各名門ブランド ピンボール・リスト

WILLIAMS/1961

リザーブ

原題RESERVE
製作年度1961
ブランド名ウィリアムス
メーカーウィリアムス・エレクトロニク・マニュファクチュアリング・カンパニー/ウィリアムス
スタッフデザイン:スティーヴ・コーデック/美術:ジョージ・モレンティン
標準リプレイ点数不明
備考
▲バックグラス。どうやらテーマはスキューバダイビングのよう。クレジット数表示の小窓も見える。 ▲プレイフィールド上部。SPゲットの為には是非トップレーンを通しておきたいところ。ところで通常のジェットバンパーと弾く力の無いパッシヴバンパーが混在してるのがお分かりだろうか。
▲インストカード付近(カードはさすがに当時のものじゃないよ)。 ▲フィールド下部。ショートフリッパーでリターンも無いけど、左右フリッパーは現行とほぼ同じ配置になっている。

― COMMENTS ―
●リールドラムスコアリングの導入、劇的なバックボックス演出等、画期的なアイデアを繰り出すゴットリーブの牽引により、'50年代の低迷を脱出したピンボール業界。
 ボール1コ1コを犠牲にして役を揃えるビンゴマシンのようなゲーム性から、フリッパーのスキル操作によっていかに長持ちさせて点数を稼ぐか、という現行のゲーム性への過渡期であったことが、このウィリアムス'61年製「リザーブ」に僅かながら感じることができます。

 眼目のフィーチャーは、ターゲットやトップレーンなどにふられたR-E-S-E-R-V-Eのレター完成でスペシャルリット、または1-2-3-4のロールオーバー通過で同じくスペシャルリットという単純なモノ。

 それ以上に興味深いのは、最大のボーナスフィーチャーであるガッブルホール。これ、後のアウトホールボーナスの前進のようなもので、最低50点、最高500点までの積み立て式。このフィールド中央にあるガッブルホールに入ると積み立てボーナスがもらえるのですが、そのままワンボールロストとなる犠牲が引き換えになっているのです。
 今の感覚で言うと大変シビアですが、ビンゴマシンがスタンダードだったこの時代、この差し違えルールはそれ程不自然でなかったのでしょう。
 尚、左右キックアウトホールでこの積み立ては50点ずつ上昇していきます。テンポの良く小気味よいキックアウトが楽しいです。

 他、リールドラムスコアリングが3桁しかなくて、千点を越えると四桁目はライテッドで[1]が点いたり、小窓から覗ける残りボールは“クランクレバー”というレバー操作でプレイヤーがシューターに押し出さねばならなかったり(その気になればセルフ・マルチボールも可能)、ジェットバンパーに混じって弾く力の無いパッシヴバンパーがまだ活躍していたりする点に、この時代の特徴が現れているでしょう。
 とは言え、左右フリッパーが今のピンボールとほぼ同じ配置になっているので、僅かながらプレイヤーの腕前によるフリッパーテクニックが、この時、既に要求されはじめていたのです。 

▲フィールド上部左端。 ▲バックボックスを含めたフィールド全景。 ▲フィールド上部右端。

(2007年4月19日)