中区/名古屋駅

kobekan 錦通店

▲せっかくブッフェテーブルをショーアップして楽しく皿に寄せれる用意があるのに、店内が暗澹としていれば気分も沈みきってしまう。勿体無い! ▲ホテル街でもある錦通に蒼然とそびえ建つ謎の館。てっきりキャバクラかと思ってえんがちょめんきバーリアでやり過ごしてたのに、なんとここでもケーキバイキングがあるとは。
― DATA ―
企画名デザートバイキング
メインメニューケーキ
ケーキのサイズ【小】
お値段1,000円(ドリンク別)
制限時間店員の気まぐれ設定(1時間〜2時間)
実施タイム期間限定平日実施('06年2月6〜10日、20〜24日)午後5時〜10時
※永らく実施予定・実施実績なし
ドリンク1杯目からオーダーごとの別料金でフリードリンクルールはなし
その他ルール客によってその場で制限時間を短くする独断設定/お皿に盛る個数制限などはなし/終了間際のまとめ取りもOK/禁煙席なし/シーズン毎の期間限定実施で、料金やルールの変動多し/公式サイトにドリンク半額クーポンあり
※各項目のポイントは10点満点で審査。総合★取りは5つが満点。
― JUDGE & COMMENTS ―

(ずばり、おいしいかどうか)
[8] 《kobekan》とは名駅からも伏見駅からも徒歩10分程度の、錦通にある謎めいた飲食店。不自然に豪奢な外見を構える3階建ての洋館(?)には窓らしい窓がなく、店内の景観は一切覗くことが出来ない。まるでキャバクラかホストクラブのようにも見えるのだがそのテの店ではなく、お酒もスイーツも出すレストランとしてHotPepperに毎号クーポンが打たれており、また時折デザートバイキングも期間限定ながら執り行っているもよう。
 そしてこの度、これまで割高だったバイキング料金が今回千円!というロープライスを打ち出していたので、意を決して店内に潜入。しかしこれがまたどーにもこーにも、ウチのようなサイトとは絶対水が合わんなーという、向こうも当方を招かざる客としていることが薄々対応ににじみ出ているような、互いに拒絶反応を隠せぬ後味の悪いリポートとなった。

 まず個人的に、あたしゃ店内真っ暗けっけにしてローソクなんぞ灯して悦に入るタイプの店、全っ然理解できないのだが。なにせせっかくのメニューの彩りも見えないし店内のコーディネートも分からないし本は読めないし気分は沈んで陰鬱になるし。こちらの神戸館もその典型で、入ってその辛気臭さにすぐ外に出たくなったが、兎にも角にも来たからにはケーキにだけはありつかないと。

 さてデザートバイキングは単品で千円。食後なら500円。ドリンクは完全別料金でお代わりフリーにあらず。ブッフェスタイルで、カットフルーツを除いて全部で14種登場。
 ここでお詫び。デジカメ撮影時、真っ暗な店内のためフラッシュを使用すべきだったのだが、実は当日デジカメの電池残量があやうく、更に予備の電池もたまたま忘れてきたというミスが重なり、やむを得ず殆ど真っ暗なままのケーキ撮影となってしまった。誠に心苦しい限り。
 しかし店内の陰気な照明設備のせいでブッフェの華やかな楽しさが台無しになっていたのも事実なので、これはこれで有りのままのリポートの画像になっていると言えるかも知れない。

 肝心の品揃えのクオリティについてなのだが、一口食べてビックリの9点・10点スコア級のものがあるにもかかわらず、残念ながらよそから買ってきたできあい既製品を混ぜるという、非常に勿体無いことをしている。ずばり言うと[バナナトルテ]、[リコッタチーズケーキ]、[モカケーキ]の3品がソレで、こんなのは食べなくてよい。腕の立つ店側のパティシエさんにとっても、手掛けた数々の逸品が客のお口に届く直前、こういうウソケーキを混ぜてまかなわれてるなんて、結構屈辱的で心外なのではなかろうか。

