このロゴ、自分でも作っててスゴく恥ずかしかったです。

 あ―――えっちぃ★ ダメじゃないですかこんなえっちなトコ開いちゃ(笑)……いや失礼、ようこそアモンのおチンチン研究所においでくださいました。ここでは「風を見た少年」における最大のミステリーのひとつ、失われたアモンのおチンチンの謎を解き明かすコーナーです。先ずこの“アモンのおチンチンの謎”についてご説明申し上げましょう。

 劇場アニメ版「風を見た少年」の見せ場のひとつ、クライマックスのアモンの魂の全裸姿というものがあります!コレですっっっ!


 ………いつみてもカワイイ!(笑)でも魂とは言え、突如すっぽんぽんで青空の中を滑空するアモンに、一瞬戸惑ってしまった方も少なくないのではないでしょうか。しかも、彼の全身の姿が写ったとき。見えるはずの角度なのに、見えません…というかないんです。描かれてないんです。おチンチンが!オトコノコならあるはずなのに。あって当然なのに!なくてはならないはずなのに!ただでさえアモンは色白で小ぎれいな顔立ちをしているのに、おチンチンまで無かったら、それではまるで女の子ではないですか! これには私、納得いきません!

 一方、彼の全裸のロングショット場面の中では、劇場などで35mmプリントで見てみると、ほんの少しだけ、ソレの影のような線描が、僅か〜に描かれているのを確認できるショットがあります。これらの画像なのですが……


 ご覧の通り、残念ながらテレシネしたDVDなどではとても確認しにくくなっています。同じ場面を映画館を見た場合なら、「あれっ?見える?」って感じでちょっと見たような気になるのですけど。

 なぜそんなにチンチンにこだわるのかって?……だって、ソレって少年の神秘じゃないですか!あんなに美麗な程に愛らしく可憐な姿をした存在を、世間というものは公の場において覆い隠してしまうのでしょうか!!理解に耐えません!!そうですよね皆さん?それに、おとこのこっておチンチンが無いと、本人も周りも、将来的に色々困ることあると思うし。例えば!………まぁそれは置いときまして、この失われたアモンのおチンチンの謎に、果敢にも挑もうというこのコーナー!どうかブラウザの[戻る]ボタンでお逃げにならずに最後までおつきあい下さい。


 公開が終わって間もない当時、今はなき公式サイトのBBS《風の民メッセージボード》で、ちょっとした情報提供がありました。“ちょっとだけ関係者”様というハンドルネームの方からのお書き込みのもので、アモンのおチンチン・ミステリーの発端といえるものでした。引用になってしまって申し訳ございませんが、大変重要な情報源ですので、ちょっとだけ関係者さまのお書き込みの一部をご紹介致します。


 裏話をひとつ。「風を見た少年」の仮の完成版のラストシーンでは裸のアモン君の大事な部分が描かれていました。関係者の間で、「あれは見せないほうがいいんじゃないか」という声があがり、ぼんやり映像になってしまったのです。私はどちらの映像も見ましたが、どちらが良かったのかわかりません。ぼんやりというのも不自然な気もするし。みなさんは違和感がありませんでしたか?


 ……当時、これを読んだ私は、感動と驚嘆で目を丸くしたのを覚えています。あの、アモンのおチンチンが、最初はちゃんと存在していた!?しっかり描かれていた!?もろもろの諸事情でそれが失われてしまった!?ひょっとして劇場公開版とは別に、アモンの全裸無修正バージョンのプリントも存在するの!?!?見たい!見たい見たい見たい見たい見たい!アモンのおチンチンに逢いたい!ミーツ・ザ・おチンチン!(すみません。今ワタシ理性失ってます…)

 その後、リリースされた「風を見た少年」DVDソフトの特典映像として、その無修正版が収録されるのではないか、と非常に強い期待が高まりました。しかしそんな希望もうたかたの露と消えることになったのは、懸命な風の民の皆様ならご承知の通りです。『カットされた未公開場面というような、そういった映像素材がすべてこちらの手元にある訳ではないので』とは、ソフトのコンテンツを制作なさった日立マクセルさんの、未公開場面集がなかったことについてのコメントです。

 果たして、アモンのおチンチンは、本当に存在するのか!?!? せめて、なんとかその場面のセル画だけでも入手できないだろうか!?!? ………そうだセル画だ!!ポストプロダクション段階で彼の全裸が修正されたのなら、セル画にはアモンのおチンチンがちゃんとあるはず!そうだ!まずそれを探そうではないか!

