ドリームなごや きっぷの買い方
◆え!ワタシの席2連結だったの!?いやだこんな見知らぬ他人と膝がくっつく席ー!とか。えーこんなすきま風の寒い1階席窓側はイヤだー!とか。それとも2階席最後部窓側じゃなきゃイヤだー!とか。もしくは番号続きかと思ったら1Fと2F分かれてて友達とバラバラー!!とか。はたまた、なにィー1ヶ月前に窓口並んだのにもう満席ぃぃぃぃ!?!?どぉいぅこと???……などなどなどなど、夜行バスのチケット席の確保は、初心者にとって思わぬ事態が起こることもしばしば。こんなハズじゃなかった!と後悔しないよう、きっぷの買い方、席の確保の術とその心得をここに伝授。
どのドリームなごやに乗るべ?
●名古屋発で言えば一番スタンダードなのは23時発のドリームなごや2号と23時30分発の4号だけど、他にもドリームとよたとかニュードリームなどなど、発車時刻、発着ステーションが豊富に用意されている。JR東海バス公式サイトのこのページに時刻表も値段表も分かりやすい表になって掲載されているので、そちらを参照して決めておくと良い。
往復、回数券、ドリーム&ひかり。どれが一番利口?
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▲回数券だのドリーム&ひかりだの色々ありはするけど、イチバン便利で無難だったのは、実はみどりの窓口で購入するこの往復きっぷだったという。実にストレート。 |
●私がよく利用するのは、割引率の一番よく効く11,410円の“往復きっぷ”。また、時期によっては片道はドリームなごや、もう片道はでJR電車の青春18きっぷを併用して名古屋・東京間をゆききするのも便利。
そういえば以前、往復きっぷのことを“ドリーム&ドリーム”という愛称で呼んでいた記憶があるけど、やめちゃったみたいね。
●同じく割引が期待できるものとして“回数券”などもあるが、土日祝利用不可だとか有効期限有りだとかGWお盆年末年始利用不可とか、条件がごちゃごちゃうるさくて大変不便。土日祝常時OKの通年型もあるが、それは割引率が往復きっぷより下回るシロモノ。結局往復で買うのが一番無難で便利であることを老婆心ながら申し上げておきたい。JRバス側は“回数券”というモノの元来の利便性や使う時の面白みをよく考えて欲しい。
●あと、行きはドリーム、帰りは新幹線ひかりこだま自由席利用で14,800円という“ドリーム&ひかり”と銘打たれた往復割引があるが、GW・お盆・年末年始はダメだの、行きと帰りドリームと新幹線を逆にするのはダメだの、これもガタガタうるさい条件がつきつけてあるという、なんの役にも立たないシロモノ。身も心も元気な行きにこそ新幹線を使って、疲労こんばいを背負った帰りこそ一晩ドリームで熟睡したいのに、逆しかダメだと。何考えてんだろうね。
●そうそう、高速バス名古屋⇔東京のリーズナブルな往復きっぷと言えば、昼便までに範囲を広げるとたった8,760円という往復きっぷがあるにはあるのだが、昼便の高速バスは狭苦しいシートの居心地が大変に悪い上、東海道線普通電車の18きっぷ旅行と比べても相当退屈。使い甲斐のあるはずの朝や昼間の時間をバス閉にじこもりなんてもったいない話で、私は二度とゴメンという印象を持っている。
やはり購入場所のベストはみどりの窓口
●電話予約、インターネット予約、コンビニ予約、など購入方法は様々な手練手管がありそーにみえるのだけれど、コンビニ予約は青春ドリームのみしか対応できてない。
また、超がつく程競争率の激しい繁盛期日程をタッチの差で争う場合、電話予約、ネット予約がまるでつながらい!なんて事態にでくわしかねない。注意が必要。
●インターネット予約の場合、予め個人情報を開示して会員入会の上、こちらから、一応午前5時から深夜1時まで、予約申し込みが可能となっている。
しかもオンラインの場合カード決済OK、しかも2%引き(ケチ…)という新サービスもついた。…が、細かな座席指定ができない点はかなり不満。【窓側or通路側】程度の選択肢しかなく、お気に入りの席にありつけないのだ。
※現在ではネット予約でも細かな座席指定が可能となり、かなり便利になってきた。今はもう無理に窓口で買う必要性もなくなってきたので活用してOK!
