind.es/noticias.php?id_not=2570
○091204D Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンのMERALCOは国際空港の電力供給信頼度を上げる
Meralco upgrades NAIA supply reliability
http://www.mb.com.ph/articles/232332/meralco-upgrades-naia-supply-reliability
○091204E India, hindustantimes
インドは気候変動で2020年に温暖化ガス25%削減
India to reduce carbon emission by 25% by 2020
http://www.hindustantimes.com/News-Feed/india/India-to-reduce-carbon-emission-by-25-by-2020/Article1-482495.aspx
○091204F India, trak
インドは温暖化ガス削減で中国に倣い今日にも目標発表
India follows China’s footsteps, to announce emission cuts today
http://trak.in/news/india-follows-chinas-footsteps-to-announce-emission-cuts-today/30597/
○091204H China, strategyeye
中国の広東で500MW規模の貯蔵機能を含めた太陽光発電所計画
Chinese venture plans 500MW CPV plant
http://www.strategyeye.com/articles/cleantech/id/23748449


今日の日本語エネルギー関連ニュース

○COP15,7日開幕,大枠合意へ駆け引き,先進国途上国に溝
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20091204AT3S0301T03122009.html
○国交省,ダム可否判断,来夏メド新基準,国交省が有識者会議
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20091204AT3S0302403122009.html
○ギニア大統領に側近が発砲,負傷,9月のデモ鎮圧に関連か
http://www.afpbb.com/article/war-unrest/2671039/4993286
○インド,GDP当たりCO2排出量を20─25%削減へ
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-12776020091204
○米国の温室効果ガス,2008年は2.2%減少の70億5,260万トン
http://www.ecool.jp/foreign/2009/12/eia55-448.html
○中国紙,CO2排出量の削減目標,達成には「相当な努力が必要」
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=37689&type=1
○国際石油開発,インドネシア,ナツナガス田で天然ガス生産開始
http://response.jp/article/2009/12/04/133366.html
○COP15,合意文書草案,中国など新興国4カ国が反対
http://mainichi.jp/select/world/news/20091204k0000e030038000c.html
○ウッズ醜態!女性に口止め料,ビデオ流出危機も
http://www.zakzak.co.jp/sports/golf/news/20091204/glf0912041155000-n1.htm


本文

●ガーナのブイダムは中国企業によって順調に進捗

Construction of the main dam as part of the Bui Hydro Electric Power Project in the Brong Ahafo Region has started in earnest, after an initial delay caused by resettlement processes. The project, being undertaken by Syno Hydro Corporation Limited of China, is expected to generate 400 megawatts (MW) of energy to supplement the country’s other hydro and thermal supplies.

ガーナは西アフリカの中でも,比較的裕福な国の一つだ,と言うのが私の印象である。この記事を取り上げたのは,既に遠くなったが,2度も訪れて世界一貯水池面積の大きなボルタ貯水池があると言う思いと,中国がどの様な目的でこの国に大金を投ずるのか,と言う関心である。ガーナの国土面積は,23万9,460平方km,人口は,2,384万人(2008年推計),GDP総額は,161億ドル(2008年),電力は水力で,2,000MWである。

水没移住の問題で遅れていた,400MWのブイ水力プロジェクト(注6)が建設工事を開始した。このダムは,西部のブロン・アハフォ地区(注7)に位置する。工事を請け負ったのは,中国企業シノハイドロ(注8)である。現在の電力設備は,2,000MWであるが,潜在的な需要は,5,000MWと言われており,大きく不足している。一部完成は2011年で,全部の完成は2012年になる。

起工式は,この火曜日,2009年12月1日に行われ,ブイ電力庁(注9)のアーサー長官(注9)が計画の概要を説明した。オテン-アジェイ・エネルギー大臣(注10)が出席した。400MWがフル稼働できるのは,2013年の第1四半期である。エネルギー大臣(注10)が,特に関心を持って訪問したのは,コントラクターの状況と,まだ移住の終わっていない住民が係わる地域社会の状況である。

エネルギー大臣(注10)の説明によると,ガーナ政府は,エネルギー問題を解決するために,4つの小規模ダムを計画しているが,それは,アンコブラ川(注11),プラ川(注12),タノ川(注13),オティ川(注14)である。ボルタ河の上流の北部東地域(注16)のオティ川(注14)のジュアル・ダムについては,ブラジルとの間で覚書を交換している。大臣は,すべての水力プロジェクトを実現して,ガーナの工業化を目指す,と約束した。

(注)G (1) 091204G Ghana, graphicghana,(2) title: Bui Power Project On Course,(3) http://www.graphicghana.com/news/page.php?news=5478,(4) 3rd December 2009 05:26:52 by Samuel Duodu,(5) photo: Work in progress at the dam site,(6) 400MW Bui Hydro Electric Power Project,(7) Brong Ahafo Region,(8) Syno Hydro Corporation Limited of China,(9) Chief Executive Officer (CEO) of the Bui Power Authority (BPA), Mr Jabesh Amissah-Arthur,(10) Energy Minister, Dr Joe Oteng-Adjei,(11) Ankobra river,(12) Pra river,(13) Tano river,(14) Oti river,(15) Juale Dam,(16) River Volta in the Upper East Region,(17) dam location,map source: http://news.myjoyonline.com/features/200911/38117.asp,(18) http://my.reset.jp/adachihayao/power.htm#power03,(19) Pra river, map source: http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/e/e7/Pra_River.gif,(20)

今日の参考資料

●091204G Ghana, graphicghana
ガーナのブイダムは中国企業によって順調に進捗
Bui Power Project On Course
http://my.reset.jp/adachihayao/index091204G.htm

http://www.graphicghana.com/news/page.php?news=5478

最近の関連資料

○091120G Ghana, news.myjoyonline
ガーナのブイダムの水没移住で生活面の問題に挑戦
Feature: Bui Dam resettlements: Livelihoods and institutional challenges
http://news.myjoyonline.com/features/200911/38117.asp
○091029C Ghana, allafrica
ガーナのアコソンボ・ダムの水位低下でブイ・ダム・プロジェクトの効果が期待される
The Bui Dam Project and Effects on the People
http://allafrica.com/stories/200910281066.html
○080229D Ghana, All Africa News
ガーナ政府,ブイ水力開発で,エネルギー危機が救えると
Ghana: Govt Upbeat At Solving Energy Problem
http://allafrica.com/stories/200802270728.html
○080220G Ghana, Ghana Broardcasting Corporation
ガーナのブイダムの建設について,気候変動と関連して会議
Stakeholders deliberate on future of Bui Community
http://gbcghana.com/news/18513detail.html


