愛知県安城市/JR安城駅,名鉄南安城駅

ケイユー

▲ケイユーのファサードやエクステリア。なかなかコメントしにくい外観である。屋根が日本家屋の屋根瓦という強引さからして、改築の来歴が伺える ▲でもパンは美味しい!ご覧の通りスイートなデニッシュやカレーパンやサンドイッチなどの惣菜パンが、2Fで格安食べ放題解放されている
▲店内のショット。チェアやテーブルが家庭用のモノで、バイキング店内において立ち座り・往復するのに、実は結構不便なシロモノ ▲道路からのショット。食べ放題を明確に訴求する店舗ののぼりが掲揚。尚モーニング料金制度はとうに廃止され、終日900円に統合
▲冷蔵ショーケース内。最下段サラダ類は食べ放題だが、それ以外のスイーツは1品こっきりの限定アイテム。甘いもの好きには十分有り難い ▲みかんデニッシュ、クリームチーズパイ、カカオチョコパイ!前回乏しかったスイート系パンが豊富にラインナップ、歓喜にむせぶひととき

― DATA ―
企画名パン食べ放題
メインメニューパン
ケーキのサイズ【中】
お値段900円
制限時間50分
実施タイム午前9時〜パンが無くなるまで(早ければ午後4時、5時、最終閉店は6時)
ドリンク飲み放題!
その他ルール全席禁煙/ケーキはお一人さま1点まで/当然だがお持ち帰り厳禁/空いたお皿は返却義務有り/混雑時は相席の気遣いに努めるべし/時々値引きイベントや時間延長イベントも開催
※同店2008年版リポート
※ようつべに動画あるよ!⇒GO!
※各項目のポイントは10点満点で審査。総合★取りは5つが満点。
― JUDGE & COMMENTS ―

(ずばり、おいしいかどうか)
[7] JR安城駅徒歩20分のベーカリーパン食べ放題スポット《ケイユー》へ、7年ぶりの再訪。
 前回は、「コレ焼いたの1週間前かしら!?」というくらい冷え冷え・ガシガシのソーセージドッグとか、今でも忘れがたいほど悲惨なものばかりでほとほと閉口してしまったのだが、“大分改善されてきてますよ”という報告をかなり以前から頂いていた。
 ならばGWの穴場として久々に伺ってみようかと安城の地へ降りた訳だが、ややや、むしろ安城の推薦店として推せるくらいオモシロイ一軒と措定したいくらい、印象が一変。同店の評価を見直すべきと判断した。


 《ケイユー》の食べ放題システムについて。

 同店1Fが焼き立てベーカリーショップで、2Fの喫茶ではその売れ残りがドリンクバー付きで格安食べ放題……というコンセプトのお店。
 つまりパンのお店でよくあるイートインシステムはなく、入場料制バイキングスタイルなのだ。

 食べ放題実施時刻は、オープンの午前9時からで、パンがなくなりしだい終了(早ければ4時・5時)。最終閉店は午後6時。但し月曜定休。
 料金設定に最近変更が有り、2015年4月よりかつての800円から900円に値上げ。但しお店側も心苦しかったようで、40分だった制限時間を50分に伸ばしている。

 食べ放題パンのラインナップは、惣菜パンもスイートパンもテーブルブレットもあり、総勢20種ほど。
 他にもフライドチキンヤキソバ、更にはうまい棒やラムネなどの駄菓子コーナーも登場。

 ドリンクバーは炭酸ディスペンサーが1機、Hotコーヒーマシン1機、アイスコーヒーサーバータンク1台、粉末バー1セット(コーンスープとかココアとか)、ピッチャー1本(ウーロン茶)。  品揃えに取り留めはないが、お店の庶民的スタンスには馴染んでいる。

 そしてオープン冷蔵ケース下段には5種類のサラダバー有り。
 他にも[ティラミス]や[チョコトルテ]、[豆腐スフレ]などのケーキが同ケース内に陳列されているが、このケーキ類は1品だけ選択が許されている。


 さてさて、いざお皿に盛ろうとブッフェ台を通観すると、スイーツパイにデニッシュに、お総菜パンにサンドイッチに。あらゆるベーカリーパンを前にしてその選択肢の豊富さに、しばし嬉しい苦悩。
 ガシガシのテーブルブレットや冷え切ったピザばかりという、寒々しい7年前のラインナップはなんだったのか。むしろ今更余計怒れてくるくらい。

 アップルフィリングがまとう仄かなシナモンとレモン汁の味わいにも笑みがこぼれる[アップルパイ]、胡麻の香りが小倉の風味を引き立てる[三角小倉パイ]、お芋フィリングも美味しいがデニッシュ生地とパイ生地の多層構造で食べ応えずっしりな[焼きいもパイデニッシュ]
 どれもベーカリーとしては水準以上だし創作性もあって楽しい。鮮度に若干不安が陰るが、なんのなんのオーブントースターがある!チンすればアツアツさくさくが復活。活用しよう。