●結局一番なのは、座席枠確保数の多さ・確実さから考えてもみどりの窓口を利用するのが最善と言える。それに窓口の場合、席の希望を事細かに言えたり、希望の便のバスが満席の場合すぐ前後の便で代用の相談ができるし、勿論その場で代金が払えてきっぷが手に入る。一番確実なのは今も昔も“みどりの窓口”であることに変わりは無いのだった。
●さて、どこの駅で買うべきか?基本的にどこのみどりの窓口で買っても構わないはずなのだが、シーズンによっては絶望的な程の行列と混雑に出くわす名古屋駅と金山駅は当然避けた方が良い。特に争奪戦の激しいGW・お盆・年末年始、夏コミ冬コミ初日の前日狙いの“朝10時の一ヶ月待ち”をやる時は極力気をつけるべし。中規模・小規模クラスの近隣の各駅に離散した方が無難である。
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▲で、ここがその鶴舞のみどりの窓口。係員の対応は威圧的で冷たく不親切。 |
筆者の場合、賑やかで中規模クラスの都心部駅ながら、比較的穴場の鶴舞駅のみどりの窓口を利用することが多いのだが、この駅の窓口の男がどいつもこいつも横柄で図々しく、すぐにぶつぶつと文句をたらすその威圧的な対応には毎回はらわたが煮え繰り返る。スムースにきっぷが手に入ることに越したことは無いので妥協はしているが。※現在の鶴舞みどりの窓口では担当全シフト変わったようで大分改善されている。
1ヶ月と1日前!
●きっぷ・座席予約の受付開始は、JRの電車の場合総じてその日付の1ヶ月前の午前10時からスタートする。よって、JRの新幹線や特急券、ムーンライトながらの指定席など、シーズンによっては混雑度の高い席を確保する場合、俗に言う“1ヶ月待ち”という特殊な申し込み・特殊な並び方による購入でお望みの席をつかまえるのが常套。日付の切り替えが毎朝10時に行われるので、午前9時頃、遅くとも9時半頃の時点で既にみどり窓口を訪れ、1ヶ月待ちであることを係員に伝えて、あらかじめ記入しておいた乗車券・指定席券申込書(みどりの窓口内の筆記台に必ず備えられている用紙。但し必要事項が全て書かれていれば家にある通常のメモ用紙でも構わない)を渡し、通常の窓口の列とは別の待ち列で待機(たまに駅員が気を使って腰掛けを用意してくれたりするトコもあったりする)。
そして運命の午前10時。窓口側は時報に合わせて日付の切り替えをぴったりオクロック操作。受け付けた乗客の順番どおり1件1件処理を行い、順を追って名前が呼ばれ、席確保成功の合否の結果発表。そして購入、変更などのやりとりが行われる。このようにして、本当に確実に絶対にその席を取りたい人は、仕事を休んでまでして1ヶ月待ちを行ってきっぷをげっちゅしてるので、お盆や年末旅行で急に思い立ってきっぷを買おうとしても全然取れないのは無理もないのであった。
●ようやく本題。“ドリームなごや”その他JR高速バスの場合、例外的に座席きっぷ購入の受付は1ヶ月と1日前である。これを知っておかないと、やる気満々で有給休暇まで取って1ヶ月前に並んだら、実は昨日で売り切れ全て満席だった、という悲劇が起きかねない。
●ところで、ドリームなごや等の往復きっぷ購入の際に1ヶ月1日待ちをする場合、行きの日付はちょうど1ヶ月1日前でも、帰りの便の日付は1ヶ月2日前・3日前だったりで受理されないというタイムラグが発生する。しかし、購入時にその旨を窓口の係員に話し、帰りの指定席はまた後日申し込みに来ることを前提にして、帰りの席未設定のまま往復きっぷとして購入することも可能。また、帰りの便が[東京⇒名古屋]だった場合は結構すいていたりするので、こっちの方は比較的席が取り易いだろう。
●それと、予約が乗車日の2週間日以上前だった場合、料金10%引き!とJRバス東海側は豪語している。……が、往復きっぷの場合は2週間前割引対象外だと!ダメじゃんダメじゃんダメじゃん!!!(片道ならOK…)
座席選択の重要性
