〜東山動物園の前進だそうな〜

旧動物園跡

▲当時の動物園の名残りといえば、入園口に建っていたこの2基の門柱のみ。

 むか〜しむかし、鶴舞公園には動物園があった。1918年に前津(大須)にあった私営浪越教育動物園を市営として鶴舞公園に移転、開園したのが始まり。開園時は3,242坪の敷地内に獣類79頭、顎類2頭、亀類27頭、蛇類48頭、魚類52尾が寄贈された。その後動物達の頭数も面積も増え続けたものの、敷地拡張に限界が見えてきた矢先、東山動物園の開園事業が浮上。お猿と水鳥の小屋を残して、施設と動物達は東山へと移転。1937年、名古屋市立鶴舞公園付属動物園は閉園。100年近くある鶴舞公園史上では決して長くは無い、20年ほどの開園の歴史に幕を閉じた。

 その動物園は鶴舞公園のどこにあったかというと、陸上競技場の西側、鶴舞図書館からだと南側のあたり。現在では滑り台やブランコなどの遊具が設置された児童園となっており、檻ひとつ見つけることは出来ない。しかし、当時の入園口の門柱が、独特の貫禄と静寂を守りながら、静かに建ち続けている。