2009年12月3日 ー 中国の風力発電でCDMに赤信号 ー

中国は,GDP当たりの温暖化ガス排出量を2020年に最大で45%削減,の方針を打ち出した。先進国はガス排出量総量で削減目標を,これからGDPが伸びて行く途上国はGDP当たりで自主的な削減目標を,と言う流れを造り出した,と考えて流れていくのだろうか。私の計算では,中国は2020年時点で45%削減で温暖化ガス総量10%増,と計算したが,この考え方をインドなどもフォローするのかどうか,それが世界の流れを造り出す。

インドは,中国が方針を打ち出すと同時に,ラメシュ環境相が直ちに北京に飛んで,温家宝首相と会談している。今日の記事では,インドは中国の考え方をそのままフォローする,との情報が流れている。数字としては,2020年に24%削減である。インドのGDPは現在,約1.2兆ドルで,排出量は日本と同じレベルだから13億トン,2020年にGDPは1.8倍の2.2兆ドルとすると,24%削減目標で,総量は37%増,となる。

話は結局,中国とインドが増える分を米国が削減する,と言うことで,他の国は余り関係ない,とも言える。だから世界の叡智を,中国のGDP当たり45%削減,米国の17%総量削減に,集中して使えばよい,他の国は,この二つの国が目標を達成するように,知恵と資金を提供する,と言う単純な構造になるはずだ。後は,中米の目標達成の意欲を殺がないように,一緒に競争している,ことにする必要があるだけだろう。

さてCDMだが,私はCDMの総量が余りにも少ない,230億トンの排出量のうちの10億トンしか扱わないCDMは,量的に無意味だと思っている。少なくともCDMのシステムを継続するなら,せめて総量の30%,70億トンにしなければ,有意とは言えないだろう。風力や太陽光だけではこの70億トンは無理で,どうしても,原子力発電や大規模水力をCDMに入れてこなければ,有意とは言えない。

ところが,CDMに関心ある人達は,CDMをビジネスにするわけだから,出来るだけ小さい規模で数多くプロジェクトを立てようとする。そこに,国家や政府の意志が働く原子力や大規模水力が入ってきたのでは,ビジネスにならないと考えて,原子力や大規模水力を排除している。地球を救うのが目的なのかビジネスが目的なのか分からなくなっている。地球が本当に熱くなるなら,水没移住が多いとか安全が不安,とか言っておれないでしょう。

そこにまた,CDMの世界で追加性の概念を持ち込んできている。本来建設される予定のものは駄目で,CDMを採用することによって初めて実現できるプロジェクト,と言う条件である。これは,非常に厳密なようで,実はそんなに厳密ではない。プロジェクトに対するCDMの貢献は,せいぜい3%か5%ぐらいで,この幅の中で追加性として厳密に認定できるプロジェクトは,僥倖以外の何ものでもない。偶々適合した,と言うだけの話である。

中国は,現在までの10億トンのCDMの46%のプロジェクトを持っているという。このたび,国連のCDM認証委員会は,中国のある風力発電プロジェクトに追加性がない,と言って拒否した。この影響がどこまで及ぶのか想像も出来ないが,おそらく殆どのプロジェクトが追加性で駄目になるだろう。中国が経済性の計算に手を加えて,CDMの追加性に適合するよう,修正してCDMのプロジェクトを取り込んでいる,と言うのである。

殆どのプロジェクトは,CDMがあってもなくても,進めなければならないプロジェクトである。追加性などは意味がない。要するに炭酸ガスを出さない発電所がよい発電所なのである。中国に言わせると,低炭素化の推進力は,CDMがあろうとなかろうと,同じだと言っている。ただ,CDMという方式で資金を融通し合うわけだから,誰しも追加性のために微妙な修正が行われるのは,追加性という概念に意味がないからだろう。

先にも言ったように,米国と共に,中国がGDP当たりでもよいから努力しなければ,世界の全人類が救われないのだから,中国のCDMを一生懸命育てる努力が必要で,国連の委員会の今回の棚上げ決定は,逆噴射である。追加性をもっと曖昧にし,中国やインドの,原子力や大規模水力にCDMを適用して,世界の資金をそこに集中させることが,地球の気候変動対策そのものである,と思うが。


今日の主題

●091203C China, etaiwannews
中国の風力プロジェクトで追加性への疑問からCDMを棚上げ
UN suspends approval of Chinese wind farms
http://my.reset.jp/adachihayao/index091203C.htm

http://www.etaiwannews.com/etn/news_content.php?id=1122517&lang=eng_news&cate_img=35.jpg&cate_rss=news_Business
●091203D China, tibetanreview
中国がメコン最上流のチベットの昌都で165MW水力着工
Major hydropower project launched in Chamdo
http://my.reset.jp/adachihayao/index091203D.htm

http://www.tibetanreview.net/news.php?&id=5007


その他の今日の世界のエネルギー関連ニュース

○091203A Indonesia, upstreamonline
インドネシアの東カリマンタンのマハカム油田でTOTALが20億ドル投入
Total plans $2bn Mahakam spend
http://www.upstreamonline.com/live/article200484.ece
○091203B Indonesia, money.cnn
インドネシアで初めてのCBM石炭メタンの掘削が南スマトラで始まる
CBM Asia Updates Results of Coalbed Methane Exploration Well in South Sumatra
http://money.cnn.com/news/newsfeeds/articles/marketwire/0565173.htm


今日の日本語エネルギー関連ニュース

○日中韓海底トンネル,妥当性検討へ,韓国,政府間協議の意向
http://www.nikkei.co.jp/kaigai/asia/20091202D2M0203902.html
○インド,GDP当たりCO2排出量を2020年までに244%削減も
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-12753020091203


