中区 矢場町駅

サロン・ド・テ・モロゾフ 松坂屋本店

▲個人的にはこういうロフト的な狭苦しさは好きなのだが、フツーの人にとっては居心地が良いとは言えない。席の配置もキツキツで、盛んに動くバイキング時は厳しい。 ▲スイーツをワンホールごと出したり、トッピングスタイルで盛れるのがデザートブッフェの今の流行。でもコレは、そういうのにさっぱり疎いおっさん幹部が采配したバイキングって感じ。
― DATA ―
企画名ケーキバイキング
メインメニューケーキ
ケーキのサイズ【極小】
お値段1,470円
制限時間1時間
実施タイム1日限定実施、営業時間内('09年9月3日)
ドリンク飲み放題!
その他ルール全席禁煙
※各項目のポイントは10点満点で審査。総合★取りは5つが満点。
― JUDGE & COMMENTS ―

(ずばり、おいしいかどうか)
[4] ●うわぁ〜〜これは酷いや、どうしようかな、ブラックリストに入れようかな…とも思ったけど、一部お金が出せるレベルの品もあったし、それはそこそこ美味しかったので、一応通常のリスト内でリポートさせて頂くことに。やれやれ。

 この人騒がせなバイキングは何だったのかというと、かの《モロゾフ》の喫茶各店舗で行われている1日限定ケーキバイキング。全国の限られた店舗で年に1,2度、閑散期に開催されている…というもの。
 今回のリポートは、2009年9月3日、松坂屋名古屋本店のモロゾフで初開催となった時のもよう。1時間1,470円、フリードリンクつき。当日店は1日中バイキング体制の営業となる。

 てっきり、モロゾフのオリジナルケーキが心ゆくまで食べ放題できるかと思い、期待して赴いて唖然呆然。当日の特設ブッフェボードに居並んでいたのは、二束三文でよそから仕入れてきた業務用の三流ケーキが大半
 これはJTフーズ社のミニカップシリーズ、これも同社のフリーカットシート、このエッグタルトなんかアミカで売ってたし、と素性はたかがしれたような低質品。激安食べ放題店や地方観光地三流ホテルのランチバイキングでイヤという程何度もみかけたことのある酷い品々ばかり。
 もちろん、このテの業務用既製品にだって奮発すれば十分おいしいのもたくさんあるが、並んでいたのは出来合い品としても最低ランク層の品々で、1コの単価が数十円というスサマジイ低級品。980円ランチバイキングとかでオマケとして出されているなら微笑ましいが、松坂屋という大手百貨店にテナントする有名ブランドのケーキカフェで、客に1,470円も払わせて食べさせるようなものではない!

 一部、ほんのいっときにアップルタルト、アーモンドタルトのような悪くないケーキが補充された瞬間はあったものの、あっという間になくなってその後一切継ぎ足されず、代わりに例の低質カップやシートもので空いたスペースが埋め尽くされるという体たらく。
 厨房調理品としてサンドイッチが姿を見せたこともあったが、その時自分のお皿の上にあるものを食べ終えて振り返ったら、もうなくなっており、二度とブッフェに出されることはなかった。これでは用意していないのと同じではないか。

 一方、プリン、マドレーヌ、フィナンシェと言った元来のモロゾフ自慢のお菓子はほぼ常備体勢で用意されていたものの、ケーキバイキングとしては軽すぎて物足りない品々。フルーツソースがかけられたモロゾフチーズケーキだけが、唯一の救いであった(ソレも大したレベルではないが)。

 それにしても………どうしてこんな杜撰なことをするの(泣)。元来モロゾフのスイーツ悪くないのに。プリンやマドレーヌ以外にもショートだってザッハだってゼリーだって、自慢の自社商品有り余ってるはずなのに。賞味期限ギリチョンのヤツでもいいんだから。
 例えば切り込みを入れたマーガレット型クーヘンをワンホールまるごと出しちゃうとか、マドレーヌやカスタードプリンに、厨房でホイップした生クリームやカットフルーツをブッフェに用意して、客が好きなように盛れるシステムにすれば、それだけで楽しいのに。
 だのに、なんで生ゴミ以下の業務用の安物よそから買ってきて解凍して箱から出してしれっと食わす、なんてさもしい商売する必要があるの(涙)。これではモロゾフの名が泣こうというものでしょ。本当に心底ガッカリしてしまった。
 尚、フリードリンクはコーヒーIce/Hot、紅茶Ice/hot、ウーロン茶、オレンジJ、というラインナップ。コーヒーの味はまずまず。

