ケーキバイキング初心者が行くべき店は
コレだ!

大阪なんば心斎橋《ボヨヨンスイーツガーデン》では定番スイーツは勿論、たこ焼きやB級中華まで食べ放題が充実。クーポンなどで時間無制限制度も有り

【鉄則】先ずは普通のバイキングレストランのデザートバーで己の胃力を知れ。

●初めてケーキバイキングに挑戦される方は、軽めのスイーツ中心で、且つサラダやミールも和食も豊富な、一般的なバイキングレストランに足を運んでみましょう。
 そこでのデザートバーにあるケーキやプリンやソフトクリームを思いっきり召し上がってみて下さい。案外それで十分かも知れません。


 初心者がいきなり高価且つへヴィーなケーキばかり並ぶホテルや高名パティスリーのバイキングに闖入、案の定全然食べれなくて15分でぐったり……なんて痛々しい失態は犯さないようにしましょう。

全国チェーン《不二家レストラン》のケーキ食べ放題はショップ売りケーキバイキングの登竜門として推奨。毎日ウェルカムだしお値段も心配ないし。ファミレスなのでお一人様でも全然平気!

― 解説 ―
●ひたすらスイーツばかりの食べ放題の食事というのは、一見ハピネスな夢想をいだきそうですが、水準的嗜好の一般人にとっては、実は予想以上にツラいものなのです。

 未経験者がよせばいいのに思い切り背伸びして、高価且つ予約者限定のスイーツ食べ放題に赴いてしまい、大はしゃぎで山盛り取りしておきながら、僅かショップ売り3個で撃沈、15分で脱落。

 「もういや〜〜甘いものは当分みたくなーい」
 「ラーメン〜〜牛丼〜〜〜〜カレー欲しい〜〜〜」
 「やだぁ苦しい〜〜全然食べれなーい、お金損したー」


 ……ですって。周りに聞こえてますよ何しに来たんですか貴方達。

 いやホテルならまだしも、個人営業のカフェ屋さんが、感謝祭イベントとして千円台の限定食べ放題を小ぶりなカウンターで誠心誠意やって下さってる手前の場合、そんな困ったお客がやらかした日には目も当てられません。
 まるで当方のような食べ放題サイト管理人が高評価したが為に不逞を差し向けてしまったみたいで恐縮千万、こっちの肩身の方がよっぽど狭いですわ。

 経験値ゼロなのに身分不相応のスイーツブッフェに出向き、全く食べれずに茫然自失する前に、先ずはケーキバイキング・ノーヴィスクラスの方が固めてゆくべき地歩を伝授致しましょう。



【先ずは普通のバイキングレストランへ行ってみよう】

 ショッピングモールのレストランフロアに大抵有る、お昼の料金なら千円台後半のブッフェレストラン。  ケーキバイキング初心者の方は先ずはそちらのデザートバーで、スイーツに対する己の“胃力”を試してみてください。

 例えば《パパゲーノ》《フェスタガーデン》が有名なニラックス系とか、イタリアンに強いマリノグループとか、デザート王国も擁するクリエイツレストラン系列とか。
 このテのセントラルキッチン製造で搬入されたデザートだってそれなりに美味しいですし、何よりサラダやパスタなどのお口直しが豊富です。
 こういった普通のブッフェレストランでケーキをドカ喰いしてみたら、意外と自分は全然スイーツが食べれない体質であり、無理してケーキバイキングに行く必要がなかった……なんてことに気付けるかもしれませんよ。


【食べれない人でも楽しめるスイパラは正に初級者向け】

 ご自分はケーキが大好きで、量も食べれる実感があって、尚且つ普通のバイキングのデザートコーナーで物足りなく感じたのなら、カジュアルなケーキバイキングレストラン専門店に行ってみましょう。

 やはり一番有名なのは最大手《スイーツパラダイス》。ナッペとトッピングを厨房で仕上げる新鮮ホールケーキに、サーバーナイフを大胆に挿れてお気に召すままのサイズをお皿に乗っけるこの贅沢。他に代えがたい幸福感がありますよ。

 他、デザート専門食べ放題レストランの元祖なのにスイパラに押されて減っちゃったけど今も横浜に店舗のある《デザート王国》も悪くないし、新宿池袋《ビタースイーツビュッフェ》、大阪ならではのB級グルメラインナップが豪放な《ボヨヨンスイーツガーデン》、札幌で有名な《シャル・ウィ・スイーツ》、山梨の《スイーツラボ》、中には京都の《スイーツ・オブ・ニンジャ》なんて変り種も!

