モーツアルトのピアノ・ソナタ

Tori

モーツアルトのピアノ・ソナタは、
曲集によって数が違います。
作品番号も、書き方がいろいろです。
どれを買えば一番たくさん入っているのでしょう?
今ここに、その謎があかされる。
さあみんな、見ておくれ!


番号
12345678910
KV初版番号
279280281282283284309311310330
KV6版番号
189d189e189f189g189h205b284b284c300d300h
調
C-durF-durB-durEs-durG-durD-durC-durD-dura-mollC-dur
音楽の友・ウイーン原典版
全音・原典版
全音版
春秋社・井口基成版
Peters 古い版(486a,b)
Peters 原典版(1800a,b)
Henle 原典版(1,2)
Breitkopf 版
EMB バルトーク版(3996,7)


番号
11121314151617181920
KV初版番号
331332333475
457
533
494
545570576574a498
450
456
KV6版番号
300i300k315c-----135
138a
136
調
A-durF-durB-durc-mollF-durC-durB-durD-durF-durB-dur
音楽の友・ウイーン原典版××
全音・原典版××
全音版×
春秋社・井口基成版×
Peters 古い版(486a,b)××
Peters 原典版(1800a,b)×
Henle 原典版(1,2)××
Breitkopf 版×
EMB バルトーク版(3996,7)




・・・研究結果・・・

モーツアルトは、膨大な曲を書きましたが、すべての曲が完成したわけではありません。
・・・書き始めたけれども、途中でやめてしまった・・・
・・・テーマをちょっと書いた所で、別の曲の依頼があり、そのままになってしまった・・・
・・・書いている途中で召されてしまった・・・
などなど、彼にもいろいろな事情があったはずで、
途中までしかなかったり、最後の楽章が抜けていたり、いろいろあります。
彼の死後、さまざまな人が彼の未完成品を完成させようと努力して、
例えばジグソーパズルのように楽章を組み合わせてみたり、
あるいは、未完成の部分を追加したり、
歴史と共に曲が完成していったのです。

かつては、彼のピアノソナタは18曲と言われていた時代があり、
また、19曲まで増えた時期がありました。
19番は、作者がモーツアルト自身かどうか、いまだに確証が無いようです。
20番は、1、3楽章はピアノ曲ですが、2、4楽章は、協奏曲からの編曲です。
今一番多いのは、バルトーク校訂版の20曲でしょう。
もちろん、厳格な意味では、現在でも、「ピアノ・ソナタは18曲」という説が公式見解のようです。
(19曲、という公式見解もあり、説はいろいろあるのでしょう)
以下に、各版の特徴を独断で発表します。

特徴
音楽の友・ウイーン原典版赤い本。信頼もあり、なんといっても国内出版なので、日本語で解説が書いてあり、これはうれしい。
全音・原典版これも国内出版で、信頼もあり、日本語で解説が書いてある。
全音版もともとは、Petersの古い版からのリプリントを元にしている。昔からあるので、根強いファンもいるようだが、Petersの古い版にいろいろ問題があったことを考えると・・・
春秋社・井口基成版1950年発刊、1985年に改訂されている。根強いファンが多い。箱付き、というのがゴージャス感あふれる(わりに安い)。
Peters 古い版(486a,b)ひと昔前は、これもよく使われたが、問題が多いとされている。
Peters 原典版(1800a,b)Petersなら、こちらのほうが間違いないと言われています。
Henle 原典版(1,2)1948年出版、その後、何回もミスプリを訂正している。よく使われている。ヘンレ社の第1、2号の楽譜でもある。
Breitkopf 版これも、現在人気の高い版。
EMB バルトーク版(3996,7)バルトーク自身が、自分の子供や生徒のために校訂した楽譜。楽譜中の注釈などが丁寧で、さすがバルトーク、という印象。


上の表の各版の他にも、
ベーレンライター(BA4816,2)「ドイツの出版社、モーツアルトに関しては絶大な信頼あり」
シャーマー(L1305,6)「アメリカの出版社」
エドウイン・フィッシャー校訂版(Curci6097,5)「さすがフィッシャー版、指使いが詳しい」

など、多くの版があります。



・・・おまけ(モーツアルト5才の時の作品)・・・


モーツアルトは、35年の生涯で、膨大な曲を作りました。
その中で、出版された中での、彼の最初の作品(K.1)は、
6曲のピアノ曲です。
なお、 K.1f のメヌエットは、K.1e のメヌエットのトリオとして
演奏される事が多いようです。

曲名
作品番号小節数
アンダンテ・ハ長調K.1a10
アレグロ・ハ長調K.1b12
アレグロ・ヘ長調K.1c12
メヌエット・ヘ長調K.1d20
メヌエット・ト長調K.1e16
メヌエット・ハ長調K.1f16



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