アクセス | 東京都日野市/JR豊田駅徒歩5分 |
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ロケーションのタイプ | 独立ゲームセンター |
台数 | 6台/エレメカ・リールドラム代、ソリステ台、ドットディスプレイ台、新旧共に差し替え有り |
調整 | 毎日実施、毎日対応/係員常駐 |
設定 | 1プレイ100円/エキストラ、スペシャル、リプレイ、プラムティルト設定厳し目/2コイン3Cr.設定は旧作では有り |
営業時間 | 午前11時〜午後11時45分/年中無休 |
その他付加サービス | 定期的に大会実施有り/無料プレイイベント有り |
その他ルール | 入場無料/分煙無し/プレイしながらの喫煙・飲食禁止 ※2016年8月28日閉店 |
スタートレック ヴェンジャンス | 2013年/スターン | 新品 |
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AC/DC ルーシー | 2013年/スターン | 新品 |
ギリガンズ・アイランド | 1991年/バリー | 良好 |
ラジカル! | 1990年/バリー | 最良 |
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ハイ・スピード | 1985年/ウィリアムス | 最良 |
ピラミッド | 1978年/ゴットリーブ | 最良 |
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パワームーチョ | 2002年/バンプレスト | ― |
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■こちらは決して博物館のような特殊なコンセプトのロケーションではありません。褐瘢ネ社運営による、往年のアーケードロケーション的雰囲気を今も守り継ぐ、生粋の一本立ちゲームセンター! 東京駅からも横浜駅からも随分と離れてはいるものの、搾った台数による通好みラインナップと行き届いた整備により、いつ訪れても安定的に濃密なピンボールプレイに没頭できる、心身温まる1軒です。 場所は東京都日野市、JR豊田駅北口から徒歩5分。すぐ近くにイトーヨーカドーやイオン(建設中)が立地する便利な場所ですが、入口はうっかりしてると通り過ぎてしまいそうな小さな店舗。それが今回のピンボールロケーション《ネバーランド》です。 設置されている筐体はプライズエレメカや音ゲー大型筐体、シール写真機やビデオゲーム…と新旧取り揃え。 店舗全体に横溢する雰囲気は、かつて'90年代前半の学生街ゲームセンター風。気取らず鄙びず、アットホームな風合いのお店です。 ただ、喫煙者の利用が多し。 筆者個人として喫煙行為根本は峻厳に否定していますが、客層、気質、競合店との差別化を考え喫煙者が憩う受け皿として構える同社の政策は、間違いとは言えないでしょう。 お目当てのピンボール設置台数は6台。大阪心斎橋SILVERや愛知の犬山博物館とは頭数では劣るものの、決して闇雲にかき集めず、熟考して選別したマニアックなお品書きに、ピンボーラーは毎度唸らされています。 整備状況は、殆ど完璧です。 例えば開店時の午前中に同店へ訪れると、生粋のピンボーラーでもある係員さんが各台の調整に献身している姿を拝見します。 テストレポートチェック、プレイフィールド内のワックスがけ、スイッチ一か所の不良も見逃さぬ、針の先ほどに研ぎ澄ました入念メンテナンスに、こちらまで身が引き締まるよう。 それもそのはず、こちらのお店のピンボール管理の指揮を執ってらっしゃるのが、テレビ出演やゲーム誌記事執筆のご経験も豊富で、元データイースト社ピンボール販売促進担当者さん。 ピンボールのプレイも歴史も市場も知り尽くした生粋のプレイヤーの立場で、愛情たっぷり手塩にかけたマシンたちが、同氏のおかげでいつでも最良の状態でプレイできるのです。 