 スイーツブッフェ専門店の良いところは、何といっても駅前でいつでも気軽に立ち入れるカジュアルさ。
 お値段も大抵二千円超えないし、種類もスイーツ中心にとても豊富。軽食類も揃っていて箸休めにも事欠きません。カラフルでファンシーな内装も愛らしく、ちょっとしたテーマパークのような楽しいお店ばかりですよ。

 ここで貴方は、うっかり山盛り取りして苦しむ失敗や、時間内のペース配分の重要性、食べる順番の考察、軽食の挟み方、普通の食事とケーキ食べ放題との胃の許容量の差、事前と事後に図るべき体調の管理などを身をもって学ぶことができるでしょう。


【初級〜中級:不二家レストランのケーキ食べ放題】

 《不二家レストラン》チェーンで愛されるシステム“60分間ケーキ食べ放題”も、次なる登竜門として推奨します。
 全国規模で店舗数が多いし、平日でも土日祝でも、幅広く受け付けています。
 ファミレスだからお一人様でも全然平気!しかも定番スイーツや期間限定デザートなど、流行を網羅した豊富なラインナップでありながら、スイパラのような雑多さが無く、対面ショーケースで品々が整然。格安なお値段も大変魅力的です。

 ポーションケーキやアントルメのショップ売りがサイズそのままに食べ放題!という手強いシステムですが、ファミレスだけあってドリンクバーもあるし、つらくなったら別料金のライトミールや定食の追加オーダーにより胃袋を調節することも可能。
 また、お店側も大手だけあってシステムを管理しきっており、バイキング許可タイムカードの発行、一度に2個までルール、食べ残し買い取りペナルティ制など、不逞な客による放埓は通用しないようピシッと研鑽されています。

 自分が1時間で食べれるショップ売りケーキは大体何個なのか。そう言った己の胃袋キャパシティや、時間内に甘いものだけを一本気に食べ続けていられるペース配分、ショコラ系・チーズ系・カスタード系のそれぞれお腹でのたまり方の差異などを、ここで存分に習得して下さい。


【中級以上:名門ホテル・観光ホテルのデザートブッフェへ】

 スイパラや不二家で鍛錬を積んだ方は、二千円台、三千円台のスイーツブッフェを掲げる名門ホテルのレストランにいよいよ赴きましょう。
 ここまで練達した貴方なら、むやみに山盛り取りしたり大量に残したり、トイレに駆け込んでもどしたりするような忌むべき大失態はないはずです。

 筆者の地元中部地区で言うと《ヒルトン名古屋/ザ・ギャラリー》《名古屋観光ホテル/ル・シュッド》《名古屋東急ホテル/グリンデルワルド》、岐阜で言うと《アルモニーテラッセ》、三重だと《四日市都ホテル/パークサイドカフェ》、大阪だと《堂島ホテル/ザ・ダイナー》《セントレジスホテル/ル・ドール》、などなど。
 何度訪れても憧れてやまない、優美なデザートブッフェホテルばかり。

 「ホテルのデザートブッフェって二千五百円とか三千円とかするけど、これはスイーツ博覧会の入場料みたいなもの。仙姿玉質に居並ぶスイーツたちを眺められて自由に手に取れる空間に列席できるだけで、もう十分元は取れてるよね! あとは自分のペースと自分の好みでのんびり過ごそう!リラックスリラックス♪」

