名古屋'90年代ゲーセン写真館

ヤングマン(栄駅)

▲1992年頃のヤングマン3F。左端に見えるゲームカード販売機が時代を物語る
▲同時に撮った別アングルの1枚

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●地下鉄栄駅G番出口からすぐのゲームセンター《ヤングマン(京楽グループ)》に、筆者が初めて立ち寄ったのは、1989年のこと。

 1階はメダルゲームと大型筐体が占め、2階がテーブル筐体のビデオゲームコーナー。
 ピンボールはどこだったかと言うと、中2階。階段をのぼった突き当りの空間が大き目の踊り場になっており、そこに「ハリウッドヒート」「モンテカルロ」「サイクロン」の3台が設置されていた。
 これが意外とプレイしやすい環境で、音量もデカく、高校生だった筆者は殊更サイクロンにつぎ込んだ覚えがある。プレイヤー人気も高かった。

 ただ建物自体は当時としてもインベーダーブーム期の重々しさを引き摺るような古びた感があり、その後ビルごと閉館されると共に取り壊し。
 そして1992年前半頃、新しく建てられたビルの1Fにはパチンコ店、2F,3Fに、店名はそのままの新生ゲームセンター《ヤングマン》がオープンした。開店当時のピンボールラインナップは「ザ・マシン」「T2」「モータードーム」
 エスカレーターの途中に“もし割れたら景品プレゼント!”と記されたくす玉があったり、エレベーター乗降時には宇宙船に乗り込んだようなSF風サウンドが鳴る演出があるなど、ややハズしてはいたが遊び心溢れる仕掛けが随所に施されていた。
 ポスターに浮かぶイエスキリストの姿を当てるクイズは流石に気持ち悪かったが。

 写真は1992年後半頃で、差し替わったばかりの「フック」「アダムスファミリー」が新台ぴかぴかの時節。正にピンボールバブルの嚆矢的なスナップ。

 しかしスタッフが入れ替わったのか、新規オープン以後の同店舗は、PINの調整の腕が非常に悪かった。

 その後、既に旧作だった「フィッシュテールズ」「チェックポイント」との差し替えもあったものの、致命的不良を永らく放置したため、筆者の指導も虚しく'90年代後半を待たずしてピンボールは全台下げられてしまった。

 その後運営元の京楽グループは、アーケード業界の低迷からゲームセンター運営に見切りをつけ、同ビルを再び取り壊し、複合商業施設ビル《サンシャイン栄》を同地にオープンさせて今に至っている。
 飲食店やショッピングモールの他、ビル側面の観覧車、よしもと&SKEライブなどでそれなりに隆盛しているようだが、伝統的存在だったゲームセンターが完全に無くなってしまったのは寂しい限りである。


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(2013年1月15日)