Pink with Envy


1952年のこと。映画"First Encounter"は大成功をおさめ、スタジオ関係者のあいだでは、まだその余韻もさめやらないのだが、Madra Lordは決意を固めていた。鉄(と女優)は熱いうちに打てと言うではないか。最新作中のMadraの役は、フルコースで言えば豪華なメインディッシュのようなものだったが、彼女にはまだデザートの用意があった。Madraは売り込み作戦を開始した。
ある朝、Madraが自宅のサウナに入っていると、電話のベルがなった。ぶつぶつ言いながらトルコ風のタオルを巻きつけると、彼女は電話に出た。電話をかけてきたのは、Ruben Lilienthalの秘書だった。
「すぐこちらへお越しになれますか?Lilienthalさんは根負けなさったようですね。一時間以内においで願えるなら、お会いできるとおっしゃっています。ごいっしょに昼食を、、、、」
「そろそろだと思ってたわ!」とMadra。急いでシャワーを浴び、髪と化粧を整える。何を着ていこうか、、、。
黄色?まるで冴えないわ。青?陰気ね。Madraはクローゼットをひっかき回す。だめ、だめ、だめ、だめ、だめ、だめ、だめ、、、これよ!
ピンク。完璧だわ。クラシックなラインの明るいピンクのスーツ。若々しく、毅然としてみえる。これぞ、まさしくプロのファッションじゃないの。
そして、攻撃用の武器弾薬(彼女が演じた最高の役のアートワーク)を紙ばさみに詰め込むと、映画スタジオへ急いだ。秘書の前をかけぬけ、Lilienthalオフィスへ飛び込む。サンドウィッチに一番近い椅子にすわると、Lilienthalは電話に向かって叫んでいるまっ最中だった。「Gene!よかった、やっとつかまえたぞ!新しい映画のはなしがあるんだ、、、きみの都合に合わせるから、会ってもらえないかな、、、」
Madraの顔はピンクのスーツさながらの色にそまっていく。

【Ruben Lilienthal : Monolithic映画社の社長】

発表年
2000年
製品番号
92286
定価
$44.95
デザイナー
Bob Lange
限定生産品
-
製造中止
2001年
設定年
1952年

【このページの画像は、コレクションを撮影したものです。】
【Doll は Cold Shoulder を使用しました。】
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