プレイタウン名古屋(ユーテクプラザ納屋橋B1) |
●名古屋駅から東へ徒歩15分程、かつて堀川沿いの納屋橋交差点そばに“ユーテクプラザ納屋橋”なる電気館ビルが営業していた(1986〜1994年)。 まるで秋葉原・アメ横・大須の商業ビルを狙った複合施設で、オープン当初はもてはやされたものの、立地の中途半端さや駐車場の欠如、対象客層と土地柄との齟齬が祟り、次第に各店舗の収益は悪化。 見る見るうちにテナントが離れてゆき、晩年は1Fミニ四駆レース場とB1ゲームセンター以外は閉鎖される退廃を呈していた。 あれほど立派だったビルは閉館後ホームレスの寝床と化し、永らく廃墟ビルとなっていたが、2006年にようやく買い手が付き、今では清潔なオフィスビルとして息を吹き返している。 そのビルの地下1階のうらぶれたゲームセンターが《プレイタウン名古屋》である。 当時のプレイヤーたちによる同店への評価はというと、B1フロア面積を丸々有する広大な敷地を活かした大量のエレメカ目録や希少なオールドゲームの設置台数を歓待するゲーマーも少なくなかったが、何のことは無い会社側が倉庫に格納し切れない古びた筐体を置き場所に難じて放置しているだけ。真摯な調整は殆ど行われていなかった。 店内も暗く、不潔で、掃除すら行き届いておらず、ポルノグッズを臆面なくプライズに並べるがらっぱちぶりも目に余った。 筆者が初めて入館した節には、下りエスカレーターを降りた突き当りに「ヘヴィーメタルメルトダウン」「ローラーゲームズ」の2台のピンボールが置かれていたが、メンテナンスが劣悪。特にロラゲはプレイにするに耐えられぬ状態であった。 写真はデコ版「スターウォーズ」が新台の時節なので、'92年末頃の撮影と推察される。 そういえば、テレビ東京系列の深夜ドラマ「ノーコンキッド〜ぼくらのゲーム史」に登場する、カウンターに座ったっきりあくび交じりにジャンプやエロ雑誌を広げて碌に仕事もせず、目の前で恐喝があっても見て見ぬふりを決め込む従業員。 “ゼビウスの発売から2週間、既に全国各地からカウンターストッププレイヤーが続々と出現しているんですよ!”と目を輝かせながらゲーセンノートにアンドアジェネシスやソルバルウの鉛筆イラストを描く高校生に対しても“はぁー?何ソレ??”と無関心を決め込む、1983年当時のゲーセン店員の糞野郎ぶりが生々しく描かれているが、これがまたプレイタウン名古屋の角のカウンターに居座ってた店番のクソガキに似てるの似てないの。 そのドラマの従業員がまた終始気概ゼロのめんどくさがりで、気に食わない客がいればプレイ中いきなり電源落として店から追い出す身勝手さ(いたー!そういう店員)。 かと思えば、当時珍しかった女性プレイヤーが来店すると目の色変えて特別待遇しようとして、逆に全霊で嫌われる始末。 そいつの親父も親父で、決してエレメカいじりや屋上遊園地が好きで店を始めたのではなく、“風営法改正いまいましいのう、じゃあ次は宅配ピザ屋だ!”などといきがり、新手の商売で一山当てることしか興味の無い山師のような輩。 この背中に蹴りを入れたくなるようなドラマのゲーセン店員たちを観て、プレイタウン名古屋の店番のクソガキとスキンヘッドおっさん店主への当時の胸糞むかっ腹を、ありありと思い出した。 |