各名門ブランド ピンボール・リスト

WILLIAMS/1986

ピン・ボット

原題PIN・BOT
製作年度1986年
ブランド名ウィリアムス
メーカーウィリアムス・エレクトロニクス・ゲームズ/ウィリアムス
スタッフ原案:パイソン・アンジェロ/デザイン:バリー・オースラー、パイソン・アンジェロ/美術:パイソン・アンジェロ/メカニクス:ジョー・ジュースJr./音楽:クリス・グランナー/ソフトウェア:ビル・フッツェンローター
標準リプレイ点数140万点
備考製造台数12,001台/ようつべに動画あるよ!⇒GO!
▲バックグラス。太陽系を巡るピンボールロボットとそのワイフが描かれている。アンドロイドの指がフリッパー型。 ▲フィールド上部。左スロープに調整の痕が見られる。因みに撮影は1997年頃。
▲フィールド左端にあるドロップターゲット。記憶が定かでないけど確か時間性でリセットされるタイプじゃなかったかな ▲渦巻きスキルショットでプランジの腕が試されるのヴォルテックスランプ。狙うべきは2番目のホールだが失敗すると最低ヴァリューの3番目ホールに落ちてしまう

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●'85年の「ハイ・スピード」とくつわを並べ、半年以上全米集計インカムの1位に君臨し続けた、製造ユニット1万台突破のウィリアムスの大ヒットマシン。

 テーマは元々ウィリアムスと縁の深い宇宙もの。ピンボールロボット、略してピンボットなるアンドロイドが、太陽系の全惑星を罷り通りゆく、大宇宙旅行道中がコンセプト。ワイフもいるらしいですよ。

 なんといっても“バイザー”と呼ばれるマルチボールのギミックとフィーチャーが傑出。フィールド上部中央5連5色のスポットターゲットをバンク完成した瞬間、5連ターゲットが盤面下にさがり、本当にバイザーが開いて2つのロックホールが現れる!そこに1個ずつボールロックを完了すれば、マルチボールスタート。ジャックポット(ソーラーボーナス)は再ボールロック+時間内左スロープ。
 スキルショットも良く出来てました。シューターから直結のヴォルテックスランプレーンの渦巻き坂道のてっぺんからふもと近くまで3つのホールがあるんですが、ヴァリューが高いのは2番目のホール。正確なプランジャー加減が要求される訳で、ゲージを見ながら慎重に狙って、ストンと2番目に落とせた時はホントに気持ちえぇですわ。通常のボールスタート以外でもボールロックやボールフローで何度もチャンスがあるし、しかもヴァリューは1回目1倍、2回目2倍、3倍、4倍……とスキルショットを行う度に倍率上昇。MAX10倍の高倍率がかかってくると、もうゾクゾク。
 クリス・グランナーの音楽&サウンドも素晴らしいの一言。きらめくような音響や爆音のSEひとつひとつが爽快で、特にバイザーが開いてロックホールが姿を見せる瞬間の“ぐわおぉ〜〜ん!”というとどろくような轟音は圧巻。さらにマルチスタート時のテクノポップ風BGMのなんと愛らしいこと。

 ハイスピードほどゲーム性に奥行きは無いものの、演出のインパクト、分かりやすさ、難易度のやさしさ、伸び伸びとしたプレイフィールド、スケール感ではこちらに軍配。本国アメリカでも日本でもロングセラー台として永らく高セールスをあげていたも納得の傑作。
 その後ちゃんと続編も作られていて、今度はピンボットのワイフが人間に生まれ変わろうとする「ザ・マシン('91)」、ピンボット夫婦が大宇宙カジノのギャンブルアドベンチャー行脚に旅立つという「ジャックボット('95)」、が同社から発表。各々想像を超えるギミックや壮大なスケール感を醸した怪作&秀作として好評を博しましたが、なんといってもこの第1作目「ピン・ボット」の完成度にかなうことはありませんでしたね。

▲左奥キックアウトホール。右リターンレーンと連携させ、ボーナス点とライトエキストラを取り進めるこちらのフィーチャーも面白かった。 ▲フィールド全景。広い!爽快。でも立体的デザイン且つボールフローはきちっとしてる。 ▲フィールド右中央ミニフィールドも楽しい。バンパー、リターンレーン、シューター、の3つコースへの運命はワイフだけが知っている!?
▲フィールド下部左。タイトーの旧ロゴシールに時代を感じる…… ▲開いた状態のバイザー。このオープンを初めて見た時はインパクト強烈だったのだ ▲フィーチャーよく憶えて無いけど、確か全太陽系惑星を制覇するとココにスペシャルリットしたんじゃなかったかな

(2010年1月8日)