各名門ブランド ピンボール・リスト

GOTTLIEB/1968

ドミノ

原題DOMINO
製作年度1968
ブランド名ゴットリーブ
メーカーD.ゴットリーブ&カンパニー/ゴットリーブ
スタッフデザイン:エド・クリンスキー/美術:アート・ステンホルム
標準リプレイ点数不明
備考製造台数2,650台/同年「プレイメイツ」とほぼ同機種
▲トップレーンは6本編成。でもライト点灯箇所の点が高いだけで、意義深い役は無し ▲バックグラス!芝生でドミノ遊びにギター演奏に水玉ワンピース。でも当時の日本は学生がマスクして火炎瓶投げてたロクデモナイ時代だっけ
▲これがロトターゲットだべ。垂直回転型と水平回転型があるけどコレは前者。またターゲット窓がコレは2つタイプだけど、1つ型や3つ型も有り。そういや「ヴェガス('90)」はロトタのデジタル版だね ▲3連スポットターゲット。この丸型模様のターゲットにはブルズアイターゲットという正確な名称もあるそうな

― COMMENTS ―
●ピンボール専門業者によるリースと訊いて駆けつけたお店でこれ等の写真を撮影した当時は、'90年代末頃のこと。
 ……が、フィールド盤面はワックスがけでピカピカだったのは良いものの、プレイしてみると状態悪し。アドヴァンスするはずのライトは全フィーチャーくまなく一切進まない。スペシャルが点いてもいないのにアウトレーン落ちる度2クレジット入りまくり。元来のゲーム性を堪能するには到らず……。

 しかしそれなりの収穫だったのはロトターゲット(別名リヴォルヴィングターゲット)。主に'50年代〜'70年代のゴットリーブ台でみかけられた装置で、まるで金庫の鍵のダイアルナンバーのように窓から覗くターゲットが要所要所で一区切りごとに回転するというもの。盤面上に見えているのは一部で、全体像はでっかい円盤の形をしています。
 このロトターゲットのドミノ牌の目にヒットさせてはまた回転させて違う目をヒット、そして1〜6の目全部当てるとスペシャル点灯!……というフィーチャーのはずなのですが、前述のように状態が悪く、ドミノ役の完成には到らず。

 この台は決して歴史的傑作でも代表作という訳でもありません。ただボールロスの条件無しにスペシャルリットの役の完成がじっくり狙えたり、ショートサイズながらフリッパーが現行ポジションに配置されていたり、キックアウトホールに500点のビッグポイントが課せられていたり等、'70年代黄金期前夜の安定と余裕がかしこに感じられる作品。
 大学のキャンパスとおぼしき芝生でドミノやギターに興じるティーンたち……というバックグラスやプレイフィールドのアートも、当時のカルチャーが滲んでいて、実によろしい。

▲左上部のキックアウトホール。4桁ドラムで一挙500点はデカいな ▲プレイフィールド全景。因みにロトターゲットが全然当たらない。窪んだ位置にあるから。 ▲右アウトレーン&右スリングショット。
▲左アウト&左スリング。絵のお兄さんが手にしてるドミノ牌がデカ杉。当時はこんなの持ち歩いてドミノ遊びしてたの? ▲フィールド上部右。 ▲シューターゲージ。インストがボールペンの手書きだけど、'68年当時に書かれたヤツじゃないようだった

(2009年9月1日)