 そして必死の捜索が実を結び、映画製作会社さんの倉庫でその場面のセル画をみつけたんです!彼の全裸姿のセル画を!しかし、これがまた見て愕然!


 ご覧下さい。なんとここでもチンチンがない!?!? どういうこと???セル画の段階ではちゃんとツイてたんじゃないの?そんな!そんな!失われたアモンのおチンチンはどこにいったの?大事な大事なアモンのおチンチン返せ〜〜!!!

 アモンのおチンチンはどこにいったのか?以前公式BBSで話題となった「風を見た少年」アモンの全裸無修正バージョンは、本当に実在するのか?しかし、たちのぼるのは噂ばかりで、探しても探しても物的証拠は一切発見されないのです。謎解きの壁にぶつかり、途方にくれてしまった私……。『きっと、本当のアモンのおチンチンのセル画や無修正版映像は、誤用・悪用を恐れ(笑)、アニメスタジオの金庫の奥深くに厳重に封印されているに違いないんだ!』と、思わず《風見たフリークス》のネット上で愁嘆の溜息をついてしまいました。すると、それをご覧になっていた、アニメ制作スタッフ関係者様から、大変信頼性の高い……いや、アモンのおチンチンの紛れもない真実を、お教え頂けたのです!!!
 ……それは、初めは生前と同じようにアクアマリン色の衣服上下と風の笛を下げていたアモンのスピリットの姿を、“魂なのだから、裸にしてしまったらどうか”というアイデアを、篠原監督や作監の前田さんに最初に提案した、つまりアモンを脱がして下さったスタッフ張本人さまからのお話でした(なぜアモンを裸にしたいと思われたのかというと、どうやら私が傍受しているのと同じ系統の電波を受信していらっしゃるからのようです)。


 まず、クライマックスのアモンの魂おチンチンバージョンが、仮の完成版として存在したのは、確かな事実である。しかし、ディズニーを親会社に持つ配給元であるブエナビスタの横槍で、“こどもが殴られるシーンと、こどもの性器が見えるシーンは×”という、ナンセンスな潔癖症候を指針とするブエナ/ディズニー倫による言い掛かりを付けられてしまった。そこで、マリアが地下牢で金蛇兵に殴られる場面はカット、アモンの全裸も修正が施されることになった。しかもポストプロダクション段階で手を加えるのではなく、その該当する場面のセル画1枚1枚、裏側から削り落とし、アモンのおチンチンを消して塗り直し、正規の完成版が撮影されてしまった!ジーザス†!!……つまり、かなりロングショットで僅かにソレの影が見られる程度のものを除き、おチンチンが描かれたセル画1枚1枚に直接修正を加えたので、チンチンセル画は存在しない!!!
 ここで最後の望みとなるのが、その仮の完成版である、リテーク前の無修正版0号フィルム。もしかしたら、それをビデオなどに落とした映像資料があるかも知れないけれど、それ以上のことについては、真意の程は分からない………。



 ……こういう訳だったのです。彼のおチンチンがセル画ですら喪失されている謎も解けましたね。誠に残念な真実が明かされた訳ですが、ひょっとしたら、アニメスタジオさんの倉庫の奥深くに、その修正前0号フィルム資料映像やビデオが、人知れず眠っているのかも知れません。それがけして幻と終わるのではなく、いつか日の目を見て私たちのところに降臨たまわるよう、必ずやその日が迎えられるよう、私はひたすらハンベルの2つ目の太陽に向けて神聖な祈りを捧げるばかりです。


