よく目をこらさないと見過ごしてしまいそうな花、ほら、あしもとに
陽だまりに咲く、小さな花の花びらが、一枚散ったと思いましたが、それは小さな蝶だと気づきました。
蝶と花びらはよく似ていて、くっつくと蝶はかくれてしまいます。似た者同士、蝶も花もまんざらでもないのでしょう。
通りがかりの暇な人の目に映った、小さな世界の愛おしむべき光景でした。
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寒風吹くなかに、取り残されたように咲く花の紅色が目に染みました。花のさかりはとうに過ぎているでしょう。
その花の屹立している姿は、碧空と、ぼう漠とした枯野にあって、心に点した灯りのように消えません。
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