 それはさておき、[杏仁豆腐]がスゴイっすよここ。食感が超ソフトリィだけど決して味がやわじゃなくて、コクの奥の奥まで実に麗しい。味が“美しい”と思った杏仁なんてはじめて〜。
 馴染みの薄いネーミングの[ブリアサヴェラン]は、白ワインの風味たっぷりシロップに切り出したフランスパンをひたし、その上に新鮮な果物とホイップクリームをあつらえたグラスデザート。ワインジュース漬けのパンというコンセプト自体とても新鮮で、これもどこか気高くて美味しかった。
 [イチゴショートケーキ]は、これもちょっとした名品。生クリやスポンジがとてもフレッシュなだけでなく、中にもちっとした、えも言えぬ独特の食感が潜んでいて思わず刮目。しかし目を凝らして断面を眺めて見ても、店内が異様に暗いので何が挟んであるのか判りゃしない……。均等正確にスライスした苺をストライプ状に乗っけた小洒落た演出も小粋。

 しかし、前述した店の雰囲気の悪さ以外にもうひとつ解せなかったことが。前日に電話確認を取った際には『制限時間は2時間』とハッキリ確認したのに、当日バイキング開始してから1時間経過した時点で女性従業員がやってきて『もう時間ですので、宜しければ最後の分をお取りください』と前日の電話とは食い違うお達しが。当然スタート時の説明も一切なし。“昨日電話で2時間って聞いてたけど?”と当然の疑問を投げかけたところ、『1時間に変わりました』としれっ。
 タイムアウト後の着席はOKだしまとめどりの個数制限もなかったので実質的弊害は少なかったものの、このいい加減な姿勢はサービス業としてあまりにも無責任。たった1日前に問い合わせた内容がこのように食い違っているのだから、今後も電話で料金やサービスとか尋ねたとしても、この店の言うこたぁ全部ウソっぱちかもね。信頼性ゼロだな。
雰囲気
(入りやすい店か、落ち着いて食せるか)
[1]
リベラル感
(実施時間が不自由でないか、ルールがやかましくないか)
[4]
接客
(説明など不親切でないか、感じは悪くないか)
[2]
立地
(場所は便利かどうか)
[8]
お得感
(質量共に料金以上の満足が得られるかどうか)
[7]
総合【★★−−−】気高い名品も多いのに、暗澹とした雰囲気の悪さと店側対応の不審で台無しに。

当日の収穫!

▲ブリアサヴェラン,杏仁豆腐 ▲バナナトルテ(ゴワつく食感),小倉シュークリーム(あんの配分が丁度良い) ▲イチゴショートケーキ,リコッタチーズケーキ(鮮度落ち気味)
▲モカケーキ(これもやや固い),プリン(スライスチョコがよく合う!底は汁だく) ▲ロイヤルミルクティーケーキ(香りも良い),シュークリーム(クリームが少なくシュー皮もいまひとつ) ▲マーブルチョコムース(白チョコテイストがクリーミィ),木苺とカシスのムース(めっちゃ美味だけど酸っぱい!生クリ欲しい!)
 ……丁寧な品もあるが出来合い品の混ぜ合わせにより平均スコア減退。それと、フルーツ類の苺とメロンを食べ損ねた。
▲アイスクリーム(ストロベリー味),シャーベット(グレープフルーツ味) ▲まとめどりは胃袋とご相談のうえ時間間際にどうぞ

― みちあんない ―

■名古屋駅、またはミヤコ地下街D番出口からから徒歩7分ほど。名駅通のメルサの向かい側あたりから入れる錦通を直進、西柳町交差点、堀川に架かる錦橋渡った直後の左手側。

kobekan公式サイトより

【所在地】〒450-0003
愛知県名古屋市中区錦1−13−36 kobekan 錦通店
【営業時間】夕方5時〜翌朝1時
【tel】052-219-7360
【関連サイト】kobekan公式サイト
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▲お通夜みたいに鬱蒼とした真っ暗な店内。チェアの居心地も悪かったので、1時間強でも過ごすの腰痛くてしんどかったなぁ。 ▲でも手作りケーキは美味しい!レギュラー実施ではないので高得点にはならないけど、今回の千円という料金は大変お値打ち。ブッフェ好きなら混入ウソケーキはすぐ判るだろうし。

(取材日:2006年2月8日)