名古屋'90年代ゲーセン写真館

ドラッピースポーツガーデン店(金山駅)

▲実はこの写真、スポーツガーデン2Fボウリング場ゲームコーナーでのスナップ。こっちもドラッピーだったのだが、存在に気づかないで通っていたゲーマーも多かったのでは。あの天井の低くて冬も熱い1Fの方の写真は、う〜ん、ネガなら残ってるかも……

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●屋外プールとボウリング場を備えた金山駅前の複合施設“スポーツガーデン”は2003年9月に閉鎖、今では何の変哲もないマンションが建てられてしまったが、当時この施設内に喫茶店やたこ焼きスタンドの他、《ドラッピースポーツガーデン店》がテナントしていた。

 状態が良い以上に音量が迫力だった「フィッシュテールズ」はかなり永く遊ばせてもらったし、後年、発売から10年近く経ってガタが来てるはずの「ドクターフー」「ターミネーター2」をバシッと調整してしっかり遊べるようにして出してくれたこともあった。
 基本的にドラッピーはメンテナンスが良好な店舗ばかりだったのだ。

 しかし、従業員の対応がその人物によって差があり、中には永きにわたり複数店舗にまたがってしつこく粘着され、やむを得ず本部に通報して解決せねばならない事象もあった。

 実はその当時の細かな資料や記録が残っている。

 '95年頃からのこと。このスポーツガーデン店でいつものように筆者がフィッシュテールズを打っていたところ、横からじっとしつこく長時間睨み付けてくる、学生バイトのクソガキ従業員が現れ始めた(以下、メンチ厨店員)
 話しかけてくることもなければ、一言も口をきかない。ただひたすら、悪意のある高圧的な目で人の顔を直視し続けるばかり。
 これがまた、行く度・行く度のことで、近づいてきては肩が触れるか顔が当たるかという位置まで頭を近づけて威圧的に睨みつけたり、わざとらしく隣のPIN筐体のガラスを拭くそぶりをしながらガンつけすることもしょっちゅう。
 このメンチ厨店員、一言も口を開かないので、何が目的なのか、何がしたいのか全く判らない。大変に不快な気分である(※古いメモ帳をさらったら1995年8月11日付け夕方4時頃に、この従業員に横からしつこくにらみ続けられたことを記した覚え書きがみつかった)。

 ある時、同店でプレイしている最中、人の後ろで、メカニック・正社員ぽい、年齢がずっと上の別の従業員に(私にも丸聞こえなのに)“あいつ、揺らしてますよ!”と棘のある非難めいた口調で報告している様子が、台を打ちながらもありありと伺えた。
 しかしそのメカニックはむしろピンボールをよく理解していて“あぁ、フリッパーはよく揺らすよ。激しすぎる場合は振り子の装置があって、それが感知するから”と、そいつのいきがりを適当に受け流していた。


 場所は変わって、手狭な面積のため普段はあまりピンボールを置かないこともありしょっちゅうは赴かない、《ドラッピー栄店》での出来事。こちらのエピソードにおいては正確な日付が残っている。1997年11月16日、午後3時15分頃のことだ。

 当時PINとして1台だけで置かれていた「アダムスファミリー」をプレイしたところ、中央ランプレーンの2つあるスイッチのうちひとつが反応しない、ディヴァーターのコイルが稼働しない、シングフリップたもとのセンサーに反応がない……といった、ゲーム性に支障をきたす故障個所を散見。
 早速、近くに居た男性バイト従業員に(この人物は完全に初見)に
『すみません、この台きちんと動いていない箇所があるので見てもらえませんか』
 と声をかけたところ、“少々お待ちください”と店の奥へ行ってから間もなく。

 どうも様子が変なのだ。いくら待てども従業員がやって来ない。

 いや先ほどの店員も含めた従業員3人が、筆者から微妙に距離を置いた位置で、なにやらヒソヒソ、ヒソヒソ、怪訝そうな様相で相談を示し合わせている
 時折こちらの方をあからさまに不審そうな顔でちらちら、ちらちらと眉をひそめて睥睨(へいげい)しながら、またヒソヒソ……ヒソヒソ……。
 すぐそこに居るというのに、数分経っても、ちっともこちらに応接して来ないのだ。

 そんな、声を潜めてヒソヒソ・横目ジロジロを散々繰り返して待たされた挙句、ツカツカツカッ!っと近寄ってきたのが、かの金山スポーツガーデン店のメンチ厨店員である。今はこっちのシフトに入ってんのか。

 “どこが動いてないって!!”

