▲駅から商店街を真っ直ぐ、徒歩5分。駅前にいい雰囲気の喫茶店や洋菓子店が結構あったけど、当日は台風接近で雨風激しく、眺めてる余裕すらなかった | ▲“ケーキビュッフェ”スタート時の諸注意書き。取り過ぎにご注意ください、お持ち帰りはご遠慮ください、など至極バイキングの常識ばかり |
▲ドリンクバーはこちら。Iceドリンク部門。普段はバイキングをやってないお店なので設備は即席的。だけど味気ないディスペンサーよりは全然いい | ▲特設ブッフェカウンター。大皿やホールではなく、全て小皿やミニサイズにに切り分けられている。派手さはないがお味は確か |
企画名 | ケーキビュッフェ |
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メインメニュー | ケーキ |
ケーキのサイズ | 【極小】 |
お値段 | 1,500円 |
制限時間 | なし |
実施タイム | 完全予約制/期間限定実施、指定日2部制/※再実施無し |
ドリンク | 飲み放題! |
その他ルール | 全席禁煙 |
味 (ずばり、おいしいかどうか) | [8] | ●創業17年、地元の人に愛され続けている洋菓子店《お菓子茶屋1010番地》は、ご家族中心でキリモリなさってるアットホームな個人系経営店。 外観・内装・喫茶席は、1994年のオープンよりもっと昔から建ってた店であることが伺えるほど年季入ってるけれど、掃除は行き届いていて清潔感有り。 店内に置かれるリーフレットも、したり顔パティシエが腕組みしてるような高圧的なものではなく、『1010便り』なーんてコピー装丁の手書き・手作りチラシが発行されてたりなんかする。これがまた店員さんの手描きイラストつきで可愛らしいのだ。 そんな《お菓子茶屋1010番地》が'11年9月4日を最後にしばらく閉店、10月中旬まで改装期間に入るとのこと。今回のケーキビュッフェは、そんな1010番地改装休業前の感謝イベントなのだ。 当日は、お昼ランチの部と午後のケーキの部の2部入替制。筆者は勿論午後のケーキの部の方で予約。午後1時半スタート。 喫茶室はケーキショップのイートインとして十分な席数だと思うが、カウンター席が全部ブッフェボードへと特設されるので、バイキング当日の席数は減少。 そんな席数不足のためか、ブッフェカウンターのへりの袂みたいなトコに一人だけ補助席みたいな即席テーブルが用意されている。あらあら、ココ座る人ちょっと恥ずかしいだろな…と思ったらソコは私の席だった(爆)。 さて、ビュッフェ開始時にはパティシエさんのちょっとしたご挨拶が。政治家やタレントみたいな行状ではなくもっと誠実で真面目な方の好印象を受ける。 ブッフェに並ぶスイーツはどれもプチサイズで、普段のショップ売りのブッフェ用といった面持ち。フリードリンクもちゃんとあって、コーヒーHot/Ice,紅茶Hot/Ice,アップルJ,オレンジJ……というラインナップ。 ブッフェのスイーツは大体常設20種ほど出されているが、品切れ・補充の度に新しい品も出てくるので、実質は30種以上。スコーンやキッシュに至っては焼き立てほかほか、ミルフィーユも出来立てさくさく! できる限り、鮮度の後退したものは努めてお出ししないという真心を感じるまかないぶりである。 最も強力な印象を残したのが[しとしとカマンベールチーズケーキ]。品名はちょっとチョケてるが、このふわふわスフレタイプなのに口どけクリーミィな食感!フランス産チーズ2種とメレンゲを重視したようだが、それだけではこのクセの無い深みとまろやかさは簡単に出せないはず。本当に丁寧に作った焼き立てを頂けたのだと思う。 [シフォンケーキ]も焼き立てふわふわ。フォークを入れたらスーッと形が戻る形状記憶状態。舌の上でシフォンの目のきめ細かさをじっくり堪能したい逸品。 [イチジクのショートケーキ]はミルキーな生クリームが力強くてとにかく絶品。植物性臭くないのに弾力性があって、最後に外周ナッペ部分を頬張った瞬間は昇天しそう。スポンジ&イチジクも勿論フレッシュ。 [桃のクラフティ]も印象に残る。たっぷりシブーストクリーム風カスタードに良く熟れた桃果肉をゴロッと投入。底を支えるザクザクサブレの食感がまた堪えられない。 [苺ジュレ]はよそ様と明らかに差をつけた渾身の一品で、苺の味だけで甘さを抽出した名状し難い鮮烈な清涼感は素晴らしいの一言。 