CAPCOM/1996ブレイク・ショット | ||
原題 | BREAK SHOT | |
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製作年度 | 1996 | |
ブランド名 | カプコン | |
メーカー | カプコン・コインオップ | |
スタッフ | デザイン:グレッグ・ミック/ソフトウェア:トニー・ディフィオ/メカニクス:チャック・ビッドゥルコム/音楽:ジェフ・パウェル/美術:スタン・フクオカ/ドットアニメ:デニス・ウェルナー | |
標準リプレイ点数 | ― | |
備考 | 日本国内未発売 |
▲バックグラス。う〜ん、オールドファッションを狙ったのは分かるけど、もう少し洗練性が欲しいよね。ダサウマにも到達してないし…。 | ▲フィールド上部。平素なようだけどマルチボールはあるし、トップレーン両端にはコントロールゲートが作動して連続ループだってできるのよ。 |
▲ゲームの中心として活躍する中央3連ロックホール。ホールイン、円柱ポストアップ、キックアウト、ボールをキャプティヴキャッチ、の処理も巧い! | ▲バンパー地帯とトップレーン。ちょっと活躍普不足だったかな |
●なんともいたたまれぬ程残念でしたねカプコンピンボールは。よりによって何の斬新さも新機軸も見られぬぎこちない失敗作だった「ピンボール・マジック」だけが日本国内で出回ってそれきりだったということは、特に日本のプレイヤーにとっては不幸中の不幸と言っていいくらい。 2作目以降「エアボーン」「ブレイク・ショット」「ビッグバン・バー」と新機種発表の度にマシンの出来も評判もうなぎのぼりだったものの、残念ながら本作「ブレイク・ショット」が、ユニット生産された最後のカプコンピンボールとなってしまいました。 ビリヤードホールにグラマラスな美女、というPINにとってあえてコテコテのテーマ性を選び、またプレイフィールドデザンもランプレーンを排除して派手なトイギミックも控えるオールドファッションスタイル。 当時他のメーカーが映画ライセンス+複雑なランプレーン多用型フィールド+夥しく煩雑化した大量ミニゲームとみだりな複数種詰め込みマルチボール中心のマニアックなゲーム性……等々で完全に煮詰まっていた時期であり、このブレイクショットの原点回帰を狙った方向性は非常に面白い試みであったと思えます。1990年発表の「ヴェガス」から端を発したゴットリーブの平面フィールドシリーズが時期尚早で政策失敗に終わったのに対し、本機種の平面主義導入のタイミングはなかなか悪くないものでした。 ただ、バックグラスやフィールドのアートワークが思ったよりヘタクソで魅力がない、というのはやや計算外だったようで…。 ゲームの中心は独特のスタイルをとった中央ロックホール。ボールロックの際は金属円柱がせりあがって通常ボールをキャプティヴボールとして閉じ込め、それをマルチボール時に間接円柱ヒットで奥の3連ホールに落としてジャックポット。このあたりの処理は非常にテンポ良く、何も盛り上がらぬ凡庸マグネット演出にとろとろと時間を割いたピンボールマジックより格段とゲーム性は向上。'90年代PINとして鑑みても佳作として楽しめる1台です。デザイナーは「モータードーム」「シティー・スリッカー」等バリーで永く活躍していたグレッグ・ミック。 |
▲写真じゃ分かりにくいけど通常のキャプティヴボールも模造ボールと垂直に重ねた作りでなかなか変わっていた。 | ▲分かるかなー?ロックされたボールが円柱でさえぎられて、そのままキャプティヴの役割を果たしてる状態。 | ▲バックグラスからプレイフィールドにかけて。因みにディスプレイのデモもカートゥーンアニメっぽくて楽しかった。 |
▲フィールド全景。平面フィールドだけどキャプティヴショットが重要なため、フリッパーの打力がエラいストロングにこさえられてたぞ。 | ▲中部右端にはキックアウトホールも | ▲このミニフリッパーの使い方が非常に素朴。ドラム時代から才気を発揮していた熟練デザイナーのこだわりかしら |