中区/伏見駅

ザ・ギャラリー(ヒルトン名古屋)

▲5人のシェフが腕によりをかけた創作カレー5品が、重量感のある陶器のお鍋で提供。フタが重たいので、開け閉めはウェイトレスさんがまかなうという取り計らい ▲ホテルエクステリア部分にカレーブッフェ告知のファサードが。税サ別2,300円とあるが、実質は2,804円。はっきり言ってそういう外サ税表示はきっぱり止めて欲しい
▲デザートバーにはチュロス2種、パンナ1点、ケーキ3種。ケーキは3品とも仕入品だが、正木牧場の季節限定商品もあるのでつまんでみるのもいい ▲ドリンクバーはこちら。反対側にはラッシーとタピオカミルクティも。アイスコーヒーが前回デザートブッフェの時より美味しくなっていたが気のせいか

― DATA ―
企画名カレーブッフェ
メインメニューカレー
ケーキのサイズ【極小】
お値段2,804円(一休プランだと1,402円、2,494円に値引き)
制限時間(一応)90分/(一応)2部制
実施タイム午前11時半〜午後2時半/午後2時に終了間近のお達し、2時半撤収
ドリンク飲み放題!
その他ルール時間制限があって入替制であるような表記だが実質はガラガラで、入店時間や滞店時間の諸注意も説明も取り締まりも無く、取り決めた制限は立ち消えのような状態/分煙有り/公式サイトからの予約では10%引き/一休予約割引プランは流動的なのでご承知おきを
※ようつべに動画あるよ!⇒GO!
※各項目のポイントは10点満点で審査。総合★取りは5つが満点。
― JUDGE & COMMENTS ―

(ずばり、おいしいかどうか)
[7] 《ヒルトン名古屋/ザ・ギャラリー》の名物だったお昼の1,850円カレーブッフェが一旦休止になり、その後2,200円、2,500円の限定実施による何度かの試験的復刻を経て、現在2,804円という価格設定によるレギュラー開催で毎日実施中。

 お値段はお値段なりに理由がある。各ジャンルのシェフたち5人が得意な素材で才腕を振るった、5品のオムニバスカレー……という凝ったメニュー編成を標榜しているのだ。
 それは分かるが2,800円強という料金には手が出ない、と敬遠していたところ、一休予約経由で1,402円なる半額プランが突如アップロード(現時点では全席完売)。
 原材料の全体的な高騰の傾向に反し、お米とガソリンだけが極度の値段割れを起こしている経済情勢も、今回激安プラン出稿の一因か。
 ともあれこの豪胆な値引きには四の五の言わず、予約を即決した。

 さて新装カレーブッフェのフォーマットをさらうと、土日祝日も含めて毎日実施で、午前11時半〜午後2時半まで開放。但し割引予約プラン利用の場合、土日祝日程の席は設けられていない。
 フリードリンクはコーヒー紅茶Hot/Iceの他、併置してバブルティー(タピオカミルクティー)とラッシーのボウルも有り。
 ライスは白米と十穀米の2種。他サラダバー、デザートバーが常設。

 全5種のカレーは即席で設えたカウンターで一列に並べられ、従業員さんも対面でほぼ常員。結構重たい鍋のフタの開け閉めや、その場の質問にも応対してくれる取り計らい。


 もっとも美味しかったのが[タイ風シーフードカレー]。まろやかに煮込まれたナスの美味いことと言ったら。エビもあり、ホタテもあり。辛さも容赦ないがココナツミルク投入によるクリーミーな仕上がりに、思わず唸るひととき。但しホタテとエビは真っ先に盛られちゃう傾向があるため、補充の直前・直後ではナベの中の具の賑わいに大きく差が有るという事態も発生。
 [白菜とチキンのまろやか豆乳シチューカレー]は、もっとも日本人向けの味わいを感じるスタンダードなカレー。じっくり煮込まれた鶏肉の出汁も旨く、優しく家庭的なテイスト。辛くないので子供でも食べれそう。
 食べでの迫力を感じたのは[ビーフとローストココナッツのアジアンスパイシーカレー]。千円バイキングでは絶対お目にかかれないような、ぶつ切り牛肉がごっつごつに投入。水分の少ないおじや状のルーなので、ご飯よりもブロッコリーやカリフラワーなどの野菜を付け合せて頂きたい逸品。これも辛いよ。
 一番面白かったのが[ポークと大根八丁味噌カレー]。味噌の味の主張が濃厚なので、むしろご飯よりもうどんを用意して欲しいくらい。あと、ネギと温泉卵とコンニャクのトッピングも是非つけてもらいところ。
 多分、来客にとってワーストワンなんじゃないかな、というのが[根菜とトマトのインディアンスパイシーカレー]。筆者が掬ったところ、大量のレンコンがこれでもかと入ってきて。ひっついてくる鷹の爪も真っ赤っ赤。専用と言わんばかりに寄り添っていたマンゴーチャツネも入れてみたが、これがどうも、お口へは無言で片付けていくしかないような心境に。オクラが入ってたのは良かったけど。