 ……経験値の上がってきた中級者以上のあなたなら、既にそういった心の余裕が出来ているはずです。

 また、色々なホテルデザートブッフェを食べ歩くうち、パティシエお手製のアントルメが心行くまで楽しめるホテルもあれば、大手食品工業製の業務用仕入品を軽くアレンジしたものを供してあたまかずを増やすホテルも、実は少なくないことを悟り、徐々に己の舌が研ぎ澄まされ、次第に卓越してゆくことを実感できるでしょう。


【上級者:地方パティスリーやブライダル系の限定イベントへ】

 スイパラ・不二家は勿論、名門ホテルや観光ホテルのピンキリなブッフェを駆け抜けてきた貴方なら、既に様々な食べ放題の情報源を把握しているでしょうし、もはや海千山千のケーキバイキング通と自ら豪語して良いでしょう。

 それぞれの街で愛される家族経営のパティスリーや、駅から間遠に離れた個人営業の瀟洒で愛らしいカフェ、地方郊外に佇む白亜のブライダルチャペル会場で、年に1回や2回という頻度で執り行われる限定のケーキバイキングの開催情報をもめざとく受信、席を確保、会場へ駆け付ける所業も訳ないはずです。

 そういうイベントって、驚くほど格安でオリジナルアントルメが食べ放題で頂けるトコも多いし、料金は非常に高くとも高名なパティシエによる格調高いケーキが累々と供される、マニアには堪えられないブッフェも多いんですよね。

 例え驚愕するほどセコいラインナップのハズレのお店を踏んだ時だって、ひとネタ笑い話を得られて良かった…と甘受する泰然とした身構えも、既に育めているでしょう。

 ここまでバイキングの見識が深まった方なら、おのずとブログなり食べログなり、自ら食べ放題の情報発信を担い始めているかと存じます。心よりご同慶申し上げます。



 ところで時々、

 “大至急!××県あたりで、安くて美味しいケーキバイキングのいいお店知ってる方教えて下さい!但しスイパラと不二家以外でね”

 ……という虫のいい質問をナレッジコミュニティで見かけるのですが、案の定、誰一人として質の高い返答を与えてはいません。
 せいぜい
 「デザート王国がおいしいって友達が言ってました」
 などと頼りないレスポンスがつくのが関の山。
 見識ある食べ放題上級者もその声を検索上で見つけているはずなのに、全く相手にされていません。なぜだと思いますか?

 そんなの当たり前ですよ。

 例え来月あたりに予約制で行われるブライダル系の貴重な限定ブッフェが該当地に所在していたとしても、幼さと経験不足が伺えるその質問者を、希少なデザートブッフェイベントに向かわせることは極めて身分不相応ですからね。

 マニアは内心
 「自分で探す努力ゼロのクセにスイパラ不二家はイヤだとぉ?お前なんかに誰が教えるかよ。ラクして通と同じブッフェ会場に列席できると思うな!」
 なんて、片腹痛く失笑してるかも知れませんヨ!?

 そういう人こそ、ショッピングモールのブッフェレストランやスイパラ系のスイーツ専門食べ放題店舗をじっくりまわりましょうよ。

 スポーツ選手の出る大会にビギナー1年生がいきなり出ようとするような無謀は控え、先ずは一歩一歩、無理も背伸びもしないで、自分に相応しいスタート地点から始めましょう。



《ヒルトン名古屋/ザ・ギャラリー》はデザートブッフェホテルの名門に数えられる一件。季節毎のテーマコンセプトも麗しいし、実演ホットチョコレートのサーヴにも心身温まる

◆ケーキバイキングめぐり初心者がくぐるべき5関門

@バイキングレストランのデザートバーで胃力を試せ
Aスイパラ、デザート王国で食べ方を学べ
B不二家ケーキ食べ放題でポーションケーキ連続摂取の重さを知れ
C名門ホテルや観光ホテルのデザートブッフェで舌を研鑽せよ
D希少なケーキバイキングイベントを自ら拾い集めては発信する情報源となれ



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※バイキングの写真は全てこちらのオリジナル撮影です。画像の無断転載は固くお断りします。



(2015年9月4日)