本文

●中国の風力プロジェクトで追加性への疑問からCDMを棚上げ

The U.N. body that oversees carbon credit trading has suspended approval of some Chinese wind farms, a government official said Wednesday, amid questions about how Beijing obtains money through the system. "The projects are stuck" in the Executive Board of the Clean Development Mechanism, which suspended approval in July pending a review, said Wang Shu, an official of the Cabinet's Climate Change Department. The panel is based in Bonn, Germany

中国のCDMについては,先日,2009年12月2日に,中国の風力開発で龍元電力の香港上場が絶好の機会に遭遇,の記事があり,また12月1日には,中国はクリーンエネルギー開発でCDM投資の落ち込みに懸念を示す,として,論じたばかりである。国連の委員会が動きを示した。中国政府の記者会見の中で,中国のある風力発電プロジェクトのCDM承認手続きが中断されたことが明らかになった。

中国の気候変動担当省のワンシュ氏(注6)は,2009年7月の国連CDM委員会(注5)で,プロジェクトが棚上げされて,委員会の中で止まっている状態だ,と説明した。委員会はドイツのボンにある。中国は,このCDM(注7)を通して数百万ドルの資金を得ており,これは先進国経済が温室効果ガス削減義務を満たすために,途上国にその代替として支払ったものである。

しかし,環境専門家達の間では,中国の幾つかの風力発電や水力発電プロジェクトでは,CDM(注7)が適用されなければ実現できなかったという条件,即ち,追加性(注8)を説明することが出来ていない,と言われてきた。CDM(注7)は,来週,2009年12月7日からデンマークのコペンハーゲンで開催される気候変動サミット(注9)の重要な問題の一つである。

EUは,最大の温暖化ガス排出国である中国が,その削減に成功していない理由から,CDM(注7)のシステムを改変したいと考えている。中国政府が,ある地域の風力発電プロジェクトで,建設費を低く抑えている。これによって,海外資金の必要性が高まり,CDMプロジェクトとして認定されケースが増えてきている。中国政府は,石炭火力プロジェクトに比べて,クリーンなエネルギーには多くの補助を行ってきた。

中国の気候変動担当省のワンシュ氏(注6)は,勿論中国政府はCDM認証委員会(注5)の決定には同意していない,彼等は中国の風力発電の実態を理解していない,と言っている。また,この決定がどれほど他のプロジェクトに影響を与えるか分からないが,中国としては,国連の判断と関係なく,プロジェクトは進めて行く,今月にも定期会合で,再び取り上げられるものと考えている,と言っている。

(注)C (1) 091203C China, etaiwannews,(2) title: UN suspends approval of Chinese wind farms,(3) http://www.etaiwannews.com/etn/news_content.php?id=1122517&lang=eng_news&cate_img=35.jpg&cate_rss=news_Business,(4) By JOE McDONALD,Associated Press,2009-12-02 01:36 PM,(5) Executive Board of the Clean Development Mechanism,(6) Wang Shu, an official of the Cabinet's Climate Change Department,(7) CDM,(8) additionality,(9) global climate summit in Copenhagen, Denmark,(10) additionality, picture source: http://www.iges.or.jp/en/cdm/pdf/thailand/02/050906_04.pdf,(11) China wind firm,photo source: http://graphics8.nytimes.com/images/blogs/greeninc/chinawind.jpeg,(12) China wind power capcity factor, map source: http://www.impactlab.com/wp-content/uploads/2009/09/china_x600.jpg,(13)

今日の参考資料

●091203C China, etaiwannews
中国の風力プロジェクトで追加性への疑問からCDMを棚上げ
UN suspends approval of Chinese wind farms
http://my.reset.jp/adachihayao/index091203C.htm

http://www.etaiwannews.com/etn/news_content.php?id=1122517&lang=eng_news&cate_img=35.jpg&cate_rss=news_Business

最近の関連資料

○091202K China, atimes
中国の風力開発で龍元電力の香港上場が絶好の機会に遭遇
Fair wind blows for China's Longyuan Power
http://www.atimes.com/atimes/China_Business/KL02Cb02.html
●091201E China, mydigitalfc
中国はクリーンエネルギー開発でCDM投資の落ち込みに懸念を示す
China wary of a shift in carbon trade
http://my.reset.jp/adachihayao/index091201E.htm
○091201F China, businessgreen
中国の温暖化ガス削減プロジェクトにEU銀行が134百万ユーロ支援
EU bank loans ?134m to China carbon reduction projects
http://www.businessgreen.com/business-green/news/2254188/eu-bank-loans-134m-china-carbon
●091022H India, thaindian
インドと中国は気候変動問題の諸問題で合意書を交わした
India- China sign agreement to address climate change
http://my.reset.jp/adachihayao/index091022H.htm
●091005E China, steelguru
中国四川省の中米協力ガスプロジェクトは2010年に開始
PetroChina Sino US gas project to start production from 2010
http://my.reset.jp/adachihayao/index091005E.htm
●090928N China, online.wsj
中国は2020年までの風力の建設で石炭火力のバックアップが必要と
China's Wind Farms Come With a Catch: Coal Plants
http://my.reset.jp/adachihayao/index090928N.htm
●090923G China, forbes
中国の湖錦濤主席が炭素強度で2020年までに対GDP目標達成へ
China's Hu vows to cut carbon output per GDP by 2020
http://my.reset.jp/adachihayao/index090923G.htm
○090825P China, reuters
中国のグリーンエネルギー政策と暗い空との矛盾
The Great Paradox of China Green Energy and Black Skies
http://www.reuters.com/article/mnCarbonEmissions/idUS37179272320090818


●中国がメコン最上流のチベットの昌都で165MW水力着工

China is to invest three billion yuan (US $439 million) to built the Guoduo Hydropower Station on the Lantsang River (Tibetan: Zachu) in Chamdo Prefecture, Tibet Autonomous Region, reported China’s official Xinhuanet Nov 30, citing Tibet Daily. A ceremony to mark the preparations for the construction was held on Nov 28, attended by Pema Tsewang, vice-chairman of the Tibet Autonomous Regional Government.

