富士山 その2へ
     
2007.8.28
10年ぶりの3回目の富士山登山。過去2回とも高山病にかかり最悪の登山。もう2度と登らないと心に誓った我輩だったが、友達のかっちゃんからのたってのお誘いがあり、悩んだ挙句行くことになった。
 富士山には何箇所か登山口があるが、今回は一番登山時間が短い富士山スカイラインからのスタート。
 前日の夜10時に着くと、すでに行く気満々の登山者達がわんさかいる。お山じまい(山開きの反対)後であり、ガラガラかと思ったがまだまだ登る人は多いようだ。我輩たちは車で仮眠後、早朝出発予定。高山病には寝不足が大敵。あせる気持ちを抑え、軽く前夜祭を行い寝袋にもぐる。

 




朝4時に目が覚めると外は風が強かったが雨は降っていない。用意をして5時前にスタート。10分ちょっとで新6合目に到着。そのまま素通りして先へと進む。風は強いが天気はまずまずだ。









雲海を見下ろしながら歩いていると東の空が明るくオレンジ色になってきた。するとかっちゃんが「富士山が映っているよ!」と指を差す。その方向に目を向けると、西の雲にくっきりと富士山の全景が映っていた。これにはビックリ!なかなか見れない光景だ。
 







 しばらくすると朝日が昇ってきて新7合目に到着。そこの山小屋の名は「御来光山荘」。まさにその通りの名だ。ここで小休止し先へと進む。
 





 我輩の高山病は思いの他早くやってきた。高度3000m付近になると頭がガンガンしてきて、力が入らない。持っていた杖は落とすし、特段何もない登りでも浮石に足を取られこけてしまった。これでは先が思いやられる。あー参った参った。何とか元祖7号目に到着して一休みを入れる。
 その先の8合目までもたいした距離でもないのに一気には行けず1回休みを入れた。




 元気そうなおじさんがいたので挨拶をすると、なんとそのおじさんは今日で3日連続の登頂らしい。去年は不眠不休の4連続登頂をしたとのこと。本当に元気きなおじさんだ。我輩たちは下山コースを御殿場口コースで行く予定だったので、何気なく聞いてみると、昨日おじさんもそのコースを下山したとのことで詳しく教えてくれた。これで下山ルートも安心して行ける。お礼を言って分かれた。
 8号目から先は岩場が続きグングン高度を上げていく。高山病もそれ以上は悪化せず、30分ほどで9合目に到着した。

 息は相変わらず苦しいがもう少しだ。しかしここからが長い。9合5勺は目の前に見える。見えるが着かないのが富士山登山。でも歩いてさえいれば目標に到達するのもこれまた登山。重い腰を上げ目の前の目標9合5勺へ。頭を下に垂らしたまま歩くこと30分。まさに無の境地。この状態を下界に戻っても保てれば我輩も弘法大師様になれるんじゃなないかな(笑)。
 





9合5勺から標高にして200mちょい。上を見上げれば浅間大社の鳥居が見える。もう少しだ!するとかっちゃんが上を見て一言「登っている人、みんな止まっているみたいだね」と。確かにみんな歩いてはいるのだけどそのペースがゆっくりな故、動いているようには見えない。我輩達も登頂目指してその静止している登山者の中に入っていく。
 ちょっと歩いては上を見上げ鳥居を確認する。あとちょっと。また下を向いて歩く。
 しばらくして上を見上げ鳥居を確認するが、あまり鳥居は大きくなっていなく、がっくりしては下を見て歩き続ける。何回かこの動作を繰り返しているうちに鳥居は大きくなってきた。
 






やった!登頂!なんとか無事に着いた。3人で大喜び!下界は雲がかかり眺望はよくないがよしとしよう。







 相変わらず軽い頭痛がしているとカミサンに言うと、「これ飲んでみれば」とセデスをくれた。高山病にこんなのが効くのか疑問に思ったがとりあえず飲んでみた。
 カミサンがゲラゲラ笑ながらパンを取り出す。目を向けるとパンパンになったパンが(笑)。気圧の差でパンの包みがパンパンに。するとかっちゃんがそのパンをパーン!と割った。あまりの大きな音にまわりの人がこっちを見るくらいだった。(パンの動画です。クリックしてみて)
 我輩はここが山頂だと昔から思っていたが、実はそうでは無く、剣ヶ峰なる本当の山頂があるとのこと。かっちゃんはどうしてもそこに行ってみたいと今回の山行の前に言っていたので、しばらく休み剣ヶ峰を目指す。





