▲席について間もなく、テーブルはレ・サントンオリジナルのビューティケーキでたちまちドドドと埋め尽くされてしまったぁ!びっビビるな!落ち着けっ落ち着くんだ!! | ▲場所は名東区の最南端、天白区との狭間のようなところに立地。よせばいいのに筆者は星ヶ丘駅から道に迷いながら雨の中徒歩で来店。途中行き倒れるかと思った……。 |
企画名 | ケーキバイキング |
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メインメニュー | ケーキ |
ケーキのサイズ | 【中】 |
お値段 | 2,000円 |
制限時間 | なし |
実施タイム | |
ドリンク | 飲み放題! |
その他ルール | ブッフェスタイルではなく、初回から大皿盛り合わせで全種一挙登場/初回盛り合わせ分の食べ残し分はお持ち帰りOK/ドリンクはオーダー式/1日限定15名 |
味 (ずばり、おいしいかどうか) | [9] | ●『いらっしゃいませー!あぁ、電話されてきた方ですね、どうぞどうぞ〜。いやぁ今日はウチの分店がひとつお休みで、いつもよりケーキ少なくて申し訳ないです。あ、お飲み物こちらからご自由にオーダーしてください。制限時間もないですのでどうぞごゆっくり!や〜〜今日雨でヒマなもんですから、お客さんが最後かなぁ、あっはっは!(ひゅ〜〜るりららら♪と口笛を吹きながらまた奥へ戻ってゆく)』 などと、なんっとも陽気で豪放磊落なお出迎えをしてくださったのは、今回のお店《レ・サントン》のマスターさん。何かと快活にしゃべりかけてくれるマスターさんの人懐こさに乗せられて、無愛想・人嫌いな私も当日はぽつぽつ口を開かされてしまった。店によっては横柄なパティシエ様が客にまで威張っていて、気に入らない相手だとブツブツ文句言ったり意地悪したりして、大いに気分を害されてしまうこともたま〜〜にあるのだけど、こういうお人柄の明るさ、人情の厚さも大事にしてるお店もあるということもきちんと記しておきたい。 さてここのケーキバイキングの特徴について。完全予約制でお1人様税込み二千円というお値段は、名古屋の相場で言うと割高な部類に入る。がしかしここは他の食べ放題店とはシステムの概念が異なり、むしろある意味激安と行って良いクラスのものなのだ。 まずバイキングがスタートすると、即行で大皿盛り合わせのケーキが次々運ばれてきて、やがてびっしり合計19個のケーキによってテーブルが埋め尽くされてしまう!ケチな他店で見るブッフェ用極小ミニミニケーキなどではない。全て通常なら1ピース380円というお値段がついている、正真正銘の一般売りケーキなのだ。“こ?こ?この中から選べばいいのですか?”と戸惑ってお尋ねすると『いえいえ、全てごゆっくりお召し上がり下さい。残しても構いませんし、お持ち帰りもOKですよ』とのご返答!シェ―――ッ!! 一般売り標準サイズ380円のケーキ19個一挙降臨、しかも食べ残し&お持ち帰り認可なんて、そんなケーキバイキング前代未聞ざます!!! ひょえ〜〜と衝撃のあまり意識朦朧となりながらも、ここは驚愕・戦慄を全身で堪えながら覚悟を決めた小生。ともかくこの目の前の19コのケーキたちをどうにかしなくちゃ!と頭クラクラさせながら、次はコレ!次はコレ!次はコレ〜〜!!!と眼球上転させながら1品1品せきたてられるように喰らい続けた緊迫の3時間。無事完食完遂とあいなったかどうかはまた後述で。 ところでケーキの味についてなのだけれど、独創性の強さと鮮烈さはピカイチで、ハズレの品はひとつも無し。外見に奇抜さはないものの、斬新で攻撃的な味のあんばいが多く、どれもこれも予想だにしていない味覚部分を鋭く突いて来るような印象。 たとえば苺ムースの場合、普通フニャッという感触を期待するのだけど、実は濃くて甘酸っぱいムース層の底には厚手のクッキー状の生地がサックリ隠れていて、さらに上部にはスライスした粒の苺の層とジュレの層による4層仕立てという、4つの味を一度にほおばる贅沢なつくりで、とてもおいしかった。 [レアチーズケーキ]も濃厚さと甘さの配分が申し分なかったし、タルト系を食べてみても、上にたっぷり飾られた苺やブルーベリーがはじけるみたいに新鮮でジューシーだった。一方[バナナのタルト]はバナナの風合は勿論、素朴で品の良いベイクドチーズ風に仕立てた作りが素晴らしい一品。 [モンブラン]も不思議なケーキだったなぁ〜〜普通マロンペーストのコテッとした重さを楽しませるのがモンブランなのに、なぜかフォーク入れても口に入れても軽くてフワッっとしてて、あれあれアレ?という間に全部お腹に入ってしまって、どういう系統の美味しさなのか見極める暇もなかったような。 あと、こんなの一度も食べたことないやっていうのが品名不詳のイチゴミルクプリンのようなカップ入りのスイーツ(後日おうちで食べたので画像なし)。