メコン河の源流はチベットで,まさに今日の話題の昌都(注6)は,メコン側の源流そのものである。中国政府は,2009年11月30日,チベット自治区の昌都県のランサン河上(注6)に,30億元,約439百万ドル相当,を投じて,165MWのグオドウ水力プロジェクト(注5)を着工した。起工式は,11月29日,チベット自治区政府のツエワン副省長(注7)出席の元,行われた。

ツエワン副省長(注7)は挨拶の中で,グオドウ水力プロジェクト(注5)が完成の暁には,中国最大の銅鉱山,ユロン銅山(注8)の電力需要を満たし,昌都(注6)県の社会経済開発に貢献する,としている。ユロン銅山(注8)は,最終規模でアジア最大の銅鉱山となる。発電所はランサン川(注6)上流で最大規模で,出力は165MW,完成予定は2014年である。

(注)D (1) 091203D China, tibetanreview,(2) title: Major hydropower project launched in Chamdo,(3) http://www.tibetanreview.net/news.php?&id=5007,(4) TibetanReview.net, Dec02, 2009,(5) 165MW Guoduo Hydropower Station,(6) Lantsang River (Tibetan: Zachu) in Chamdo Prefecture, Tibet Autonomous Region,(7) Pema Tsewang, vice-chairman of the Tibet Autonomous Regional Government,(8) Yulong Copper Mine,(9) Lantsan river upstream, photo source: http://eng.tibet.cn/news/today/200809/t20080916_426601.htm,(10) Chambo picture,photo source: http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/41/Chamdo_County.jpg,(11)

今日の参考資料

●091203D China, tibetanreview
中国がメコン最上流のチベットの昌都で165MW水力着工
Major hydropower project launched in Chamdo
http://my.reset.jp/adachihayao/index091203D.htm

http://www.tibetanreview.net/news.php?&id=5007

最近の関連資料

○091127H China, chinatibet.people
中国の青海省のチベット族居住地域で水力発電が22年間稼働
Hydropower station in Qinghai's Tibetan area operates for 22 years
http://chinatibet.people.com.cn/6824585.html
○091106I China, hindu
中国政府がブラマプトラ河上流のザンム水力は下流に影響がないと
China reassures India on dam projects
http://www.hindu.com/2009/11/06/stories/2009110660071000.htm
●091105I India, Economic Times
インドの疑いに対して中国はブラマプトラ河でのダム建設を否定
China denies building dams on Brahmaputra: Foreign secretary
http://my.reset.jp/adachihayao/index091105I.htm
●091017L India, sify
インドは中国のブラマプトラ本流ダム開発に打つ手がないかも知れない
Northeast frets, but India can do little on China's Brahmaputra dam
http://my.reset.jp/adachihayao/index091017L.htm
●091016D China, zeenews
中国はインドとの問題を孕みながらブラムプトラ河ダムの工事に入る
China building dam on Brahmputra River
http://my.reset.jp/adachihayao/index091016D.htm
●090906I Nepal, kashmirwatch
ネパールと中国チベットとの地政学的位置と開発への影響
Geopolitical Dimension of Nepal-China Relation
http://my.reset.jp/adachihayao/index090906I.htm
●090722B China, xinhuanet
中国ランサン川の小湾ダムで大地滑りの犠牲者発生
Two dead, 12 missing in SW China landslide
http://my.reset.jp/adachihayao/index090722B.htm
●090612B China, tibetanreview
中国政府がチベット南部のブラマプトラ上流から黄河へ分流する計画はない
China says no plan to divert Tsangpo river
http://my.reset.jp/adachihayao/index090612B.htm


2009年12月2日 ー インドネシアの原油とLNG問題 ー

今日のニュースの中には,無視できない重要なものがあったが,長文で今日はこなしきれなかった。特に,エチオピアの電力開発は相当に総括的で,詳しく分析すると,エチオピアの方向性が分かりそう。中国の風力の記事も読み応えがありそう。インドの水力開発も,カシミールが出てきて,国際的にも話題を呼びそう。タイは,原子力開発に関して,来年,2010年にも,国会承認を得ようとする方向だ。

中国外交部の秦剛報道官が定例会見の質問に答えて,中国の姿勢を詳細に,また強く訴えている。既に途上国77カ国を北京に招いて,発展途上国としての意見をまとめた,とし,あくまで京都議定書の遵守を主張している。京都議定書をなし崩しにして,ポスト京都を決めようとする一部の発展途上国を厳しく牽制している。発展途上国への資金提供,技術移転,能力建設,も忘れていない。

さて,度々問題にしているインドネシアの原油生産の落ち込みであるが,この2009年11月の統計が出て,10月よりも落ち込んでいることに,話題が集まっている。2009年10月の生産量が,日82万8,400バレルであったのに対して,11月は,日82万4200バレルと落ち込んだ。インドネシア当局は,油井の老朽化で生産量が落ちてくるのは避けられず,新規開発の油井をもってしても、この落ちは抑えることが出来ない,と言っている。

多国籍企業,シェブロン,コノコ,TOTALなどが,その生産や探査に係わっているが,制度的に,投資意欲を刺激する政策の展開が必要,と主張している。インドネシア側は,税制優遇や生産割当などで政策を実施して行く,と説明している。やはり,物理的に原油が枯渇してきたこともあるが,生産減退と共に起こってきた資源ナショナリズムも,外国投資企業の意欲を殺いでいる。

また,日本の三菱商事が頑張る,スラウエシのドンギ-スノロ・LNGプロジェクトについて。ユドヨノ大統領に最後の判断が委ねられている,として,近日中にも,輸出するのかどうか,大統領自身の決断が発表されるものとの期待が,プロジェクトに参加する国内企業,プルタミナやMEDCOの間に広がっているようだ。この資源ナショナリズムの中,果たして大統領の輸出への決断が出るであろうか。実際,輸出でなければ採算に問題が出てくる。

今日のその他のニュース。トルコの民営化庁PIBが52の小規模水力発電所を売却へ。フィリッピンのサンロケなど水力発電所IPPA入札は12月15日。タイのEGATは2010年にも原子力開発の国会決意を求める。ナイジェリアの地元企業とGEが215MW火力発電所を建設へ。インドのウッタルカンド州は2,400MWのテリ水力開発を模索。

インドのJ&カシミールで20年間で310の水力発電所開発を計画。インドネシアの南スラウエシの90MW水力へ日本の銀行が3億ドル融資。エチオピアは今や顕著な成長時期を迎えエネルギー投資に大きな機会が訪れた。中国の風力開発で龍元電力の香港上場が絶好の機会に遭遇。