 当サイトの立場として厳格にあたらねばならないのがデザートコーナーなのだが、いわゆる用意されたケーキ3品は、余所様で見覚えのある仕入れ物。ここは名門の名に懸けて手を抜かないで欲しかった。
 但し、唯一[パンナコッタとフルーツソース]はオリジナル厨房品。パンナ本体のクリーミーなコクまろ感は流石の腕前で、ベリー類複数種が和えられたソースのお味も確か。作り置きが効くココット・ゼラチン品だけあって補充・品切れの心配もなく、遠慮無く次々パクつくことが出来て、そこそこ幸せ。
 もうひとつの収穫が[バブルティー]。いわゆるタピオカミルクティーなのだが、甘すぎるラッシーよりこちらの方が美味しかった。個人的にカレーには欠かせないアイスミルクの用意が無くて不満に思ったが、その埋め合わせ以上の満足感をバブルティーで満たすことが出来た。


 さて客入りについて。お昼の盛りはさぞ賑わっているかと思ったら、あらあら、カレーブッフェ利用者は至極まばらに三々五々……といった、ちょっと淋しい埋まり具合。
 今回の半額プランの出稿は、この閑散ぶりへの窮余のテコ入れだったもよう。やはり千円前後ランチバイキング激戦区伏見において、単純に“カレーの食べ放題2,800円”では強気が過ぎて、ヒルトンブランドでも厳しかったのでは。

 また、プチトマ、ブロッコリー、チャツネなど、あるにはあるトッピング類が高尚過ぎて魅力に欠け、ボリュームも乏しかった点が惜しまれる。
 筆者が栄の《アパホテル名古屋錦EXCELLENT/パルク》の980円カレービュッフェに赴いた日には、揚げ物をおかずにしてチーズ乗せ玉子かけご飯を作り、グリーンカレーをスープとして頂くひと時が堪らぬ至福なのだが、そういったカスタマイズのわくわく感が、今回のヒルトンカレーブッフェでは、殆ど感じられなかった。


 余談。割引や限定プランが魅力的な一休で「2名以上の予約」が必須の場合、通常お一人さまはリザーヴ出来ないフォーマットとなっている。
 ところがドロップダウンボタンで[2名以上]となっている場合でも、実は1名で受理してもらえる店も結構ある。

 やり方は簡単、「2名」で予約しておきながら、備考欄
 “一休システムの便宜上2名となってしまいましたが、1名利用ですので、お手数ですが訂正お願いします”
 と、一言付けておけばOK。

 『かしこまりました、確かに一休側のシステムの都合で2名以上の受付となっておりますが、この割引プラン使用で1名でも、当店は全く大丈夫ですよ』
 ……というスタンスの店舗側も、実は少なくないのだ。

 但し!コレは元々横紙破りな裏ワザであるため、念のため“1名の訂正の方は大丈夫でしたでしょうか”と後でшm認を必ず取るべし。
 本当に2名でないとNGのお店だった時は、キチンと平謝りして、粛々とキャンセル処理を速やかに行おう。
雰囲気
(入りやすい店か、落ち着いて食せるか)
[9]
リベラル感
(実施時間が不自由でないか、ルールがやかましくないか)
[9]
接客
(説明など不親切でないか、感じは悪くないか)
[9]
立地
(場所は便利かどうか)
[9]
お得感
(質量共に料金以上の満足が得られるかどうか)
[4]
総合【★★−−−】ヒルトンの優雅さを付加価値しても2,800円は厳しい。半額プランなら星1コプラス。

当日の収穫!

 
▲ティラミス,パンナコッタとフルーツソース,フルーツムース ▲パンナ×2,和スイーツ ▲サラダ各種(グリーンリーフ,レタス,ワカメ,人参)
▲サラダ各種(タブレサラダ,ロースト野菜,きゅうりとディルサラダ) ▲タイ風シーフードカレー ▲ナン+豆乳シチューカレー
▲バブルティー,ラッシー ▲ポークと大根の八丁味噌カレー+プチトマトッピング ▲ビーフとローストココナツのアジアンカレー+ブロッコリー&カリフラワートッピング
▲スパイシーカレー+マンゴーチャツネ ▲シーフードカレーおかわり。2杯目バブルティーはドリンク用のグラスでたっぷり ▲地中海風野菜スープ
▲やはりデザートへと帰還。パンナコッタは流石の出来 ▲どんどんおかわり。正木牧場の季節限定桜ケーキが結構イケる ▲これ大失敗。マンゴーチャツネはデザート用の味付けではないのだ
……カレーは美味しかったけど、トッピングやデザートなどに充実を感じない。冷めてこちこちのナンは無い方がいい。

― みちあんない ―

■市営地下鉄伏見駅F番出口より直進徒歩3分。

【所在地】〒460-0008
愛知県名古屋市中区栄1−3−3
ヒルトン名古屋内 ザ・ギャラリー
【営業時間】午前10時〜午後11時
【tel】052-212-1111
【関連サイト】公式サイト 一休 ホットペッパー 食べログ
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▲火を噴く喉を癒してくれる、ラッシー&タピオカミルクティー。ただ専用グラスがちっこいので、ドリンクバーから通常グラスを持ってこなくちゃね ▲タブレサラダ、ロースト野菜には個性があったが、他は比較的ノーマルな印象のサラダバー。粉チーズや半熟玉子とかあったら喜ばれると思う
▲違います違います、こちらはブッフェに含まれません。でもすぐ傍に併置してあってちょっと紛らわしいカフェ用ケーキのショーケース ▲カレー1品ごとに説明があるのは有り難いけど、ココで長文は読み込んでいられませんな。ヘッドライン的に簡潔な1行か2行でお願いします

(取材日:2015年3月5日)