Champagne Flight
(Convention Doll)

Champagne Flightは、2002年のModern Doll Clubのコンベンションで、コンベンションドールとして配布されたものです。このときのドールはブルーのスーツを着たもので、250体の限定品です。また、同型でグリーンのスーツのバージョンがセンターピース・ドールとして25体配布されています。さらに、赤毛でベージュのスーツのものが、Fao Schwarz社から200体限定で発売されました。
Champagne Flightは、Ashiton-Drake社が2002年度当初に新製品のラインを発表した時点では、アウトフィットのみとして発売される予定でしたが、いったん発売がキャンセルされたあと、コンベンションドールとして日の目をみたという、いわくつきのドールでもあります。

Geneは1952年に映画"Somewhere Summer"で、スチュワーデスを演じた。星々よりも高く飛びたいと願う、夢見がちな女性の役である。
物語はニューヨークで次のフライトを待っている場面ではじまる。彼女はオートマットの前にすわって、古い"Posh Living magazine"をパラパラとめくっていた。突然、声がして、彼女の夢想がやぶられる。「となりに座ってもいいかな?」顔をあげたスチュワーデスのそばには、信じられないほど魅力的なハシバミ色の目をしたハンサムな男性が立っていた。コーヒーカップを手にした彼は、あっという間に彼女の横にすわるとおしゃべりをはじめる。彼女は自分が恋に落ちてしまったことに気付いた。
翌日、ロマンスの余韻にほほを染めながら、彼女はロサンジェルス行きの旅客機に搭乗した。離陸のアナウンスのために客室に入ると、昨夜出会ったハシバミ色の目をしたハンサムな男性が、ひとりでそこを占領していた。
彼女は口ごもりながらたずねた。
「他のお客様は、どうなさったのですか?」
「君とふたりになりたくて、私が全部の座席を買い占めたんだ」と彼が笑う。
そのとき、副操縦士が客室をのぞいて、「準備はよろしいですか?」と聞いた。
「ああ、けっこうだ。」答えると、彼はスチュワーデスの方に向きなおった。
「多分、自己紹介をした方がいいだろう。」
書類鞄から取り出した"Posh Living magazine"最新号の表紙をかざっているのは、彼の写真だった。
彼女は一瞬、呼吸が止まるかと思ったが、何とか微笑んだ。
「そろそろ、お仕事をした方がよろしいでしょうね。お飲物はどうなさいますか?」
「シャンペンではどうかな?」
そう言うと、彼は冷えたシャンペン・ボトルを取り出した。シャンペンの泡は、ふたりを雲よりも高く運んでいった。

【automat:オートマット、小銭を入れて小さなガラス窓の裏の食物を取る自動販売機の一種、1930年代に流行したが、現在New York 市に残った唯一のオートマットは、マンハッタンの Third Avenue 東 42nd Street の南東の角にある。 Posh Living magazine:直訳すると上流生活雑誌というほどの意味、この名称の雑誌が実在したかどうかは不明】

発表年
2002年
製品番号
-
定価
-
デザイナー
George Sarofeen
限定生産品
Modern Doll Convention 2002
Limited to 250
製造中止
-
設定年
1952年

上の画像のは、FAO Schwarz社から200体限定で発売された、ベージュのバージョンです。

発表年
2002年
製品番号
-
定価
-
デザイナー
George Sarofeen
限定生産品
FAO Schwarz Exclusive
Limited to 200
製造中止
-
設定年
1952年

【このページの画像とストーリーの原文については、ひさこ様よりご提供いただきました。翻訳上の誤り等に関しては、Gabrielaがすべての責を負うものです】

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