黒ゴマ、くるみなど、何種かあった[スコーン]もほくほく焼き立て・食感しっとりで、コーヒーのお替りがよく進んだ。トッピングコンフィチュールも同店オリジナルだしね。 ひとつだけ気になったのは[杏仁豆腐]。“杏仁豆腐出来上がりましたー”のコールと共に品々が上げられたので勇んで手にしたが、キョウニンの香りがしない、アーモンドエッセンスすら入っていたかよく分からない、シロップが多すぎる、果物トッピングが贅沢だけどソレが多過ぎて杏仁豆腐が主役でなくなってる…等、杏仁らしいの食べごたえが感じられず、平凡なブラマンジェと言った印象を受けた。 完全予約制の2部入れ替えという不便さはあるが、焼き立て・出来立てを供する特設セッティングに拘ったブッフェなのでその制約も納得。 派手な演出は無いが味は本物なので、遠方から来店したバイキング通も納得させそう。リニューアルオープン後の恒例実施化が楽しみである。 余談だがブッフェ最中、関西弁丸出しの小汚い老夫婦が【本日ビュッフェイベントのため通常喫茶お休み】の衝立で塞がれた喫茶室バリケードを無断で突破。 “申し訳ありません、本日はバイキング貸切でして……”という従業員さんの制止を無視、「ケーキバイキングて何やねん!」などと非難と文句たらたらで喫茶室に闖入。 今とても忙しい状態のおかみさんを呼び止め、ブッフェ客一同の冷たい視線も意に介さずドヤ顔常連づらで喧しく世間話につき合わさせ始める痴老2人組。 和やかだった会場内の空気が淀む一瞬。居るよね田舎の喫茶店でこういう図々しい常連気取りの爺さん婆さん。 しかしおかみさんはうまーくいなして相手に話を合わせ、いつも通りご機嫌にさせて手短にその2頭を上手に帰らせていた。さすがプロである。 |
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雰囲気 (入りやすい店か、落ち着いて食せるか) | [7] | |
リベラル感 (実施時間が不自由でないか、ルールがやかましくないか) | [6] | |
接客 (説明など不親切でないか、感じは悪くないか) | [8] | |
立地 (場所は便利かどうか) | [7] | |
お得感 (質量共に料金以上の満足が得られるかどうか) | [7] | 総合【★★★−−】予約入替で手軽さはないが、お味も値段も納得のケーキビュッフェ。 |
▲シフォンケーキ,桃のクラフティー,コフレ(クリームチーズと甘くて濃い目のスポンジ) | ▲いちごジュレ,杏仁豆腐,エキゾチックレオ | ▲フルーツシュー,いちじくのショート,オペラ |
▲コーヒーゼリー(おいしいけどストロー嫌だ),品名不詳(クリームチーズとベリー),しとしと(略 | ▲苺のミルフィーユ,ミルクレープ,果実の木(チョコメレンゲロール) | ▲朝焼きプリン(プリンというより濃すぎてキツいブリュレ),スコーン2種 |
……品名は公式サイトで照合。どれも通常のショップ売り商品をブッフェ用プチサイズに作り直している。 | ||
▲豆乳のふるふるムース仕立て,ベイクドチーズ,マンゴーのミルフィーユ(ミルフはとにかく食べて損はない) | ▲季節のタルト(フルーツもカスタードもたっぷりタルトレット),品名不詳(調理もの野菜タルト) |
■近鉄,JR松阪駅徒歩5分。駅出口から出て真っ直ぐ、商店街のアーケードに沿ってひたすら直進。アーケードが終わる頃、もう少しだけ進んで右手側。
【所在地】 | 〒515-0075 三重県松阪市新町1010番地 お菓子茶屋1010番地 |
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【営業時間】 | 午前10時〜午後7時 |
【tel】 | 0598-21-7123 |
【関連サイト】 | お店の公式サイト 食べログ |
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▲規模が小さいので無くなるペースは速いが、補充も素早いので食べそびれる心配はなし。終了10分前でも補充分がパッと出される体制も嬉しい | ▲'80年代前半ぐらいの開店がしのばれる、温もりのある喫茶室。それはえーけど、椅子が硬かったかなー。リニューアル後の改善に期待しよう |