各名門ブランド ピンボール・リスト

SEGA/1998

ロスト・ワールド

原題The Lost World Jurassic Park
製作年度1998
ブランド名セガ・ピンボール
メーカーセガ・ピンボール・インク
スタッフジョン・ノリス/ジョー・カミンコウ/ロニー・ロップ/ネイル・ファルコナー/オリン・デイ
標準リプレイ点数
備考日本国内未発売/ようつべに動画あるよ!⇒GO!
▲バックグラスにタイトルロゴはなく、バックボックス上部の外付けポップ(?)でタイトルをアピール。 ▲フィールド左上部。なんかタマゴがどんな仕掛けなのか、やる前から大体想像ついてしまうような……。
▲いかにも上がりにくそ〜〜な透明プラスチック製ランプレーンだが、通しごこちはそれ程悪くなかった。 ▲中央部右端側面をサイドビューショットで。

― COMMENTS ―
「ジュラシック・パーク」のピンボールと言えば、偏ったミニゲームと大仰なマルチボールにより、他社ヒット作のコピーキャットをこしらえることだけに腐心してしまった歴史的失敗作でしたが、台自体のセールスは好調だったようです。
 その後映画の続編「ロスト・ワールド」が作られると、当時セガ・ピンボール傘下になっていたスターンは懲りずにライセンスを取得、映画モデルとしてもジュラパPINの続編としても、新たなマシンを作ってしまいました。
 当時日本では、かのデータイーストがピンボールのディストリから撤退していてノータッチだったため、日本のセガが同機種を'97年のAMショーにて参考出展。しかしすぐに他国のマシンショー用に持っていかれ、それっきり。

 AMショーに入場した2日間に必死にプレイしたかすかな記憶はおぼろげなのですが、喧しいSEと共にタマゴが割れてベイビーレックスが顔をのぞかせるギミックや、何を象ったのか見当つかぬパーツがぬる〜〜と起き上がってボールをキャッチするマグネット仕掛けなど、とってつけたような付け焼刃演出が、ゲームを盛り上げるどころかジュラパの悪夢を知るプレイヤーを逆撫でしかねないものだったことを覚えています。シューターにはあの[スマートミサイル]もあって(注:1ゲーム中1回こっきりしか使えぬ役もの強制獲得ボタン)、続編としての魅力を前作からの引継ぎで付加しようとしています。

 但し平均的ゲーム性はそれ程劣悪ではなく、みかけよりは大分通しやすいランプレーンや、左右入り口両方にスピナーを設けたループには途中コントロールゲートもあり、「スターシップ・トゥルーパーズ」みたいな感じで追加ボール式マルチボールのルールを盛り上げていた気がします。
 ただし当日早くも初期故障を起こし、何につけすぐにマシンがすぐ止まって興ざめしていたことの方が印象深かったりして……。

▲フィールド全景。ミニゲームは大分すっきりしている。 ▲おぉ、盤面に液晶が!…と思ったら、これは絵によるまやかし。「アポロ13」「スターシップ〜」みたいなディスプレイ機能はなし。 ▲左ループ入り口。スピナーが見える。
▲フィールド下部左側。 ▲ドロップを倒すと盤面下稼動の磁力でボールがつかまり(ウヨウヨと球がうごめく演出もある)、後ろのパーツが起き上がってにょきにょきとボールをもっていってしまう。 ▲フィールド下部右側。

(2006年3月8日)