 と、非常に圭角ばったトゲのある口調と怒りに満ち溢れたケンカごしの相貌で、ほとんど罵倒する様相で言い放ってきた。

 こちらはあえて、殊更に冷め切った冷静な口調で、
 『はい、この中央ランプレーンの途中でボールを2方向に振り分けるディヴァーター装置が稼働していません。ディヴァーター本体のコイルか、その手前のスイッチの不良かのどちらかだと思われます。それとこのミニフリッパー自体は稼働していますが、その手前でボールが通過したかどうかを感知するセンサーに一切反応がありません。これがきちんと動いてないと、せっかくこのフリッパーでしとめたグレイヴ5倍ボーナスも取れませんからね』
 と、平静さを失うことなく、務めて礼儀正しく申し出を行った。

 それを聞き終わったメンチ厨。ふん、と何の返事もせずに横柄に踵を返し、先ほどから距離を置いたままこちらをじっと見張っていた別の店員の所に戻っていく。するとここでまた3人でしばらくヒソヒソ……ジロジロ……ヒソヒソ

 あまりにも露骨で、あからさまな悪意に満ちた連中の行状。

 そして今度やってきたのは、肥満気味な学生バイトのピザデブ従業員(以下ピザデブ)
 あぁ、こいつ見覚えある。《ドラッピー名鉄レジャック店》で迷惑かけられたことあるわ。


 話が前後するが、この事象より2年前の'95年10月13日午後1時15分頃のこと。レジャック店でピンボールの不良箇所を申し出て調整を丁重に頼んだところ、このピザデブが対応に出てきたかと思ったら、
 “そんなの直したってどうせすぐ焼けるんだ。ウチは他店と比べて客入りが20倍あるんだから”
 などとほざいて調整をグズったので、すぐ本部に電話連絡して無事調整を完了してもらった。そんな経緯がある。


 そのピザデブが今は栄店で、アダムスの筐体前で延々待たされていた筆者の前へのし歩くように詰め寄り、こんな獅子吼の大口舌を一方的にまくしたてた。

 “じゃあもうやらないで下さい! あなた、レジャックの店にも来てるでしょ。ドラッピーの他の店にも貴方のこと帳簿でまわしてますよ!”

 私の背後では回り込むようにして例のメンチ厨店員も立ち、挟むようにキッと睨みつけて顎を突き出し、当方を高圧している。
 身振り手振りを交えて両手を突き出しながら、さらにピザデブによる人様への感情むき出しの面罵が続く。

 “……こんなコイルが動いてないとか、どうこうはこちらも重々承知なんです!直したくても直せないんです!実際この台で使えるコイルとうちで取り扱っているカプコンのコイルと型が合わなくて取り換えたってうまく動かないんです!でも運営上は稼働させなければならいんですから仕方がないじゃないですか!! だからそんなこと言ってこられても困るんです!それがイヤだというなら二度とやらないで下さい!!”


 後日、

・その当日栄店の従業員によると、私のことが御社の全店舗に帳簿で回されているそうだけど、具体的にどういう意味?私を御社で指名手配犯扱いしている事実はあるの?そのかどで意図的になじってきたのは何のつもり?

・扱っているコイルが合うか合わないかはそちらの会社の問題のはずが、当方の責任にされているのはどういう料簡?

・動いていないのはこちらも重々承知、と怒鳴り散らしたけど、店側が承知していない故障と、承知していても知らんふりで放置している故障を消費者の立場でどう区別しろと?またそれを申し出ずに口をつぐんで看過せねばならない義理はプレイヤー側にあるわけ?

・きちんと動くよう元に戻せと言われても無理、とのことだけど、そうメンテするのが従来店舗スタッフの仕事のはずなのだから、つまり職務放棄がまかり通っている訳ね?仕事を放棄している従業員に給料払う必要はあるのかしら?



 ……等々の旨の投書を、店舗名、日付、当日の状況、3人の特徴、発言内容、行状の数々を克明に記した長文でしたため、運営元のアムス本社宛に投函

 1週間ほど経ってから“ドラッピー栄店店長”なる肩書きの署名で返送されてきたレスポンスがこちら。


 メンチ厨もピザデブも、その後ドラッピー全店舗で一切合財、二度と姿を見ることはなかったとさ。どっとはらい。

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(2012年4月22日)