 1品選択ケーキの[モンブラン]もそこそこ美味しいし、シンプルな千切りキャベツが嬉しいサラダバーも重宝したが、瞠目すべきは駄菓子コーナーにあるインスタント麺
 封を破いてドリンクバーの熱湯注入、待つこと3分。お味は日清チキンラーメンと酷似。コーンスープ粉末でコクを強めたり、砕いたうまい棒をまぶしてアレンジしたり。味は知れてるがアクティヴな演目性が楽しかった。勿論サラダやパンとマッチ。

 そして〆はオーブンで温めたフライドチキンサンドイッチ。鶏肉に下味が感じられなかったり、サンドの具の味が弱かったりして完成度は今一歩だけど、ブランチにしろお昼にしろティータイムにしろ、食べ放題としてコレはなかなかの充実感。


 昨日の売れ残りという性質上、この日たまたま品揃えの振り幅が最高レベルに恵まれていただけの可能性もあるが、常連客そぶりのお一人様や学校帰り女子高生で来客が途切れない様相からして、またすぐ明日にでも行きたいと思える今回の満足感は、決してマグレでないと見た。
 安城市内では《マンジャパスタ》なんかより断然オススメの一件。

 ひとつ残念なのが、相変わらずテーブルとチェアの利便性の悪さ。

 家庭用リビングかダイニングの中古をそのまま流用しているため、座高位置、でっぱり、チェアの引き戻し、移動時の動線……等々、その使い勝手の悪いことと言ったら。
 フードコート用の小ぶりな2人がけテーブル席やお急ぎ専用立ち食いコーナーをうまく配置すれば、こちらも使用しやすいし、キャパシティも2倍にできるはず。
 この懸案が7年前から改善されていない点が、同店の今後の最たる課題なのではないだろうか。
雰囲気
(入りやすい店か、落ち着いて食せるか)
[5]
リベラル感
(実施時間が不自由でないか、ルールがやかましくないか)
[8]
接客
(説明など不親切でないか、感じは悪くないか)
[8]
立地
(場所は便利かどうか)
[6]
お得感
(質量共に料金以上の満足が得られるかどうか)
[8]
総合【★★★−−】本当は星4つ付けたい気分。もう少しのんびり寛げる空間だったら最高なのに。

当日の収穫!

▲みかんデニッシュ,カカオチョコパイ,クリームチーズパイ(スイーツ系好きには3品とも堪らない!) ▲アップルパイ,ストロベリーカスタードデニッシュ(苺テイスト生地にカスタードという組み合わせ) ▲焼き芋パイデニッシュ,三角小倉パイ(ざくざく美味しいけどそろそろ口が切れそう)
▲モンブラン(土台はチョコスポンジで中層が生クリーム。グラッセとか甘露煮とかの栗の実は無し) ▲キャベツの千切り+春雨サラダ,インスタント麺+コーンスープ粉末(コレ意外とおいしく頂いちゃったぞ) ▲マカロニタマゴサラダ+ごぼうサラダ+キャベツ
……バイキングとしてはB級だけど美味しかったし楽しかった。しかし制限時間50分はやはり短い。
▲サンドイッチ(ハムレタス,マカロニタマゴ),フライドチキン(オーブンで温めて表面をカリッとね)

― みちあんない ―

JR安城駅から徒歩20分。南口から直進、[御幸本町]交差点で右折。さらに[桜町]で左折。そこから結構距離はあるが、15分ほどで到達。新幹線高架手前、右手側。

【所在地】〒446-0044
愛知県安城市百石町1−11−4
ケイユー
【営業時間】午前9時〜午後6時/月曜定休/年末年始・GW・お盆休業有り
【tel】0566-75-6611
【関連サイト】公式    公式フェイスブック    食べログ
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▲ドリンクバーコーナーのたもとには、なぜか駄菓子コーナーが降臨。ラムネやピーナツあられ、うまい棒など。中にはインスタント麺もあるので是非お湯を注いでどうぞ ▲選べるのは1品だけ!ケーキコーナー。中には“あきひめ苺3コ盛り”なんてのも。1,500円90分でココも完全食べ放題コースとかあったらいい感じかもね
▲ヤキソバ食べたかった、チョココルネ食べたかった、うぐいすデニッシュ食べたかった。やっぱ50分じゃ色々と心残り。また行こう! ▲壁掛けコルク盤には店内規約が。お持ち帰り禁止(勿論駄菓子類も)、お皿返却願い、相席協力等々。ところでせっかくの公式Facebookの更新が停滞しているのが残念である

(取材日:2015年5月1日)