愛知県蒲郡市/JR蒲郡駅前

蒲郡クラシックホテル/メインダイニングルーム

▲ダイニングルームがある本館外観。庭園や噴水もたたえ、お城か料亭のような見栄えだが、中に入ると内観は大正モダンで、まるで映画のセット内に来たみたい ▲大皿カシスティラミス登場。クリームチーズとベリーソースがよくマッチしてかなり爽やかなティラミスに
▲メインのブッフェボード。しなかずは少ないがどれもスイーツファンにとって垂涎の出来。苺のミルフィーユが傑出。見逃すなかれ ▲紅茶ソムリエさんが常駐、流麗に紅茶を淹れてくれる紅茶ブース登場!飲みたかったけどコーヒーが美味し過ぎてそっちのお代わりが止まらなかった
▲テーブル,チェア,絨毯から調度品の数々まで、時代を超えたあしらえが非日常へいざなうダイニングルーム。窓からは竹島と三河大島が一望できる ▲サンドイッチも美味しかった。エビやらアボカドやら。このテのバイキングライトミールにありがちな補充の途絶えも無く、時間の最後まできっちり提供

― DATA ―
企画名デザートバイキング
メインメニューケーキ
ケーキのサイズ【極小】〜【小】
お値段3,500円(税サ込)
制限時間なし
実施タイムツキイチ実施、中下旬ごろの火曜か水曜実施が多い/午後2時〜午後4時
ドリンク飲み放題!
その他ルール予約制/全席禁煙
※ようつべに動画あるよ!⇒GO!
※各項目のポイントは10点満点で審査。総合★取りは5つが満点。
― JUDGE & COMMENTS ―

(ずばり、おいしいかどうか)
[9] 《蒲郡クラシックホテル》は三河湾沿岸に建つ、創業1912年の由緒あるリゾートホテル。
 JR蒲郡駅から徒歩20分ほどかかるものの、その眺望の素晴らしさと大正モダンな建築様式の荘厳さは、日々の雑事に追われて疲れ気味の来館者を、非日常の世界へといざなってくれるのに十分な佇まいだ。
 別館から別館へ、手入れされた中庭を渡る遊歩道もなんとも風情があって。
 宿泊者でなくとも、ホテル各館を内覧するだけで浩然の気が養われた気がした。

 そんな《蒲郡クラシックホテル》で最近ツキイチ開催が恒例となったのが“デザートバイキング”
 毎月中下旬の平日1日開催で、本館の部屋の一つである“メインダイニングルーム”にて午後2時〜4時まで実施。予約制の3,500円で利用できる。コーヒーやジュース類の他、紅茶ソムリエによる紅茶ブース利用も含めた飲み放題付きだ。

 モダンな和洋建築様式レストラン内で竹島の眺望を堪能しながら、紅茶とスイーツによる教養溢れるブッフェをお楽しみあれ。


― 食べ放題商品 Line Up ―

【スイーツブッフェボード/アントルメ】
 ミルフィーユやティラミス、プロフィットロール、モンブランなど5種類程。
 どれも上質且つ丁寧な作り立て。特筆はミルフィーユで、品切れてから補充が遅いな?と思ったら、どう見ても焼き立て且つ仕上げたばかりのざっくざくの追加分が登場し、消費者を唸らせる。

【実演ブース】
 実演パンケーキ、実演バーナークレームブリュレ、シフォンケーキ、ホールケーキ3種、アイスクリーム、カットフルーツ。
 パティシエ&パティシエールさんが常駐、焼き立てパンケーキとバーナーキャラメリゼを実演提供してくれる他、ホールケーキもその場でカットしてお皿に盛って下さるし、お好みのフルーツも盛り合わせてくれる。
 尚パンケーキは実演コーナーでオーダーし、出来上がってから焼き立てをテーブルまでサーヴしてくれる。

【ライトミール】
 ブッフェボード側にサンドイッチ2種、そして実演ブースにミートソースパスタとチーズリゾット。

【ドリンクバー】
 Iceドリンクはピッチャーとアイスペールで提供。
 ラインナップはアイスコーヒー、ウーロン茶、オレンジJ、グレープFJ。
 狭いブッフェボードにキツキツの置き方で取りにくかったが、アイスコーヒーのお味の質が大変に高くてとても驚いた。
 尚Hotコーヒーのドリップポットは紅茶ブースの隣に設置。

【紅茶ソムリエ】
 紅茶ブースには6種類の紅茶がご用意。紅茶ソムリエさんが上質の茶葉を丁寧に淹れて下さる。
 アイスコーヒーのあまりの美味さに負けてソレばかりお代わりしてしまい、結局手を付けられなくて申し訳ない。