もちろん、他の従業員さんのピンボールやプレイヤーへの対応も行き届いており、 『……ラジカルのミステリーボーナスのスネークランって、各レーン込み入っててよく見えないけど、奥どうなんてんのかしら。ターゲットかな?センサー……?』 と、私が初ヤリの「ラジカル!」の前で体をしならせ首をもたげ、矯めつ眇めつ目を凝らしていると、「あ、引っかかりましたか」と店員さんが心配してすぐ声をかけて下さったくらい。いやいやすいませんどうも。 ただし!設定はなかなか手厳しいですゾ。 スコアリプレイは極端に高くするかEx.と差し替えになっているか、大抵どちらか。エキストラボールのフィーチャーだってひとつ減らされている程度ならまだいい方で、全部排斥されていることも。勿論ティルトウォーニングにも厳格。 何年か前、東京来たついでにふらりと入ったらその頃「F-14トムキャット」があって。 “キャー!今になって状態の良いトムキャットが出来るなんて幸せ!ハイエスト出して帰ろ〜っと” などとナメてかかったところ、実はこの時この台の難易度が一番厳格な設定に変えられていた時。 キックバックなし、Ex.なし、リット代用なし、勿論リプレイなし、オマケにTILT警告ゼロ!という鬼神のような迎え撃ちを受け、ボコボコに負けて店を後にした……という経験あり。 お店側も知り尽くしているからこそ、設定変更もマニア向けに、掌握し切ったイイところ突いた調節が施されています。 ココではコレが面白かった!●「ラジカル!」バリー'90年製スケートボードのスポーティヴなスリルがテーマの1作。 発表当時、日本ではマシンショー出品とロケテスト設置のみで姿を消した、マニアもビックリの超希少モデル!コレが2014年の今になってプレイできる日が来ようとは。 随所でうねる大掛かりで凄味のあるランプレーン、賑やかでカラフルな色使い、重厚なバックグラスアート……等々、魅惑的なデザインが見る者を圧倒する、WMSバリー台の佳作。 右にも左にもサイドフリッパー、対角で2本ずつ渦巻くサイドランプ、さらにフィールド左下で大きくスペースを裂いてバーチカルスケートを表現した“ヴァーティカルランプレーン”は、カーブの輝きに凄味すら帯びている。 メインのルールはというと、各レーンR-A-D-I-C-A-Lとレターが振られた7か所のポイントを全て点ければボールロック。ランプレーン上のスケートボート型ディヴァーターがパクッと動いてポケットにボールを納める稼動が見もの。 マルチBは2ボールマルチで、左サイドランプでメガミリオンと呼ばれるジャックポット獲得。JPヴァリューは三百万〜一千万。リプレイスコアは990万点に設定変更されていたが、デフォルトリプレイ点数は推測だが恐らく500万ぐらいだろう。 他 サイドフリッパー⇔サイドランプをうりゃっ!そりゃっ!と連続回しするループフィーチャーもあるし、ドロップ倒してミステリーボーナス、キックアウトポケットのS-N-A-K-Eレター完成でエキストラリットもあり。 ただ、当時バリー台のディストリだったタイトーがこのマシンをお蔵入りさせた判断は、少し分かる気がする。 ボールフローも難解だが、それ以上に、球威が強いと跳ね上がるなど確実性が乏しいランプレーンの構造に無理が生じている。 計4本のフリッパーを使いこなしてレター完成とボールロックを成し遂げるなんて、一般プレイヤーには敷居が高すぎる(但しYouTubeでプレイ動画を確認すると、代用リットや簡単に点くEx.など、デフォルトは多少やり易いようである)。 「ストレンジサイエンス」「ブラックベルト」等、奇を衒うばかりで無理に設えたランプレーンがゲーム性の向上に奏功していないという、かつてのバリーミッドウェイ時代のスタッフの悪い手癖が垣間見える。 特に開通すべきフィールド左上サイドランプ高架下がデッドスペースになっているのが気になるし、ミステリーとミリオン、キックバック再点灯がゲーム上配分良く組み込めていないのも難点。 何よりもJPヴァリューのミリオン数がランダムで決まるという理不尽さに、眉をひそめないプレイヤーはいないだろう。 マニアには物足りないがルールが簡明だった同時期デコ製「ザ・シンプソンズ」の方が圧倒的に売れたのも、むべなる話。 