WILLIAMS/1998モンスター・バッシュ | ||
原題 | MONSTER BASH | |
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製作年度 | 1998 | |
ブランド名 | ウィリアムス | |
メーカー | WMSインダストリーズ/ウィリアムス | |
スタッフ | デザイン:ジョージ・ゴメス/ソフトウェア:ライマン・シェイツJR./メカニクス:クリス・シップマン、ロバート・フリースル/音楽:ヴィンス・ポンタレッリ/美術:ケヴィン・オコンナー | |
標準リプレイ点数 | 60,000,000点 | |
備考 | 国内発売:タイトー |
▲『ユニヴァーサル映画往年のモンスターたちによるロックバンド』という、このバックグラスのアートワークだけでも大いに笑わせてくれる痛快作。 | ▲入り口のターゲットヒット&ゲートオープンしたランプレーンでボールロック。マルチの最中は起き上がったフランケン人形がジャックポット! |
▲フィールド下部。6人のモンスター全員のパートをクリアしてビッグゲームへ進もう! | ▲普段この棺桶に隠れているヤツが、あることをするとスル〜〜〜〜とフィールド上に横滑りして姿を表す。そのインパクトはモンスター級!…ってそのまんまや |
●ドラキュラ、半漁人、狼男、ミイラ男、フランケンシュタインとその花嫁……などなど、1930年代〜'50年代にかけて銀幕で活躍したユニヴァーサルスタジオお馴染みのモンスターたちが一致団結してハードロックユニットを結成、人間たちの前で熱狂ライブを繰り広げるという、実にアツいテーマ性を打ち出した「モンスター・バッシュ」は、ウィリアムス晩年の1998年の発表作品。同社はバリーネームの次作「カクタス・キャニオン」を発表後、PINBALL2000仕様のモデルを2機種発表してピンボール産業から撤退しました。よって本作はウィリアムスの通常キャビネットの最後の傑作といって良いでしょう。 それぞれのモンスターごとに役割が分けられており、例えばフランケンにはランプレーンのボールロック&マルチボールが任されており、マルチスタート時むっくり起き上がったフランケン人形へのヒットでジャックポット!とか。左右ループレーンを牛耳るのは狼男で、ワンショットごとに月が満ちてゆき、満月になれば連続オービットでボーナス取り放題タイム!とか。 他にもフィールド底側からゆらっと現れる半漁人、棺桶からにょろ〜と横滑りして登場するドラキュラ伯爵、熱唱ヴォーカルがステキなフランケンの花嫁などなど、視覚的にも効果抜群で大変とっつきやすい演出とギミックが盛りだくさん!全モンスター部門クリア後のクライマックスは、熱狂ライブステージMonster Rock開幕のビッグゲーム!! '90年代末頃、ウィリアムスピンボールのゲーム性が爛熟を極めた時期において、フィーチャー、プレイフィールド、サウンド、アートワーク、テーマ性とストーリーライン、全ての面でもっともバランス良く仕上がった大変完成度の高い作品。「メディーヴァル・マッドネス」が難解な上どうも陰鬱なノリに弾け足りないものがあったり、逆にノリとムードは最高なのに調整や状態に問題が多かった「サーカス・ヴォルテール」の欠点も克服。ランプもループもすいすい通るプレイフィールドの優れた配分と設計、冴え渡るドットアニメのギャグセンス、強烈なアートワークなど、作り手側は兎にも角にも楽しく遊べることに専心していることが伺われます。 デザイナーのジョージ・アルフレド・ゴメスと言えば、「コルヴェット」「JM」「NBAファーストブレイク」で、そのシューティングゲームのような希薄なゲーム性により毎回賛否を浴びていた人。しかしその後スターンへ移ってからの「ロード・オブ・ザ・リング」や「ザ・ソプラノズ」でのボールフローの楽しさとシュートの気持ちよさを考えれば、少なくともウィリアムス時代の抜け殻のようなマシンしか作れなくなったスティーヴ・リッチーやパット・ローラーよりは、けして過小評価されずその才覚は認められてしかるべきでしょう。 それと、プレイ前にあらかじめ隠しコマンドを入力しておくと、残り1ボール時に44ヶ所目のコンサートヴェニュー(キックアウトホールのカウントフィーチャー)の地を踏んだ時になんかあるらしいのだけど、条件むつかしくて未だ成功したことないです。んん〜〜何なのかしら一体……。 |
▲上部左奥。フィギュアがいっぱいで楽しいけど、下にはランプやループが巧み通っている。 | ▲リターンレーン&フリッパーには幽霊が勝手にボールを打ってしまう“ファントムフリップ”というフィーチャーも。 | ▲プレイフィールド全景。 |
▲美術担当ケヴィン“クリーチャー”オコンナーのセルフパロとも言える半漁人の左ホール。写真は半漁人くんがゆらっと出現した瞬間にパチリ。 | ▲バンパー地帯担当はエジプトからのミイラ男さん。棺桶が開くと何が起こるかな? | ▲摩擦係数を最小限に抑えた金属スロープとワイヤー設計により、左も右もすいすい決まるランプレーンへの連続ショットに悦。 |