〜いわずもがな〜

鶴舞中央図書館


 名古屋市で一番使える図書館だというのは、名古屋人ならいわずもがな周知のことかと思う。社会人席は快適で勉強も仕事もはかどるけど土日はなかなかとれやしないとか、新聞も読めるロビーのソファーでは毎日居眠り浮浪者で溢れ返ってるにょとか、地下1階の自習室は6人がけテーブルに敷居がないから混雑時は今ひとつおちつけないじょとか、こども室で絵本をしばらく読みふけるのが意外と楽しいとか、まあそんなのは誰でも分かってるだろうから、ここは鶴舞公園関連の歴史の振り返りをたどるか。

 かつて、今の図書館とは別の場所、公園内の竜ヶ池西側にそびえていた私立名古屋図書館がその前進。1910年からあった木材陳列館(その名前から察するに材木とか展示してたの?何が楽しいんだか)を、名古屋教育会という団体が市からの補助金で1923年に開館したのが全てのルーツ。その後1945年の戦火で焼失するものの、1952年になって鯱が池湖畔(現在の場所)に再建、1984年にはほぼ現在のスタイルにリニューアル。竜ヶ池西の公衆トイレ脇の“私立名古屋図書館跡”の立て札だけが、当時を知る名残となっている。

 それにしてもこの図書館、入館料はないし、空調は効いてるし、新聞は読めるし。浮浪者にとって鶴舞という地は天国のようなところなのね。

▲いっつもヘンな奴が腰掛けてタバコふかしている図書館入口。