●『あの〜すみませェん、家族なんでェ、席代わってもらえますかぁ。子供と一緒に同じ列で座りたいんでェ』……こんな家族連れの親父が私に声をかけてきたことがある。ふざけんなボケェ!前もって計画立てて下調べもせずきっぷ購入したテメェらが悪いんだろうが。人が苦労して有給とってまで1ヶ月1日前10時待ちして確保したお気に入りの窓側席をたやすく譲ってたまるか!子供口実に使って身勝手ほざいてんじゃねぇアホ!! ……まぁそんな訳で、一見私が非道に見えるようだがこんなマヌケな家族連れの父親はそしられて当然。恥をかかないよう、きちんと席の場所を確認した上できっぷを購入しよう。
●さて、以下にドリームなごや1号〜4号(ダブルデッカー車)の簡単な座席表を記しておく。ただしこれは新車両版の座席表で、たま〜に4号2号車の便に今でも出現する古い型の車両(ヘッドフォンステレオ設備の名残りや洗面台、デジタル時計やテレビの設備があり、2F後部が完全2連結・4連結シートになっているもの)の座席表とは差異があるのでご了承の程を。
−2階席−
1C | 2C | 3C | 4C | 5C | 6C | 7C | 8C | 9C | 10C | 11C |
〜通路〜 |
1B | 2B | 3B | 4B | 5B | 6B | 7B | 通路 | 9B | 10B | 11B |
1A | 2A | 3A | 4A | 5A | 6A | 階段 | 9A | 10A | 11A |
−1階席−
運転席 |
21A | 22A | 23A | 空き | トイレ | トランク |
21B | 22B | 23B |
〜通路〜 |
出口 | 21C | 22C | 空き | 入口 | 階段 |
◇先ず、騒がしいのが嫌な人。ドアの開閉やインター休憩での乗客の乗り降りがせわしない1階席は避けたほうが良い。
◇寒がりな人。夏は問題ないが、真冬ならサービスエリアですぐ後ろの扉が開けっ放しになる1階席は避ける。また、A席C席の窓側も、体温をガラスに奪われるので、B席を選んだ方が良い。
◇1階席は網棚が無いが、その代わり空きスペース(車椅子スペース)があるので、そこを荷物置き場として利用も可能。でも車椅子の方がみえたら当然使えないよ。
◇じゃあ1階席はロクなことがないかというとそうでもなく、サービスエリア休憩でよく外へ降りる人は当然1階席の方が便利だろう。
◇基本的に休憩中に外へよくおりる人ならA席はよした方がよい。いちいちB席のひとの脚またがなくちゃいけないからね。
◇例外を除いてA席・C席は大抵窓側。夜景が観たい人どうぞ。
◇2階席最前列1A,1B,1Cは、前方のカーテンを開けると景色が全開になる。
◇家族や友人グループで席を取る時は同じ番号のA・B・Cで連結的に取るといいが、旧式のバスの中には10番A〜D席のように実は1階と2階に分かれてしまっている例外もあるので注意。
◇各列最前席・最後席は、目の前全面が窓だったりシートを後ろに遠慮なく倒せたりといった利点もあるが、足乗せが無い、カップホルダーや網ポケットの位置が変、などなどちょっと座席設備の作りがイレギュラーという欠点も有る。
◇2階席のA席とB席の間には少し間隔があるが、1階席のA・Bはひじかけを挟んで殆ど密着。家族・恋人・友人同士ならいいが、赤の他人同士だとちょっとどうだろうという感じ。
●希望の座席がある時は、購入時のみどりの窓口で必ず希望の座席番号を告げること。何も言わないと適当に配置される。
●また、ニュードリーム、青春ドリームのハイデッカー車の座席構造はこれとはまた全然違ってくるので、飽くまでドリームなごや1〜4号の座席表であることをお忘れなく。
……人によっては、何度か利用していくうちにお気に入りの席ができてくるので、この1ヶ月+1日待ちと座席指定で往復利用すれば、その席は自分だけの快適なマイシートとして、心置きなくくつろげるようになるだろう。そうそう、ドリームなごやの乗務員。見ず知らずの男性客と隣同士になった女の子のために席代われ、などと軽々しく言ってくるなよな。こうやって散々苦労して指定席を確保している乗客もいるんだから。
(2004/6/29)
(最終確認:2006/5/10)