 ところで、アモンのおチンチン抹消事件発覚の発端となりました、当時のスタッフさんのBBSでのお書きこみ内容によりますと、海外ではアニメーションの規制が厳しいという事情に加え、やはりアモンが成長気前の少年とはいえ彼のおチンチンを堂々と画面に描くのは、赤面を禁じえないと判断されたニュアンスもあったようです。でも考えてみたら、ドラゴンボールの悟空だって、ど根性ガエルのヒロシだって、ドロロンえん魔くんだって、テレビで時々おチンチン見せてたんですよね。
 《見えたからって、どーってこたぁないじゃないか大騒ぎするな。たかがこどものチンチンじゃないか?それがどーした!》
 '80年代半ばぐらいまでは、そんな世間の思想がまだまだ色濃い時代でした。また、同年代放映の実写のドラマでも小学校高学年までの子どもの裸は、性別関係なしに、問題なくオンエアされていました。それが今ではディズニーアニメ並にご法度扱いになってきたのは、いったいなぜ?

 理由と原因を推察してみます。先ずひとつはディズニー作品のような潔癖症候アニメ主義の悪影響。もうひとつは、先進発展国に顕著にみられる、筋違いフェミニズム論をも含む極度の個人主義思想、及び子どもを育成させることについての社会的共用責任の脆弱化。個人の権利とプライヴェートが過度に尊重されるがあまり、他人の子供を可愛がったり、叱ったりすることが許されない地域社会の浸透。近所の頑固じいさんも、駄菓子屋のばあちゃんもいなくなってしまった、今の日本の住宅地事情などもあげることができそうです。

 最近公開されたイギリス映画で、ヒュー・グラント主演の「アバウト・ア・ボーイ」が話題になりました。親の当てた1発ヒットのレコード印税だけできままに暮らす40近い独身の男が、学校のいじめと母親の情緒不安定に悩む12才の少年と偶然出逢い、自分という人間の存在意義をみつめなおすというお話。靴を盗られていじめられ、激しい雨の降りしきる中スクールから逃げ出し、大泣きしながらグラントの家の扉をたたく少年。ガキなんて大嫌いだったはずのグラントは心打たれ、少年を部屋に入れて保護。新しい靴まで買い与え、今まで感じたことの無い充実感に満たされる。昔の日本の母親ならこの彼の行動に感謝して菓子折りのひとつでも持ってお礼の挨拶に行くところだが、しかし少年の母親は『独身男が12才のうちの息子を部屋に連れ込み、一体何をしたの!? もう二度とうちの子に近づかないで!警察を呼ぶわ!』と金切り声をあげて公衆の面前で激しく糾弾する……。
 欧米の過剰な個人主義思想を象徴したような場面です。すさんだ社会ではありませんか? 他人の子供の面倒を見てあげたら変質者扱いされるなんて。こどもの面倒もしつけも権利も、親のみならず社会の大人にとって公共的義務と責任として委ねられていた時代は終わり、この欧米特有の個人主義が、今の日本にも浸透してきているんです。

 「風を見た少年」に出てきた海の民や山の民のような少数民族の村落にゆけば、こどもなんかほとんどすっぱだかで走り回ってます(そういえば本編にもそういう場面ありましたね)。村の社会全体が、こどもの家族のような役割を果たしているから、なんの心配もないんでしょう。でも、欧米や近年の日本では、他人の見知らぬ大人が子供に声をかけただけで、親や周りの社会の顔色が変わってしまいます。たかがアニメに出てきた全裸の少年ごときに大騒ぎする世相には、こういう個人主義の過剰な発達が背景にあるのではないかと、私はそんな気がしています。

 それにしても、やっぱり未練がつのるなぁアモンのおチンチン。まだアニメスタジオの隅とかにおっこちてるんじゃない? もしかしてスタジオでスタッフのどなたかが拾っちゃってて、こっそりポケットに入れて持ち出して今も大事に持ってるとか。なんてったって着脱可能なアモンのおチンチンですから……(!?)。

2002/11/1