はじめてのJAPAN JAM。思っていたよりコンパクトな会場だったけどその分集中しやすかったかも。

いよいよオオトリの時間が来て、始まる前から期待感で胸苦しい。エレファントカシマシSの6人編成は久しぶり。宮本さんは登場するなり上着を脱いで、落ち着かないのか緊張なのか。

1曲目は「脱コミュニケーション」。ZEPPツアーで聴いてきたよりやや上ずった感じ?続く「悲しみの果て」で少し調子が上がってきたように思えた。

3曲目は熊本で演ったと聞いて羨ましかった「戦う男」!!!高速バージョンが会場全体のテンションに合ってた。

「風に吹かれて」「旅」と進んで、「お前ら・・・馬鹿野郎って曲です」のMCで始まったゴクロウサン。この一曲の間に目の前で若返っていくのはなぜなんだ?

聴きながら、やっぱり宮本さんはセトリの組み方が上手だと実感。JAMの前奏というか、ゴクロウサンがその後のセッションに導いてくれる。

みんなの準備が整ったところで、CHABO登場!宮本さんは「素晴らしいギタリスト。すっげえぞ!!」を繰り返してた。

CHABOは貫禄というより穏やかさを湛えていて、テンション上がり気味の宮本さんを包んでくれそう。

CHABO BANDの時と衣  装替えしてきたのも地味に嬉しい。宮本さんは尊敬する先輩を前にあさってな方向を見て「初心に却ってやらせていただきます」神妙だな〜。

既に好きな女の子を前にした中学生みたいになってる。邦楽オンチな私は超有名なRCですら、それぞれの曲の歌詞とか背景は全然知らなくて。

今回はどんな曲を選ぶのか予想もつかなかったけど、JAM始まりは「ブン・ブン・ブン」。っていうか、まるでキヨシローが歌ってるみたい。

なにこれ?一声目からノックアウトなんですけど。こんな声が出るの???「ベイベー、ベイベー!」と拳を突き上げる宮本さんを見ながら驚きでいっぱいに

。完コピしてたからとか、モノマネみたいとかいうのじゃなく、憑依されてるんじゃないかくらい別人化してた。

「この腕に手錠かけて お前のものになりたい」と両手を差し上げる様も、ダンスという歌詞も、エレカシでは見せることがない宮本さんで

RCに憧れて音楽に恋をした10代の頃の伸びやかさを想像させて胸が詰まった。

 

「スローバラード」では一転、蔦谷さんのキーボードとCHABOのギターがほろ苦い。全身で表現される思いにオーディエンスも静寂で応える。

宮本さんはいつもカバー曲へのリスペクトが半端じゃないけど、RCは特にというか別格では?カバーすること自体がオリジナルへの、キヨシローへの

ラブソングみたいで、あんなふうに全身で愛を表現されると、そのことだけで鷲掴みされちゃう。「あの娘の寝言を聞いたよ、本当さ、たしかに聞いたんだ」

間違いなくこの部分だけでも女子ファンは卒倒すると思う。どうしてこんなに甘い言葉も似合う?戦う男 はどこに行った?なんてことにはその場では一切思い至りませんでした。

「君が僕を知ってる」サイコーのラブソングって紹介してたかな?一曲ごとにキヨシロー憑依状態から宮本さん本人がミックスされていく感じで、いつも通りの振り付けが。。。

「上から下まで全部分かっていてくれる」では大切なところをゴシゴシしていらっしゃいました(笑)で、CHABOとの掛け合い「分かっていて くれるぅ〜」が盛り上がる中

下手からヘルメットかぶった泉谷ジイジが静かに乱入。このあたりちょっと演劇的で好きだったな。乱入に気づいた瞬間の宮本さんの顔、困った家族を見てるみたいでした。

泉谷ジイジの格好、今夜もし歌わなくてもみんなに思い出して欲しいのはあの曲なのねと。

ここから先生のアワアワが始まった記憶あり。ジイジいきなり「てめえら、何でものるんじゃねえ。この歌は黙って聴け」そうだ、トイレでも行ってろ発言も

このあたりではなかったかと。先生はなだめる感じで「素晴らしい歌なんです」で、「春夏秋冬」。なんでもLOSERバージョンとかで、歌うのが難しいアレンジだと

ジイジこぼしまくり。先生は「まあ、リハーサル通りにやっていただければ・・・」とかわしていたけど、すっかり飲まれてしまったのか

コーラス(?)にもなかなかうまく入れず、ステージをウロウロ。気を取り直してタンバリンを手にするものの、そちらもすぐに放棄しちゃうわで、ホスト頑張れ〜!と

心の中で応援。後半ではジイシとチューせんばかりに顔近づけて歌ってました。よかったよかった。

 