今日の主題

●091202G Indonesia, upstreamonline
インドネシアのドンギ-スロノLNGで大統領が輸出について判断すると
Yudhoyono calling Senoro shots
http://my.reset.jp/adachihayao/index091202G.htm

http://www.upstreamonline.com/live/article200284.ece?WT.mc_id=rechargenews_rss
●091202I Indonesia, upstreamonline
インドネシアの原油生産はなお落ちて11月は日量82万4,200バレルへ
Indonesian crude output slides

http://my.reset.jp/adachihayao/index091202I.htm
http://www.upstreamonline.com/live/article200328.ece


その他の今日の世界のエネルギー関連ニュース

○091202A Turkey, reuters
トルコの民営化庁PIBが52の小規模水力発電所を売却へ
Turkey puts on sale 52 dams on Dec 2- sources
http://www.reuters.com/article/hotStocksNews/idUSANK00269720091201
○091202B Philippines, pia.gov
フィリッピンのサンロケなど水力発電所IPPA入札は12月15日
IPPA bidding for hydropower plants set on 15 December
http://www.pia.gov.ph/?m=12&fi=p091201.htm&no=12
○091202C Thailand, istockanalyst
タイのEGATは2010年にも原子力開発の国会決意を求める
Egat seeks House vote on nuclear plan
http://www.istockanalyst.com/article/viewiStockNews/articleid/3675799
○091202D Nigeria, allafrica
ナイジェリアの地元企業とGEが215MW火力発電所を建設へ
Rockson, GE to Construct 215 MW Power Plant in Kaduna
http://allafrica.com/stories/200912010251.html
○091202E India, steelguru
インドのウッタルカンド州は2,400MWのテリ水力開発を模索
Uttarakhand to lodge claim for Tehri dam
http://steelguru.com/news/index/2009/12/01/MTIyOTMx/Uttarakhand_to_lodge_claim_for_Tehri_dam.html
○091202F India, sify
インドのJ&カシミールで20年間で310の水力発電所開発を計画
Kashmir planning 310 power projects
http://sify.com/finance/kashmir-planning-310-power-projects-news-default-jmbpEbhgcie.html
○091202H Indonesia, tradingmarkets
インドネシアの南スラウエシの90MW水力へ日本の銀行が3億ドル融資
Indonesian nickel firm to build hydropower plant on USD300m loan
http://www.tradingmarkets.com/.site/news/Stock%20News/2691846/
○091202J Ethiopia, waltainfo
エチオピアは今や顕著な成長時期を迎えエネルギー投資に大きな機会が訪れた
Marching towards the inevitable development!
http://www.waltainfo.com/index.php?option=com_content&task=view&id=17289&Itemid=82
○091202K China, atimes
中国の風力開発で龍元電力の香港上場が絶好の機会に遭遇
Fair wind blows for China's Longyuan Power
http://www.atimes.com/atimes/China_Business/KL02Cb02.html


今日の日本語エネルギー関連ニュース

○九電のプルサーマル発電、営業運転に移行 玄海原発3号機
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091202AT6C0200D02122009.html
○COP15に98か国の首脳出席へ
http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20091202-OYT1T00653.htm
○地球温暖化,今のペースで進めば今世紀末に海面上昇1.4メートル,南極科学委SCAR
http://mainichi.jp/life/ecology/news/20091202dde007040071000c.html
○中国,COP15に「公平で実現可能な」成果を求める
http://www.asahi.com/international/jinmin/TKY200912020317.html


本文

●インドネシアのドンギ-スロノLNGで大統領が輸出について判断すると

Indonesia’s President Susilo Bambang Yudhoyono is expected to call the shots on whether Donggi Senoro’s liquefied natural gas outputs will be exported. Pertamina-Medco E&P Tomori Joint Operation Body spokesperson Abdul Rahman Susilo said the head of state will decide on the whether Senoro LNG will be exported or sold to domestic users.

インドネシア政府の,ドンギ-スノロ・LNGプロジェクト(注6)のLNGはインドネシア国内優先,との方針がアナウンスされてから,売却先で混迷を深めている。このLNGを海外へ輸出すべきかどうか,ユドヨノ大統領(注5)の判断が出るのではないか,と関係者が固唾を飲んで見守っている。プルタミナ(注)とMEDCO(注)の関係者からも,輸出か国内消費か,で大統領が裁断する,との観測が流れている。

プルタミナ(注)とMEDCO(注)の合弁は,いずれにせよ,スノロ-トイリ・ブロック(注8)の天然ガスの探査を急いでいる。インドネシア政府の決断が遅れても,作業自体には影響がなく,生産開始に向かって,現在は関連パイプラインの構築を行っていると語っている。また,BPミガス(注9)とPLN(注10)と,ガス価格についての話し合いが行われている。

(注)G (1) 091202G Indonesia, upstreamonline,(2) title: Yudhoyono calling Senoro shots,(3) http://www.upstreamonline.com/live/article200284.ece?WT.mc_id=rechargenews_rss,(4) News wires Tuesday, 01 December, 2009, 02:18 GMT ,(5) President Susilo Bambang Yudhoyono,(6) Donggi Senoro,(7) Pertamina-Medco E&P Tomori Joint Operation Body spokesperson Abdul Rahman Susilo,(8) Senoro-Toili Block,(9) BP Migas,(10) Perusahaan Listrik Negara,(11) Chubu Electric Power,(12) Kansai Electric.,(13) Senoro and Matindok gas fields in Central Sulawesi,(14) Mitsubishi Corporation,(15) world map source: http://www.lngpedia.com/wp-content/uploads/2009/06/world-lng-trade-routes.jpg,(16) Donggi-Serono map source: http://www.lngpedia.com/wp-content/uploads/2009/05/proyek-lbg-donggi-senoro1.jpg,(17)

