名古屋'90年代ゲーセン写真館

ゲームプラザ本山中央(本山駅前)


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●2000年代初頭に閉店してしまった《ゲームプラザ本山中央》は、当時タイトー系列のゲームセンター。

 パチンコ店の2Fに店舗を構え、更に店内に半2階をこしらえるという構造により、階上の欄干から1Fが見渡せる独特の造りが印象深い。
 正規の入口の階段と手狭な裏口の階段などの造りも、妙に隠れ家めいていて楽しかった。

 掲示板、ハイスコアボード、コミュニケーションノートといった'80年代〜'90年代の学生向けゲームセンター特有のカルチャーも色濃く、ジャンル問わずプレイヤー人気は高かった。
 ゲーマー肌の従業員さん方もフレンドリーでありながら礼節且つ親切。筆者は近隣の同業店《ピエロ》よりもずっと好印象を抱いていた。

 ピンボールは常に3台体制で、学生時代の筆者が初めて来店した際には初見の「ビッグハウス('89)」があって感激した。但しそれ自体のゲーム性は今一つだったが。


 写真撮影時期は一見かなり古い時節に見えそうだが、実際は'97年春頃

 新台は殆ど入らない店だったが、タイトー店舗だけあって旧作ピンボール同志の差し替えが盛ん。
 撮影の直後に希少なはずの「ソーズオブフューリー('88)」「デモリションマン('94)」に差し替わってしまった上、誰の仕業かは知らんが、そのデモリションのクリオクローの修理を面倒くさがった従業員が右ランプレーンを塞ぐという粗雑な処理がなされていた。
 抗議したらすぐ対応してくれたので問題は無かったが、同店の他の時期・他の台にはそんな狼藉のような調整は見られないので、たまたま手を出した者がピンボールへの見識が暗愚だったのだろう。

 個人的には大爆音の「ブラムストーカーズドラキュラ('93)」やウィリアムスの「スタートレック〜ザネクストジェネレーション('93)」があった頃によく通った想い出が印象に残っている。'90年代らしい、いいお店だった。


 '90年代後半のピンボール市場衰退と共に同店舗のピンボールは姿を消し、足が遠のいた矢先に《ゲームプラザ本山中央》は閉店。今では全く業種の違うビルに建て替えられ、当時の面影はない。



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(2018年9月12日)