中区/地下鉄矢場町・栄駅前

ル カフェ

▲バイキングのショーケース。店のオヤジは“はじめは必ず5コにしろ”“上の段ばかり頼むな”と私に文句たらたら。 ▲栄〜矢場町の通りの角に立つ好立地。でも私は二度と行きたくはない。
― DATA ―
企画名バイキング
メインメニューケーキ
ケーキのサイズ【少】
お値段2,000円
制限時間1時間
実施タイム平日営業時間内オールタイム ※'05年6月閉店
ドリンク1種類のみおかわり自由
その他ルール最初は必ず5個オーダー,注文はケーキの番号で呼ぶ,ケーキ1種類につき1コのみ
※各項目のポイントは10点満点で審査。総合★取りは5つが満点。
― JUDGE & COMMENTS ―

(ずばり、おいしいかどうか)
[3] ●矢場町からも栄からも歩いてすぐの好立地に位置するル・カフェ。ケーキバイキングの実施を人目に触れるような目立つ形で公表していないため、つい最近まで私も食べ放題店であることを存じていなかった店舗である。
 当サイトではなるべく★の数の最高点及び最低点は、軽々しくつけることを避けているのだが、残念ながら最低評価の第1号店となってしまった。その理由とは、別に店内に年期が入ってるとか、席数が少ないとか、分煙されてないとか、喫煙客層のマナーが悪いとか、そんな事柄が要因ではない。
 正直言って、私はこのお店ではちっとも満足のゆくバイキングが味わえなかった。というより、バイキングとは名ばかりの、中途半端に気取ったコースデザートをもったいぶらせながらシブリシブリ出されたという感じで、これには過分なストレスを感じ、悪印象を受けた。更に、外見だけはそれなりに個性的な各ケーキの味は、味わいの奥行きが乏しくてとても地味な印象で、中にはちょっと嫌な味のするシューやタルトも。せっかく生クリーム及びカスタードが他店よりややおいしくて一瞬舌が追いかけそうになるのに、タルト生地やスポンジの食感が最悪で、どうしても食欲が萎んでしまう。ところが店主はこんな味でも随分自信があるらしく、客側が何かオーダーする度につべこべとやかましく口を挟んでくるのだ。これがウザイのなんの。
 『ケーキ1種類に付きご注文は1回のみです。2回以上はできません』
 『お客さんバイキングでしょう?(気取った飾りつけがしたいので)最初は1個じゃなくて5個からオーダーしてもらえますか。本当に小さく切り分けますから』
 『ですからケーキは番号で呼んでください』
 『それとそれは味が似通ってます』
 『お客さん上の段ばっかり注文してますけど、ウチの特徴は下の段のケーキなんですよ。上の段のようなケーキはよそにいくらでもありますから!』

 ………はぁ???何この店!?!?!? あんたケンカ売ってんの? あのね、ケーキバイキングファンの私はね、好きに選んだ好みのケーキをマイペースでお腹いっぱい食すために来店したの。妙にイキがるあんたらのえせ高級感ポリシーのご披露につきあうために来たんじゃないの。しかも1時間という足枷の中でも早食いにならないようペース配分考えてオーダーしたいのに、やかましく1回のオーダーにつき5個っていう数の制限突きつけて来た上に(3個でも一瞬不満そうな顔された)、オーダーから出てくるまで変に時間稼いでるもんだから一体何やってんだろと思ったら、出て来たお皿のケーキ1コ1コの配置や切り分けが気取ってて、更にフルーツソースによる大仰な飾り付けの施しが。要するに客へのルールのおしつけと待たせる時間は、お店側のジコマン的に気取ったデコレートの悦びに費やされていただけなのだった。これだけでも充分気分を損なう要因となるのだが、私がキレそうになったのは制限時間のトリック。60分制限ということは知っていたし、【〜3:30】と明確に終了時間が書かれたレシートがテーブルにこれみよがしに置かれていたので、その終了時間にあわせて自己ペースを調節して“よ〜し、あと10分か、次に頼む3コを急いでたいらげて、またその次に頼む5コでフィニッシュ!”とタイムキープしながらオーダーしに言ったら、『これで最後です』とその時注文の3コでバッサリ客を切り落とすように終わりにされてしまった。どういうことかと思ったら、店の人が指差したショーケース脇にかけてある時計を見たら、なんとその針は現在時刻より10分早く進めてあってビックリ!(あとで自分の時計は遅れておらずちゃんと正確であったことを確認済み)これには唖然とした。その“店側時計”ではちょうど終了時刻ギリギリだったので、慌てて席についてアイスコーヒーを飲み干してタイムアウトぎりちょんで最後のおかわりを注文したところ、冷たくつき返されたこの言葉⇒『お客さんもうオーダーストップです。もう終わりなんで』……おい。普通そういう状況の最後の1杯は、お出しするのが客商売だろ!一体何様のつもりだここの連中。
 尚、特徴的でご自慢とやらで自信たっぷりな下の段のケーキも勿論頂いてみたが、別段得意になれる程インパクトや凄みがあるような味のものでもなんでもなかった。百歩譲ってこの店側の天狗なカン違いぶりに目をつぶったとしても、ケーキの格と制限時間を考慮すれば、納得して払える額は千円以下。これで2,000円っていう大金を客から取ろうだなんて、一体何考えてるんだろう……。
 せっかく当サイトをご覧頂いている方に、こんな店に無駄足運ばせてしまったりお金や時間を浪費させてしまうのは大変申し訳ないので、道案内や所在地、電話番号は全て省略しておくべきだろう。私も二度と行きたくないし、ここはいわゆる《注文の多いケーキ店》だったのだ。
雰囲気
(入りやすい店か、落ち着いて食せるか)
[7]
リベラル感
(実施時間が不自由でないか、ルールがやかましくないか)
[1]
接客
(説明など不親切でないか、感じは悪くないか)
[1]
立地
(場所は便利かどうか)
[9]
お得感
(質量共に料金以上の満足が得られるかどうか)
[1]
総合【★−−−−】店側のおしつけがましい高級意識はハズシまくり。バイキングの楽しさをまるで感じない。味も地味。とても薦められない。

▲店主のプライドが異様に高く、客側はとても気を使ってケーキを召し上がらねばならない。その割には大して味が良くないのだから、1時間二千円はナメてるとしか言いようがない。
(取材日:2003年6月30日)