今日の参考資料

●091202G Indonesia, upstreamonline
インドネシアのドンギ-スロノLNGで大統領が輸出について判断すると
Yudhoyono calling Senoro shots
http://my.reset.jp/adachihayao/index091202G.htm

http://www.upstreamonline.com/live/article200284.ece?WT.mc_id=rechargenews_rss

最近の関連資料

●091127E Indonesia, srilankaguardian
インドネシアのLNG基地問題はリビヤの介入で日本が失う可能性
Libya wins, Japan maybe loses, Indonesia in-between
http://my.reset.jp/adachihayao/index091127E.htm
●091124K Indonesia, The Jakarta Post
インドネシアのドンギ-スロノLNGで日本企業は依然として関心
Japan still wants the Donggi Senoro LNG
http://my.reset.jp/adachihayao/index091124K.htm
○091014J Indonesia, upstreamonline
インドネシアのスノロLNGでプルタミナなどが4〜6.16ドルの価格で国内供給同意
Senoro duo may settle for less
http://www.upstreamonline.com/live/article195707.ece
○091014L Indonesia, in.reuters
インドネシア政府はドンギ-スノロLNGの価格問題決定時期を2009年末目処
Indonesia eyes end-yr Donggi gas price decision
http://in.reuters.com/article/oilRpt/idINSP33389120091013
●090901C Indonesia, upstreamonline
インドネシアのスノロLNGを国内に供給するには高すぎる
'Senoro LNG too expensive for Indonesians'
http://my.reset.jp/adachihayao/index090901C.htm
○090826P Indonesia, The Jakarta Post
インドネシアのPLNがドンギ-スノロLNGを6.16ドルで購入合意
PLN Agrees to Pertamina’s Price for Donggi-Senoro Gas
http://thejakartaglobe.com/business/pln-agrees-to-pertaminas-price-for-donggi-senoro-gas/326033
●090813A Indonesia, pennenergy
インドネシアの石油担当大臣がドンギのガスは国内使用で
Indonesian oil minister wants Donggi gas for domestic market
http://my.reset.jp/adachihayao/index090813A.


●インドネシアの原油生産はなお落ちて11月は日量82万4,200バレルへ

Indonesia's crude oil production fell further in November from October as older wells produced less oil, an official at the country's energy watchdog said today. Crude production slipped to 824,200 barrels per day in November, from 828,400 bpd in October. But Indonesia's condensate output rose to 129,000 bpd in November from 120,000 bpd in the previous month.

更にインドネシアの原油生産の落ち込みが顕著になってきた。老朽化した油井のために,10月の生産量に比べて,この11月の生産量が,引き続き,落ちを見せた。2009年10月の生産量が,日82万8,400バレルであったのに対して,11月は,日82万4200バレルと落ち込んだ。しかし,縮合物の生産量は,12万バレルから12万9,000バレルに上がっている。

エネルギーを統括調整するBPMigas(注6)によると,油井の老朽化で生産量が落ちてくるのは避けられず,新規開発の油井をもってしても、この落ちは抑えることが出来ない,と言っている。インドネシア政府は,この生産減を抑制するために,新規の探査権を提示して,税の優遇や生産割当の改善を約束をしている。

しかし,関連企業は,インドネシア政府の対策は不十分だ,と言っている。現在,インドネシアで契約している多国籍企業の中には,シェブロン(注8),コノコ(注9),フランス籍のTOTAL(注10)などがある。

(注)I (1) 091202I Indonesia, upstreamonline,(2) title: Indonesian crude output slides,(3) http://www.upstreamonline.com/live/article200328.ece,(4) Upstream staff Tuesday, 01 December, 2009, 10:24 GMT ,(5) condensate output,(6) BPMigas,(7) production split,(8) Chevron,(9) ConocoPhillips,(10) Total,(11) photo source: http://www.bpmigas.com/ENGLISH/Report.asp,(12) oil production, picture source: http://mazamascience.com/OilExport/images/BP_2008_Oil_EG____ID___0.png,(13) METI,picture source: http://www.enecho.meti.go.jp/topics/hakusho/2005/html/17022210.html,(14)

今日の参考資料

●091202I Indonesia, upstreamonline
インドネシアの原油生産はなお落ちて11月は日量82万4,200バレルへ
Indonesian crude output slides

http://my.reset.jp/adachihayao/index091202I.htm
http://www.upstreamonline.com/live/article200328.ece

最近の参考資料

●091124M Indonesia, forexyard
インドネシアの新鉱業法は外国資本投資にとって脅威となる可能性
ANALYSIS-Indonesia mining rule threatens investment drive
http://my.reset.jp/adachihayao/index091124M.htm
●091002D Indonesia, The Jakarta Post
インドネシアのプルタミナがセプ油田で契約更改も辞せずと
Pertamina runs short of patience on Cepu
http://my.reset.jp/adachihayao/index091002D.htm
●091002E Indonesia, upstreamonline
インドネシアのBPミガスは4ブロックの探査契約延長を決定
BPMigas backs block extensions
http://my.reset.jp/adachihayao/index091002E.htm
●090828G Indonesia, reuters
インドネシア政府がセプ油田の生産落ちでエクソンに警告
Indonesia warns Exxon on failing Cepu oil output
http://my.reset.jp/adachihayao/index090828G.htm
○090827C Indonesia, upstreamonline
インドネシアのプルタミナが原油生産を大幅アップ
Pertamina cranks up Java outputs
http://www.upstreamonline.com/live/article186509.ece
●090623A Indonesia, thejakartapost
インドネシア政府は原油ガスの免許で56.5百万ドル歳入を期待
Govt expects $56.5m from new oil blocks
http://my.reset.jp/adachihayao/index090623A.htm
●090528A Indonesia, The Jakarta Post
インドネシア政府の見通しは2010年も原油生産伸びず
Govt unable to boost oil output next year
http://my.reset.jp/adachihayao/index090528A.htm


2009年12月1日 ー 中国のCDMプロジェクトは世界の46% ー

南京で,EU首脳部と中国の温家宝首相の会談が行われ,EUからは,人民元の問題と温暖化ガス削減政策について,相当に厳しい注文が行われたようだ。今日の日経も,中国に対して,人民元の為替問題に厳しく注文している。中国としては,世界経済の牽引もさることながら,温暖化ガス削減で大きな提案をしたつもりなのに,どうしてそれに対して,問題点ばかり指摘するのか,と言いたいと思う。

温暖化ガス削減の問題については,今日は中国のCDMプロジェクトが取り上げられている。私は,CDMの規模が余りにも小さすぎる,と言い続けているが,まさに今日の記事が指摘するように,「大海の一滴」,と言うのが現在のCDMシステムだと思う。ただ,CDMプロジェクトの大半が中国に集中している,という点に於いては,まさにそうあるべしと思う。中国のCDMの拡大が,即ち地球を救うことになる,と言うことだろう。