― 今回はコレが美味しかった! ―

 強力な印象を残すのが[苺のミルフィーユ]。パイ生地の焦がし加減の香ばしさが絶妙で、且つ溶き立て濃厚なバニラカスタードがずっしり。断面からは大粒新鮮苺がキリッと表情を覗かせる。
 これがまた焼き立て・作り立て。しんなりすることなく、横倒しにしてフォークを入れるとざくざく鳴り渡る生地の裁断音が大変心地よい。
 払底してから補充に少し間が開いたので、もう出されないのかと肩を落としたところ、前述のように後半になって出来立てがブッフェボードにさっと供された際は無邪気に感激してしまった。

 [ベリーのティラミス]は重厚マスカルポーネが堪能できるのは勿論、エスプレッソの代わりに甘酸っぱいフランボワ果汁をスポンジに浸したという逸品。クリームチーズとの親和は期待通り。お味の緩急にピスタチオも使用。

 [フルーツグラタンタルト]はなかなか変化球で、グラタンというよりフルーツゼリー仕立てのタルト。供する直前まで冷蔵してあったようで表面ゼリーがよく冷えている。一口かじると生オレンジや生カラントの果汁が口内で弾け飛んで目が覚める。

 パティシエールさんによる実演バーナーで焦がし立てが楽しめる[安納芋のクレームブリュレ]はお芋の重量感に圧倒。それでいて口溶けの食感が良いので満足度が高い。

 他、大粒マスカットの粒と果汁が贅沢なゼリー[ジャイアントマスカットジュレ]、焼き立てふわふわにカット苺と生クリームがかけ放題の[フランボワ―スとピスタチオのシフォンケーキ]、贅沢なエビアボカドのサンドイッチ等々、何一つはずれの無い重畳のラインナップ。しなかずは多くないが、わくわくと挑める2巡目も十二分に楽しかった。



 3,500円という、決して低廉とは言えないお値段に加えて名古屋から蒲郡までの交通費を考えると来訪に遅疑逡巡してしまっていたホテルデザートバイキングだが、それを全て差し引いても一度は訪れる価値はアリ。

 和洋折衷・大正モダンな内観のレストランで、真心のこもった創作スイーツと、確かな審美眼で選び抜かれた珈琲と紅茶の提供。
 それらを流麗な立ち振る舞いと接客に心を砕く従業員さんがたのおもてなしを心行くまで。

 窓の近くまで翼を広げて悠々と上昇気流に乗る鳶がわらわらと飛翔する光景も印象に残った。

雰囲気
(入りやすい店か、落ち着いて食せるか)
[7]
リベラル感
(実施時間が不自由でないか、ルールがやかましくないか)
[7]
接客
(説明など不親切でないか、感じは悪くないか)
[8]
立地
(場所は便利かどうか)
[6]
お得感
(質量共に料金以上の満足が得られるかどうか)
[7]
総合【★★★−−】まるで上流貴族のパーティに招待されたよう。この値段は安いのかもしれない。

当日の収穫!

▲りんごのジュレ,ジャイアントマスカットジュレ(ゼリー本体もフルーティー) ▲ベリーのティラミス,フルーツグラタンタルト ▲モンブラン,蜂蜜ショコラアールグレイムース(チョコが少し勝っているがなかなか美味しい)
▲チーズケーキ,フランボワ―スとピスタチオのシフォンケーキ(生クリームが特筆) ▲薔薇のシャーベット(薔薇味はほんのり、生クリームテイストの方が濃厚),カットフルーツ各種 ▲苺ショート,クッキーシュー
▲苺ショート,安納芋のクレームブリュレ ▲ガトーショコラ,苺のミルフィーユ ▲実演パンケーキ
▲サンドイッチ各種 ▲ミートソースパスタ,チーズリゾット ▲苺のミルフィーユをリピート

― みちあんない ―

JR[蒲郡]駅南口から徒歩20分。

【所在地】〒443-0031
愛知県蒲郡市竹島町15-1
蒲郡クラシックホテル メインダイニングルーム
【営業時間】午前7時半〜午後8時半
【tel】0533-68-1111
【関連サイト】ホテル公式 食べログ
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▲こちら実演ブース。その場で焼かれるパンケーキ、バーナーキャラメリゼの他、カットの入っていないホールケーキをパティシエールさんが来館者にサーヴ ▲どちらかと言うと紅茶に力を入れており、Iceドリンクバーは狭隘で取りにくい配置に。しかしアイスコーヒーは絶品のお味。
▲ライトミールもご用意。ミートソースパスタとチーズリゾットがこちら。パスタが冷めていたのは残念だったが、挽肉たっぷりでやはり豪華だった ▲結論としては大満足、来て良かった!真冬の海辺…というオフシーズンリゾート地も、なかなかいいものであった

(取材日:2017年12月13日)