ただし、シビアさの果てに乗り越えて得られる達成感に、やり応えは十二分。技術力、精神力、そして運すら強くなければ、グラチャン・ハイエストメンバーに伍するのは至難の業だ。 ●「ハイ・スピード」ウィリアムス'85年製同モデルは犬山博物館にも心斎橋SILVERにもあるけど、プレイフィールドのボールフローもフィーチャーも、本当によくできてる。やっぱり何度やってもコレは面白い。 頼むから一般人はコレをやってくれ。「ハイスピード」こそ新天地への扉を開けた近代ピンボールの金字塔なのだ。 犬山や心斎橋来て真っ先にプリミアスーパーマリオの写真撮ってマリオのピンボール発見自慢ツイートしてはしゃぐ暇あったらハイスピードやりなさい!そういう痛々しい阿保ツイートはマニアに笑われるだけだ。 閑話休題ネバーランドハイスピードに話を戻すと、レストア状態は輝くように先鋭。スピナーぶん回して連続オービット叩き返しも爽快だし、サイドフリッパーからもプランジャーからも、ランプレーンロックは勿論スイスイ。バンパーアクションも元気! 気になる設定はというと、Ex.は保持は1個まで、リプレイは990万点……とややシビアだが、取れるだけでも十分嬉しい。 キックバックルールは標準だし、ランプシュートとキックアウトホールの代用リットも健在。これだけでも有り難い!但しスペシャル設定は省かれている。 他、スターン製「AC/DCルーシー」は、良い印象が持てなかった心斎橋SILVERのPro版とはヴァージョンが異なっており、まるで別物のような出来。 インパクトのあるベルの鉄球やドロップターゲット、ロウワーフィールドの存在、ランチャーにディヴァートするスチールレーン……等々、台の個性や単純な打ち応えだけでも断然こちらルーシー版の方が完成度高し。 大阪にあったAC/DCPro版は飽くまで廉価版であり、ロケーション1箇所だけで評価を下すべきではないシロモノのようだ。 同じくスターン版「スタートレック ヴェンジャンス」も大阪のエンタープライズ版の台とは別ヴァージョンらしいが、見極める程やりこんでいないので悪しからず。 「ギリガンズ・アイランド」は当日ジャングル奥キックアウトの機嫌が悪かったものの、翌日即調整されたもよう。 同店では常に一機種必ずドラム台を置くのが恒例だが、今回そのポジションに収まっていたのは「ピラミッド」。 エレメカとソリステの狭間の時節に生まれたゴットリーブの佳作。ラジカルやハイスピードの長時間プレイに疲れた後の箸休め気分でプレイするのに最適。 入口付近に置かれたバンプレスト製「パワームーチョ」は、2002年にひょっこり世に出た子供サイズのプライズピンボール。入賞すればお菓子が貰えるゾ。 ところでこちらのお店のピンボール、まるで往年のベーマガやゲーメストの如く月刊ハイスコア統計を募っています。 自己申告制で、ゲーム終了後にスコア表示が残った状態で従業員さんに確認してもらえば、点数とスコアネームが晴れ晴れしく店内に張り出されちゃいます。マシンのメモリー内BEST5でなくとも記録に残してもらえるので、一般プレイヤーも是非チャレンジしてみては。 他、ドリンクサービス、1台だけフリープレイDAY、ピンボール大会……等々、催し物も盛ん。 本当に地域密着、勤め先や通学途中なら毎日駅に降りたいような、そんな懐かしいあったかさに満ち溢れたロケーションですよ。 |
【所在地】 | 〒191-0062 東京都日野市多摩平2−3−6 SKビル1階 ネバーランド |
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【営業時間】 | 午前11時〜午後11時45分 |
【tel】 | 042-585-2626 |
【関連サイト】 | ネバーランド/株式会社吾妻社公式 |
【備考】 | 店内撮影は許可が必要(一言話すだけ)/店内写真撮影・掲載は吾妻社の許可を得た上で遂行 |
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