空の国で

同じものを見ても、同じものは見ていない。
私たちはただ一人きり、一人きり、
眠るたび訪れる、夢の狭間を縫いながら、
気づかぬほどの現を落とし、
静かに原初に戻るのだろう。

それでも確かに触れる小さな手。
私はまだ、何も知らない。動けない。

君が落とした小さな種。
ガラスの土に、花、ひとつ。