 馬の背なるすごい峰を登り15分ほどで剣ヶ峰に到着。











 そこは富士山の観測所があり、富士山レーダーがあったところだ。
 





 まさにここが日本一!3人で「よ!日本一!」とお互いに褒め称える。なにせ私生活で日本一になることなどこの先もありえないだろうからね。
 セデスの効果は絶大で我輩の体調は絶好調になり、お鉢廻りすることにした。これにはカミサン大喜び。以前カミサンと富士山に来たときは、我輩の高山病が最悪でお鉢廻りどころでは無かったからだ。










 噴火口を右に見ながら進む。霧の切れ間から噴火口が見えた。その迫力はすごい!改めて自然のすごさを感じる。
 






 アップダウンを繰り返しながらお鉢周りを歩く。しばらくすると人が沢山現れてきた。そこは河口湖口の山頂だった。さすが富士山銀座。最近は外国人も登るようで沢山いた。

 久須志神社で記念の焼印を押してもらい先へと進む。
 30分ほどで御殿場口の山頂に到着。下山はここから宝永山経由のルート。軽い昼食を摂り下山開始。










御殿場ルートは岩場などが無く快適な下りが続く。が、浮石などがありたまにズルっと行く。
 






 9合目で休みを取っていると一瞬雲が切れ湖が見えた。やっほー!下界が全然見えていなかったからこれにはみな大喜び。3人であれは河口湖だとか山中湖だと言っていたが結局結論は出なかった。(家に帰ってから地図を確認すると山中湖だと判明)
 
 そこから30分ほどで7合目に到着。この先から御殿場口と富士宮口と分かれる。しばらくは大砂走りを下山。これが最高に面白い。1歩が2mくらい。最初はおっかなビックリに進んでいたが、だんだんコツを掴みスピードも出てくる。ゲラゲラ笑ながらみんなで競争!本当にこれは面白い。童心に戻り一気に下山していく。(砂走り動画です。クリックしてみて) 大砂走りを満喫し御殿場口と富士宮口の分岐を富士宮口へと右へ折れた。
 




 ここからは宝永山の火口へと進む。富士山山頂の火口もすごかったが、宝永山火口もひけをとらない。富士山の斜面の迫力などは圧巻。ここもまた砂走り、富士山の尾根から一気に宝永山火口へ進む。火口に降りるとその迫力が一層増す。下にはベンチがありそこで小休止。やー本当にすごい迫力。今にも斜面が崩れ落ちてきそうだ。
 




 そこから10分ほど尾根を登り返す。老夫婦がいたので挨拶すると、この宝永火口には12の神が宿ると教えてくれた。富士山の斜面の岩々には一つ一つ神の名が着いているとのこと。なるほど、昔から富士山は信仰の山として奉られているのが納得される。
 ここから一旦新6合目にでて下山しようと思っていたが、老夫婦が「駐車場に行くなら下に降りてトラバースしほうがいいよ。樹林帯の中を快適に進めるから」と教えてくれた。これには願ったり叶ったり。6合目経由だと一旦さらに登り返さねばならない。お礼を言って下山。




 樹林帯は快適快適。ハイキング気分で進む。所々に高山植物も咲いている。 














 がしかし、10分も歩けば駐車場に着くと勝手に思い込んでいたら、歩けど歩けどなかなか樹林帯を抜け出せない。そのうちみな無口になってきた。多分疲れていなければあっという間の20分なんだろうが、10時間以上歩いていた体にはこの20分が長いこと長いこと。まだかまだかと思っていると森の先がやっと開け、15時半みな無事に駐車場に着いた。            
                     
 
 やー疲れた疲れた。でも、お鉢廻りも出来たし、砂走りも通れたし、このコースは意外と富士山を満喫できるコースではなかったかな。
 皆さんも是非日本一になってみてはいかが?
 
