中区・伏見駅

名古屋観光ホテル ル・シュッド

▲日曜日の名古屋観光ホテルはとても賑やか。ブッフェ待ち客のウェイティングで開始直前は店頭に人だかりができていた ▲土日ランチョンスイーツブッフェは調理系も充実。補充差し替えも盛んで、このサンドイッチは結局手に取ることなくクロワッサンに変わってしまった
▲大皿スイーツ[メリメロ]。フランス語でごちゃまぜの意味とのこと。イギリスでありあわせの意味の“トライフル”と同じ感じね ▲今時チョコファウンテンには驚かないけど、冷えると艶が出てパリッとするチョコはの質は上質。イチゴも酸っぱくなく、甘くておいしかった
― DATA ―
企画名土日祝限定ランチョン&スイーツブッフェ
メインメニューケーキ
ケーキのサイズ【小】
お値段2,400円/クーポン使用で2,000円前後に/一休予約で割引特典あり
制限時間2時間
実施タイム土日祝午後12時〜2時/午後2時〜4時(2部制)
ドリンク飲み放題!
その他ルール全席禁煙/予約推奨
YouTube動画⇒GO!
※各項目のポイントは10点満点で審査。総合★取りは5つが満点。
― JUDGE & COMMENTS ―

(ずばり、おいしいかどうか)
[7] 《名古屋観光ホテル/ル・シュッド》では現在、毎日夕方5時半から実施の“ディナースイーツブッフェ”(2,000円)と、土日祝限定昼12時・午後2時の2部制“ランチョン&スイーツブッフェ”(2,400円)の、2つの編成でデザートブッフェをレギュラー実施している。
 双方の違いはと言うと、前者ディナー版ではパティスリー珠玉のショップ売りケーキを(夜の処分として)惜しげなく開放。後者の土日ランチョン版はパスタやピザの調理もの、フェア食を強めたテーマ性スイーツや実演サーヴに力を入れている。

 実は今回土日版は初来店。“混雑する土日なんかに通常より400円も高いブッフェに行ってたまるか。2,100円超えればリスト対象外だし”と決めてかかって無視していたのだが、あるとき日曜にひやかしで覗き込んだら、平日ディナー版とは方向性が違っていて、目からウロコ。
 また、400円引き・2,000円で利用できる咲楽クーポンがよく出稿されているので使わないテは無し。

 来店2日前、混雑を懸念して日曜日のブッフェに予約を入れようとしたら「既に満席」と言われて面食らう。
 やむを得ず当日ブッフェ開始30分前に店頭でウェイティングを申し込んだところ、当日席の確保に成功。
 しかしその後は満席の盛況で、しばらくは席のない状態が続いていたもよう。
 因みに平日ディナーブッフェは閑散気味だが日曜はこの大入りぶりなので、来店を決めたら早めの予約を推奨。

 さて当日は春の“ショコラ&ストロベリー”フェアの真っ最中。
 巨大ボウルに山盛りいっぱいの生イチゴや良質ガトーショコラもあるものの、マニア納得のラインナップではなく、苺とショコラの特性と充実性はフェアと呼べるギリギリのラインといったところ。でも味が全部悪いわけではない。

 まず手放しで美味しかったのは大皿スイーツ[メリメロ]。いわゆるトライフルで、スポンジと細切れフルーツはともかく、生クリームの甘さとボリューム感が頼もしい!でも苺フェアで生クリとフルーツとスポンジ系なら、普通苺ショートをこしらえないかしら?
 [チョコロール]も大健闘で、決め手は中央の濃厚生チョコゾーン。さらに包み込むガナッシュ地帯も油断ならない。外郭のチョコスポンジも乾燥してなく、焼き上がり上々。この緊密さ、科学雑誌で見る地球を断面したマントルのようね。
 [苺タルト]が大変人気で、フルーツタルトと苺クリームタルトがローテーションで出されてたけど、次々盛られてあっという間に崩されてゆく(おかげでいい写真が撮れなかったくらい)。フルーツの量はサーウィンストンとかには負けてるけど、カスタードを抑えた上、あっさり仕上げのシュクレ生地も悪くない。
 そうこうするうち、2時間ブッフェの半ばに始まる実演[イチゴアイスクリームのモンブラン仕立て]のサーヴが開始。パティシエ3人がかりでスポンジに苺ジェラートが乗せられ、苺生クリームが手早く搾られてゆく。流石にお味はフレッシュで美味しく頂ける。
 今更見飽きた[チョコレートファウンテン]についても言及しておくと、流されているフォンデュチョコの質はいい。冷えるとパリッとして光沢を放つ。具はマシュマロやワッフルなど用意されているが、バニラジェラートと生苺で頂くとかなりいい感じ。
 シーフードの香る調理系パスタはイワシのフリッター&旨み沁み出すしめじ入り!ミートソースの方もかな〜りおいしい!……と言いたいのだが、共にお口直しタイムによそったところ、のびていたのだ。でもスイパラとかのパスタとは格が違うので、次回は茹でたて熱々を食べてみたい。

