GOTTLIEB/1986ロック | ||
原題 | Rock | |
---|---|---|
製作年度 | 1986年 | |
ブランド名 | ゴットリーブ | |
メーカー | プリミア・テクノロジー | |
スタッフ | デザイン:ジョン・トルデオー/美術:ラリー・デイ | |
標準リプレイ点数 | 不明 | |
備考 | 製造台数1,875台/トランスライトバックグラス初搭載/ようつべに動画あるよ!⇒GO! |
▲バックグラス。フラッシュ反射で肝心の女ヴォーカリストの肢体がみえまへん | ▲フィールド上部。ハリウッドヒートとデザインが酷似 |
▲下部5バンクドロップターゲット。全部倒しても大した点は入らず、ぱかぱか移動するライト点灯を狙わなければ意味がない | ▲バックボックス、ディスプレイとスピーカー。デコやウィリアムスと比べて音響はあまり良くなかった |
▲ミニフィールドの4バンクドロップとショートフリッパー。これも淡々と打ち進めるばっかりで、あまり面白いフィーチャーじゃなかったなー | ▲トップレーンのあぷ。やっぱ通過直後にバンパーアクションがないと物足りないよね |
▲フィールド下部。タイトー販売版じゃないみたいね | ▲サイドからちょっとロングショットで。因みに写真は今は亡き音楽スタジオで'99年頃に撮影 |
●プリミア社1986年製「ロック」と言えば、ファッション性は良いもののフィーチャー内容があまりに緩く、当時も今もタイトな印象が全く残っていません。 '86年と言えば、「コメット」「ハイスピード」「ピンボット」等々、ウィリアムスがマルチボールやビッグポイントや立体デザインを多用した圧倒的ギミックを展開、そのドラマチックなゲーム性でアーケード界隈を席巻していた時期。 そんな時節に、ライトチェンジでちょこちょこ逃げ回るドロップターゲットの点滅をおっかけたり、ROCK&ROLLの文字をひとつひとつ地味に進めてゆくという、時代に大きく引き離されたこの「ロック」のゲーム性。 訴求力の乏しさたるやウィリアムス台と比べて歴然で、当時のプレイヤーに無視されても仕方なかったのかも知れません。 資料が残っていたので、簡単にフィーチャー解説を。 【トップレーン】3本のトップレーンを完成させると定番通りボーナス倍率のアップ。レーンチェンジも可。ただし3本点けるのではなく、初め点灯している状態のライトを全部消すという、今とは逆の掲示法。「アリーナ」「ハリウッドヒート」でも確かそうだった。 【ミニフィールド】一対のショートフリッパーと4バンクドロップターゲットによるミニフィールドで、全ドロップを倒すとレベル1完成。レベル4到達でスペシャル獲得だが、SPリーチになるとドロップライトがちょこちょこ逃げ回りだす。 【ループレーン】くるっとリボンを描くようなシェイプの円形ループレーン。ここを通すとプレイフィールド倍率が一定時間2倍。ただし入口が窪んだ位置にあるため、入れることすらかなり難しい。 【ROCK&ROLL LIVES!エキストラボール】フィールド下部盤面のROCK&ROLL LIVES!の全レター完成で、円形ループにエキストラボールライト点灯! 【ロールオーバー&リターンレーン】ライト点灯時に通すと、ROCK&ROLL LIVES!のレターが進捗。尚レーンの各ライトが消えている場合はブルズアイターゲットへのヒット(RESETと書いてある)で再点灯。 【中央ドロップターゲット】中央に5連でそびえるドロップTのたもとでは点灯が常にタイマーライトチェンジ。このちょこちょこ移動する点灯をうまく狙い打ちすれば、ROCK&ROLL LIVES!のレターが2枚進捗。 【左右スピナー】左レーン、右レーンにあるスピナーは、たもとの1万点ライト点灯時なら一回転1万点。これは何かの条件で点くというよりスリングショットなどで交互常に明滅を繰り返している。 デザイナーは「ジャッジドレッド」「ヴィクトリー」「ハリウッドヒート」等で悪名とどろくジョン・トルデオー。 今作でも相変わらずプレイフィールドをいくつもの小部屋に狭苦しく仕分けるヘンな性癖を発揮、特に左奥ミニフィールドの4枚で既に十分なはずのドロップターゲットを、さらに左手前で5枚もづらづら多用、ボールアクションの爽快感を死なせる暑苦しいフィールド構成を醸しています。 ところで「ロック」発表の数か月後、「ロック・アンコール」なるシロモノが同社から発表されましたが、これは「ロック」のコンヴァーションキットで、「ロック」オーナー各オペレーター向けに交換用バックグラスとロムを販売してバージョンアップさせるというもの。 そんな施しにより新仕様に生まれ変わった「ロック」は、モデル撮影によるスタイリッシュな実写トランスライトと洗練されたサウンドでよりファッショナブルにはなりましたが、元々緊張感のないゲーム性全体を救うまでには至らなかったようです。当たり前か。 今回の写真のお店についても触れますと、撮影は'90年代の終わり頃。神奈川県厚木市にある《STUDIO FUZZY》なる音楽スタジオにて、「ロック」の勇士をフィルムに収めました。ピンボール目当てだけでも気軽に入れるフランクなロケーションでした。 残念ながら2003年頃に同店は閉店。独特の建物は現在は取り壊され、既にマンションが建っているそうです。 |
▲ゴットリーブ特有の銀色スピナー。他社のソレと比べて回転があまり良くなくて爽快感が乏しかった | ▲盤面下部のボーナス倍率の掲示。レターも進めてこつこつ積み立てなくちゃ | ▲右リターンレーン近辺。右ロールオーバーはリターンレーンとつながっている。 |
▲左リターンレーンのアップ。こちらもロールオーバーとの連携 | ▲フィールド倍率とEX.が関わるリボン型ループレーンに注目。 | ▲そのループレーンのアップ。いれにくくて難しかった |
▲ひょっとしてハリウッドヒートは「ロック」のホワイトウッドの使い回しだったんじゃないかしら | ▲筐体フロントから見たプランジャーはこんなん。下にはわざわざネーム入力のボタンを装備。フリッパーボタンじゃダメなんですか | ▲フィールド全景。ランプレーンは用いない、シングルレベルフィールド。 |