地球温暖化に対する世界の総量問題の把握だが,二酸化炭素換算(炭素換算すると0.273)で,年237億トンと言われ,中国と米国がそれぞれ60億トンで,日本は13億トンである。京都議定書の期限である2012年末までに,CDMとして取引の対象となる国連発行の認証CERの発行額は20億トンと見積もられ,現在までに10億トンが認証されて,その46%が中国だという。でも,237億トンの10億トン,と言うのは余りにも少ない。

結局,CDMにいろいろな制限条件を付けるからで,原子力と大規模水力をCDMの対象にせずに,地球を救おうとすること自体が,大きな問題であり,それに追加性,CDMがあって初めてプロジェクト自体が成立するもの,と言う条件は,非常に曖昧で,その様なプロジェクトは,厳密に言えば,ほとんどないだろう。中国は,2013年以降は,改変でなくシステムの拡大だ,と主張している。

即ち,中国の主張は,京都議定書の継続であり,中国を含めた途上国の立場は,CDMの受け入れ国としての活動と,自主的な温暖化ガス排出抑制だ,と言っている。中国は,京都議定書に基づくCDMは自国に有利,との判断,即ち殆どのCDMプロジェクトが中国にある,と言うわけである。ところが,COP15の混迷など,先行き不透明なために,中国への温暖化投資が減り,取引単価も低迷し始めている。

日本が提案し,EUが推しているセクター別アプローチは,私は非常によい方法だと思うが,中国が受け入れ困難という。それは,セクター別アプローチの基本は,政府間,または業界連合の介入であり,個々の企業の中国プロジェクトへの今の活況を潰してしまう,というわけである。京都議定書の,またはCDMシステムの改変は,既にCDMプロジェクトの46%を確保する中国にとって,全く出来ないと言うわけである。

私は,地球温暖化対策が本当に必要ならば,日本やEUやその他の国は応援席にあって,米国と中国が実施する抑制策を,支援,応援するのが筋だと思う。しかし米国は,京都議定書の延長,には賛成しないだろうし,全く困ったもので,沖縄基地問題は4元方程式で解けない,と言われているが,地球温暖化は,単なる2元方程式で,原子力と水力で,中国,インド,米国の石炭火力を如何に代替するか,単純な問題だと思う。

中国の発改委の担当者(注10)は,中国は更なる技術移転を求めており,現在よりももっと多くのプロジェクトが認証されるよう,プロセスをより単純化するよう求めている。中国は,CDMプロジェクトの登録数の3分の一を占め,CER(注8)の46%を占めているので,システムの大幅な改変に反対している。しかし現状では,CDM(注6)はまさに,大海の一滴,の効果しかなく,中国は大幅な拡大を主張している。

その他の今日のニュース。フィリッピンの発電企業DMCIが600MWカラカ石炭火力運営のため新部門。インドのNHPCの水力開発の遅れは経済成長を阻害する。インドは石炭の需給ギャップを埋めるためNTPCがインドネシアで資産買収。インドネシアの石炭生産は需要の伸びで2010年に280百万トン。中国の温暖化ガス削減プロジェクトにEU銀行が134百万ユーロ支援。


今日の主題

●091201E China, mydigitalfc
中国はクリーンエネルギー開発でCDM投資の落ち込みに懸念を示す
China wary of a shift in carbon trade
http://my.reset.jp/adachihayao/index091201E.htm

http://www.mydigitalfc.com/news/china-wary-shift-carbon-trade-763


その他の今日の世界のエネルギー関連ニュース

○091201A Philippines, philstar
フィリッピンの発電企業DMCIが600MWカラカ石炭火力運営のため新部門
DMCI forms new unit to operate Calaca plant
http://www.philstar.com/Article.aspx?articleId=528238&publicationSubCategoryId=66
○091201B India, livemint
インドのNHPCの水力開発の遅れは経済成長を阻害する
Project execution delays will mar growth prospects: NHPC Ltd
http://www.livemint.com/2009/12/01000521/Project-execution-delays-will.html
○091201C India, financialexpress
インドは石炭の需給ギャップを埋めるためNTPCがインドネシアで資産買収
NTPC to acquire coal blocks in Indonesia
http://www.financialexpress.com/news/NTPC-to-acquire-coal-blocks-in-Indonesia/548065/
○091201D Indonesia, news.alibaba
インドネシアの石炭生産は需要の伸びで2010年に280百万トン
Indonesia 2010 coal output seen up to 280 mln T-industry
http://news.alibaba.com/article/detail/energy/100208585-1-indonesia-2010-coal-output-seen.html
○091201F China, businessgreen
中国の温暖化ガス削減プロジェクトにEU銀行が134百万ユーロ支援
EU bank loans ?134m to China carbon reduction projects
http://www.businessgreen.com/business-green/news/2254188/eu-bank-loans-134m-china-carbon


今日の日本語エネルギー関連ニュース

○インド7.9%成長,2009年度成長率見通し,上方修正も
http://www.nikkei.co.jp/kaigai/asia/20091130D2M3003630.html
○原子力のアレバ,仏企業連合に部門売却,東芝は落札ならず
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091201AT2M0101101122009.html
○小沢環境相,COP15政治合意,「先進国の削減目標明記を」
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20091201AT3S3001E30112009.html
○産業界の2008年度CO2排出量,電力・石油・電機で増加
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20091201AT1D300A330112009.html
○東電の太陽光発電所システム,日立・東芝が受注
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20091201AT1D3006T30112009.html
○日経社説,混乱避け人民元切り上げを
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20091130AS1K3000430112009.html
○カンボジア,タイの援助拒否,国道整備の融資契約破棄
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091130AT2M3002Y30112009.html
○中国とEUの首脳が金融危機や気候変動について会談
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=1201&f=politics_1201_002.shtml
○御手洗・経団連会長,「アジア成長へ連携強化」,タイ首相らと会談
http://mainichi.jp/select/world/news/20091201ddm008020150000c.html
○海上さまよう天然ガス,米市場,大量輸入で相場下落止まらず
http://www.business-i.jp/news/flash-page/news/200912010118a.nwc
○インド,鉄鋼部門にも国家主導の「超大規模プロジェクト」を導入か
http://news.indochannel.jp/news/nws0001749.html
○ソマリアの海賊,ギリシャの超大型タンカー乗っ取り
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-12714120091201


本文

●中国はクリーンエネルギー開発でCDM投資の落ち込みに懸念を示す

After doing so well in a $6.5 billion U.N. carbon trading program, developers and investors circling China’s energy-intensive industries are filled with doubt. China has captured much of the investment in clean energy projects under the program, called the Clean Development Mechanism, or C.D.M. It has built wind farms and hydropower dams and captured waste heat in industrial operations.

