WILLIAMS/1990ダイナー | ||
原題 | Diner | |
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製作年度 | 1990年 | |
ブランド名 | ウィリアムス | |
メーカー | ウィリアムス・エレクトロニクス・ゲームズ/ウィリアムス | |
スタッフ | 原案,デザイン:マーク・リッチー/美術:マーク・ウェストン・スプレンガー/ソフトウェア:ジム・ストロムポリス/メカニクス:ジャック・スカロン/音楽:クリス・グランナー/サウンド,スピーチ:リッチ・カーステンス/FX:ジム・ストロムポリス、ブライアン・エディー/バックグラス画:マーク・スプレンガー | |
標準リプレイ点数 | 700万点 | |
備考 | 製造台数:3,552台/ようつべに動画あるよ!⇒GO! |
▲フィールド上部。金属ワイヤ×透明プラスチの左右ランプレーンがうまく交差している | ▲バックグラス。どうも中のお客のキャラクターが今ひとつ地味なのは、タクシーのマリリンモンローが版権で揉めた反省か |
▲フィールド下部。描かれたダイナーのお客5人全員に料理をサーヴし終えるとジャックポットのチャンス | ▲ドロップターゲット。役に対応した料理やドリンクの絵が描いてあるぞ |
▲バックボックスの時計。例えば4時ならJPヴァリューは400万点。獲得時の堂々たるワンミリオンずつのカウントはみもの | ▲回る回るよコーヒーカップ型円形ランプレーン。獲得時にはホーンセクションジャズ風ファンファーレが鳴り響いてノリノリ♪ |
●アメリカ映画観てると、よくワゴンやプレハブ式のレストランが出てきますよね。出演者がパンケーキやハンバーガー食べてるとウェイトレスがおかわりコーヒーを入れに来たりなんかして。背景にはチェリーパイが乗るスタンド。点けっ放しのテレビ。運転手や労働者の常連客が途絶えず、深夜まで灯りをともしている。 そんなアメリカ文化独特の簡易レストランがテーマという異色のピンボールが今作「ダイナー」。ゲーム性が円熟していた時節の1990年発表のウィリアムス台。 このゲームの目的は個性豊かな5人のお客さん全員に、注文の通りの熱々ディッシュを素早くサーヴすること!「俺はハンバーガーだ!」「フライドポテト!」「私はアイスティー」などなど、その品々が描かれたドロップターゲットをげしげし倒していこう。5人全員の注文をさばくとトップホールに時間性のダインタイムジャックポットがリーチ!最高1,100万点。因みバックボックスの時計がこのJPのヴァリュー表示になっていて、獲得時にはズジャーン!ズジャーン!と時計台でミリオン加算がカウント!これが病み付きになるくらい爽快。 次に面白いのはコーヒーカップボーナス。右ランプレーンのディヴァーターが開いているときにシュートするとカップ型の円形ランプに突入!1回転毎にボーナスが稼げるので渾身フリッパーシュートのみならず前後の揺らしテクの腕も問われますよ。 あと点数によってちゃんと曲目が違うジュークボックススキルショットとか、右ホールの今日のスペシャルランチがミステリーボーナスになってたりとか、左ランプ5連続シュートEX.のチャンスとか楽しみどころ多数。 おっと忘れちゃいけない、マルチボールは左スロープがオープンした時の奥のロックホール。アナザーボールをトップホールに入れれば2マルチ開始、左右ランプレーンでビッグポイント取り放題。 そんな訳で、当時状態の良い台に恵まれてほんのいっときやりこんだんですが、店からすぐ無くなっちゃったんでゲーム内容がうろ覚え。 どうにか思い出してフィーチャー解説してみましたが、当時プレイしていた方はいかがでしたでしょうか。ウィリアムスマシンの水準閾値には達している佳作台といったところなんですが、疑問点も少なからず散見されたように思えます。 先ず、他のデザイナーの場合、1作発表ごとに格段たるゲーム性の進展や作風の洗練があらわなのに、「ダイナー」の場合、デザイナーであるマーク・リッチーの過去の名機「タクシー」と比べ、ゲーム性にほとんど進展が見られません。 むしろプレイフィールドやサウンド、アートワークのユーモア、ルールや演出などの全てに、タクシーの時のような垢抜けたスマートさが見られず、彩色を誤った目に痛い雑駁なデザインが顕著になっています。 あれこれ詰め込んで欲張り過ぎたフィールド上部がごちゃついて、ホールもトップレーンも全然見えないし、いまいち華のないアートからはアメリカンダイナーの小洒落た雰囲気が伝わってきません。 これならプリミアの「カーホップ」やバリーの「トラックストップ」の方がコーヒーショップのムードをうまく描けてたような気がしますね。 Mリッチーはこれら反省点をかえりみたのか、次作「フィッシュテールズ」では、魚釣りというまた彼らしいのほほ〜んとしたユルいテーマながら、マルチもシングルもワンショットでスピナーを突っ切るトップホールシュートに重点を置くという、久々に納得のゆく傑作を放ってくれました。 ところで、今回の写真を撮影したのは1994年頃。今ではマックになっている「GAMEkilala(ゲームキララ)」なる名古屋市・久屋大通駅前のタイトー系列のお店でパチリ。 同店は他に「エルヴァイラ」「ギリガンズアイランド」「トワイライトゾーン」などなど超ご機嫌なラインナップを併設。 調整も良く、音量も十分大きくて、毎日でも通えるご用達スポットでしたが、ある日全機種がプリント倶楽部に換えられていた日にゃあ、本気で傷心してトボトボ帰ったことを覚えています。 この時の精神的ダメージと絶望の重篤さは、ピンボーラーでないと分かるまい……。 |
▲左ランプレーン勾配部分は開閉スロープになっており、その奥にはロックホールがある | ▲右ランプレーン。ライトロックとコーヒーカップボーナスが関連 | ▲右奥に見えるはジュークボックス。15万点をしとめると“ナンバワ〜〜ン!”と歌ってくれる |
▲プレイフィールド全景。美術のMスプレンガーはなぜかチェック模様をしつこく背景に描きこんだ | ▲左ランプレーン入口のヴァリュー表示。連続シュートで10万点まで上げてさらに通せばライトエキストラ! | ▲このキララっていうゲーセン、ティルトセンサーが甘いもんだから揺らしテクが自由奔放。ダイナーのコーヒーカップも延々に回せた |