4:50 富士山スカイライン
新5合目(富士宮口)
2400m
5:05 新6合目 2490m
5:50
6:05
新7合目 2780m
6:40
6:55
元祖7合目 3030m
7:30
7:45
8合目 3250m
8:20
8:40
9合目 3410m
9:10
9:30
9合5勺 3550m
10:00
10:20
浅間大社奥宮
(富士宮口山頂)
3730m
10:35
10:55
剣ヶ峰
(富士山山頂)
3776m
11:25 久須志神社
(河口湖口山頂)
3720m
12:00
12:20
御殿場口山頂 3710m
12:55
13:05
9合目(御殿場口) 3400m
13:40
13:50
7合目(御殿場口) 3045m
14:05 宝永山分岐 2780m
14:35
14:45
宝永火口 2450m
15:30 新5合目(富士宮口) 2400m
 
 
 
 
  
その2   
2012.8.30
 5年ぶり4回目の富士登山。今年はオリンピックイヤー。日本選手の数々のメダル獲得に感化され、ヨッシャー!我輩達も日本一になったるでー!と気合を入れ込み登って来ました、富士登山。(なんちゃって、笑)
 今回は、先輩夫婦&ヒロリン、そして我が夫婦と5人の大登山隊を結成!
 早朝でテンション上げ上げ、おっぷきモード全快!しかし駐車場から登山口への階段ですでにゼーゼー、ハーハー。
 あらあら、まだまだ先は長いってか(笑)
 さてさて、こんな感じの5人衆。果たして富士の頂にたどり着くことができるのか!?乞うご期待!
 
 
ヨッシャー!と気合を入れていざ登頂開始!
 
  ヘッドランプを頼りに暗闇の中進む
 
 
6合目までは快適な道
 
  お!夜が明けてきましたぞ!
 
 
きれいな朝焼け
(先輩婦人撮影)
 
  ダイヤモンド宝永山をバックに!
 
  
 
新7合目到着
 
  ヒロリンもこのときは(?)まだまだ余裕ですな
 
 
標高3000m地点!我輩はいつもこの辺りから高山病になるんだよね〜
 
  元祖7合目。あらら・・・、ヒロリンが・・・
 
 
こちらの3人衆はお元気そうね
  
  そしてなんとか8合目に到着!頑張れ、ヒロリン!
 
9合目。一番辛い8合目を過ぎ、みなさんちょっと楽になったかな
 
我輩はバファリンを服用して絶好調!
(先輩婦人撮影)
   
 
森林限界も超え、ガレ場を進む
 
  9号5勺。余裕のカミサン
 
 
おーーーー!ヒロリン、表情が無いぞ〜〜
 
  さすがに先輩婦人もちょっとお疲れかな?
 
 
あと少し!万年雪をバックにもうひと頑張り!
 
 
  富士宮口山頂の鳥居がお出迎え。先輩いい顔してるね〜
 
 
ヒロリンおめでとう!
二年越しの夢叶う!
 
  全員無事富士宮口山頂に到着。バンザーイ!
 
 
 
本当の山頂はあちら。すぐそこに見えるんだけど、辛いんだよね〜。この登りが・・・
 
  噴火口沿いを進む
  
 
 
で、ここが本当の日本一。剣ヶ峰3776m。
よ!日本一!
 
  無事登頂でき、至福の昼飯タイム
 
 
 
帰りは、御殿場口経由。あまりにも雄大すぎて人がちっちゃい
 
  ヒロリン遅れ気味?何かあったのかな?
 
 
 
「ちょっと、御殿場口5分て書いてあったけど、まだ下山できないの?」
「・・・・・」
  
  宝永山に到着。ここまでくればもう少し。
 恒例の大砂走りの始まり始まり・・・
 
 
 
先頭は先輩。いい走りしてますね〜。目がクリクリしてますぞ!
 
  ヒロリンも続け!!
 
 
 
先輩婦人もラストスパート!いい感じですね〜
 
  負けてられないわよ〜。かっ飛ばすカミサン
 
みなさん、お疲れ様でした。家に着くまでが遠足ですからね(笑)
 
4:50 富士宮口新五合目   11:45
12:30
富士宮口山頂
(昼飯)
6:05
6:30
新7合目   13:30
13:35
見晴館
7:15
7:35
元祖7合目   14:15
14:20
砂走館
8:15
8:30
8合目   15:15
15:20
宝永噴火口
9:05
9:35
9合目   16:10 富士宮口新5合目
10:05
10:25
9合5勺      
11:10
11:15
富士宮口山頂      
11:30 剣ヶ峰山頂