地球温暖化に対する世界の総量問題の把握だが,二酸化炭素換算(炭素換算すると0.273)で,237億トンと言われ,中国と米国がそれぞれ60億トンで,日本は13億トンである。京都議定書の期限である2012年末までに,CDM(注6)として取引の対象となる国連発行の認証CER(注8)の発行額は20億トンと見積もられ,現在までに10億トンが認証されて,その40%が中国だという。

国連の炭素取引総額65億ドルの市場想定の中,これからの中国に於けるCDM市場への参入について,開発企業や投資企業の間で疑問が沸きだしている。中国のCDM(注6)市場はこれまでに大きな投資を呼び込んできているが,対象プロジェクトは,風力,水力,それに廃棄物熱処理である。しかしここに来て,2012年以降の不確定性と,世界の金融危機で,これからの投資に水を差している。

投資の対象となる国連発行の認証CER(注8)の取引は,EU取引市場(注)で,炭酸ガス1トン当たり,現在,12ユーローまたは18ドルであるが,昨年,2008年のピーク値を下回ってきている。このCDM方式は,192カ国が集合するCOP15で,2013年以降の取り扱いが,大きな焦点になっている。EUは,中国などの参加で,全く違う方式を目指しているが,便益を上げている中国は,改変することよりも,現状の拡大を求めている。

中国の発改委の担当者(注10)は,中国は更なる技術移転を求めており,現在よりももっと多くのプロジェクトが認証されるよう,プロセスをより単純化するよう求めている。中国は,CDMプロジェクトの登録数の3分の一を占め,CER(注8)の46%を占めているので,システムの大幅な改変に反対している。しかし現状では,CDM(注6)はまさに,大海の一滴,の効果しかなく,中国は大幅な拡大を主張している。

EUは,最大のCER(注8)の買い手であるが,分野別アプローチが,大きな効果を発揮すると考えているが,削減目標の義務化に繋がるとして,中国は反対している。政府や業界の力を強めるこの分野別アプローチは,中国で大きな利益を得ている中間搾取者,コンサルタント,金融機関,開発企業からは,反対されている。分野別アプローチが,より政府間の介入を強めるであろうことは,北京の分析企業NEF(注11)も肯定している。

将来のこの市場のあり方は,中国や途上国が何を望んでいるかに,大きく左右される。EUや米国は,環境問題の公正さを望み,中国の水力開発企業によるCDM(注6)の乱用を防ぐことが重要との認識である。例えば,CDM(注6)は,その適用によってプロジェクトが実施可能になる,と言うことに限定しているが,多くの水力プロジェクトは,CDM(注6)なしでも,実施可能である。

中国に言わせると,低炭素化の推進力は,CDM(注6)があろうとなかろうと,同じだと言っている。中国のプロジェクトに参入している企業は,その透明化を求めている。これらの企業は,我々はいつでもプロジェクトが実施できる態勢にあるが,2012年以降のCER(注8)が不透明では,そこにギャンブルを仕掛けることは出来ない,と言っている。中国市場での問題は,2012年以降の不透明さにある,と思われる。

(注)E (1) 091201E China, mydigitalfc,(2) title: China wary of a shift in carbon trade,(3) http://www.mydigitalfc.com/news/china-wary-shift-carbon-trade-763,(4) By DAVID STANWAY Nov 30 2009,(5) U.N. carbon trading program,(6) Clean Development Mechanism, or C.D.MCDM,(7) Kyoto Protocol京都議定書,(8) certified emission reductions,CER認証排出削減量,(9) European Climate Exchange,(10) Wang Shu, an official at the climate change office of the National Development and Reform Commission,(11) John Romankiewicz, carbon market analyst with New Energy Finance in Beijing,(12) Allan Zhang, who runs the carbon market department of PricewaterhouseCoopers in Beijing,(13) Andrew Aldridge of Climate Change Capital, a Londonbased clean energy fund,(14) CDM future,picture source: http://www.valuefrontier.co.jp/Introduction%20of%20issued%20CER%20(ValueFrontier0904).pdf,(15) regional CER, map source: http://carboncreditsusa.wordpress.com/2008/11/12/,(16) China CDM location,map source: http://www.csrchina.net/UserFiles/Image/Paul/RENmap2.jpg,(17)

今日の参考資料

●091201E China, mydigitalfc
中国はクリーンエネルギー開発でCDM投資の落ち込みに懸念を示す
China wary of a shift in carbon trade
http://my.reset.jp/adachihayao/index091201E.htm

http://www.mydigitalfc.com/news/china-wary-shift-carbon-trade-763

最近の関連資料

●091022H India, thaindian
インドと中国は気候変動問題の諸問題で合意書を交わした
India- China sign agreement to address climate change
http://my.reset.jp/adachihayao/index091022H.htm
●091005E China, steelguru
中国四川省の中米協力ガスプロジェクトは2010年に開始
PetroChina Sino US gas project to start production from 2010
http://my.reset.jp/adachihayao/index091005E.htm
●090928N China, online.wsj
中国は2020年までの風力の建設で石炭火力のバックアップが必要と
China's Wind Farms Come With a Catch: Coal Plants
http://my.reset.jp/adachihayao/index090928N.htm
●090923G China, forbes
中国の湖錦濤主席が炭素強度で2020年までに対GDP目標達成へ
China's Hu vows to cut carbon output per GDP by 2020
http://my.reset.jp/adachihayao/index090923G.htm
○090825P China, reuters
中国のグリーンエネルギー政策と暗い空との矛盾
The Great Paradox of China Green Energy and Black Skies
http://www.reuters.com/article/mnCarbonEmissions/idUS37179272320090818




アジアのエネルギー最前線 0902