ひとくち食べたらコーラやサイダーなどの炭酸飲料のような刺激が口の中でビリビリ弾けて拡散する、とても刺激的で忘れえぬ不思議な一品。 そんな訳で、どのケーキも水際立つような個性と味わいを放っているのだが、お気に入りをリピートする余裕はない。何せ19種19個あるもんだから1コ1コクリアしてゆくので精一杯。13個目、舌の上でもなかなか溶けないくらい濃ゆいブリュレで私のお腹は急激な上り坂にさしかかり、14個目のズッパを食べ終えた時点でついにGive Up!! む…ムネン、アトヲ、タノム……じゃなかった、“すみません、この残り5個、お持ち帰りお願いします……”。 勿論梱包代とかの別途料金は無し。まさか残った分をおみやげにできるなんて夢想だにしてなかったもんだから、このサービスは本当に嬉しかった。でも当日はたまたま分店がひとつ休みだったため、本来バイキングのケーキは30種近く用意するのだそう!ジーザス!! おっと忘れちゃいけない、おかわり自由のソフトドリンクだけど、食べ放題店としては普通ありつけないような超ストロングな香り立つアイスコーヒーが登場。ヒルトンやフレイバーでは通常6,7杯は欲張る私も、うえーん濃い〜〜苦いでしゅーとベソかきながらここでは早くも4杯目でダウン!コーヒー1杯だけでも十分満足できるカフェのようだ。 しかしまぁどうしよう。お持ち帰り分も含めた個数やドリンク代も加味すれば、丁寧な自家製ケーキが1コあたり100円もかからないというとても恐ろしい激安価格の計算になる。しかし要予約のシステムや立地条件、お1人様二千円という料金は決して手軽とは言えないのも確かなので、とても心苦しい気はするものの星取の数はかなり抑え気味につけさせて頂きたい。しかしフリードリンクつき時間無制限・お持ち帰りOKでいきなり一般売りケーキ全種並べてしまう豪勢なバイキングなんて、他店では先ず類を見ない。もしも食べ放題ファンや甘味通の遠くの友人がはるばる名古屋に訪ねてきた時の為に、是非驚かしてやるための隠し球として大事にとっておきたいような、知られざるシークレットカフェといったところであろうか!? 大皿盛り盛りのケーキに一度埋もれてみたい人にもオススメ。 |
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雰囲気 (入りやすい店か、落ち着いて食せるか) | [8] | |
リベラル感 (実施時間が不自由でないか、ルールがやかましくないか) | [9] | |
接客 (説明など不親切でないか、感じは悪くないか) | [9] | |
立地 (場所は便利かどうか) | [4] | |
お得感 (質量共に料金以上の満足が得られるかどうか) | [9] | 総合【★★★−−】お持ち帰りOKなんてバイキングは前代未聞。各お味もインパクト強し。 |
▲フルーツショート | ▲クラシックショコラ | ▲ミルクレープ |
▲品名不詳(適度な濃さのレアチーズ) | ▲モンブラン(モンブランらしからぬ爽やかさ) | ▲品名不詳 |
▲品名不詳(イチオシのムース!) | ▲苺のタルト | ▲洋梨のタルト |
▲バナナのタルト | ▲ブルーベリーのタルト(手づかみでがぶっといきたい) | ▲ブルーベリーヨーグルト(勿論単なるヨーグルトではなくまったりムース仕立て) |
……合計14個完食。どれも味の主張がとても強いのにもかかわらず、ハズしたケーキはひとつも出ない、パワフルなスイーツ食べ放題! | ||
▲品名不詳(重量感のあるクレームブリュレ) | ▲品名不詳(これズッパイングレーゼかな) |
■星ヶ丘、一社、上社、植田など各地下鉄駅からではどこを利用しても徒歩1時間近くかかるのでマイカー非所有者にとっては厳しい立地だが、おすすめは市バス(または名鉄バス)利用。バス停[高針牧]下車、そこからすぐ北東近くの“高針牧”の交差点を左折して右手側。張られたフランスの国旗が目印。尚、バスは地下鉄植田駅・星ヶ丘駅から出ている。
【所在地】 | 〒465-0072 愛知県名古屋市名東区牧の原1−1407 フレンチレストラン レ・サントン |
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【営業時間】 | 平日午前10時半〜夕方6時、土日祝は夜11時まで |
【tel】 | 052-705-3345 |
【関連サイト】 | レ・サントン公式サイト |
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▲例の初回の大皿3枚恐怖の盛り合わせでも足りない!というツワモノは、ショーケースから選んでオーダーすれば更にケーキはおかわり自由。残念ながら私は14個で脱落……。 | ▲店内の雰囲気は客に何かを押し付けるようなケハイは無く、お店は瀟洒でゆっくりくつろげる雰囲気。小物系インテリアも適度な采配なので落ち着ける。(やり過ぎてうるさいトコも多いもんね) |