 気になる点をほじくると、テーブルマーク社の業務用PSロールケーキ出してるでしょ?(笑)アレおいしくないんだけど。一応生クリームを搾って生苺を乗っける、調理側にソレナリのひと手間があるので、まぁ許せる範囲。
 あとクリーム挟んだクロワッサン、焼き立てパンが評判高いはずの同ホテル製でも何でもなく、ごわごわグニャリうえぇぇマヅーの一言。いつも《タイガーカフェ》のバターたっぷりザクザクデニッシュ頂いてるから、こんなのはもう残飯以下。
 他にもただの市販チョコレート市販和菓子などの雑魚ラインナップも少なくない。バイキング通が選別するのは難しくないものの、“枯れ木も山の賑わい”的シロモノがちょっと多すぎやしないだろうか。
 また苺ショートとか苺ミルフィーユとか、ザッハトルテ、フォンダンショコラ、トラッフルとか。そういうファンが唸るようなフェアを象徴する逸品が見当たらなかったのは、やはり物足りないところ。今時チョコフォンデュの滝程度じゃ誰も驚かないし。

 今回の発見は、土日ランチョンではフェアのアントルメスイーツやパスタがおいしい反面、パティスリーのショップ売りケーキが全く出されていないということ。
 筆者がいつも入店していた平日夜ブッフェはこの逆で、フェア品などは味が落ち、冷えて固く、その代わりショップのヘヴィーな絶品ポーションケーキがゾロゾロ勢ぞろいしている。
 なるほど、それを踏まえてどちらの部門に入店するかを選ぶのも、こちらのスイーツブッフェのいい楽しみ方といえそう。
雰囲気
(入りやすい店か、落ち着いて食せるか)
[8]
リベラル感
(実施時間が不自由でないか、ルールがやかましくないか)
[7]
接客
(説明など不親切でないか、感じは悪くないか)
[8]
立地
(場所は便利かどうか)
[9]
お得感
(質量共に料金以上の満足が得られるかどうか)
[6]
総合【★★★−−】手を広げず種類を抑えた調理系は吉。夾雑な穴埋め雑魚をもう少し控えてくれれば。

当日の収穫!

▲チョコロール,ガトーショコラ(濃厚!),苺のタルト(苺クリームバージョン) ▲メリメロ,白ワインゼリー(酸味を調和させたフワンボワがおいしかった) ▲苺のわらびもち(なんか雑魚に全部苺とクリーム添えて無理くりフェア品にしてないかこのホテル)
▲苺ロール,フルーツタルト,フレンチトースト(揚げたてザックリで美味しかった) ▲チョコレートブラウニー(ハズレ),苺コルネ(カスタード控えめ),小倉パンケーキ(運良く出来立てだった) ▲イチゴのアイスクリームモンブラン仕立て,チョコ2粒
▲抹茶アイスinぜんざい(なぜかウォーマーでアツアツのぜんざいが用意されてた) ▲ごま団子,スイートポテト,生苺2粒in苺スープ(酸っぱくないのがいいね) ▲カットフルーツ各種,マンゴームース
▲バニラアイス+ワッフルとパイナップルのチョコフォンデュ ▲ピザ(シーフード系),ピラフ(しめじとかベーコン),フライドポテト(ほくほく) ▲ミートソースパスタ
……調理系パスタ、実演スイーツ、アントルメ品がオススメ。思ったより種類が多くなかった気もするが。
▲いわしのフリッターとしめじのパスタ ▲フルーツタルト,クロワッサンクリーム,白ワインゼリー

― みちあんない ―

■名古屋市営地下鉄東山線・鶴舞線 伏見駅 G番出口から出てそのまま直進徒歩2分。右手側にある《名古屋観光ホテル》内。

【所在地】〒460-8608
愛知県名古屋市中区錦一丁目19-30
名古屋観光ホテル1F ブラッセリー ル・シュッド
【営業時間】午前6時半〜午後11時
【tel】052-231-7711
【関連サイト】ホテル公式サイト 一休割引予約 食べログ
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▲客がヒケた時間に店内スナップをパチリ。夕方になるとお昼の賑わいがウソのように静かになった ▲左側フレンチトーストは表面あげたてサックリ、中じんわりの好品。実は夜部門のブッフェのヤツは冷えて固くなっておいしくなかったのだ
▲今回のル・シュッドは実演イチゴモンブランが目玉。高いお金払ってホテルブッフェに来たのだからコレはゲットしないと! ▲和菓子コーナー。苺大福・ショコラ大福とか期待したけど、別にフェアとは無関係ラインナップで残念

(取材日:2011年2月27日)