Data East/1990ザ・シンプソンズ | ||
原題 | The Simpsons | |
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製作年度 | 1990年 | |
ブランド名 | データイースト | |
メーカー | データイースト・ピンボール・インコーポレイテッド | |
スタッフ | デザイン:ジョー・カミンコウ、エド・セブラ/美術:ケヴィン・オコンナー、マーガレット・ハドソン/音楽:ブライアン・シュミット/ソフトウェア:リーマン・マーシャント/メカニクス:エド・セブラ、ジョン・ルンド/サポート&B.O.M.:サラー・バクノリア、ナンシー・ハス/ケーブル:ニック・ウェイド/フィールドサービス:ピート・ガスターソン、アーニー・ハースタッド/他協力:マット・グレイニング、ミリー・スミス、ペニー・ニューマーク、アル・オヴェイディア/バックグラス画:マット・グレイニング | |
標準リプレイ点数 | 不明(多分600万) | |
備考 | ようつべに動画あるよ!⇒GO! |
▲バックグラス。これらアートワークはいつもの美術班ケヴィン・オコンナーやマーガレット・ハドソンと共に、シンプソンズ原作者マット・グレイニングも参加している | ▲真っ赤なバンパーのデザインはキケンな原発フォルム。このデンジャラスな発想は2003年のスターン版にも受け継がれた |
▲このスナップの撮影は1991年頃。名古屋市の本山駅前「ピエロ」なる店でパチリ。1ゲーム50円でピンボールが遊べる手ごろな店として学生プレイヤーも多かった | ▲位置的にやっかいな上、ボールドレインで段階ヴァリューがリセットとなる、なかなかシビアな5バンクドロップターゲット。しかしEXとSPのご褒美もあり、獲得時の到達感は万感であった |
▲フィールド下部。見えにくいけどセンターポストがあるのでど真ん中の危機はバウンスバックで回避。でもその見極めが難しい! | ▲フィールド上部。ボールロックを点けてくれるボウリングドロップが重要なのだが、稼動5年ぐらいでみんな割れて吹っ飛んじゃってたな |
●当時の米業界誌リプレイマガジンで、その年のベストピンボール賞に選ばれたデータイーストピンボール社1990年度の代表作。 フィールド構成やフィーチャー采配に粗はあるものの、マルチボールとミリオンの両輪がゲーム性の全幅を支えている上、明るい雰囲気やハイテンポなゲーム運び、ノリの良いなファニーなサウンドが、それ程高くないはずのゲームの完成度を押し上げた格好と言えます。 先ずは小手調べ的なフィーチャーが左ランプレーンのミステリー。入り口赤ライト点滅時にシュートするとイルミネーションとサウンドが一斉にざわめくので、これがやまないうちに連続で再シュートすればミステリーボーナス獲得。内容は50万点、ボーナスホールド+10万点、5Xマルチプライア、エキストラボール、ダブルユアスコア(即座に点が倍額)、そしてキャッチアップ(同時プレイ中の他の最高額プレイヤーと即座に同額点)。因みにこれら項目はバックボックス下部に描かれるフレームのライトで示されていますが、この掲示手法にしろ極端なヴァリューにしろ、当時のピンボール界隈で流行していたトレンド。 中央ボウリングドロップT3枚を倒すとマルチボールのチャンス。左ホール・右ホール・左奥ポケットの計3箇所のうちどれかにLOCKライト点滅。1個ロックするとアナザーボールのプランジと共に2マルチスタート。2マルチ中さらに同じ工程で2個ともロック(時間性!)を済ますと3ボールマルチに。3マルチ中は再度ボウリングドロップ完成で左ランプにいよいよジャックポットボーナスのリーチ!最高額は400万点。 アンリミテッドミリオンも逃せないフィーチャー。左ランプレーンに通すたびにM,I,L,L,I,O,Nのレターが進捗、MILLIONスペル完成で一定時間左ランプで100万点取り放題!神経研ぎ澄まして連続シュートを決めて五、六百万荒稼ぎした時の恍惚感はクセになりそう。でも1回こっきりしか取れない設定台もあり。 他、難しい位置にあるキャラクターターゲット5バンク2回完成でEX、3回完成でSP、という腕の鳴るフィーチャーもありますが、全体的にフィーチャーの密度は軽め。 せっかくトップレーンに通じる右奥レーンに何の役割もない、スピナーやホールやチョコターゲット(キックバック復活用)にもっと利点が欲しい、初心者には2連続シュートなんて厳しい上に再点滅法すら無くてゲーム性の低いミステリーのシステムは疑問……等々、色々不満点は尽きないものの、ジョー・カミンコウ十八番であるロック→2マルチ→3マルチという多段階レベルのマルチとジャックポットの元来の面白さはいかんなく発揮されています。 タイマーロックの演出もスリリング且つスピーディで、デジタルディスプレイ表示でせかされる帯状カウントダウンの煽りも誠によろしい。 シンプソンズ原作者が全面協力したアートワークもまばゆいばかりに存在感を誇示。結構球が落ちやすくて難しかった割にプレイ1回ごとの充実度は低くなく、一般プレイヤーの評価も上々のマシンでした。 でも結局フリッパーやVUKの故障のあまりの多さにロケーションではしょっちゅう稼動が止められており、既にこの頃からデータイーストピンボールの信頼性の崩壊は始まっていたのでした。 |
▲ジャックポットやミステリー、ミリオンも関わる左ランプレーン。かなりの急勾配 | ▲フィールド全景。そういえばバックボックス下部の内面にランプレーンを開通させるボールフローも、当時かなり流行っていたトレンド | ▲この緑色ワイヤーレーンから透明ランプレーンにつなげる豪快なデザインには萌える!でもVUKの不良も多かったのだ |