お次の「翼なき野郎ども」は事前にジイジから「俺がリードギターな」と宣言されたにもかかわらず、なぜか大事なソロパートを石くんが担当。

後で宮本さんからの指示だったことが分かり爆笑。ジイジはしきりにぶうたれてました。このあたり、二人の仲の良さが伺えて微笑ましかった。

CHABOはそれを横目で見てクスリって感じで。

「チャンスは今夜」では、CHABOがしきりに石くんに誘いかけてギター合戦。この日セッション中はギターを持たずにハンドマイクだった先生は

大人数の仕切りにあたふた?(そういえば、どこかで今日は仕事が少ないから・・・って発言してました。ギターないからね)動線を塞ぎ気味で

オイオイと思わせる場面もあったけど、そんなことは全然OK。石くん、最高に楽しそうな顔してプレイしてた。

そのあと、成ちゃんとの掛け合いもしたCHABOはモチロン心配りを忘れない優しい大人なんだけど、それ以上にエレカシメンバーの

自分に対する愛情を感じてそれを心から喜んでいるんだと思った。残念ながらステージが高すぎて前方を陣取った私からはトミがほとんど見えなかったんだけど

メンバー全員がこの上なく幸せそうで、プレイしながらこんなに笑ってるエレカシが目の前にいることが信じられなかった。

ということで、ガストロンジャー。CHABO・ジイジと一緒にエレカシナンバーするならの選曲でもあるだろうけれど、初日にDAとやったこの曲を選ぶこと

で2日とも参加した観客にとってはセットで記憶に残るわけで、個人的に宮本さんはそういうプレゼントを考えるタイプではないかと。にくいぞ!!(妄想)

僕らの音楽で見たDAバージョンより肩の力が抜けてるというか、大先輩に囲まれて、安心して吠えた(矛盾して聞こえる?)先生。

自分の中のガストロンジャーは誰かに鳴らしてもらうんじゃなくて、自分で鳴らさないと、と拳を突き上げながら結論しました。

ここで本編終了。なのにジイジだけステージに居残り。

 

「どーせアンコールするのになんでいちいち引っ込むんだ、こいつら(オーディエンス)に迷惑だろ、出てこい!」(←だいたいこんな内容)とひとくさりして

メンバー登場を待つ間ひとりでラブ・ミー・テンダー鼻歌バージョン。やっぱりな(笑)「牛乳が飲みてぇ〜」完全に同意します。

で、再登場一番乗りした石くんはステージ下手でいきなりのコマネチ。しかもしつこめ。またコマンド出したわね、先生ったら。

最後の最後はやっぱり「雨あがりの夜空に」。だめだ、この辺のことは全く言語かできないです。ごめんなさい。顔だけじゃなくて、音も。

プレイヤーとオーディエンスだけじゃなくてスタッフも会場も、全部が笑顔。花が咲いて花火が上がって始まりと終わりが重なって

永遠にこの時が続けばいいのにって、心の底から思いました。エレカシに感謝、音楽に感謝、生まれてきたことに感謝!!!!!

みんなで「WOWWOW加入しますから、フル(除くラブ・ミー・テンダー)で放映してください!!!」署名をしたくなってます。ダメかな(T_T)

最後に・・・、CHABOとジイジでは宮本的に全く異なるポジショニングなのだと実感。CHABOは憧れの大先輩で、ジイジは大好きなお祖父さんってとこでしょうか。

呼び方もCHABO=すっげぇーギタリスト、ジイジ=御大でしたからね(笑)。泉谷ジイジと先生はお互いにウマが合うというか突っ込みやすそうで微笑ましい。

先生のMCに対して「お前なに云ってんだ?」と言い放ったジイジ。先生はクシャっとした笑顔で応える、など。距離の近さを見せつけられたひとときでした。

まあ、ティーンの頃から憧れてきたRCと自身もプロになってからハマった泉谷との違いも大きいんでしょうね。