 でも、せっかくだからおいしかったモノの感想も一応。ネームプレートが無かったから適当に呼ぶと、ブルーベリーとクランベリーを適量散らしたグラス入り[オレンジゼリー]!やっぱりあったのよモロゾフ自慢のおいしいゼリーが。でも残り1コのところギリギリGET出来たっきりで、二度と現れなかった。
 貝の形のおなじみの[マドレーヌ][マーガレット型クーヘン]はさすがにおいしい。しっとり格調高くていい香り。ご贈答にもらっちゃたら相当嬉しいけど、喫茶のケーキバイキングでひとっきれだけ食べてもなぁ。
 あとキューブ型カット群の安物シートケーキの中に紛れて、本物のモロゾフチョコレートケーキがキューブ型で何気に混ぜてある奇襲攻撃がサプライズ!!(笑)。だって明らかに味違うもの!生チョコぽい層,ガナッシュぽい層いくつも重なってる上、底にぶりぶりのラムレーズン入ってる。こんなコトして紛れちゃって、もったいないよねー!(笑)
 あとプリン、チーズケーキについてだけど、これらは味違いで数種類ずつあった。個人的に好みではないけど、オリジナルモロゾフ品なので全然ましなレベル。[焼き芋プリン]は結構インパクトある味。ベイクドチーズはサワークリームがキツ過ぎたかな。

 もしバイキングが改善されて再開催されたとしても、もう二度とモロゾフのバイキングにはいかないよ。会社側の姿勢や態度がどんなものか、今回の体たらくでわかったもの。クーヘンとフィナンシェは美味しかったけど、もはや店で買う気にもならない。喫茶も利用しない。消費者を小馬鹿にして裏切ったことで、もう信頼性なんかないんだよ。

 検索かけてみたところ、九州や四国の百貨店内モロゾフ店舗でオバハン相手に行列を呈したケーキバイキングでは客をだませたかも知れないけどさ。
 パフェバースタイルやトッピング式シフォンバイキング発祥の地でもあり、デカ盛りの聖地でもあり、ボンとらや、ベルヘラルド、キャナリィロウ、マリノ、等ケーキバイキングの老舗や大手チェーンがしのぎを削りながらも燦然と本拠をかまえ、ヒルトンすら三下扱いの、愛知や名古屋のケーキバイキングの消費者を相手に。
 まさかモロゾフは、こんな人を小馬鹿にしたイカサマバイキングが通じるとでも思った?
雰囲気
(入りやすい店か、落ち着いて食せるか)
[4]
リベラル感
(実施時間が不自由でないか、ルールがやかましくないか)
[6]
接客
(説明など不親切でないか、感じは悪くないか)
[8]
立地
(場所は便利かどうか)
[8]
お得感
(質量共に料金以上の満足が得られるかどうか)
[3]
総合【★−−−−】自社ネームヴァリューに胡坐をかき、ケーキバイキングをなめてかかった罪は重い。

当日の収穫!

▲品名不詳(おいしいけどゼリーはすぐなくなった。プリンはフツーに頂ける) ▲品名不詳(手前の苺ソースレアチーズケーキが悪くない。後ろ2品は既製品だがましな方) ▲品名不詳(左の抹茶がなー。あとの3品は全部イケてるのに)
▲品名不詳(後ろのシートカットのモンブランがなー。) ▲品名不詳(別に言うこと無いわ) ▲後ろ左のエッグタルトも業務用だけど個人的に好き。後ろ右のクーヘンはモロゾフの人気商品
……なんつーか、話にならないよね。なんでこんなものに1,470円も払わなくちゃならないの。しかももったいぶった1日限定で。全く人騒がせな。
▲品名不詳(このティラミス一番まづい) ▲品名不詳(モロゾフ焼き芋プリンがそのまま登場)

― みちあんない ―

■名古屋松坂屋本店、本館、中2F。マツザカヤは名古屋市営地下鉄矢場町駅D番またはE番出口直結。

【所在地】〒500-8876
愛知県名古屋市中区栄3−16−1
サロンドテモロゾフ 松坂屋本店
【営業時間】午前10時〜午後8時
【tel】052-264-3845
【関連サイト】松坂屋本店公式サイト モロゾフ公式サイト
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▲ドリンクバーは突貫で設けたモノとしては普通レベル。良くも悪くもない。 ▲一応喫茶モロゾフの通常スイーツの見本メニューも。でももう行きたくないなぁ

(取材日:2009年9月3日)