BALLY/1997サーカス・ヴォルテール | ||
原題 | CiRqus VoltaiRe | |
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製作年度 | 1997 | |
ブランド名 | バリー | |
メーカー | WMSインダストリーズ/ウィリアムス | |
スタッフ | プレイフィールド・ゲームデザイン:ジョン・ポパデューク/ソフトウェア:キャメロン・シルヴァー/美術・バックグラス画:リンダ・ディール/メカニカルエンジニアリング:ジャック・スカロン/音楽:Dr.デイヴ・ザブリスキー/ドッツ:アダム・リーネ、ブライアン・モリス | |
標準リプレイ点数 | 45,000,000点 | |
備考 | 日本国内未発売/'97年AMショーのタイトーブースで参考出展/テスト台・輸入台の存在あり |
▲バックボックス内にはNBAファーストブレイクとも似た縦置きパチンコの仕掛けが。でもこれがもどかしい | ▲“BOOM!”と書かれている部分が、突如せりあがるバルーンバンパー。目指せ15回ヒットでライトEX!あっまたすぐ引っ込んじゃった! |
▲フィールド右奥上部。目玉のリングマスターの他、ネオン管とマグネットのお立ち台が。 | ▲フィールド下部。スリングショットやリターン&アウトレーンからして既に特注で、デザインに非常に独創性あり。 |
●これはやきもきされました。もう内容はめちゃくちゃに面白かったのですが、兆しはあったにもかかわらず結局国内発売はされませんでした(タイトーの販売部はノリ気だったらしいが資材部がごねたらしい)。 しかも電圧の高い本国アメリカでは、プレイフィールド内に設置したネオン管の熱によりランプレーンが溶け出してゲーム不能になる事故による回収騒ぎがあったとか。当時のリプレイマガジン誌のピンボールインカムランキングでも、僅か2ヶ月で圏外に消え去る憂き目にあっていました。他、デカキャラがせり上がる大仕掛けやマグネットのトラブルも頻発するため筐体としての耐久性が乏しく、この「サーカス・ヴォルテール」、商品としては失敗作ということになります。 さて、このマシンのテーマはタイトルのとおりサーカスの極意。演出としてもフィーチャーとしても白眉であるのが怪人リングマスターの出現。ふだん盤面下にひっこんでいる巨顔がWOWターゲット完成でででででででーん!!とフィールド上に大見得を切るが如く出現。こいつへ5回ヒットでさらに地下ホールがオープンするので、そこへのシュートで1人目のリングマスター討伐。勝利のごほうびは2ボールマルチ。 他、綱渡りを表現した[ハイワイヤー・マルチボール]を担うのは左ランプレーン経由のお立ち台マグネットだったり、クラウンのお手玉ジャグリングをボールロックに見立てた[ジャグラー・マルチボール]があったり、全ロールオーバーボタン通過でバルーンバンパーが盤面下からにょっきりせりあがって驚かせてくれたり。視覚的インパクトと華やかな演出で終始飽きさせぬ構成により、最終ゲームまで退屈させられません。特にディスプレイのドットアニメとそれにあわせた壮麗なサウンドは素晴らしいです。 他にも大胆にもランプレーンのフローに沿うようなデザインのネオン管がフィールドを照らしていたり、ディスプレイがプレイフィールド内に設けてあったり等、斬新な試みが多彩に盛り込まれた意欲作でしたが、前述のように世界中の人が楽しめるヒット作とはなりませんでした。 でもプレイヤー個人としては体の芯まで痺れさせられた快作で、3ボールマルチとリングマスター2ボールマルチの組み合わせにより何通りのもの攻略が立てられたり、“Welcom to circus!!”というタイトルコールと共に始まる、最終ゲームにおけるサーカス入団試練のステップをガツガツ進めてゆく段階にはゾクゾクさせられました。同時期のウィリアムス台のメディーヴァルよりも私は気にいっています。 |
▲左ランプレーン。“ハイワイヤー・マルチボール”を担うパートで、入り口両脇のスタンダップヒットでボールロックがかかる。 | ▲普段は引っ込んでるリングマスターが、[W][O][W]完成でボールを頭に乗せたまま出現! | ▲フィールド上部ややロングショット。せりあがったリングマスター下部の大きなホールが見えている。 |
▲スピナーのある左ループ。ここへの連続シュートでジャッグラーお手玉マルチのチャンスが。 | ▲ミナジリーカラーボール。これも9項目あるマーヴェルのひとつ。 | ▲これがハイワイヤーマグネットお立ち台。瞬時にボールを捉えてワイヤーレーンへロックさせる役割。 |